2019年9月29日日曜日

日本共産党・左翼知識人の近現代史観より思うー不破哲三「党綱領の力点」(日本共産党中央委員会出版局)より

日露戦争(1904~05年)は、日本にとっては、ロシアを押しのけて朝鮮の支配権を確実にするとともに、さらには満州に、ロシアに代わって勢力圏を打ち立てる、このことを争った戦争でした(同書p27より抜粋)。


不破哲三氏ら左翼知識人は、上記のように日露戦争を日本が帝国主義化するために行った戦争とみなします。

大日本帝国憲法下の明治日本は、左翼史観では絶対主義的天皇制の軍国主義国家です。

不破哲三氏ら日本共産党員には、帝政ロシアが南下政策をとっていた事、明治日本が帝政ロシアの南下政策を阻止できなければ、徹底的に蹂躙されただろうという事がどうしても理解できない。

歴史にもしも、ですが日露戦争で日本が負けていれば、帝政ロシアが朝鮮半島と満州を支配していたでしょう。

帝政ロシアは強大化し、明治日本は弱体化します。日本は帝政ロシアに徹底的に蹂躙されたでしょう。

エジプト=トルコ戦争(1831-33、1839-40)以後、欧米列強間でオスマンの領土分割をめぐる争いが本格化します。

クリミア戦争(1853~56)も、ロシアの南下政策によるものです。

戦国武将の末裔である、明治日本の指導者たちはロシアの脅威を察知したのです。日露戦争は祖国防衛戦争だったのです。

日韓併合の頃の国際社会は、たとえて言えば戦国期の日本のようなものです。強国が弱小国を支配するのが当たり前でした。

弱小国の武将は支配されたくなければ、一刻も早く自国の武将を戦国大名にし、集権化して軍事力を強化して他国に進出するしかなかった。

勿論、ロシアは大英帝国の世界支配に挑戦したという見方もできるでしょう。

帝政ロシアの南下政策を直視できない不破哲三氏ら日本共産党員と左翼歴史学者は、日露戦争は韓国への侵略戦争であり、日本は朝鮮半島を植民地化したと主張します。

日韓併合は当時の国際法では完全に合法でした。

清朝、李氏朝鮮に国家主権、国民主権という発想はあったかー中華帝国皇帝は全人類社会の帝王として天帝に認められた


不破哲三氏ら日本共産党員は、国家主権と国民主権という考え方が李氏朝鮮、清朝にもあったと本気で考えているのでしょうか。

清朝や李氏朝鮮には議会や選挙は存在しません。国民が領土内で主権を持つという考え方があるはずもない。

中華帝国の皇帝は全人類社会の帝王である、という発想です。華夷秩序が、約二千年間中華帝国と周辺諸国間に存在していました。

周辺諸国は、中華帝国の皇帝の謁見を得る際、三跪九叩答礼をせねばならなかった。

中華帝国皇帝は全人類社会の帝王と天帝に認められているのですから、全世界は中華帝国皇帝の所有物です。

華夷秩序の世界観に、主権国家など存在しえない。従って領土、領海はない。

李氏朝鮮の頃の朝鮮半島の住民に、貴方は李氏朝鮮という国の国民として、領土と領海内で主権(最高の権限)を持っていますか、と誰かが聞いたら理解不能だったでしょう。

李氏朝鮮は明や清という中華帝国皇帝に臣下の礼を取ることにより、その地域での統治を許された。

全人類の帝王を抱いている華夷秩序を想定している人々の脳裏に、自国の領土はこの範囲で、それ以外を統治する他国には、他国の国家主権があるという発想はない。

国際社会は戦国時代―帝国主義国による世界分割がなされた時代


私は日韓併合の頃(明治43年。1910年)の国際社会は弱肉強食、日本の戦国時代のようなものだったとツイッターで繰り返し主張ました。

中野顕さん(日本共産党新宿地区の職員)は私の呟きに直接反論したわけではありませんが、不破氏の著作と同様の呟きを繰り返し発信しています。

昔の国際法は、ある地域の支配権をめぐって強国が争ったとき、戦争の勝者がその地域を支配する事が当然とされていました。

日露戦争に勝利した日本が朝鮮半島を支配する事は国際的に当然視されていた。

戦国日本では勝者こそ正義です。昔の国際社会も同様です。

中野顕さんは、当時の国際社会が戦国日本と同じだったという主張は嘘だ、と呟きましたが、帝国主義による世界分割をレーニンの「帝国主義論」も明記しています。

レーニンの「帝国主義論」が大嘘だったと中野顕さんは言いたいのでしょうか。

明治日本が生き残るために富国強兵、海外進出以外の道はあったのか


明治日本が国際社会で生き残ろうとするなら殖産興業から富国強兵、対外進出以外の道があったでしょうか。

この問いについて、不破哲三氏ら日本共産党員、左翼歴史学者は一切の思考と議論をしない。

この時期のアジアには、主権国家体制はないから領土、領海が定まっていない。海外に進出して拠点をおかねば、貿易すら困難な時代です。

公海という概念がないから、民間船舶の公海無害通航の原則など存在しない。

李氏朝鮮の頃の朝鮮半島の住民に、貴方は李氏朝鮮、大韓帝国という国の国民として、領土と領海内で主権(最高の権限)を持っていますか、と誰かが聞いても理解不能だったでしょう。

繰り返しますが中華帝国の皇帝は全人類社会の帝王である、という発想が華夷秩序の基本です。

日本の統治に反抗した方々には、大韓帝国の国家主権を守るという発想はない。

朝鮮半島の住民は日本が華夷秩序を破壊したから怒り、日本と戦ったのです。

不破哲三氏は「党綱領の力点」で朝鮮半島が日本にどう支配されていったかを述べていますが、ロシアの南進策を無視している。

大英帝国のアジア進出についても一切言及していない。

欧米列強は、有色人種の国家に国家主権があるとは認めなかった


この時期の欧米諸国に、有色人種にも主権国家が存在する、などという発想があるとは到底考えられません。

国家主権という考え方は、欧州諸国間に限定されていました。

ムガール帝国は大英帝国に滅ぼされました。皇帝は流刑。

不破哲三氏ら日本共産党員、左翼歴史学者はインド帝国(1877~1947)も国際法では無効、不法だったと主張するのでしょうか。

ところで、植民地と言う語をどのように定義するのでしょうか。欧米諸国が「発見」し植民していった地域の総称なら、南北アメリカは植民地です。

南北アメリカが植民地なら、植民地経済発展論は適切です。

アフリカも植民地だったのでしょうが、白人はアフリカの気候に耐えられなかった。アフリカに植民した白人は絶滅したと聞きます。

気候は、人類の歴史にかなりの影響を及ぼしていると考えられます。

経済発展の遠因は植民地支配だ、という見解については、あらゆる角度から検討されるべきですね。






2019年9月21日土曜日

吉見義明教授著「買春する帝国 日本軍『慰安婦』問題の基底」(令和元年岩波書店刊行)より思うー公娼、私娼も性奴隷論―

「軍慰安婦制度と国内の公娼制(貸座敷・娼妓制度)の異同をみておきたい。両者は公権力による女性の登録という点では共通しているが、それを軍が行うか、警察が行うかという違いがある。


前借金や年季での拘束、検梅の強制、選客の自由がなく、性売を拒否することができない、居住の自由がないなど、女性の基本的人権が侵害されている点は共通だった」(同書p213より抜粋)。


この本は、左翼人の中で慰安婦問題の権威とされている吉見義明教授の近著です。最も重要な記述は私見では上記です。

この後にも吉見教授はいくつか異なる点を挙げていますが、それらは大きな違いとは思えません。

簡単に言えば、公娼と慰安婦の違いはそれぞれの登録を警察が行うか、軍が行うかという点だと吉見教授は主張しています。

それならなぜ慰安婦が性奴隷で公娼は性奴隷ではないのか?と思う方もいるでしょう。

吉見教授は貸座敷娼妓制度では外出の自由、居住の自由、遊客を選択ないし拒否する自由がなく検梅が実施されていおり廃業の自由がなかったので、事実上の奴隷制だったと述べています(同書p244)。

すなわち、慰安婦だけでなく公娼や私娼も性奴隷だった、という見解です。

大日本帝国の性産業の歴史は、性奴隷の歴史でもあるという吉見教授のメッセージが込められているのでしょう。

吉見義明教授に問うー日本政府は公娼、私娼だった方々にも謝罪と補償をせよ、という結論になぜならないのかー


私はこの間twitterで、顧客が民間人か軍人かで、公娼と慰安婦が行った性的労働サービスに違いはないから、公娼と慰安婦を異なる存在と把握すべきでないと繰り返し主張してきました。

奇妙ですが、私のこの主張と吉見義明教授のこの本の上記の主張は、殆ど同じように思えてならない。

吉見教授がこれまでの著作で、慰安婦だけでなく公娼、私娼も性奴隷だと主張されていたかどうか、存じません。

吉見教授は日本政府が慰安婦に対し謝罪をすべきと繰り返し主張しています。

しかし公娼、私娼も性奴隷だったとお考えなら、日本政府はその方々に対しても謝罪と補償をすべきで、中高の歴史教育で日本の性産業の歴史、貸座敷娼妓制度について教えるべきという結論が出るはずです。

この本の面白い点は、慰安婦の前史という視点から公娼制度を語っている事です。これも、私はこの間twitterで繰り返し主張しました。

公娼制度の延長として、慰安婦制度が形成されたと考えられます。

吉見教授にお尋ねしたい。公娼や私娼も性奴隷だったのなら、日本政府はその方々に対し謝罪と補償をすべきという結論が出ませんか。

謝罪と補償をすべき性奴隷と、放置して良い性奴隷、という区別がつくとは私には思えない。

勿論私は、慰安婦が公娼や私娼と同様の存在であるから、謝罪や補償の必要は全くないと考えています。

慰安婦の存在が日韓会談で議題にすらならなかったのは、公娼や私娼の存在が議題にならなかったのと同様で、差別でも何でもありません。

性奴隷の人権はどうなる、という方もいるでしょうが、この時代に今の視点から人権が保障されていた職業がどれだけあったでしょうか。

兵士は勿論、炭鉱夫や港湾労働者(沖仲仕)の労働条件も過酷でした。労災という概念がない時代です。農民や漁民は、不作や不漁ならたちまち生活に窮した時代です。

昭和恐慌の頃の農村で、業者に売られた娘、作男として豊かな農家に売られた男の子は一体どれくらいいたのでしょうか。

吉見教授のこの本を高く評価している池内さおりさん(日本共産党前衆議院議員)は、慰安婦と公娼、私娼は皆性奴隷だったという見解に賛成なさっているのでしょう。

それなら池内さおりさんは、公娼や私娼だった方々にも日本政府は謝罪と補償をすべきと主張するのが筋ではないでしょうか。

朝鮮半島の性産業史とその背景ー妓生と地主・小作人制度


朝鮮半島から慰安婦が沢山出た背景の一つは朝鮮総督府による公娼制度導入です。公娼制度導入により、遊郭が形成されました。

そこで性的労働サービスを供給、販売する企業の経営方式を学んだ方がいたのでしょう。性産業の企業の経営者層がここから形成されたと考えられます。

ここからも、慰安所を経営する方が出たと考えられます。

性的労働サービスを提供する労働者の供給源は、当然ですが農村です。日韓併合期には、都会と言えるような地域はあまりない。

ソウルと釜山くらいでしょうか。

朝鮮半島の農村では、地主の力が非常に強く、小作人が貧しい生活をしていました。

貧しい家庭の娘の中には、親により業者に売られたので妓生や慰安婦にならざるを得なかった方が沢山いました。

この本の第Ⅲ章の2「朝鮮での性買売の拡大」には、日露戦争以後朝鮮半島に進出した日本軍人を相手にする業者も朝鮮半島で増えたこと、日本漁民の朝鮮進出により、女性を連れた接客業者が朝鮮半島に移動した事が指摘されています。

日本軍人や、漁民を顧客として性的労働サービスを提供した方々には、農村の貧しい家庭の娘たちも少なからずいたのでしょう。

性的労働サービスを提供する労働者は、どういう背景があってその仕事に就くことになったのか。

歴史学者なら、それも検討するべきではないでしょうか。

左翼歴史学者は、慰安婦の方々が慰安婦という道を選択せざるを得なかった社会的背景をあまり問いたがらないように思えます。

勿論、一冊の本で大日本帝国の性産業形成歴史の全てを記すことなど無理ですが。

吉見義明教授に問うー企業慰安婦制度とは何か


この本のエピローグ(p248)に、企業慰安婦制度、という語があります。この語が何を意味しているのか、よくわかりません。

p247に、エンタテイナーなどの名目で海外から女性が連れてこられ、性売強制と搾取が行われるようになった、という記述があります。

企業慰安婦制度という語が、外国から業者に騙されて連れてこられた女性が、性的労働に従事するようになった例を指しているのなら、そういえば良い。

企業慰安婦制度、などという語を作ると、現代日本の各企業に慰安婦、慰安所が存在するのかと誤解されてしまいます。

企業の管理下で性的労働に従事している女性は企業慰安婦だという意味なら、現代の性産業で何らかの性的労働サービスを提供している方々は皆、企業慰安婦です。

この本にも出てくる、飛田新地で働く方々を企業慰安婦と吉見教授は考えているのでしょうか。

この方々には廃業の自由や居住地決定の自由はありますから、性奴隷ではないが企業慰安婦だ、と吉見教授は主張したいのでしょうか。

企業慰安婦制度という語の定義について、吉見教授に御説明頂きたいですね。

2019年9月16日月曜日

朝鮮学校の幼稚園無償化に反対する―金日成の「社会主義教育テーゼ」は就学前教育にも貫徹されている―

「就学前教育の重点は学校教育の基礎をつくることにおかなければならない。

幼稚園では革命思想教育と道徳教育を基本にしながら知的発達に必要な教育を十分におこない、子供の文化的素養を高め、身体を丈夫にすることに深い関心を払わなければならない」(金日成「社会主義教育テーゼ」白峰文庫、p110より抜粋)。


左翼人と在日本朝鮮人総連合会の皆さんが、朝鮮学校の幼稚園の無償化適用を強く主張しています。

私見では、朝鮮学校の最も基本的な教育方針は金日成の社会主義教育テーゼ(朝鮮労働党中央委員会第五期第十四回総会で発表。1977年9月5日)です。

朝鮮学校教員の皆さんは金日成の社会主義教育テーゼを、いろいろな機会に繰り返し勉強なさっています。

朝鮮学校教員の中で、特に優れた革命家とみなされた方は、平壌の招待所で朝鮮労働党の担当幹部から主体思想、全社会の金日成・金正日主義化の理論を学んでいます。


金正日は朝鮮学校教員に金日成の教示を現実の問題に結び付けろと指示している


金正日の論考「教育事業をさらに発展させることについて」(全国教育職員熱誠者会議参加者に送った書簡 1984年7月22日、金正日選集8、p101ー130所収)も朝鮮学校の基本的教育方針になっています。

金正日によれば、教員は敬愛する首領金日成同志の教示と党の政策を深く研究し、現実の問題に正しく結びつけねばなりません(同書p121より抜粋)。

朝鮮学校の教員の皆さんに対して出されている金日成の「教示」や金正日の「お言葉」を私は存じませんが、朝鮮学校内の朝鮮労働党の組織を通じてこれらが徹底されていると考えられます。

社会主義教育テーゼと朝鮮学校の幼児教育


社会主義教育テーゼには就学前教育、幼児教育の在り方についても示されています。

幼稚園では革命思想教育と道徳教育を行わねばなりません。

革命思想教育、道徳教育とは、金日成、金正日の子供の頃の逸話を教えて首領様のようにしなさいよ、と教え聞かせるものです。

私は、朝鮮学校の幼稚園ではおやつの時間に、「金日成元帥様、有難うございます」と園児が大きな声で言ってからおやつを食べさせると伺っています。

今も、「金正恩元帥様、有難うございます」と園児に言わせているかどうかまでは存じませんが。

「教育テーゼ」は幼児を社会の主人公に、共産主義建設の後続隊に育成するため、組織生活や規律生活で習慣づけ、集団主義思想と共産主義的道徳品性を育てることを強調しています(同書p124-125)。

朝鮮学校とは生涯を全社会の金日成・金正日主義化に捧げる革命戦士を育てるための学校なのです。

勿論、どんな学校でも教師の言うことに疑いを持つ生徒、学生はいます。

日本社会がいかに朝鮮人を差別してきたか、日本帝国主義に朝鮮人が大虐殺されたなどという教育を何らかのきっかけで疑う生徒、学生は出てきます。

例えば、日本帝国主義は線路の枕木の数だけ朝鮮人を殺した、と朝鮮学校では教えるそうですが、枕木は一体何本あるのでしょうか。

朝鮮学校の教員の皆さんは枕木の数を数えているのでしょうか。

日本帝国主義は二十万の朝鮮女性を拉致して慰安婦にしたそうですが、若い女性が次から次へと拉致されているのを当時の朝鮮半島の人々は座視していたのでしょうか。

こんな教育は、日韓併合期の朝鮮半島の人々が無気力者の集合体だったと言っているようなものです。

朝鮮学校無償化を主張する日本共産党と左翼人は南朝鮮革命(大韓民国滅亡策動)、全社会の主体思想化に協力している


朝鮮学校に無償化を適用しないのは差別だ、と日本共産党や左翼人は主張します。

宮本徹議員、大山奈々子神奈川県議(日本共産党)には、前掲著での金正日の次の指摘を是非知っていただきたい。

神奈川新聞に朝鮮学校無償化を強く主張する記者がいます。そういう方は全社会の主体思想化に賛成なさっているのでしょうか。

ジャーナリストであるなら、朝鮮学校の教員に「朝鮮学校は金日成の社会主義教育テーゼが示すように、子供達に金日成民族の一員としての誇りと自覚を持たせる教育をしおているのですか」と質問したらいかがでしょうか。

金正日は次のように述べています。

「敬愛する首領金日成同志がわが革命の開始なさってから半世紀の歴史が流れたが、主体の革命偉業は終わっていない。

我々はいまだ、分断された祖国を統一できておらず、革命の全国的勝利をおさめていない。

祖国を統一しこの地に社会主義、共産主義を建設し全社会を主体思想化する歴史的偉業を完成させるべく、これからも革命を継続せねばならない」(同書p104より抜粋)。

金正日は、朝鮮学校教員に「全社会の主体思想化」のための教育を行え、と指令しています。

察するに、朝鮮学校教員の皆さんは上記部分を暗唱するように繰り返し学ぶ際、金日成民族としての誇りを溢れるように感じていらっしゃるのではないでしょうか。

絶対性・無条件性による首領への忠誠心。これこそ、金日成民族・金正日朝鮮の一員としての誇りと自覚ですから。

朝鮮学校無償化、補助金増額を主張する日本共産党、左翼人は「全社会の主体思想化」に協力しているのです。

金正日の論考の上記部分は以下です。私なりに主体思想を学んでいます。

在日本朝鮮人総連合会の皆さん。主体思想研究会の皆さん。反論をお待ちしています。


경애하는 수령 김일성동지깨서 우리 혁명의 시원을 열어 놓으신 때로부터 반셰기의 력사가
지나갔으나 주체의 혁명위업은 끝나지 아않았으며 우리는 아직 잘라진 조국을 통일하지
못하였고

혁명의 전국적승리를 이룩하지 못하였습니다.

 잘라진 조국을 통일하고 이 땅우에 사회주이, 동산주의를 건설하며 온 사회를
주체사상화하는 력사적위업을 완수하면 앞으로도 오랜 기간 혁명을 계속하여야 합니다.








2019年9月14日土曜日

東京新聞望月衣塑子記者に問う―「第五次日韓全面会談予備会談の一般請求権小委員会の第13回会合 昭和36年5月10日 北東アジア課」(外務省HP掲載資料)を読んでいるのかー

「日本側出席者 吉田信邦主査代理(大蔵省理財局次長)他。韓国側出席者 李相徳主査代理(韓国銀行国庫部長)他」。


外務省のHPに、上記の資料が掲載されています。

日本共産党、左翼人士が叫んでいる「日韓請求権協定」でも、個人としての請求権は残っているのだから日本政府、日本企業は韓国と話し合え論は日韓会談の経過を無視した暴論です。

「個人としての請求権」は韓国政府に対する請求権です。韓国政府が日本から得た資金を被徴用者に対し、殆ど支払っていないなら、韓国国内の問題です。

日韓会談で当の韓国政府が、徴用工への未払い給与などは韓国政府が日本からの資金で支払う旨、主張していたのですから。

日本共産党、左翼人士にはこの文書は都合が悪いようで、この文書について沈黙しています。

東京新聞の望月衣塑子記者が、日韓請求権協定では徴用工の人権問題が置き去りにされた旨、ツイッターで発信していました。

日韓会談では、史実はどうあれ、韓国側代表は日本が強制的に動員し肉体的、精神的苦痛を与えたと主張しています。

韓国側代表の発言を踏まえ、韓国政府が被徴用者に得た資金を配分すると約束したので日韓条約、日韓請求権協定が締結されたのです。

望月衣塑子東京新聞記者は朴正熙政権の存在を否定しているのか


望月衣塑子記者はこの文書を読んでいないのではないでしょうか。

東京新聞編集部の皆さんは、この文書を読んで日韓問題について記事を書いているのでしょうか。

読んでいないはずはないと思っています。

この文書を踏まえてそれでもなお、日本が韓国の被徴用者に直接金を払えと主張するなら、大韓民国政府の存在を否定する言論ではないでしょうか。

大韓民国政府の存在を否定する言論こそ、嫌韓論そのものです。

望月衣塑子記者は、朴正熙政権の存在そのものを否定しているのでしょうか。

そうなら、望月衣塑子記者は金日成の南朝鮮革命理論の支持者と考えられます。

そんなことはあり得ないと思いますが、望月衣塑子記者は主体思想、朝鮮労働党の革命路線を支持しているのかな、と思う方が増えてしまいかねない。

以下この文書から、被徴用者への補償に関連する部分を抜粋して紹介します。

李主査代理は国として請求して、国内での支払いは国内措置として必要な範囲で取ると答えた


「李主査代理は、強制的に動員し、精神的、肉体的苦痛を与えたことに対し相当の補償を要求することは当然だと思うと答えた。

これに対し吉田主査代理より、種々問題はあると思うが、当時は一応日本人として徴用されたわけで、これらの者に対し韓国側で、

日本人に対しとられていた同じような援護措置をとってほしいということか、又は別の立場で考えてほしいということかと尋ねたところ、

李主査代理は、韓国側は新しい立場で要求しているのである。当時韓国人は日本人として徴用令が適用されたといわれるが、われわれはそう考えていない。

日本人が日本人として戦争のために徴用されることは別の話で、われわれは全く強制的に動員され、又非常に虐待をうけたのであるからその意味で考え方を変えて理解していただきたいと述べた」(p20-21より抜粋)。

「吉田主査代理より、これに関する要求は個人に対し支払ってほしいということかと尋ねたのに対し李主査代理は、国として請求して、国内での支払いは国内措置として必要な範囲で取ると答えた。

そこで吉田主査代理は、自分達としては死亡者、傷病者に対してはできるだけのことはしたいという気持ちをもっている。

遺族の場合には相続人に対し援護する等という事になると思うが、韓国側で具体的な調査をされ、それを日本側とつきあわせをする用意があるかと尋ねたところ、

李主査代理は、勿論そういうふうに考えているが、それはこの会談と直接関係がないと思う。それは韓国側の国内措置でやるべき問題だと思うと答えたので

卜部主査は、韓国側の言われる新しい基礎に立つ補償とか、支払いの方法も個人ベースによらないということはわれわれのterms of referenceと離れてしまったように思うと述べた」(p22-23より)。

李主査代理は、支払いの問題は韓国政府の手で行いたいと繰り返し述べた


「日本側は韓国政府を無視するという意味ではなく、この問題についても韓国に居られた方、遺族の方々を直接対象にして考えたいということであると日本側の考え方についてるる説明した。

これに対し李主査代理は、日本側のいわれる趣旨はよくわかる。

本人の手に届くようにすることは手続きの問題であるが、それは韓国政府の方で国内措置として然るべく処理する。

問題はそのことと金額と実際の人数の問題をどう考えるかで会って、支払いの問題は韓国政府の手で行いたいと繰り返し述べたので・・・」(p27-28)。

被徴用者への支払いを、韓国政府が行うと韓国側が繰り返し述べたのですから、韓国政府が支払うべきです。

望月衣塑子記者は金日成の南朝鮮革命路線を知っているのか


東京新聞望月衣塑子記者には是非日韓問題を、朝鮮労働党の南朝鮮革命路線との関係で考えて頂きたいですね。

金日成の論考「すべての力を祖国の統一独立と共和国北半部における社会主義建設のために―わが革命の性格と課題にかんするテーゼー(1955年4月)」は南朝鮮革命理論の代表的な文献です。

この論考は、「金日成著作集」や「金日成二巻選集」(新日本出版社)に掲載されています。

この視点で日韓問題を解説している新聞は、産経ぐらいしかないように思っています。

当たり前ですが、昔の赤旗は朝鮮労働党による南朝鮮革命を支持する視点から日韓問題や韓国の現状を説明していました。

2019年9月8日日曜日

韓国政府には日韓条約、日韓請求権協定を破る権利があるのかー志位和夫氏と左翼知識人に問う

日韓条約と日韓請求権協定の記述がどうであれ、個人としての請求権は残っているのだから、日本政府、日本企業は韓国側との話し合うべきと志位和夫氏らは主張しています。


私見ではこれは、韓国政府には日韓条約、日韓請求権協定を破る権利があると主張しているに等しい。

志位和夫氏ら日本共産党員は外務省のホームページを見ているのでしょうか。

外務省のホームページに「旧朝鮮半島出身労働者問題をめぐるこれまでの経緯と日本政府の立場」(ファクトシート)が掲載されています。

日韓会談で韓国政府は、被徴用韓国人に関する請求を行っていた


この文書によれば、日韓会談で韓国が示した八項目の「対日請求要綱」には被徴用韓人の未収金や補償金及びそのほかの請求権が含まれていました。

また韓国は、交渉の席上、被徴用者全般について補償を要求することや、これが被徴用者の精神的、肉体的苦痛に対する補償を意味するとの説明を行いました。

以下の記述があります。

その上で、日韓請求権協定についての合意された議事録においては「完全かつ最終的に解決されたことになる・・・

財産、権利及び利益並びに・・・請求権に関する問題には・・・『韓国の対日請求要綱』(いわゆる八項目)の範囲に属するすべての請求が含まれており、・・・同対日請求要綱に関しては、いかなる主張もなしえないことになる。

「個人としての請求権」を、日韓会談当時に韓国政府は韓国人を代表して日本側に請求し、それを前提として日韓条約と日韓請求権協定が締結されたのです。

韓国政府はこの経緯を熟知しています。

それでも韓国は、日本企業に賠償を要求し、日本政府に個人への補償をするため話し合えと主張しています。

これは国際法蹂躙以外の何物でもない。

韓国政府、韓国左翼は、積弊清算の名のもと、朴正熙政権と朴グネ政権が行った外交、内政の殆ど全てを否定したい。

そのためには日本との条約や協定を次から次へと白紙化せねばならない。韓国政府は今後も徹底的に日本国家と日本人を攻撃するでしょう。

志位和夫氏への提案―日朝両党声明の朝鮮語版を日本共産党HPに掲載したら


志位和夫氏に一つ、提案したい。

昭和41年3月の日朝両党声明の日本語と朝鮮語版を、日本共産党中央委員会のHPに掲載なさったらいかがでしょうか。

傀儡朴正熙一味が結んだ日韓条約は不法で無効だ、という記述は、韓国政府、韓国左翼に強く支持されるでしょう。







2019年9月7日土曜日

日本共産党と左翼歴史学者に問うー日韓併合は当時の国際法でも不法で無効だったというのか

日韓併合(明治43年、1910年)は当時の国際法でも不法で無効だったのか。それとも合法だったのかー山添拓議員(法律家で、日本共産党参議院議員)と左翼歴史学者の見解は


この件、私はtwitterで何度か指摘しましたが、志位和夫氏は見解表明を避けています。法律家の山添拓参議院議員も同様です。

朝鮮労働党と韓国政府、韓国左翼は勿論、日韓併合が不法で無効だったと主張します。

彼らは、自分たちが日本との戦争で勝った戦勝国だと主張する。

いくら志位和夫氏や左翼歴史学者でも、日本が韓国や朝鮮労働党と戦争をして負けたなどとは言い出せません。

そんな史実は全くない。荒唐無稽としか言いようがない。

上海に臨時政府があり、日本に宣戦布告をしたとか言う宣伝がありますが、これを知っている日本人が当時どれだけいたでしょうか。

金日成は中国共産党員として満州で山賊行為をしました。朝鮮革命とは無縁です。戦争などしていません。

朝鮮総督府の存在と行政は不法で無効なのか


日韓併合が当時の国際法でも不法で無効だったなら、朝鮮総督府の下での35年間の行政は全て不法行為で無効だったという事になります。

この時代に朝鮮半島で生活していた本土の方々と、朝鮮半島から日本に来た方々は全員不法移民という話になる。

在日韓国・朝鮮人は全員、不法移民だという結論になるのです。

謝罪史観の権化のような左翼歴史学者でも、これにはついていけないでしょう。

土地調査事業や鉄道・電力の普及、学校制度普及も不法で無効だったと今から主張してどうなるというのでしょうね。

しかし朝鮮労働党はもとより、今の韓国政府、韓国左翼は断固こう主張する。

そこで志位和夫氏ら左翼人士としては、日韓併合が国際法で無効、不法だったか否かについては思考と議論をしないようにするのが最適です。

少し前の声明「韓国は敵なのか」に賛同された方々も、日韓併合は不法か否か論については言及しないようにするでしょう。

日本共産党と左翼人はなぜ日韓条約・日韓請求権協定破棄を主張しないのか


昔の日本共産党が主張した日韓会談粉砕、日韓条約破棄論も同様です。

これらは日本共産党第九、十回大会決定に明記されているのですが、志位和夫氏らは内緒にしている。

志位和夫氏ら日本共産党員は、日韓請求権協定でも個人としての請求権は残っている、日本政府もこれを認めていると喧伝しています。

いつのまにか日本共産党は、日韓請求権協定、日韓条約が合法だったと認めている。

昔の日本共産党なら、日韓請求権協定も日韓条約と共に断固破棄すべきと主張したでしょう。

韓国左翼は勿論、日韓条約と日韓請求権協定破棄を支持します。

朴正熙一味が結んだ条約だから、日韓条約は不法で無効という日朝両党声明を、韓国左翼と今の韓国政府は強く支持するでしょう。

昭和41年3月の日朝両党声明の朝鮮語版を、日本共産党のHPに出せば韓国左翼は日本共産党ともっと協力しよう、と考えるでしょう。

志位和夫氏、左翼歴史学者が韓国左翼、韓国政府、朝鮮労働党との共闘を重視するなら、改めて日韓条約破棄を主張されたらいかがでしょうか。

実際に日韓条約を破棄したら、韓国との政府間交流は勿論、民間交流も殆どできなくなります。

昔の左翼は、韓国で日本企業が工場や鉄道建設をすることも帝国主義的進出、などと評していました。

林直道教授の「経済学 下」(新日本新書)にそんな記述があります。

昔の日本共産党、左翼人は嫌韓論者の元祖ですね。韓国とは一切交流などしないで良い、と本気で考えていたのではないでしょうか。

左翼の主張に多くの日本人が同調し日韓条約を締結しなかったら、日韓の交流は殆ど何もできなかった。

それで良かったと日本共産党、左翼歴史学者は考えているのでしょうか。



2019年9月3日火曜日

渡辺和俊氏(日本共産党京都府委員長)の中国共産党はハチャメチャだ論より思うー香港問題で中国共産党を正面から批判した日本共産党幹部―

「『香港の高度な自治は必ず守られねばならない』と言いつつ、香港は中国政府に対抗する人物を行政府長官に選んではならない(8月27日環球時報)。もう、中国共産党はハチャメチャやな」(9月1日の渡辺和俊さんの呟きより抜粋)。


渡辺和俊さんのツイッターに記されているプロフィールによれば、渡辺さんは68歳。音楽と釣りを趣味とする方です。

察するに、京都で長年日本共産党の活動に励んでこられた方なのでしょう。

渡辺和俊さんが環球時報という中国共産党系のメディアを引用なさっているので、気になり検索してみました。

8月27日の社説に、確かに、渡辺さんの御指摘の記述がありました。

以下、不器用ですが環球時報の英語版から一部を訳してみました。

中国の中央政府に反対する候補は香港の長官に選ばれるべきでない


第二に、香港の高度な自治は都市と大陸間の政治的な憎しみにつながってはならない。

これは一国二制度の最低線であり、基本法と香港の選挙制度に反映されている。

中国の中央政府に反対する候補は香港の長官に選ばれるべきでない。

要は、香港市民は中国共産党に従えという話です。

志位和夫委員長でさえ、香港問題では中国共産党を批判していないのですが、渡辺和俊さんは志位さんを乗り越えて中国共産党を直接批判しました。

度胸のある方です。


香港の暴動指導者は必ず失敗するのかー中国共産党の脅迫を許すな


ところで、環球時報の9月2日付社説「香港の暴動指導者は必ず失敗する」によれば、Joshua Wong Chi-fung さんとAlex Chow Yong-kangさんの未来は悲劇となる!

なぜならお二人は、強大な国の運命に挑戦するために個人的な狂気を用いているからだそうです。

because they are using personal frenzy to challenge a powerful country's destiny)。

凄まじい脅迫です。言論抑圧以外の何物でもない。

日本共産党の皆さんにお尋ねしたい。

こんな脅迫を若者に公然とする中国共産党がなぜ、中国社会における科学的社会主義の党、中国社会の変革を担う党なのでしょうか。


日本共産党と中国共産党は同志である


不破哲三氏によれば、中国は社会主義をめざす発展の軌道をすすんでいます(「党綱領の理論上の突破点について」日本共産党中央委員会出版局p75より)。

この本が出版されたのは十四年も前ですが、不破氏は見解を改めていません。

中国共産党が香港人をどれだけ抑圧しようと、「中国は社会主義をめざす発展の軌道をすすんでいる」は日本共産党の見解であることを、指摘しておきます。

日本共産党の皆さんは、中国共産党と同志なのです。

日中両党、という表現は日本共産党が長く用いてきたものです。今後も不破氏は科学的社会主義の理論交流を続ける事でしょう。