2013年2月20日水曜日

故北公次「光GENJIへ 再び」(データハウス、1989年)から思う

 北公次さんが亡くなって一年




フォーリーブスの中で最も人気のあった、北公次さんがお亡くなりになってもう1年くらい経ちます。フォーリーブスといっても、若い方々にはよくわからないかもしれません。

私と同世代(昭和36年生まれ)あるいはもう少し上の世代の方なら、昭和40年代中頃から50年代前半にかけてフォーリーブスがどんなに人気があったか、よく御存知のはずです。

昭和40年代から50年代前半には、音響機器といえばレコードとカセットテープくらいしかありません。LPという大きなレコードもありました。そんな時代でしたが、フォーリーブスなら、ミリオンセラーを何度も重ねていたのではないでしょうか。

NHKの紅白歌合戦にも、7回出場したと「光GENJIへ」(データハウス1988年)にあります。


ジャーニーズ事務所へ挑戦状を叩きつけた故北公次さん



故北公次さんは「光GENJIへ」「光GENJIへ 再び」(データハウス刊行)で、当時も今も飛ぶ鳥を落とす勢い、といっても過言ではないジャニーズ事務所に挑戦状を叩きつけました。

二冊目の「光GENJIへ 再び」には、ジャニーズ事務所の経営者だけではなく、所属タレントの行状も記述されています。

これらに記述されている、事務所経営者と所属タレントの行状は凄まじいとしか言い様のないものです。一つだけ引用しておきます。以下は、二冊目の「光GENJIへ 再び」より抜粋したものです。

東京都の佐川弘信さん(14才)から北さんへの手紙の一部です。

「北さんはジャニーさんにやられたそうだけど、僕は○○隊の□□□さんにホモみたいなことされたんです。聞いてください!!□□□さんはテレビとまるでちがってすごいいやらしくって、いつも僕の裸や風呂をのぞきにきたりするんです」(同書p44より。同書では○○、□□□でなく実名が記載されている)


24、25年くらい前の本にこれだけのことが記されていたのです。書かれた方々は北さんにこれといった「反論」をされていないようです。


テレビ局は北さんの訴えを黙殺した



今更この本の内容を蒸し返すことに、一体どれだけ意義があるのか?という見解もあろうかと思いますが、そうでしょうか。

北さんは訴えていました。ジャニーズ事務所にたてついたマスコミ関係は、それ以後ジャニーズのタレントに関する取材を一切拒絶されてしまい、芸能界で生きていけなくなる(同書p32-33)。

北さんと知り合いのテレビレポーターが教えてくれたそうです。北さんの件を、テレビ取材、報道は一切してはならぬという協定がある(同書p36)。

24、25年くらい前、この本はベストセラーになっていましたが、テレビでは殆ど扱われていなかったように思います。

テレビ局は、どこぞからの何らかの圧力に屈服し、北さんの訴えを黙殺したのかもしれません。「協定」は実在したのかもしれません。

テレビ局と系列関係にある新聞社もそうだったのでしょうか。



芸能界大事務所の「体罰」について、マスコミは取り上げるべきだ



今、テレビ局や新聞各紙では大阪市立桜宮高校や、女子柔道界の体罰について盛んに議論がなされています。

これらも大問題であることは疑いありませんが、ひょっとしたら芸能界大事務所でも別の形による「体罰」は引き続き存在しているのではないでしょうか?

故北公次さんは、殴る蹴るより遥かに過酷な「体罰」を少年期より事務所の経営者により加え続けられてきたと言えませんか?

故北公次さんに挑戦状を叩きつけられた経営者は、公の場で告発された自分の行状について、何か釈明したでしょうか?

ジャニーズ事務所所属の若いタレントが、経営者に抜擢されたことを嬉しそうに語っている姿をテレビで何度か見たことがあります。

「抜擢された」ことの背景に、故北公次さんが被ったような「体罰」があったのでは?と疑ってしまうのは、私だけでしょうか?

テレビ局や新聞社は未だにこの問題をタブー視しているのではないでしょうか。高視聴率を取るタレントをたくさん抱えている大事務所に、大マスコミは弱いということなのでしょうか。

故北公次さんが伝え聞いたという「協定」は未だに存在しているのでしょうか?


北さんが打っていた覚醒剤の代金は暴力団関係者に



「光GENJIへ 再び」のp95には、北さんが打っていた覚醒剤の代金を、事務所の伊豆さんがジャニーさんに指示されて売人に支払っていたとあります。

覚醒剤の入手先は、ホステスから紹介してもらった新宿の暴力団の構成員だったそうです(同書p97)。

こんなことが公の文献に明記されていたのに、テレビ局も新聞社も黙殺してしまうなんて!と思わずにはいられません。真実はどうだったのでしょうか?

私には、故北公次さんが嘘やデマを流布していたとは考えにくいのです。

全国的な暴力団の大幹部と交流のあった著名タレントが芸能界を引退しましたが、大事務所の経営者だと何もなくてそれでおしまい、で良いのでしょうか。

ジャニーズ事務所所属のタレントの皆さんのダンスや歌は本当に素晴らしいですね。この方々のより良い未来を心より願う者の一人として、改めて訴えます。











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