北公次さんを偲ぶ
元フォーリーブスの北公次さんが少し前に亡くなりましたね。まだそれほどのお年ではなかったと思いますが、残念です。私(昭和36年生まれ)くらいの年齢の方なら、フォーリーブスが昭和40年代から昭和50年代前半当時、どれだけ人気があったか御存知と思います。
北さんは昭和63年、御自身が39歳くらいの頃、データハウスから「光GENJIへ」という暴露本を出されました。フォーリーブス解散の約10年後で、光GENJIが全盛だった頃です。この本は当時、ベストセラーだったと思います。内容は衝撃的でした。各章名を紹介しましょう。
序章 光GENJIに俺を見た
第1章 ジャニーさんとの出会い
第2章 フォーリーブス全盛期
第3章 北公次は今一度復活する!
序章に御自身が覚せい剤常習者だったこと、留置所での生活、ジャニーズ事務所の低いギャラ、故郷の田辺市でやり直そうとしたこと、役者としての芸能界復帰などが述べられています。
第1章があまりにも...としか表現のしようのない内容なので、私はここで再論したくありません。
幼い少年に対して、こんなとんでもないことをやってきた人間が何の反省もせずにいるなんて、いったいどういうことなのでしょうか。この本はテレビ局関係者も十分承知のはずです。見て見ぬふりなのでしょうね。
第2章のフォーリーブス全盛期にも、同様のことが継続されていたと北さんは述べています。
一般に、こういうことをしでかした人間は、引き続き同じようなことをやっているのではないでしょうか。そう思うとぞっとしますね。
北さんの叫び
第3章の最後で、北さんは次のように述べています(p232-233)。
「きれいごとしか書かれてこなかった今までの芸能界に、この本は在りのままの芸能界を開いて見せたはずだ」
「浮かれているのはステージにいる時だけでいい、しっかりと自分の足元を見つめ、なによりもまず自分のことを自分の未来のことをしっかりと見つめるんだ」
「少年愛にとりつかれた男が経営するジャニーズ事務所にいるアイドルたちよ、おれの二の舞だけにはなってくれるな」
「北公次は今一度復活する」
北さんは決して、うまく世渡りをするというか、器用な生き方ができた方ではなかったのだろうと思います。御自身の責任でやってしまった失敗も多かったかもしれません。でも、大スターだった方がこれだけ御自身のことを赤裸々に語って下さったことにより、一般の我々には世の中の一面が随分見えてきたような気がします。
北さんは、御自身としては満足ではなかったかもしれませんが、この本により「復活」されていたように思います。
光GENJIの皆さんへ
北さんのこの叫びは、光GENJIの皆さんに届いたのでしょうか。私にはわかりようもありませんが、時折週刊誌などに出る元光GENJIの方々の消息を読むと、悲しい気持ちになります。ごく最近もある方の記事が出ていましたね。
あれだけ華麗なダンスのできる方がなぜそんなことを?という気持ちです。あのダンスの習得には、血の滲むような努力があったはずです。誰でもできることでは決してありません。
光GENJIの皆さんも中年くらいのはずですね。この本を出版した当時の北さんと同じくらいの年齢ということになりますね。
一番人気のあった諸星君を、たまにテレビで見かけます。私は光GENJIのファンではないですが、皆さんには大先輩の血の出るような叫びを受け止めて頂き、頑張ってもらいたいですね。まだまだ若いのですから、チャンスはいくらでもあると思います。
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