2024年6月9日日曜日

志位さんは、中国共産党が台湾を攻撃、支配する事を歴史の法則的発展と見るー日米が台湾防衛のために参戦する事を覇権主義的干渉と見る

 本ブログで繰り返し論じてきたように日本共産党は、日米軍事同盟を批判する中朝露を大局的には平和勢力と見ています。

日本共産党の平和理論では、軍事ブロックが戦争の根源です。

従って志位さんは日米軍事同盟、米韓軍事同盟、NATOを批判する中朝露が、内政で多少の問題を抱えつつも、大局的には平和勢力であり、社会進歩に貢献していると見ていると考えられます。

日本共産党の平和理論では、アジアで最大の戦争国家は日本です。

不破さんは台湾政府を中国共産党の反党分子と規定した

不破さんは台湾を、中国共産党にとっての反党分子のような存在であると規定しました。


志位さんはこの見地から、中国共産党が台湾を攻撃、支配する事を社会進歩の事業、歴史の法則的発展とみなしていると考えられます。

中国共産党が台湾を支配するという事は、台湾にも香港のように国家安全維持法が制定され、台湾人が言論の自由、思想信条の自由、表現の自由を完全に失う事なのですが、それでも志位さんは社会進歩とみなすのです。

異様な世界観、歴史観としか言いようがありません。

去る7日、志位さんは沖縄で行った街頭演説で次のように訴えました。 

「沖縄は本土決戦に向けた『捨て石』とされました。今、再びアメリカの対中国軍事作戦のための『捨て石」とされようとしている。この美しい島を2度までも踏みつけにする。こんなことは許されません。(拍手)」

平和・暮らし・自民党さよならの声を 日本共産党への1票に/沖縄県議選 志位議長の訴え (jcp.or.jp)

この演説からも明らかなように志位さんは、中国共産党による台湾攻撃を社会進歩の事業と見ているのです。

台湾の民主主義体制を守るべく、日米が台湾防衛のために人民解放軍と戦う事は、志位さんの歴史観では中国の内部問題に対する大国主義的、覇権主義的干渉です。

同様に、昭和25年6月に朝鮮労働党が韓国を攻撃したとき、米軍が韓国防衛のために参戦した事も朝鮮半島の内部問題に対する大国主義的、覇権主義的干渉です。

日本共産党の平和理論では、朝鮮労働党は平和勢力そのものである

「日本共産党の七十年 上」(p. 232。平成6年刊行)は次のように主張しています。

「国連決議」を看板として他国の内戦に介入し、戦争が終結したのちにも、今日にいたるまでいすわって、南朝鮮を事実上の占領下においているアメリカ帝国主義の軍事介入が不法なものであることはいうまでもない。

日本共産党の平和理論、世界観では、韓国はいまだに米国の事実上の占領下にあります。米軍は朝鮮半島から出ていけ、と一貫して主張している朝鮮労働党は平和勢力そのものです。

朝鮮半島の完全な非核化を訴えてきた金日成、金正日は平和のために貢献した立派な政治家だ、という話になるのです。

志位さんの朝鮮労働党観と文在寅前韓国大統領のそれは基本的に一致しています。

民間航空機を爆破し、日本人や韓国人を拉致、抑留する平和勢力、とは随分変な話ですから、志位さんは赤旗紙が中朝露による蛮行の歴史を、殆ど報道しないように指導していると考えられます。

日本共産党には、内緒にせねばならない史実、事実が沢山あるのです。

私見では中国共産党は台湾を攻撃する際、那覇空港を攻撃、破壊します。自衛隊機は那覇空港から発進しますから。

日本共産党の平和理論では、那覇空港は戦争空港という変な話になります。

志位さんが沖縄を再び戦場にするな、と本気で訴えるなら、那覇空港の即時閉鎖を訴えるべきではないでしょうか。

日本共産党の皆さん、いかがですか。