誰しも厄介な事、面倒な事とは関りを持ちたくない、と考えるものです。
厄介な事、面倒な事をどうするかについて真剣に考えると、どうしようもないという結論が出てしまうから後回しにしよう。
当面傍観すれば、事態が好転するかもしれない。
私見では、志位さんは朝鮮労働党について、一貫してこんな調子で対応しています。そんな人は傍観しつつも事態が好転すれば、大喜びするものです。
志位さんは第一回米朝首脳会談を大歓迎した
6年ほど前、志位さんは「歴史的な米朝首脳会談を心から歓迎する」(平成30年6月12日)という声明を出しています。歴史的な米朝首脳会談を心から歓迎する│声明・談話・発言│日本共産党の政策│日本共産党中央委員会 (jcp.or.jp)
この声明で志位さん(日本共産党)は、米朝両国が朝鮮半島の非核化と平和体制構築をすすめ、両国関係を敵対から友好へと転換させるために努力する事で合意したと信じ、心からの歓迎を表明しています。
こちらのインタビュー記事を読めば、志位さんが大喜びしていることがわかります。米朝首脳会談の歴史的意義、今後の展望を語る/志位委員長インタビュー (jcp.or.jp)
志位さんによれば、今回の合意は米朝首脳間の初めての合意だから、この合意を覆せるのは首脳しかいないので簡単には後戻りできない重みがあるそうです。
この間の南北、米朝という二つの首脳会談によって、米国、北朝鮮、韓国、日本、さらに全世界の人々が戦争の脅威、核戦争の脅威から抜け出す扉が開かれたそうです。
世界はわが党が求め続けた方向に劇的に動いたと志位さんは断言しています。
この平和プロセスが成功をおさめたら、北朝鮮の「脅威」を口実にした「戦争をする国づくり」の企てはその根拠を大きく失うことになるそうです。
志位さんは、米朝首脳会談がよほど嬉しかったのでしょうね。
朝鮮労働党が平和勢力であるという、わが党の主張の正しさが誰の眼にも明らかになったと志位さんは考えたのでしょう。
志位さんが期待した平和プロセス、は全く進まなかった
この翌年2月27,28日に第二回米朝首脳会談がハノイで開催されましたが、何の成果もあげられませんでした。
28日昼頃には交渉が決裂状態となり、昼食会すらできませんでした。第三回米朝首脳会談らしきものがこの年の6月30日に板門店で開催されましたが、成果は皆無でした。
志位さんは落胆したでしょうね。世界は日本共産党が求め続けた方向に動かなかったのですから。
金正恩と朝鮮労働党は首脳間の合意や条約を気軽に破ります。
金正恩と朝鮮労働党にとって米朝首脳の合意、南北首脳の合意は勿論、日朝平壌宣言も紙切れでしかない。
10兆円くらい出せば、金正恩は核兵器禁止条約に調印する可能性があります。入ってきた大金で金正恩は核実験をやるでしょう。
国際世論が核実験は核兵器禁止条約違反だ、と批判しても朝鮮労働党は、共和国の自主権を侵害するなと怒るだけです。
北朝鮮の脅威は口実ではありません。
「戦争をする国づくり」を徹底的に進め、金正恩による日本攻撃に対する徹底的な反撃力の存在を金正恩に誇示するべきなのです。
志位さんら日本共産党員の皆さん、左翼人士の皆さんにとって、金正恩と朝鮮労働党の存在は厄介で面倒な事でしかないでしょう。
しかし、朝鮮労働党による蛮行の歴史から目をそらし続ける事は適切でしょうか。
志位さんと左翼人士は朝鮮労働党による蛮行の歴史を直視できない
朝鮮労働党は日本人や韓国人の拉致、大韓航空機爆破、ラングーン事件、日本漁船銃撃と漁船員射殺、クアラルンプールの空港での金正男さん殺害など、あらゆる蛮行を重ねてきました。
日本国民が朝鮮労働党について、危険な集団だと考えるのはあまりにも当然です。
中朝露は日本を攻撃する意思と能力を持っているという認識が国民の中に広まると、日本共産党、左翼陣営は大変です。
憲法九条は金正恩による核ミサイル攻撃に反撃しません。
志位さんは保身のために金正恩と朝鮮労働党について、思考と議論を拒否する
志位さんが朝鮮労働党の蛮行の歴史についての思考と議論を拒否するのは、厄介で面倒な事と認識しているからです。
志位さんはまた、当面傍観すれば事態が好転するだろうと考えているのでしょう。
韓国でまた左翼政権が成立すれば、全力で金正恩と朝鮮労働党を支えるでしょう。金正恩はさらなる核軍拡を進める。
志位さんと日本共産党員の皆さんは、金正恩の核は防衛目的と信じていそうです。
この疑問についても、志位さんは思考と議論を拒否するでしょうね。
憲法九条による平和を、などと訴えて朝鮮労働党についての思考と議論を拒否する左翼人士も、保身を重視する方々と考えます。