党の方針は拉致被害者ではなく、「行方不明者」として私たちを世界の前に出そうというのだった(前掲書p214)-
北朝鮮の「特別調査委員会」とやらの「調査報告」が遠からず出てくるでしょう。「被拉致日本人は皆死んだ」という類の大嘘が何らかの形で出てくる可能性が高い。
北朝鮮は帰国を許可した日本人妻にこれを言わせる可能性があります。
あるいは、拉致ではなく自分の意思で北朝鮮に入国し、今は幸せに暮らしているから日本に帰国する意思はないという「意思表示」を拉致被害者がするかもしれません。
蓮池薫さんの著書によれば、海辺でデートをしていた蓮池さんらはモーターボートを運転してみたところ、エンジンが止まって陸に戻れなくなり漂流してしまい、沖で北朝鮮の工作船に救助されたという筋書きを作られ、暗記させられていました。
これは朝鮮労働党の手口、宣伝手法をよく表しています。蓮池薫さんの前掲書に朝鮮労働党が作成した「筋書き」が全文掲載されています(p215-216)。抜粋して引用します。
蓮池薫さんがモーターボートを運転して沖に出たら、エンジンが止まり北朝鮮の工作船に救助されたと捏造
「海辺の人影のいないところに至った二人は、肩を並べて坐り、沈みゆく夕日を見ながら話に夢中になっていた。すると、少し離れた波打ち際に一台のモーターボートがあるのに気づいた。
まわりには誰もいない。興味を引かれた私は、ボートのところに行ってみる。(中略)。
他人のボートだから早く降りて来いと騒ぎ立てる妻を、『少しだけだから、大丈夫』と言って逆にボートに連れ込んだ私は、沖に向かって操縦し始めた。あたりは暗くなっていたが、視界は十分にきいた。早く戻ろうとせがむ妻をしり目に、夢中になってアクセルをふかす。
あたりが闇に覆われ、妻が泣き出すころになって、ようやく陸へと舵を切る。ところがそのときエンジンが止まった。手探りで何度も試みるが、無常にもエンジンはかからない。
アンカーのないボートはすぐに漂流を始めた。遠くに柏崎の街明かりが見えるが、漕いでいくオールもない。次第に潮は強くなり、どんどん沖のほうへと流されていく。
不安を通り越し、死の恐怖に襲われる。一夜明けると、朝から灼熱の太陽が照りつけた。飲み水すらない二人はぐったりとし、ただ救助が来るのを待っていた。
だが、誰も来ない。家族に行先を告げなかったことを後悔しても、あとの祭りだった。遠くを通り過ぎる貨物船に、干切れんばかりにTシャツを振って見せたが、これも無駄なことだった。
何日経ったのか、意識が朦朧とし、すべてを放棄しかけていた。そのとき、偶然通りかかった小型船が意識を失った私たちを救助してくれた。
しかし、船は私たちを日本の陸地に戻してはくれなかった。任務遂行中の北朝鮮の工作船だったからだ。船はそのまま北朝鮮に戻り、私たちはハムギョン北道のある病院に運ばれた。
数日して意識を取り戻した私たちは、自分が異国の地に来ていることに驚きながらも、命を救ってくれたことに深く感謝した。
退院後もしばらくその病院にお世話になって暮らしながら、北朝鮮社会のことを知っていった。
さほど裕福でないとしても、平等な社会で希望と生きがいを持って生きている人々の姿に深く心を動かされる。
殺伐とした資本主義社会の日本とはまったく違うこの社会で、私はしばらく生活してみようと決心する。その後二人は結婚して子どもができた。
私は新たに学校も出て、日本語を使う仕事に就いた。誠実な働きぶりが評価され、その数年後には平壌に移り住むことも許された。
そして現在、高層アパートの一室で市内の大学に通う子どもたちと一緒に幸せな生活を送っている」。
被拉致日本人は現在、同様の筋書きを暗記させられている-暴力団関係者への徹底課税体制を!警察と国税庁の協力体制構築のための法改正をが必要だ-
大同小異の「筋書き」を、現在徹底暗記させられている被拉致日本人の皆さんが相当数いることでしょう。横田めぐみさんの元御主人、金英男氏による拉致された時の話と少し似ています。
北朝鮮に対し、徹底的な経済制裁を断行すべきです。
暴力団関係者への適正課税を国税庁と警察が協力してできるように法改正をすれば、北朝鮮への経済制裁にもなります。暴力団関係者と北朝鮮は密接な関係を保持していますから。
北朝鮮を訪問した在日韓国・朝鮮人の日本への再入国を拒否するべきです。
これにより対南工作機関が在日韓国・朝鮮人に直接の指令を出しにくくなる。朝鮮商工人をおだてて資金を巻き上げることができにくくなるのです。
政府は対北朝鮮ラジオ放送で金正日の贅沢三昧生活、女性問題を暴くべきだ-放送の合間に北朝鮮近海の天気予報や、海上の予想される波の高さを伝えよう-
さらに、本ブログで何度も主張しているように政府は対北朝鮮ラジオ放送で金日成、金正日を批判するべきです。
例えば、金正日の招待所での贅沢三昧生活や金正日の女性関係をラジオ放送で暴くべきです。これをやれば北朝鮮の一般国民や人民軍兵士に真実が広まってしまいます。
ラジオ放送の合間に北朝鮮近海の天気予報や、海上の予想される波の高さなどの情報を伝えると特に効果がでます。
朝鮮人民軍兵士や一般国民は近海で魚を取り、中国や闇市場に売って外貨を得て生活を維持していますから、近海の天気予報や、海上の予想される波の高さを是非知らねばなりません。
日本のラジオ放送を聞けばそれがわかるのなら、人民軍兵士や一般国民は外貨を安全に得るため聞くでしょう。北朝鮮のテレビやラジオには天気予報という番組はないようです。
国家安全保衛部がこれを放置すれば彼らの責任問題になりますから、国家安全保衛部はあらゆる経路で日本側に「放送を辞めろ」と必ず要求してくる。
このとき、日本は「放送を辞めて欲しいなら横田めぐみさん、有本恵子さん、増元るみ子さんらを直ちに返せ」と要求すればよい。
北朝鮮がこれに沈黙しているなら、黙々とラジオ放送を続ければ良いのです。そのうち内部で責任のなすりつけあいが始まるでしょう。
テロリストの弱点を突くという発想は、残念ながら外務省や拉致問題対策本部の皆さんにできないようです。単に「粘り強く交渉を続けます」では北朝鮮の思うつぼです。
北朝鮮は外務省の「とにかく交渉を続けることだ」という方針を熟知していますから、外務省に自分たちの要求を飲ませるためには「交渉を切るぞ」と脅かせば良い。
なぜ外務省や政治家が路線変更を主張できないのか-保身と「暴力団との共生者」の存在
この程度のことは誰でもすぐにわかりそうなものですが、外務省最高幹部には「これまでの路線を変更しよう」と言い出すことができないようです。
路線を変更して「失敗」すれば自分の責任になってしまうからです。政治家なら路線変更を言えるように思えますが、票にならないし面倒だからやめておこうという方が多い。
政治家が「被拉致日本人救出運動に関わると面倒だ」と思う理由の一つは、被拉致日本人救出運動に「暴力団との共生者」とも言うべき人物が参加しているからです。
そんな人間とかかわり合いを持つなどまっぴらだと言うことのようです。
暴力団は北朝鮮の最も近い友人と言えるでしょう。暴力団と北朝鮮の関係は覚せい剤や麻薬の売買だけではない。
西岡力東京基督教大教授、島田洋一福井県立大教授にはこうした実情を直視していただきたい。