先月17日、志位さんが「東アジアの平和構築への提言ーASEANと協力して」と題して講演を行いました。東アジアの平和構築への提言――ASEANと協力して/志位和夫議長の講演 (jcp.or.jp)
志位さんは軍事に軍事で対抗するのではなく、外交の可能性をとことん追求し、外交による平和構築に徹するべきと力説しています。
それなら志位さんは、台湾政府が外交により中国共産党との戦争を回避し、外交による平和構築に徹する権利を認めようと訴えるべきです。
私は本ブログで繰り返し、このように主張してきました。黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 志位さんは台湾政府の存在を認められないー日本共産党の平和理論、世界観では、台湾政府は中国共産党の反党分子。 (blueribbonasiya.blogspot.com)
繰り返しですが、日本共産党の世界観、平和理論では、台湾政府は中国共産党の反党分子として把握されてしまいます。黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 志位さんは台湾政府を共産主義運動における反党分子のようにみるー台湾は中国の領土だから、中国共産党による台湾政府解体を社会進歩と見る (blueribbonasiya.blogspot.com)
台湾政府が中国共産党員だった時期などありません。中国共産党が台湾を支配した事もありません。
それでも不破さんは、中国共産党と台湾の関係を、日本共産党と日本労働党の関係と同様であると断言しました。
不破さんのこの発言は、不破さんの著書「日本共産党と中国共産党の新しい関係」(平成10年新日本出版社刊行。p. 63)に掲載されています。
不破さんによれば、日本労働党は「日本共産党を打倒せよ」という中国側の号令に基づいて生まれた党です。
日本労働党がそうでだったとしても、台湾政府とは何の関係もありません。台湾政府は、台湾住民の自由に表明された民意に依拠して存在しています。
不破さん、志位さんは、台湾政府がどこかの外国による「中国共産党を打倒せよ」という指令に基づいて存在していると考えているのかもしれません。
清水ただしさんによれば、台湾と中国で武力衝突が起きた時、米国が台湾に味方をすれば国際法上、無法な戦争です。
清水ただし 安保・外交をまじめに語ります (日本共産党 近畿シリーズ動画「近畿から変える ホンキで変える 比例4人が駆ける」2) (youtube.com)
開始後12分30秒くらいで、清水ただしさんは台湾は国ではない、一つの中国ということになっているから、米国が台湾の味方をして人民解放軍と交戦すれば無法な戦争だ、日本は米国に協力してはならないと力説しています。
清水ただしさんは、中国共産党が台湾を武力で制圧し、台湾の住民を大量殺りくする事は国際法上、無法ではないと考えているのでしょうね。
人民解放軍が台湾を攻撃すれば、台湾人だけでなく台湾に住んでいる外国人にも相当な死傷者が出ます。
清水ただしさんは、人民解放軍による台湾在住の米国人、日本人殺害を国際法上は合法と見ているのでしょうか。
それなら、人民解放軍による赤旗記者の射殺について近年の日本共産党が完全に沈黙していることも当然の理論的帰結と言えます。
清水ただしさんは台湾政府、台湾人の自衛権を否定している
清水ただしさんは、中国共産党が台湾攻撃を断行したとき、台湾政府が自衛権の行使として人民解放軍に反撃する事も国際法違反と見ていると考えられます。
清水ただしさんは台湾政府は国ではない、と断言していますから。台湾は中国の領土だから、台湾政府の存在自体が不法行為であると見ているのです。
台湾政府が人民解放軍に反撃する事も不法行為と見ているのでしょう。勿論、中国の国内法に照らせば、台湾政府の存在そのものが国内法違反です。
日本共産党が台湾政府は一刻も早く解散し、台湾人は中国共産党による支配を受け入れるべきだと考えているなら、そのように明言するべきです。
志位さんが中国共産党に、台湾政府と話し合えと要求できないのは、台湾政府は一刻も早く解散し、台湾人は中国共産党による支配を受け入れるべきだと考えているからなのでしょう。
台湾政府が中国共産党の反党分子なら、台湾政府を選挙によって選んでいる台湾人はとんでもない悪辣な行為をしていることになります。
そんな台湾人を、中国共産党が国家安全維持法や反スパイ法によって逮捕する事は、歴史の法則的発展という結論になるのでしょう。
清水ただしさん、人民解放軍による台湾攻撃は社会進歩ですか。台湾人は中国の国内法、国家安全維持法や反スパイ法を遵守するべきですか。