プーチンのウクライナ侵略はとんでもない蛮行です。ウクライナによるジェノサイド(集団虐殺)云々など、到底信用できません。
これを前提として、志位さんと日本共産党を支援する知識人、運動家の皆さん、護憲論者の皆さんに問題提起をしたい。
皆さんはなぜ、東欧諸国にNATO(北大西洋条約機構)脱退を勧めないのですか。欧州左翼にNATO解体で連帯しよう、と呼び掛けないのですか。
韓国左翼は在韓米軍撤退を主張します。日本共産党が韓国左翼との協力、連帯を重視するのは当然です。
日本共産党の平和理論では、帝国主義、金融資本が戦争を起こします。米帝国主義は世界中に軍事同盟を形成し、侵略戦争を起こす。
アジアでは日米軍事同盟、欧州ではNATO(北大西洋条約機構North Atlantic Treaty Organization)が侵略戦争を起こす根源になっている。こんな話です。
宮本顕治さんはNATOを容認する独社会民主党とイタリア共産党を批判
宮本顕治さんは日本共産党第十九回大会で、NATOを支持するドイツ社会民主党とイタリア共産党を批判しました(平成二年七月九日)。
宮本顕治さんは、第一次世界大戦のときに祖国擁護を唱えて帝国主義戦争を容認した社会民主主義の立場が、軍事同盟容認という形で今も温存されていると指摘しました。
イタリア共産党もNATOからイタリアが脱退すると軍事的均衡が不安定になる、という理由で軍事ブロックを肯定したから、社会民主主義政党と同じになった。
イタリア共産党はブレジネフの軍事力均衡論を批判できなかったから、ソ連追随で駄目だ。こんな話です。
宮本顕治さんはレーニンの思想と理論を体得した方だったな、と改めて思います。
志位さんは宮本顕治さんから直接、様々な指導を頂いたことでしょう。
レーニンと宮本さんの見地から志位さんは北欧、東欧諸国にNATOからの脱退を提案すべきです。
欧州左翼とNATO解体、日米安保廃棄で連帯すべきです。
軍事同盟が戦争の根源なのですから。独社会民主党、イタリア共産党はソ連の軍事的脅威を察知してNATOを容認したのでしょうが、志位さん流に言えば力の論理に屈服したのです。
プーチンは今後、北欧、東欧を狙いうる
プーチンがキエフを制圧できるかどうか、現時点ではわかりませんが、ロシア軍がウクライナの地域をかなり占領して停戦になる可能性もある。
とんでもないことですが、現実と願望は別です。
これでプーチンがロシア国民に強く支持されたら、プーチンは次に北欧、東欧諸国を狙う可能性もある。
旧ソ連の勢力下にあった地域を、プーチンとその支持層は再び支配したいのです。支持層の中にマフィアと関係の深い財閥がいるのかどうか、私にはわかりません。
NATOに加盟していない北欧や東欧が危ない。加盟している国に対しても、プーチンはNATO脱退やミサイル撤去を要求しうる。
志位さんは欧州左翼、韓国左翼と中朝露にNATO解体、米軍はアジアから出ていけで連帯を呼びかけるべきだ
プーチンの狙いがどうあれ、志位さんはプーチンの力の論理に対抗する憲法九条の平和の論理で北欧、東欧諸国と欧州左翼にNATOからの脱退を提案すべきではないでしょうか。
志位さんは欧州左翼と韓国左翼にNATO解体、日米安保廃棄、米軍はアジアと欧州から出ていけ、で連帯しようと呼びかけるべきではないでしょうか。
これなら、プーチンと習近平、金正恩とも十分連帯できます。
NATO解体、米軍はアジアから出ていけという平和運動の大発展を強く望むのは、中朝露です。
志位さんが軍事力の均衡が崩れると危ないと考えたら、イタリア共産党と同じですよ。
憲法九条を生かした野党外交、のた見地からNATO解体、米軍はアジアから出ていけの世界平和運動を欧州左翼、韓国左翼と中朝露に提案したらいかがでしょうか。