2025年4月13日日曜日

続続続・朴尚得「在日朝鮮人の民族教育」(昭和55年ありえす書房刊行)より思うー日本共産党、左翼人士と朝鮮労働党、在日本朝鮮人総連合会には共通の歴史観

日本共産党、左翼人士と朝鮮労働党、在日本朝鮮人総連合会は共通の歴史観を持つ

朝鮮学校では子供たちに、朝鮮労働党によって都合が良いように修正した歴史を教えています。

朝鮮学校で教えられている歴史観は、大日本帝国は極悪国家だったという日本共産党の歴史観と概ね一致します。 

この本の歴史観は、日本統治期の朝鮮半島で朝鮮人は徹底的に搾取と抑圧をされたので大日本帝国は極悪だった論です。

日本共産党による昔の朝鮮半島論は、例えば下記です。

いま振りかえる 植民地支配 歴史と実態(2)/抑圧36年、日本は朝鮮で何をしたか

日本共産党、左翼人士の歴史観、平和理論から見れば、正しい歴史教育と平和観を普及している朝鮮労働党、在日本朝鮮人総連合会は大局的には進歩勢力、平和勢力です。

従って朝鮮労働党が依拠しているチュチェ思想は、大局的には進歩的な思想であり、チュチェ革命偉業は歴史の法則的発展を促す思想という話になります。

不破さん、志位さんは金日成、金正日を平和と社会進歩に貢献した政治家と見ている

金日成、金正日は世界の帝国主義である米国と一貫して対決したのだから、平和と社会進歩のために貢献した立派な政治家だったという結論になるのです。

日本共産党が朝鮮学校への無償化適用、補助金支出を主張する理由は、チュチェ思想教育を進歩と革新の事業に貢献する教育であり、平和教育であると見ているからです。

チュチェ革命偉業とは、朝鮮労働党が断行してきた数々のテロ、蛮行も意味しています。これらは首領の指令により断行されています。

朝鮮労働党が日本人や韓国人の拉致、政治犯の処刑、大韓航空機爆破、韓国大統領暗殺未遂事件、金正男さんの毒ガスによる殺害を行っても、米国を批判してきたのだから大局的には社会進歩の事業に貢献するとはあまりにも異様です。

不破さん、志位さんの心中ではそう整理されていると考えられます。不破さん、志位さんは金日成、金正日を社会進歩に貢献した政治家だったと評価しているのです。

不破さんが、在日本朝鮮人総連合会との交流を再開した背景には、金日成、金正日に対する積極的評価があると考えられます。近年の日本共産党は、第十七回大会の頃のようなチュチェ思想批判をやりません。

以下、この本から、朝鮮学校で普及されている歴史観について論じます。

日本統治期の朝鮮半島で、朝鮮人が朝鮮語を使えないなどありえない

(その1)この本のp. 265によれば、日本帝国主義は朝鮮人民から莫大な財貨を奪い、祖先伝来の姓名を奪いました。さらに、朝鮮人が朝鮮語を使い、朝鮮文学を書くことさえも刑罰の対象にしました。

(その2)この本のp. 265によれば、在日朝鮮公民は日本帝国主義によって強制的に連行されてきた人か、あるいは過酷な植民地略奪政策によって故郷を捨てて日本に渡ってくることを余儀なくされた人々とその子弟です。

(その3)この本のp. 275によれば、朝鮮人は教育を受けられなかったばかりか、母国語である朝鮮語を学んだり使ったりするだけで刑罰を課されました。

(その4)この本のp. 291によれば、日本は1938年4月には朝鮮語の使用すら厳しく禁止しました。

(その5)この本のp. 305によれば、現代は民族的主体の確立がなによりも要求されるチュチェの時代です。現代の指導思想である偉大なチュチェ思想の創始者である金日成主席の教えに従い、在日朝鮮人は時代の本質にそむく日本当局の同化政策を退けて民族的主体をしっかりうちたてねばなりません。

朴尚得さんは自分の主張の根拠を示す史料を提示しなかった

上記のように朴尚得さんはこの本で繰り返し、朝鮮人が朝鮮語を使うと処罰されたかのような宣伝をしていますが、そんなことはありえません。

今も昔も、朝鮮半島の住民の母語は朝鮮語です。日本統治期の35年間、朝鮮半島の住民が母語を使わないで生活していたなどありえません。

朝鮮人が教育を受けられない、という主張も捏造です。朝鮮総督府は初等教育を重視しました。学校では、子供たちにハングルも教えました。

京城帝国大学は大正13年(1924年)に創立されました。

日本帝国主義は朝鮮人民から膨大な財貨を奪った、などありえません。財貨とは一体何なのでしょうか。朴尚得さんの主張には、根拠となる史料が提示されていません。

日本帝国主義が祖先伝来の姓名を奪った、という主張ですが、そんなことはありえません。

昭和14年の創始改名では、戸籍に「姓」と「本貫」を残したまま、新たに世帯の「氏」を好きな名称で創設させることを認めました。

創始改名以後、朝鮮人は先祖伝来の姓名に加え、新しく作った氏名も持つ事ができるようになったのです。

朝鮮の舞姫と言われた、崔承喜のように先祖伝来の姓名を名乗り続けた方もいました。朴尚得さんが崔承喜を知らないはずがないのですが。

この時期の朝鮮学校では、崔承喜の存在は内緒にされていたのでしょうね。

在日朝鮮人は過酷な植民地略奪政策によって故郷を捨てて日本に渡ってきた論の矛盾

(その2)ですが、在日朝鮮人が朝鮮総督府による過酷な植民地略奪政策によって日本に渡って来たという話はおかしい。

過酷な植民地略奪政策とやらを実施している朝鮮総督府を指導、管轄する日本政府が存在する地域に移住したら、さらに過酷な弾圧、抑圧をされると予想するのが普通でしょう。

日本に行けば何かの仕事がある、と判断して日本に移住してきた方が殆どだったと考えられます。

強制連行云々ですが、徴用により日本に来てそのまま日本定住を決意した方は稀です。

偉大なチュチェ思想の創始者である金日成主席の教えに従うことが、民族的主体をうちたてるー教育にチュチェをうちたてる

(その5)で、朴尚得さんは金日成の教えに従う事が、民族的主体をうちたてる事であると定式化しています。

在日本朝鮮人総連合会ではこれを、教育にチュチェをうちたてる、と表現します。金日成の教えについては、東京朝鮮中高級学校のHPにいくつか掲載されています。


朴尚得さんは勿論、金日成の教示を御存知です。金日成は平壌を訪問した学生たちにチュチェ思想を体得した立派な革命家になれ、と指導しました。

金日成の教示の具体的な意味は、朝鮮労働党の在日担当者の指導に従い、南朝鮮革命、大韓民国を滅亡させる策動に献身しなさいと言う意味です。

金日成の教示の具体的な内容は在日本朝鮮人総連合会の各部署に伝えられます。公開されるのはごく一部です。

日本共産党、左翼人士は朝鮮学校への補助金支出、無償化適用を主張しています。

これは、日本共産党と左翼人士が、チュチェ思想を進歩的思想と把握し、朝鮮労働党による大韓民国滅亡を社会進歩、歴史の法則的発展と見ているからです。

大韓民国滅亡を支持するという点で、日本共産党と左翼人士は、嫌韓扇動言論宣伝を街頭で行う方々と一致しています。

日本共産党は嫌韓扇動言論宣伝を実施している方々と対話をすべきですね。



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