2024年2月25日日曜日

志位さんは第一回米朝首脳会談時、大喜びした(平成30年6月)ー志位さんは保身を重視する

 誰しも厄介な事、面倒な事とは関りを持ちたくない、と考えるものです。

厄介な事、面倒な事をどうするかについて真剣に考えると、どうしようもないという結論が出てしまうから後回しにしよう。

当面傍観すれば、事態が好転するかもしれない。

私見では、志位さんは朝鮮労働党について、一貫してこんな調子で対応しています。そんな人は傍観しつつも事態が好転すれば、大喜びするものです。

志位さんは第一回米朝首脳会談を大歓迎した

6年ほど前、志位さんは「歴史的な米朝首脳会談を心から歓迎する」(平成30年6月12日)という声明を出しています。歴史的な米朝首脳会談を心から歓迎する│声明・談話・発言│日本共産党の政策│日本共産党中央委員会 (jcp.or.jp) 

この声明で志位さん(日本共産党)は、米朝両国が朝鮮半島の非核化と平和体制構築をすすめ、両国関係を敵対から友好へと転換させるために努力する事で合意したと信じ、心からの歓迎を表明しています。

こちらのインタビュー記事を読めば、志位さんが大喜びしていることがわかります。米朝首脳会談の歴史的意義、今後の展望を語る/志位委員長インタビュー (jcp.or.jp) 

志位さんによれば、今回の合意は米朝首脳間の初めての合意だから、この合意を覆せるのは首脳しかいないので簡単には後戻りできない重みがあるそうです。

この間の南北、米朝という二つの首脳会談によって、米国、北朝鮮、韓国、日本、さらに全世界の人々が戦争の脅威、核戦争の脅威から抜け出す扉が開かれたそうです。

世界はわが党が求め続けた方向に劇的に動いたと志位さんは断言しています。

この平和プロセスが成功をおさめたら、北朝鮮の「脅威」を口実にした「戦争をする国づくり」の企てはその根拠を大きく失うことになるそうです。

志位さんは、米朝首脳会談がよほど嬉しかったのでしょうね。

朝鮮労働党が平和勢力であるという、わが党の主張の正しさが誰の眼にも明らかになったと志位さんは考えたのでしょう。

志位さんが期待した平和プロセス、は全く進まなかった

この翌年2月27,28日に第二回米朝首脳会談がハノイで開催されましたが、何の成果もあげられませんでした。

28日昼頃には交渉が決裂状態となり、昼食会すらできませんでした。第三回米朝首脳会談らしきものがこの年の6月30日に板門店で開催されましたが、成果は皆無でした。

志位さんは落胆したでしょうね。世界は日本共産党が求め続けた方向に動かなかったのですから。

金正恩と朝鮮労働党は首脳間の合意や条約を気軽に破ります。

金正恩と朝鮮労働党にとって米朝首脳の合意、南北首脳の合意は勿論、日朝平壌宣言も紙切れでしかない。

10兆円くらい出せば、金正恩は核兵器禁止条約に調印する可能性があります。入ってきた大金で金正恩は核実験をやるでしょう。

国際世論が核実験は核兵器禁止条約違反だ、と批判しても朝鮮労働党は、共和国の自主権を侵害するなと怒るだけです。

北朝鮮の脅威は口実ではありません。

「戦争をする国づくり」を徹底的に進め、金正恩による日本攻撃に対する徹底的な反撃力の存在を金正恩に誇示するべきなのです。

志位さんら日本共産党員の皆さん、左翼人士の皆さんにとって、金正恩と朝鮮労働党の存在は厄介で面倒な事でしかないでしょう。

しかし、朝鮮労働党による蛮行の歴史から目をそらし続ける事は適切でしょうか。

志位さんと左翼人士は朝鮮労働党による蛮行の歴史を直視できない

朝鮮労働党は日本人や韓国人の拉致、大韓航空機爆破、ラングーン事件、日本漁船銃撃と漁船員射殺、クアラルンプールの空港での金正男さん殺害など、あらゆる蛮行を重ねてきました。

日本国民が朝鮮労働党について、危険な集団だと考えるのはあまりにも当然です。

中朝露は日本を攻撃する意思と能力を持っているという認識が国民の中に広まると、日本共産党、左翼陣営は大変です。

憲法九条は金正恩による核ミサイル攻撃に反撃しません。

志位さんは保身のために金正恩と朝鮮労働党について、思考と議論を拒否する

志位さんが朝鮮労働党の蛮行の歴史についての思考と議論を拒否するのは、厄介で面倒な事と認識しているからです。

志位さんはまた、当面傍観すれば事態が好転するだろうと考えているのでしょう。

韓国でまた左翼政権が成立すれば、全力で金正恩と朝鮮労働党を支えるでしょう。金正恩はさらなる核軍拡を進める。

志位さんと日本共産党員の皆さんは、金正恩の核は防衛目的と信じていそうです。

この疑問についても、志位さんは思考と議論を拒否するでしょうね。

憲法九条による平和を、などと訴えて朝鮮労働党についての思考と議論を拒否する左翼人士も、保身を重視する方々と考えます。

2024年2月3日土曜日

日本共産党員は「反党分子」(除名した人)をどう扱うべきなのかー第十回大会(昭和41年10月)での宮本顕治さんの報告より思うー

 日本共産党の歴史について語るなら、日本共産党の文献、27年テーゼと32年テーゼ、綱領と大会決定、宮本顕治さん、不破哲三さんの論文等が大事です。

これらはいずれも、貴重な史料ですから。

昔の日本共産党大会決定を読むと、今の日本共産党がその中から継承してきたもの、隠蔽しているものがあることがわかります。

志位さんが日本共産党の歴史をどのように修正したいのかが見えてきます。

日本共産党第十回大会で宮本顕治さんは、反党分子との徹底的な闘争を訴えた

日本共産党第十回大会は昭和41年10月24日から30日まで開催されました。

この大会で、宮本顕治書記局長(当時)が行った中央委員会報告は、日本共産党が反党分子(除名した人)をどう扱ってきたか、またどう扱うべきかを詳しく説明しています。

宮本顕治書記局長によれば、日本共産党は、日本共産党を裏切って、革命の隊列から追放されたひとにぎりの反党修正主義者、反党教条主義者が、

その反党活動のための「市民権」をぬすみとろうとして統一行動、統一戦線のなかに潜入することを絶対に許してはなりません。

かれらの影響力がたとえわずかなものであっても、これらの分野や地域での民主勢力の統一行動を破壊している事実を重視し、

これらの反革命分子を人民の統一行動、統一戦線の場から完全に一掃するまで、追及をゆるめてはならないそうです(第十回特集、p36より抜粋)。

党のかく乱と破壊をはかったさまざまな反党裏切り分子と断固たたかい、その党破壊活動を粉砕せよ

宮本顕治書記局長によれば、第七回大会で採択された党規約は、党の統一と団結を守り、原則的な党生活と党建設を保障する基礎になりました。

日本共産党はこの間、小ブルジョア的利己心や反階級的な動機から、党の団結と規律に挑戦し、

党のかく乱と破壊をはかったさまざまな反党裏切り分子ー志田一派、トロツキスト、春日(庄)、内藤一派、志賀、鈴木、神山、中野一派らと断固たたかい、その党破壊活動を粉砕してきました(第十回特集、p48より抜粋)。

第十回大会では、反党裏切り分子、反党修正主義者、反党教条主義者、反革命分子の方々を統一行動、統一戦線の場から完全に一掃することの意義が繰り返し強調されています。

宮本顕治さんが定式化した反党分子論の見地なら、日本共産党から除名された鈴木元さん、松竹伸幸さんは小ブルジョア的利己心や反階級的な動機から、党の団結と規律に挑戦した反党裏切り分子、と把握されることになります。

志位さんは大山奈々子県議に、第十回大会決定を読みなさい、と指導すべきでした。

田村智子新委員長は第二十九回大会の結語で、第十回大会決定を引用し、全ての反党分子、妨害者・かく乱者・破壊者を統一行動、統一戦線の場から完全に一掃せよと強調すべきだったのではないですか。

宮本顕治さんが唱えた、日本共産党の反党分子論の見地なら、そういう結論が出ると考えられます。

志位さんは、昔の大会決定を内緒にしたいー歴史の見直しをしようという議論を封じるため

繰り返しですが、田村智子委員長は昔の大会決定や、宮本顕治さんの論考を日本共産党のHPに掲載し、日本共産党議員と職員だけでなく誰でも読めるようにすべきではないでしょうか。

第十回大会での宮本顕治さんの中央委員会報告には、次の記述もあります。

「いかなる国の核実験にも反対」という立場は、アメリカ帝国主義の侵略的な核戦争政策と、それによってよぎなくされている社会主義国の防衛的な核開発とを同列において非難する誤った立場だそうです。

「いかなる国の核実験にも反対」という立場を原水禁運動全体におしつけようとすることは運動を分裂させるものでしかないそうです(第十回大会特集、p29より抜粋)。

「日本共産党の百年」の見地なら、宮本顕治さんのこの見解は誤りです。第十回大会決定が誤りだったのなら、それを党大会や中央委員会総会で確認すべきではないですか。

志位さんは昔の大会決定を内緒にしたいと考えられます。日本共産党の歴史の見直しをしよう、という議論が起こる事を、志位さんは抑え込みたいのです。

志位さん、歴史の修正は難しいですね。