日本共産党員、左翼運動家は若き不破さんの論考、著書を読みましょう!
最近の日本共産党員は、日本共産党が一貫してソ連覇権主義と戦ってきたと思い込んでいます。
本ブログでは繰り返し、日本共産党によるソ連礼賛の歴史について述べてきました。
宮本顕治さんの昔の論文や、日本共産党第八回大会決定にはソ連礼賛がいくらでもあります。
若き不破さん、上田耕一郎さんも、ソ連を礼賛していました。
「マルクス主義と現代イデオロギー」(大月書店より昭和38年刊行)は、お二人が「前衛」などに掲載した論考集です。
この本の上巻に、不破さんの論考「現代トロツキズム批判」(「前衛」1959年6月号)が掲載されています。
若き不破さんはスターリンの理論で世界情勢を語っていた
若き不破さんは次のように語ります。
帝国主義の時代には社会主義は世界的な規模で同時に勝利することはできず、はじめに一か国ないし数か国で勝利します。
二つの体制の闘争のなかで、一連の新しい国々が帝国主義から離脱するという過程をとおって、世界的な規模で社会主義に到達します。
その中で、はじめに勝利した社会主義国家の存立を守り抜き、社会主義を建設し、そのあらゆる力量を強化することは、「世界革命の展開の基地」(スターリン)を守ることです。
それ自身、世界革命を推進するためのもっとも重大な課題です。
近年の不破さんには中国共産党が「世界革命の展開の基地」に思えた
不破さんがこの論考を書いたのは62年前ですが、近年不破さんが中国共産党を礼賛していた史実を思い起こしましょう。
不破さんには中国共産党が、「世界革命の展開の基地」に近い存在と見えていたのではないでしょうか。
そう考えると、なぜ不破さんが熱心に中国共産党を礼賛したのか、理解できます。
ソ連は崩壊したが、社会主義の中国は経済成長を達成して頑張っている、という調子です。
中国共産党幹部と北京で討論できて、不破さんは本当に嬉しかったのでしょう。
不破さんには中国が「世界革命展開の基地」に見えてきたのではないでしょうか。
マルクス主義経済学者はなぜ中国を国家独占資本主義と規定しないのか
ソ連、東欧社会主義が全滅した今日、中国が社会主義ではなく資本主義なら、革命理論など夢幻となってしまいます。
マルクス主義経済学者なら現代中国こそ、国家独占資本主義と見るべきです。帝国主義の段階に達した、という結論も出そうです。
それなら中国共産党が周辺諸国を侵略しうる、という結論が出てきます。こうなると、自衛隊の抜本的強化が必要だという話になります。
日本共産党、左翼にとって都合の悪い結論になる。厄介な事に首を突っ込むのはやめよう、という方が左翼人士には多いのでしょうね。保身第一、という話です。
不破さんの昔の論文も、今の不破さんや志位さんは内緒にするしかないですね。
日本共産党は内緒だらけの政党です。田村智子議員なら、これに気づいているでしょうね。