最近の日本共産党員は、昔の日本共産党の文献や宮本顕治さんの論考を全く読まないようですね。
昔の日本共産党では、宮本顕治さんの著作「日本革命の展望」がマルクスの資本論、レーニンの唯物論と経験批判論に並ぶような文献だとされていました。
志位さんは資本論を読みましょう、と訴えていますが、昔の大会決定や宮本顕治さんの文献を読みましょう、とは決して言いません。不破さんも同様でした。
今の日本共産党にとって、それらには都合の悪いところが多々あるからでしょう。
今の日本共産党の主張は、第七回大会から第八回大会頃での春日庄次郎さんの主張と酷似しています。
春日庄次郎さんは、第八回大会で反党分子として宮本顕治さんに強く批判された方です。
春日庄次郎さんは、人民の政府ができれば、適法的に基地、駐留軍、沖縄の返還を要求できるし、米政府はこれを拒み得ないと主張
以下、日本共産党第八回大会での宮本顕治さんの報告に出てくる、春日庄次郎さんの主張を紹介します(「前衛」臨時増刊 日本共産党第八回大会特集p. 138より)。
・春日庄次郎さんは「前衛」1957年12月号に掲載された論文で、民主的な政府が実現すれば、米帝国主義は安保条約の廃棄、サンフランシスコ条約の改廃を拒み得ないと主張しました。
・春日庄次郎さんは、人民の政府ができれば、適法的に基地、駐留軍、沖縄の返還を要求できるし、米政府はこれを拒み得ないと主張しました。
宮本顕治さんによれば春日庄次郎さんの上記の主張は、米帝国主義の侵略性への日和見主義的評価です。
春日庄次郎さんは権力獲得以前の民主政府の提案を、拒む事はできないときめてかかっていますから。
宮本顕治さんによれば春日庄次郎さんの主張は、帝国主義の圧迫に対する屈服に根源を持つ日和見主義です。
これは帝国主義者の圧迫のためその敵の本質を正視することができず、それとの闘争を回避しようとするところからきています。
・春日庄次郎さんは「前衛」掲載論文で革命の平和的移行唯一論を唱えました。
宮本顕治さんによれば、これは社会民主主義的見地への完全な転落です。
春日庄次郎さんの日和見主義理論は、国内的にはブルジョアジーの影響を受け、対外的には帝国主義の圧力に降伏するものです。
現在の日本共産党は、人民の政府とやらができれば、適法的に基地、駐留軍、沖縄の返還を要求できるし、米政府はこれを拒み得ないと主張しているとしか思えません。
志位さんは、米帝国主義が権力獲得以前の民主政府の提案を拒む事は出来ないと見ている
それどころか、日本共産党は与党になれたら、日本有事の際には政府が日米安保第五条により、米軍に出動要請する事を認めます。
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