2026年9月12日土曜日

日本共産党では党大会開催前に最高幹部が事実上、次期の幹部人事を決定するー党大会は機関ではない

日本共産党が、来年1月に第30回党大会を開催するそうです。

  第30回党大会 来年1月18日から | しんぶん赤旗|日本共産党

日本共産党の規約第十九条では、日本共産党の最高機関は党大会であると記されていますが、党大会という部署は常設されていませんから、最高機関などではありえません。

日本共産党大会を構成するのは、代議員です。4,5日間の党大会が終われば、代議員ではなくなりますから、代議員は最高機関の一員などではありえません。

日本共産党の理論、方針を強く批判する一般党員が代議員になる事は困難ー萩原遼さんが指摘

規約の第十九条に、党大会の代議員選出の方法と比率は、中央委員会が決定すると明記されています。

萩原遼さんの手記「朝鮮と私 旅のノート」(文春文庫。pp. 219-221)などによれば、党大会開催の前にこの地域では~さんが代議員になるという指示が各地の都道府県委員会で決定されます。

通常はその人が所属する支部の総会で選出され、次の段階の地区大会、都道府県大会で大会代議員に選出されます。

中央委員会の方針や大会決定に強く反対する一般党員が、所属する支部の総会で次の段階の代議員に選出されても、次の段階では落とされてしまうでしょう。

萩原遼さんは、大会議案を支持する代議員しか事実上党大会に出てこれない仕組みになっていると記しています(同書p. 220)。

日本共産党大会の代議員は、中央委員会が提案する議案の代案を出せない

仮に代議員に選出されたとしても、日本共産党大会が行う事は規約の第二十条に記されている以下だけです。

1・中央委員会の報告を受け、その当否を確認する。

2・中央委員会が提案する議案について審議・決定する。

3・党の綱領、規約をかえることができる。

4・中央委員会を選出する。委員会に准中央委員をおくことができる。

日本共産党の最高機関の一人であるはずの代議員は、現在の中央委員会が作成する議案の代案など提起できません。

現在の中央委員会が提案する議案以外の案が、日本共産党大会で審議されることはないのです。

勿論、代案を提起するような方が代議員になることなど滅多にありません。一般党員が、党大会前に開催される支部の総会で~をやろう、と提案することはできますが、その程度です。それを採用するか否かは、現在の中央委員会が決めます。

日本共産党最高幹部の人事決定手法は、規約に明記されていない

日本共産党の最高機関ということになっている党大会で、中央委員会を選出しますが、その後中央委員会がどうやって中央委員会議長や幹部会委員長、副委員長、書記局長を選出するかは規約に明記されていません。

慣習として、党大会前に「人事小委員会」が最高幹部により結成され、党大会前の常任幹部会に次期の最高幹部案を提案するようです(日本共産党第22回大会特集に掲載されている浜野忠夫さんの報告より)。

常任幹部会でこれが承認されたら、党大会中に開催される第一回中央委員会総会に提案されます。

最高幹部が第一回中央委員会総会で承認されたら、その方々が直ちに幹部会員を中央委員会総会に提案します。新しい幹部会は常任幹部会を選出します。

日本共産党規約には常任幹部会が最高幹部である、という規定はない

日本共産党規約の第21条では、党大会から次の党大会までの指導機関は中央委員会であると記されています。

日本共産党規約の第24条では、中央委員会幹部会は中央委員会総会からつぎの中央委員会総会までのあいだの中央委員会の職務を行うと記されています。

中央委員会の職務、とは何かの説明はありません。第24条では、幹部会は常任幹部会を選出する、常任幹部会は、幹部会の職務を日常的に遂行すると記されています。

これだけですから、常任幹部会が最高幹部であるという規約上の根拠は特にありません。慣習上、そうなっているだけです。

日本共産党では、人事小委員会が次期の幹部人事を事実上決定している

次の中央委員会、幹部会、常任幹部会を事実上決めるのは、人事小委員会と考えられます。

人事小委員会は現在の最高幹部により構成されますから、現在の最高幹部が次期の幹部人事を決定するのです。

議長、委員長、副委員長と書記局長以外に、もう少し人事小委員会に入る常任幹部会員がいるのでしょう。

誰がどんな権限で、人事小委員会の構成を決めるのかは規約にありません。恐らく中央委員会議長か幹部会委員長がをれを決めるのでしょう。

日本共産党は実体としては現在の最高幹部が次期の幹部人事と、党大会で何をどう決めるかを決定しているのですから、規約にそう明記するべきではないでしょうか。

志位さん、以下はいかがですか。

日本共産党の最高機関は、人事小委員会である。党大会は、機関ではない。

人事小委員会の選出は、中央委員会議長と幹部会委員長が協議の上決定する。

江沢民曰く、われわれは民主を発揚し、法治制度を整えている

不破さんの著書「日本共産党と中国共産党の新しい関係」(新日本出版社より平成10年刊行、pp. 122-123)掲載の江沢民発言より

江沢民は不破さんとの会談で、次のように語っています。

「われわれは民主を発揚し、法治制度を整えている。わが国では西側の議会制の民主はない。中国の憲法では、全人代が最高権力機関であり、これ一つだけである。

全人代では、西側のような多党制もやらない。中国共産党の指導の下、八つの民主党派との間で、共産党の指導のもとでの多党協力性をとっている。また政治協商制度をとっている。

私たちの政治協商制度は、議会ではなく、各界の人々によって組織されている。彼らの意見を十分に聞き、ともに国家の政治に参加するという意味です。」

私の知る限り、全人代(全国人民代表大会)の代議員に誰がなるかは、中国共産党が決定しています。中国共産党が全人代で何を決めるかを決定しています。

全人代の代表が、全人代の場で習近平に質問をすることなどできません。

全人代が最高権力機関である、という江沢民の説明は、日本共産党の最高機関は党大会である、という説明と似ていませんか。

不破さんは中国共産党の民主主義論に感銘したのでしょうね。







2026年9月6日日曜日

志位さん、日本共産党第八回党大会決定を日本共産党中央のHPに掲載し、ソ連信者の団体だった史実をみつめましょう

 昔の日本共産党は、ソ連信者の団体でした。

昭和36年7月の日本共産党第八回党大会で宮本顕治さんは、ソ連では共産主義社会の全面的建設が成功していると報告しました(「日本共産党第八回大会特集、p. 132)。

宮本顕治さんによれば、ソ連は世界平和の砦です。

宮本さんによれば、われわれ日本共産党員は社会主義世界体制が、人類社会の決定的要因に転化しつつある時代に生きているという確信と展望につらぬかれています。

この報告は、第八回日本共産党大会決定の一部です。第八回党大会に参加した代議員で、この報告に反対した方はいません。

この時期の日本共産党は、ソ連信者の団体でしたから、ソ連では共産主義社会が全面的に建設されているという宮本さんの宣伝に、疑いなど持てなかったのです。

志位さんは日本共産党第八回党大会決定や宮本顕治さんの著作「日本革命の展望」を内緒にし、歴史を修正したい

第八回大会決定は、その後の日本共産党大会や中央委員会総会で廃棄などされていません。

従って日本共産党員たるものは元来、宮本顕治さんのこの報告を国民の中に普及していかねばなりません。

昔は、宮本顕治さんのこの報告が「日本革命の展望」という本に所収されていました。

四十年ぐらい前までの日本共産党では、「日本革命の展望」はマルクスの「資本論」、レーニンの「唯物論と経験批判論」に並ぶ名著とされていました。

その後、「日本革命の展望」は絶版になり、昔の日本共産党大会決定は入手しにくくなりました。

志位さんはお若い頃、第八回党大会決定や「日本革命の展望」を一生懸命読みこんだはずです。

若い日本共産党員や民青同盟員がこれらの文献を読めば、当時の日本共産党がソ連信者の団体だったことが明らかになってしまいます。

志位さんは、第八回党大会決定や「日本革命の展望」を若い日本共産党員、民青同盟員に内緒にしたいのでしょう。

昭和36年7月の第八回党大会の頃の日本共産党員は社会主義世界体制が、人類社会の決定的要因に転化しつつある時代に生きているという確信と展望につらぬかれていたそうですが、そのおよそ30年後にソ連共産党が解体すると、宮本顕治さんは万歳を叫びました。

昭和36年7月の第八回党大会の宮本報告から考えれば、ソ連共産党解体万歳を叫ぶ宮本顕治さんは反動勢力そのものです。変な話ですね。






2026年8月29日土曜日

日本共産党職員が日本共産党に残業・休日出勤手当の支給を要求するなら、浜野忠夫副委員長を徹底批判せねばならない

 私は本ブログやXで繰り返し、日本共産党は同党職員に残業・休日出勤手当を支給していない事、日本共産党職員がほぼ連日、長時間のサービス残業を強いられている事を指摘してきました。

日本共産党職員が労働条件改善のために労組を結成しようと仲間に呼びかければ、分派結成の呼びかけとみなされ除籍・解雇されうるのです。

これらの件は、日本共産党職員は勿論、殆どの日本共産党員が熟知しています。当然、しんぶん赤旗の「主張」を執筆する日本共産党幹部の方々は百も承知です。

主張/残業指導の見直し/規制から支援・助長への大転換 | しんぶん赤旗|日本共産党

 この主張を書いた方も、日本共産党職員には残業・休日出勤手当が支給されていないが、それの是正を田村智子委員長に直接訴えたら厄介な事になる事を百も承知と考えます。

厄介な事になるとは例えば、日本共産党最高幹部から厳しく批判されるということです。~委員といった日本共産党の役職から外される可能性があります。

職場としての日本共産党に36協定(労基法第36条に基づく残業協定)など存在するはずもありません。

それぞれの職場で、誰が日本共産党職員を代表するかを確定せねばなりませんから。それを確定すべく、日本共産党職員が何らかの集まりを持てば、分派結成と見なされる可能性が高い。

日本共産党最高幹部は職員に、滅私奉公を強いている

日本共産党最高幹部は常日頃職員に、滅私奉公をすべく指導をしていると考えられます。しんぶん赤旗の読者を何としても増やせ!と言う調子です。

例えば浜野忠夫副委員長の「時代をひらく党づくり」(新日本出版社平成20年刊行、p. 200)はそんな調子です。

浜野副委員長によれば、日本共産党は党員の自発的な意思によって結ばれた結社です。

その組織の中での職業的な常任活動家は、自発的な組織の中での中核的な存在です。常任活動家は、全ての生活を革命の事業に注いでいる職業的な活動家です。

常任活動家は、全生活を共産党の任務においている活動家です。

浜野忠夫副委員長によれば、常任活動家は職業革命家であり、会社と雇用関係をむすんでいるサラリーマンとは全く違うそうです。

浜野忠夫副委員長が著書でここまで断言しているのですから、日本共産党職員が幹部に残業・休日出勤手当の支給を要求するなら、浜野忠夫副委員長を徹底批判せねばなりません。

自分達は日本共産党に雇用されているのだから、労働者としての権利を認めよ、それを否定する浜野忠夫副委員長はおかしいと日本共産党の何らかの会議で主張せねばなりません。

浜野忠夫副委員長は、「結社の自由」を理由にして日本共産党職員に滅私奉公を強いています。

これが通用するなら、どんな法人でも「結社の自由」を理由にして労働基準法を無視して良いことになります。

浜野忠夫副委員長は、長時間労働の促進、法の精神の逸脱に加担しています。日本共産党最高幹部は、表と裏を使い分けて生きている方々なのです。



2026年8月22日土曜日

日本共産党は台湾海峡と朝鮮半島では米国が常に、戦争を始めるとみなすー「日本共産党の七十年」(日本共産党中央委員会刊行、pp. 231-232より)

 日本共産党は、米国が常に戦争を始めるとみなします。中国共産党による台湾攻撃、朝鮮労働党による韓国攻撃は内戦ですから、どれだけ軍事力が用いられようと戦争ではありません。

日本共産党は台湾政府を中国共産党の反党分子とみなしています。私は以下でこれを指摘しました。

令和71115

黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 志位さんは、台湾は中国の領土、台湾政府を中国共産党の反党分子と認識し、中国共産党による台湾政府解体を歴史の法則的発展と把握する

 令和7126

黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 不破さんは台湾人の民意を無視し、台湾を中国の領土で中国共産党の反党分子と規定したー中国共産党との友好関係強化のために

日本共産党の世界観では、台湾は本来中国の領土ですから、台湾の住民の意思がどうあれ、台湾政府の存在は国際法違反です。

日本共産党としては、台湾人が台湾政府を自主的に解体し、中国共産党の支配に服することが平和と社会進歩の事業に対する大きな貢献になります。

台湾人がこれを断固拒否するなら、中国共産党が台湾を攻撃して台湾政府を解体する事も、日本共産党の世界観では平和と社会進歩の事業に対する貢献です。

中国共産党、人民解放軍による台湾攻撃がどれだけ大きな規模になっても、日本共産党はこれを戦争とはみなしません。これは中国の領土内で生じた内戦です。

米国が、台湾在住の米国人の生命と人権を守るために人民解放軍に反撃をしたら、米国が中国に先制攻撃をしたとみなします。

中国共産党による台湾攻撃を日本有事とみなし、高市首相が自衛隊に防衛出動指令を出したら、自衛隊が中国の内戦に干渉したとみなします。覇権主義的干渉とみなすのです。

中国共産党による台湾攻撃の際、日本共産党員で暴力的な体質を持つ方々が、台湾に向けて出動する米軍、自衛隊に対してとんでもない妨害をする可能性があります。

朝鮮戦争の時と同様です。日本共産党中央はこれを、市民としての行動ならありえると述べて、妨害を許容する可能性が高い。これもカウンターだから、という調子です。

日本共産党は朝鮮戦争での米国の参戦を、朝鮮の内戦への軍事介入とみなしているー「日本共産党の七十年」より

「日本共産党の七十年」によれば、昭和25年6月25日に始まった朝鮮半島の内戦は、朝鮮労働党がスターリンの承認を得て開始されました。

国連安保理事会は同年6月27日に米軍を中心とする「国連軍」派遣を決定して、朝鮮の内戦に軍事介入し、今日に至る南北分断を固定化する役割を果たしました。

「日本共産党の七十年」によれば、「国連決議」を看板として他国の内戦に介入し、戦争が終結したのちもいすわって、南朝鮮を事実上の占領下においている米帝国主義の軍事介入が不法なものです。

「日本共産党の七十年」は、中国共産党が朝鮮労働党を支援するべく参戦したことについては、内戦に介入したと述べているだけで不法という表現は用いていません。

これは日本共産党が、中国共産党による大韓民国攻撃を、大局的には平和と社会進歩の事業に貢献したと見ているからです。

米国が朝鮮戦争に参戦しなければ、金日成と朝鮮労働党は大韓民国を滅亡させ、朝鮮半島全体を支配したでしょう。

日本共産党の世界観では、金日成と朝鮮労働党による朝鮮半島の統一は、米軍をアジアから追い出すことに直結しますから、平和と社会進歩の事業への大きな貢献です。

日本共産党は、韓国政府が米帝国主義に従属している存在とみている

「日本共産党の七十年」が、米帝国主義が南朝鮮を事実上の支配下に置いている、と明記している事に注目しましょう。

この視点から日本共産党は、米軍は朝鮮半島から出ていけと一貫して主張してきた金日成、金正日、金正恩と朝鮮労働党を進歩・平和勢力と見ているのです。

この辺りから、志位さんは韓国左翼と意気投合できるのです。

金日成、金正日、金正恩と朝鮮労働党は、南朝鮮を事実上の支配下においている米帝国主義と、それに従属的に同盟している韓国政府と一貫して対決してきた進歩・平和勢力であるという調子です。

この見方は、韓国左翼と同じです。

同様にNATOの東方拡大が、プーチンにウクライナ侵攻を決意させることになったのだから、プーチンとロシアは米帝国主義と対決する進歩・平和勢力であるという話になります。

こんな調子で志位さんは、日本人と日本政府はウクライナを攻撃している朝鮮労働党を一切批判すべきではないと見ているのです。

実際、日本共産党は金正恩と朝鮮労働党によるウクライナ侵攻を一切批判していません。朝鮮人民軍兵士は、既に一万人を超える死傷者を出しているらしい。

日本共産党の皆さんは、金正恩と朝鮮労働党には、ウクライナ人の命を奪う権利があると見ているのです。異様な政党です。






2026年8月15日土曜日

志位さんの脳内を考えるー閣僚が靖国神社に参拝をするとなぜ戦争になるのか

 小泉進次郎防衛大臣が靖国神社に参拝しました。志位さんはこれを下記のように批判しました。Xユーザーの志位和夫さん: 「愚かで危険な行動。強く抗議する。 靖国神社は、かつての侵略戦争に国民を動員する精神的支柱とされた神社であり、国政の場にある政治家が靖国神社を参拝することは、侵略戦争肯定の意思表示を意味する。 小泉氏にはこうした基本的知識も認識もないのだろう。」 / X

愚かで危険な行動、というお話ですが、閣僚が靖国神社に参拝すると何がどうして、危険になるというのでしょう。

志位さんは閣僚による靖国神社参拝から戦争勃発、という経路について一切説明をしていません。

私が志位さんに代わって、志位さんの脳内にあるこの経路を説明しましょう。

閣僚が靖国神社を参拝すると、なぜ日本が戦争を起こすのかー志位さんの脳内は例えばこうなっている

閣僚が靖国神社を参拝すると、日本が戦争を起こす例として、志位さんの脳内では次のようなシナリオが存在すると考えられます。

志位さんの脳内では閣僚の靖国神社参拝により、日本全体で今こそ米国と共に中国や韓国、東南アジアで戦争を起こし、大日本帝国の支配地域を復活させようという世論が沸騰します。

そんなとき中国共産党が人民解放軍に台湾攻撃命令を出し、人民解放軍が台湾を攻撃したら台湾軍と米軍が反撃をします。

高市総理が集団的自衛権を行使し、米軍の後方支援などをして、米国、台湾、日本と中国の間で戦争が始まります。

中国共産党が台湾に先制攻撃を断行し、日米が反撃をしたら、志位さんは日米が中国に先制攻撃をしたとみなす

この場合でも、志位さんの脳内では米国と日本が中国共産党に先制攻撃を行っています。

日本共産党は台湾を中国の領土、台湾政府を中国共産党の反党分子と規定しています。志位さんの論理では、中国共産党による台湾攻撃は内戦の開始ですから、外国が干渉をすべきではありません。

中国共産党が台湾を先制攻撃をしても、米国と自衛隊が人民解放軍に反撃をしたら、米国と日本による覇権主義的干渉であり、中国への先制攻撃です。

日本共産党は台湾政府の存在を認めていないので、台湾政府の存在そのものが中国の国内法は勿論、国際法違反です。従って台湾軍による反撃も国際法違反とみなします。

中国共産党が台湾を完全に支配し、台湾に国家安全維持法を施行することを、日本共産党は社会進歩、歴史の法則的発展とみなします。

志位さんの脳内に存在すると考えられるシナリオをもう一つ考えてみましょう。

別のシナリオー南シナ海で人民解放軍がフィリッピンが領有する島を攻撃、占領

まず志位さんの脳内では、閣僚の靖国神社参拝により、今こそ米国と共に中国や韓国、東南アジアで戦争を起こし、大日本帝国の支配地域を復活させようという世論が沸騰します。

そんなときに南シナ海で人民解放軍がフィリッピンが領有する島を攻撃し、占領したとします。

フィリッピン政府は猛反発し、人民解放軍に反撃をします。フィリッピン政府は米国に支援を要請します。

米国がフィリッピン政府の要請に応え、空母打撃群を南シナ海に派遣します。自衛隊がその後方支援をします。

志位さんの脳内では、大日本帝国の支配地域を復活させるために、集団的自衛権を行使して自衛隊を南シナ海に派遣しようという世論ができていますから。

人民解放軍が米国の空母打撃群に何らかの攻撃をして、中国と米国、日本との間でも戦争が始まります。

この場合でも、志位さんの脳内では米軍による先制攻撃により戦争が始まっています。

南シナ海で人民解放軍がフィリッピンやベトナムが領有する島を攻撃、占領しても、それは中国共産党との話し合いで解決すべきであり、フィリッピンやベトナムは中国に反撃をすべきではありません。

志位さんの脳内では米国が空母打撃群を南シナ海に派遣したら、それ自体が中国に対する先制攻撃です。自衛隊による空母打撃群後方支援も、中国に対する先制攻撃です。

人民解放軍が中国が新しく獲得した島を守るために米軍に反撃をする事は国際法上、合法です。

こんな調子で、閣僚が靖国神社を参拝すると、日本が米国と共に戦争を起こすと志位さんら日本共産党の皆さんは本気で信じているのです。

左翼人士は皆、こんな調子で閣僚の靖国神社参拝に反対していると考えられます。

中朝露が日本を先制攻撃しても、それは高市内閣による日本の軍国主義復活を防ぐための防衛上の措置だ、と信じている日本共産党員が沢山いそうです。

2026年8月8日土曜日

志位さんは歴史修正主義者であるー「日ソ両共産党関係を素描する 十月革命七十周年にあたって」(昭和62年10月22日付「赤旗」掲載)より思う

 35年ほど前、ソ連共産党が解体しました。

この時日本共産党は、ソ連共産党は大国主義・覇権主義の歴史的巨悪であり、その終焉をもろ手をあげて歓迎するという常任幹部会声明を出しました(平成3年9月1日)。

この声明によれば、ソ連共産党の解体は世界の日本の社会進歩にとって巨大なプラスです。

今の日本共産党は、この声明を大自慢しています。例えば、志位さんの講演はその一つです。

日本共産党の“元気”の源は何か/外国特派員協会 志位委員長の講演

志位さんによれば、ソ連共産党とのたたかいは日本共産党の生死をかけたものであり、それなくしては今日の日本共産党は存在しません。

この類の自慢話をする際、志位さん、または平成3年9月の日本共産党常任幹部会の皆さんは、日本共産党によるソ連礼賛史が心中に浮かばなかったのでしょうか。

志位さんは日本共産党の歴史を修正したい

昭和36年7月の第八回大会での宮本顕治さんの報告によれば、ソ連は共産主義社会の全面的建設を成功させ、さらに世界平和の最も強力な砦になっています(「日本共産党第八回大会特集p. 132より抜粋)。

宮本顕治さんらによるソ連礼賛は、都合が悪いから日本共産党の歴史から削除してしまえ、という発想が志位さんにはあるのです。志位さんは歴史修正主義者です。

平成3年9月のソ連共産党解体時より四年ほど前、日本共産党は「日ソ両共産党関係を素描する」という無署名論文を出しています。

最近の若い日本共産党員はこの論文を知らないでしょうけれど、志位さんや、平成3年9月1日当時の常任幹部会員の皆さんが、この論文を知らない筈がありません。

六十五年間の日ソ両党関係のうち、主要な部分は友好と協力の関係(上記無署名論文より)

無署名論文「日ソ両共産党関係を素描する」は、論文の終わりの方でこのように明言していました。

65年間の日ソ両党関係のうち、主要な部分が友好と協力の関係だったのに、ソ連共産党が解散すると大国主義・覇権主義の巨悪だから解体万歳、という主張は変です。

宮本顕治さん、不破さん、志位さんや平成3年9月1日頃の日本共産党常任幹部会の皆さんは、長年の友人が事業に失敗し、経営していた会社が倒産した時、駄目な経営者だから破たんは当然だ、あんな会社は無くなった方が社会的にプラスだと宣伝するのでしょうね。

そんなことはない、と怒る日本共産党員の方には、何故志位さんが日本共産党の歴史を語る際、無署名論文「日ソ両共産党関係を素描する」について言及しないのかを説明して頂きたい。

この無署名論文については、本ブログで何度も言及しています。志位さんはこの論文を内緒にしたいと考えられます。御参考まで。

20131029

 黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 六十五年間の日ソ両党関係のうち、主要な部分は友好と協力の関係である―「日ソ両共産党関係を素描する 十月革命七十周年にあたって」(「赤旗」1987年10月22日掲載論考)より思う―


 2020322

黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 日本共産党はソ連共産党崩壊の4年前でも、日ソ両党関係のいっそうの発展を望んでいたー論考「日ソ両党関係を素描する 十月革命七十周年にあたって」(「赤旗」昭和62年10月22日掲載)


2022520

黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 日本共産党はソ連崩壊の四年ほど前まで、ソ連を高く評価していたー無署名論文「日ソ両共産党関係を素描する 十月革命七十周年にあたって」よりー



2026年8月2日日曜日

若き志位さんの論考「変節者のあわれな末路」(「赤旗」昭和61年3月18,19日掲載)より思う

 日本共産党は、特異な人間観を普及します。

日本共産党の規約に反する言動をとった人を、反党分子、変節者、日本共産党の破壊者、かく乱者などとみなすのです。

40年ほど前のこの論文で若き志位さんは、当時は東京大学の院生だった伊里一智さんを変節者・反党分子・投降主義者・反党分派主義者と規定しています。

大学院生の伊里一智さんの末路は、あわれなものになると若き志位さんは確信していたのでしょう。

一般に、共産主義国では、共産党、労働党を何らかの点で批判する人を、反党分子・反党反革命分子・民族反逆者・祖国分離主義者・修正主義者などと把握し、何らかの罪を犯したとみなして処刑あるいは政治犯収容所送りにします。

日本共産党、在日本朝鮮人総連合会の場合、反党分子・反党反革命分子・民族反逆者と規定した方を処刑や政治犯収容所送りにする事はできません。

日本共産党、在日本朝鮮人総連合会は旧ソ連のKGBや中国の国家安全部、北朝鮮の国家安全保衛省のような組織を保持していませんから。

志位さんは伊里一智さんを心の底から憎んでいたー伊里一智さんは大罪を犯しているという理屈

日本共産党、在日本朝鮮人総連合会が反党分子・反党反革命分子・民族反逆者の方々にできる事は、過酷な査問、調査やそれぞれの関係者が形成している小社会から徹底的に排除することです。

志位さんと当時の日本共産党員は、伊里一智さんや、上記の論文で言及されている柳瀬さん(日中出版社社長)を反党分子と規定し、心から憎んでいました。

殆どの日本共産党員は、伊里一智さん、柳瀬社長と一度も会ったことがなかったと考えられますが、それでも御二人を心から憎んでいたと考えられます。

日本共産党、ソ連共産党、中国共産党や朝鮮労働党について良く知らない方は、何でそんな気持ちになれるのか不思議でしょう。

普通の人なら、一度も会ったことのない著名人を尊敬することはあっても、何らかの悪評があるからと言って面識もない著名人を心から憎む事はあまりありません。

日本共産党、ソ連共産党、中国共産党や朝鮮労働党、在日本朝鮮人総連合会それぞれの活動に熱心に参加している皆さんは、共産党、労働党を何らかの点で批判する人を、大罪を犯していると思い込んでいるのです。

日本共産党、ソ連共産党、中国共産党や朝鮮労働党、在日本朝鮮人総連合会それぞれの活動に熱心に参加している皆さんは、日本共産党、ソ連共産党、中国共産党や朝鮮労働党、在日本朝鮮人総連合会を偉人の集合体とみなしています。

偉人の集合体を何らかの点で批判する人は、大罪を犯しているという理屈です。

若き志位さんによれば、伊里一智さんの視野から完全に欠落しているのは、日本共産党第十七回党大会が解明した「深部の力」です。

「深部の力」とは、大企業の繁栄、軍備の果てしない増強のもとで、自民党政治と国民諸階層との利害の対立が激化しているので、国民はいずれ自らの暮らしを苦しめているのは大企業の繁栄、軍備の果てしない増強を進めている自民党政治なのだと認識するという理屈です。

志位さんの理屈について、少し考えてみましょう。

大企業が繁栄すれば、大企業を構成している人々に何らかの恩恵が及びます。

一般に、企業を構成するのは経営者、株主、労働者です。債権者も含めても良いかもしれません。

労働者が所属企業の株主になれば、その企業が獲得する利潤の一部を配当として得られます。志位さん、田村智子委員長はこれを理解していない。

志位さんは株式会社制度の存在意義を理解しない

所属する企業が莫大な利潤をあげ、内部留保を増やせば、企業の競争力が高まります。株主は高配当を得られるでしょう。経営者は高い所得を得られます。

労働者の場合、賃金がさほど上がらなくても、雇用は維持されうる。

この論文が出た昭和61年頃大学を卒業してどこかの大企業に就職した方は、その大企業が破たんしていなければ、そろそろ定年退職です。

既にいったん退職し、嘱託社員になっているかもしれません。そういう方の生涯所得は、中小零細企業で定年を迎えた方と比較すれば、高い事が多いのではないでしょうか。

昭和61年頃に、就職した大企業の株を購入し、その後も少しずつその企業の株を買い足していったら、定年を迎える今頃は保有株式は相当な数になっていそうです。

企業によっては、保有株式の評価額が一億円くらいになっていてもおかしくありません。

大企業が繫栄すると、大企業の経営者、株主、労働者にも恩恵が及びます。労働者がその大企業の株を購入していれば、配当を得られます。

沢山の国民が、自民党政治を長年支持しているのは、大企業の繁栄、軍備の果てしない増強のもとで、相応の暮らしを維持できたからなのです。

自民党政治を継続させる深部の力が存在しているのです。日本への攻撃を策す中朝露が存在し、大規模な核軍拡を断行してきたのですから、軍備増強が必要です。

志位さんは、株式会社制度、資本市場が国民生活を支える事を理解しません。これを理解する事は、資本主義的搾取が国民生活を支える事を認める事ですから。

志位さんは科学的社会主義の経済学に依拠し、株主を搾取者と見なします。

志位さんは脳内で、大企業の株主となっている労働者を人民の敵・変節者とみなしていそうです。

志位さんには真理に対する誠実さが欠けている

志位さんがこの論文を出してから、四十年の歳月が流れました。

志位さんから、その態度には真理に対する一片の誠実さ、良心がない、無責任でふざけたものになっていると指摘された伊里一智さんは、その後どんな生き方をなさったのでしょうか。

インターネットで検索すると、東京の私立大学で哲学の教授をなさっていたようです。

株式会社制度、資本市場の存在意義を理解しない志位さんには、真理に対する誠実さが欠けていると感じるのが私だけでしょうか。