2013年3月17日日曜日

真の共産主義者とは何か〜不破哲三氏による路線転換によせて(平成14年5月執筆より)

左翼の狙い―北朝鮮に大金を渡すこと―



以下、旧HPに平成14年5月に掲載したものを抜粋して再掲します。この文章を書いたおよそ四ヶ月後に、金正日が小泉首相(当時)との会談で日本人拉致を認めました。

この文章を書いた頃、左翼勢力は「日本人拉致など、証拠がないから曖昧なものでしかない。日本が北朝鮮に対してまずやるべきことは国交の樹立と真の謝罪だ」と必死で宣伝していました。

左翼勢力の真の狙いは、「真の謝罪」と称して日本政府が北朝鮮に大金を支払い、北朝鮮の核軍拡を支援し、大韓民国を核で脅迫して滅亡させることです。これは昔も今も一切変化していません。

左翼は北朝鮮に軍拡資金をわたすために国交樹立を主張するのであり、北朝鮮が日本に拉致を謝罪して大金を払え、とは口が裂けても言いません。

左翼の中には、指導部の真の狙いを理解せずに駅前でのビラ配布などの宣伝をしているだけの人もいます。

日本共産党の職員は、薄給で指導部に都合良く酷使されているだけです。

日本共産党で働く労働者、共産党職員には、労働法で保証されている団結権や交渉権は一切認められていません。ですから共産党の職員が、雇用者たる指導部に労働条件の改善を要求することは極めて困難です。

何も知らずに駅前でビラを配布している共産党職員も客観的には、朝鮮労働党の南朝鮮革命(大韓民国の滅亡)、あるいは中国に日本を隷属させることに協力しているのです。

中国の最高指導部は本気で、日本を隷属させようとしています。「沖縄は本来、中国の領土だ」と大真面目に考えています。中国にとっては、朝鮮半島も本来は中国の領土であり、中国に隷属して当然の地域です。

漢の武帝は紀元前108年、衛氏朝鮮を滅ぼして、現在の平壌付近に楽浪郡を設置しました。中国人の価値観ではこれだけで、朝鮮半島の領有、隷属を主張しうるものなのです。

左翼は日本が共産主義国である中国に隷属することを「社会進歩」「歴史の法則的発展」とみなします。

「社会進歩」のためには、米軍と自衛隊が最大の邪魔者ですから「米軍基地をなくせ」「自衛隊反対」「日米合同演習を中止せよ」などと左翼は宣伝するのです。

左翼とは何か、という問題について、もっと多くの方々が真剣に考えて下さることを願っています。

 

真の共産主義者とは何か~不破哲三氏による路線転換によせて

国際政治の冷徹な現実から見た日本共産党



不破哲三氏が、様々な点で日本共産党の「路線転換」を進めている。この「路線転換」は、様々な揺れはあるが、基本的には共産主義国である中国と北朝鮮を支援するための策動だ。


中国と北朝鮮に対し、「戦争犯罪について謝罪と償い」「植民地支配の清算」などと称して巨額の資金を渡せば、さらな大軍拡に使われるだけだ。


中国と北朝鮮がアジアにおいて圧倒的な軍事的優位を確保し、中国については台湾併合、北朝鮮については「朝鮮革命」すなわち大韓民国を滅ぼすことを側面から支えることが、現代の共産主義者の歴史的使命で あると不破氏は認識しているのだろう。


そもそも日本共産党は、ソ連を「労働者の祖国」と宣伝し、日本に「革命的情勢」をつくってソ連軍を「プロレタリア国際主義」などと称して迎え入れ、日本に共産主義政権、別言すれば強制労働収容所と共産党幹部による特権享受制度を確立するために「戦前から不屈のたたかい」を行ってきた政党である。


ソ連邦が崩壊した今日、日本共産党にとって迎え入れるべきはソ連軍ではなく中国人民軍や朝鮮人民軍なのだ。


「日本共産党は戦前から国民主権の世の中をつくるためにたたかってきた」などという宣伝は、全くの捏造でしかない。


日本共産党はレーニン、スターリンとソ連共産党を盲信してきたのだから、スターリン型の体制、すなわち典型的な共産主義体制を建設するために「不屈のたたかい」を行ってきただけだ。


旧ソ連では一般国民には参政権などまったくなかったのに、そんな体制をめざしてきた集団が「国民主権のためにたたかった」とは捏造の極みだ。


日本共産党は日米安保廃棄、自衛隊解散すなわち日本国家が一切の軍事力を保持しないようになれば「日本の平和と民主主義が守られる」と大宣伝しているが、そうなれば凶暴なことこのうえない朝鮮人民軍が直ちに来襲し、銀行やスーパーマーケットを手当たり次第に襲うだろう。


中国人民軍は直ちに尖閣諸島を占領し中国人民軍の基地を建設するだろう。


朝鮮労働党は「朝鮮革命」「主体革命偉業」などと称して、大韓民国を滅ぼし朝鮮半島全体に人々が金父子を礼賛せざるをえない体制を広 げようとしている。


日本共産党は共産主義者の団体であるから、共産主義国が広がっていくことを「社会の合法則的発展」「歴史の本流を促進する」とみなす。


従って日本共産党と中国共産党、朝鮮労働党の間では、ある程度の対立点はあるが、利害関係が基本的に一致しているのだ。



不破哲三氏の「反省」と路線転換




日本共産党はかつて、北朝鮮による日本人拉致を国会で取り上げた。また北朝鮮による漁船銃撃と漁民の殺害を厳しく批判した。これらは共産主義者の本来の立場から考えれば逸脱でしかなかった。

「赤旗」記者がベトナムで取材中に中国人民軍により銃撃され殺害された史実があるが、これについて改めて中国共産党に謝罪と補償を要求するようなことは、共産主義者の「プロレタリア国際主義に反する」ということで、不破氏は控えているのだろう。

「赤旗」記者の生命より、「日中友好」「プロレタリア国際主義」が優先すると今日の日本共産党員はみなしているのだろう。

中国共産党による89年の天安門事件の際、日本共産党は中国共産党による弾圧を批判したが、これも共産主義者の本来の立場から逸脱したものであったことを、今日の不破氏は心から反省しているのであろう。

このように言うと、下部党員は、「わが党は科学的社会主義の党として、北朝鮮によるテロや中国による弾圧を厳しく批判している。わが党を誹謗するな」などと怒り出すであろう。

日ごろ「赤旗」の販売活動を必死で行っている下部党員は、「赤旗」の最近の記事を過去の記事と対照、比較する余裕も気力もないから、どのように「路線転換」が行われつつあるか全く理解できない。

「さざ波通信」に投稿し、不破氏らを「右傾化だ」と批判している下部党員はそれなりに不破氏による路線転換を理解しているようだが、殆どの下部党員は全く気づいていないようだ。

以下、不破氏が共産主義者の大道に向かって、どのように「路線転換」を進めているかを示そう。

 

北朝鮮による日本人拉致を擁護する不破哲三氏

 


北朝鮮による拉致問題を国会でもっとも早く取り上げたのは日本共産党の橋本敦参議院議員(当時)である。昭和63年3月26日、橋本議員は国会で北朝鮮による拉致問題を取り上げた。


橋本議員はまた、平成9年6月5日にも拉致問題を国で取り上げて、省庁の横の連携を深め、政府の対応として必要な情報連絡会議あるいは関係閣僚会議、必要な対策室を設けることを提起した。


さらに平成9年11月13日の質問では、久米裕さんの拉致事件で連行しようとした在日朝鮮人が逮捕され、拉致について明白な自白をしたこと、大阪の原敕晁さんの事件では韓国の裁判所が判決文に拉致の詳細を記録して事実と認定していることをあげ、でっち上げ事件などということは、日本の主権を守る上からいって許されない言い方だと橋本氏は断定した。


また日本共産党の木島日出夫衆議院議員は平成10年3月11日に国会で拉致問題をとり上げ、この問題で外務省の対応が不十分であること、日本政府はもっと毅然たる態度で臨むべきだと主張している。
 

ところが最近の不破哲三氏は、橋本氏や木島氏の質問を根源的に否定している。


下部党員の中には不破氏によるこうした「路線転換」を知らない人がいるようだが、不破氏は緒方 靖夫氏との対談で次のように述べている。
 

「拉致問題の宣伝だけ聞いていると、100%証明ずみの明白な事実があるのに、相手側はそれを認めようとしない、日本政府も弱腰で主張しきれない、そこが問題だ、といった議論になりやすいのですが、実態はそうじゃないんですね」


不破哲三「世紀の転換点に立って」新日本出版社刊p148~149より)。


さらに不破氏は「国際的に通用できる道理ある交渉をするべきだ」などと称して、あたかも日本政府が北朝鮮側に「拉致した日本人を返せ。被拉致日本人の原状回復が実現しない限り、国交を樹立することはできない」と主張することが「国際的に道理がない」ことであるかのように主張している。


緒方靖夫氏に至っては、「不破さんの勇気ある提起によって、拉致問題を冷静な議論にひきもどした、という歓迎の声はかなり広く聞かれます」(p150)と不破氏の暴言を全面的に礼賛している。


不破氏と緒方氏は何の罪もない日本人が外国に拉致され、その後二十数年間奴隷のごとき屈辱の日々を余儀なくされていても、拉致した張本人に対して暖かい眼差しと友好の姿勢を貫くことが「勇気ある提起」「冷静な議論」「国際的に通用できる」と宣伝しているのだ。

これこそまさに北朝鮮による日本人拉致の擁護論であり、共産主義者の本領発揮といえよう。


不破氏の発言を読むと、「拉致問題の宣伝」とやらを事実を無視して行っている、よからぬ集団があるように聞こえるが、「100%証明ずみの明白な事実があるのに、相手側はそれを認めようとしない、日本政府も弱腰で主張しきれない、そこが問題だ」という旨、国会で質問をしていたのは、橋本敦氏と木島日出夫氏だったのだ。


従って不破氏のこの発言は、橋本氏と木島氏に対し、「日本人拉致をこれ以上国会で取り上げると規約に基づいて処分するぞ」という恫喝なのである。


共産主義者は、共産主義国による蛮行をあらゆる詭弁により正当化する。


橋本敦氏や木島日出夫氏は、共産主義者の大道を理解しない、未熟な革命家だったのだ。


「日本革命」のために必要ならば、共産主義国による日本人拉致を全面的に擁護するのが共産主義者なのだ。


勿論、今日では橋本氏、木島氏らは自分達がいかに未熟な革命家であったかを認識しているから、不破氏に追随し北朝鮮による日本人拉致について沈黙している。

 

不破哲三氏は朝鮮労働党を「きちんとした話し合いができる相手」と宣伝した




下部党員の中には、10年ほど前の「赤旗」記事などに依拠し、「北朝鮮は社会主義と無縁の独裁政権だ。北朝鮮は野蛮な覇権主義であり、我が党は彼らと生死をかけて闘っているなどと思いこんでいる人がいるようだ。


確かに、10年ほど前の「赤旗」は「知りたい 聞きたい」(平成4年2月29日)で、北朝鮮では主体思想が国民に強制されていること、主体思想とは金日成を神格化し息子金正日への権力世襲を正当化しようとするものだと明確に指摘していた。


そして金正日による「社会主義社会では国家が独裁をやるべきだ」という主張を「首領様には青春も命も喜んで捧げねばならないという、封建的一党支配を合理化するための方便にすぎない」と厳しく批判していた。
 

しかし、今日の不破哲三氏の北朝鮮評価はこれとは完全に異なっている。


不破氏は「CS放送朝日ニュースター 不破委員長大いに語る 朝鮮半島の最近の動きなどについて」(「赤旗」平成12年8月24日掲載)で「6月の南北首脳会談以来、南北朝鮮が平和共存する方向にレールを敷くことが共通の確認になっている」


「金正日氏の代になってからは、テロ事件はない」などと述べ、北朝鮮がテロ国家でなくなったことを下部党員に徹底しようと必死になっている。


そして平成11年の「村山国会訪朝団に参加した際の経験から」と称し、金正日をはじめとする北朝鮮の指導部が「外交の状況を見ても、きちんとした話し合いのできる相手だと感じている」と宣伝している。


不破哲三氏にとって朝鮮労働党は「社会主義社会では国家が独裁をやるべきだ」「首領様には青春も命も喜んで捧げねばならない」と主張しそれを国民に強制している集団であるが、それでも「平和共存のレールを敷く」「きちんとした話し合いのできる」相手だということだ。


また不破氏は金日成から金正日への世襲を「金正日氏の代になった」などと当然のごとく表現し、礼賛している。10年前の「赤旗」とは大違いだが、こうした態度豹変を一夜にして断行するのが共産党の最高指導者なのだ。


不破氏は共産党による一党独裁や共産党の独裁者による世襲を「社会進歩」「歴史の発展」と把握する共産主義者であるから、朝鮮労働党と「きちんとした話し合い」が出来るのだ。


金正日は60年代後半から70年代初頭の「党の唯一思想体系の確立」の頃、北朝鮮で金日成に次ぐ権力者としての地位を確立し、日本人拉致やラングーン事件、大韓航空機爆破事件などを何らかの形で「指令」している。


勿論不破氏はこれを熟知しているが、共産主義者として、外国の共産主義者の「革命運動」を支援するために、「金正日氏の代になってからは、テロ事件はない」などと必死で擁護しているのである。


何も知らない下部党員が宣伝する「野蛮な覇権主義である朝鮮労働党との生死をかけた闘い」など、不破氏はとっくの昔に放棄してしまったのだ。


 

北朝鮮難民の支援者を恫喝する「赤旗」

 


元「赤旗」平壌特派員で現在も日本共産党員である萩原遼氏によれば、日本共産党では「上の意向は目くばせ一つで下に伝わる」(萩原遼「朝鮮と私 旅のノート」文春文庫p216)。


日本人拉致問題に関する不破氏の前述の見解は、この「目くばせ」に該当すると言えよう。

すなわち、不破氏は日本人拉致や北朝鮮による人権抑圧を取り上げると、規約に基づいて処分することを前述の「赤旗」記事や緒方靖夫氏との対談で示唆しているのだ。


共産党の職員は最高指導部によるこうした「目配せ」の真意を素早く把握する。「赤旗」編集局など不破氏や志位氏と日常的に接することができる立場にある。


人々は直ちに「目くばせ」を理解し、その立場で報道をする。


その一例がこの度の北朝鮮難民による日本領事館逃げ込み未遂事件に関する「赤旗」記事である。


「赤旗」はこの事件についての記事で、北朝鮮難民を支援した韓国や日本の団体・個人の存在について言及し、「こうした活動にかかわる人の中には、北朝鮮の体制崩壊を期待すると公言する人がいる」「韓国への亡命を望む北朝鮮人を政治的に利用するべきではない」と断言した「赤旗」5月10日付け記事「ウィーン条約の順守を」面川誠記者)。


これは、「赤旗」が下部党員に対し北朝鮮難民の支援活動に関わらないように「目くばせ」をしているものと理解できよう。


共産主義国である北朝鮮による人権抑圧を暴露し、北朝鮮の凶暴性を世の中に広めていくことは、共産主義者としてあるまじき行為ということだ。


そうした最高指導部の真意を「赤旗」編集局は察知し、このような記事を掲載したのである。


真の共産主義者とはこのように、最高指導者の心中を必死に洞察し、真意を把握してそれを宣伝、普及するべく尽力するものなのだ。


不破氏の「目くばせ」を理解できない下部の共産党員が橋本氏や木島氏が国会で表明した見解を取り上げて「日本共産党は北朝鮮による日本人拉致が我が国の主権の侵害であり、許してはならない人権抑圧と考えている」などと宣伝しているかもしれない。


あるいは共産党員の中には、北朝鮮への帰国事業が盛んに行われていた頃、北朝鮮を全面的に礼賛したことを心から反省し、中国東北部に逃げてきた北朝鮮難民の支援活動に参加している人がいるかもしれない。


こうした方々は人間として誠実な人たちなのだろうが、真の共産主義者の境地には達していない、未熟な革命家なのだ。

 

日本共産党員は日本共産党の罪深き歴史に学ぶべきだ

 


このように主張すると、日本共産党の罪深き歴史を何も知らない下部党員は、「わが党は大韓航空機爆破事件、ラングーン事件で北朝鮮のテロを厳しく批判している。わが党を誹謗するな」などと激怒する。


下部党員は本気で不破氏ら最高指導部を「歴史の本流を促進する偉人」と把握しているから、不破氏や志位氏を批判する人を「歴史を逆行させる反動勢力」「社会発展と進歩を妨げる反動勢力」と思い込み、批判者をあらゆる方法で排除する。


特に批判者が日本共産党から除名、除籍された人である場合、度を越した人格攻撃を行う。


朝鮮総聯関係者の場合も同様で、朝鮮総聯に属していた人が北朝鮮の蛮行を批判すると「民族反逆者」「宗派分子」「南朝鮮情報部のスパイ」などと人格攻撃を始める。


共産主義者の団体はどこの国でも同じような行動をするものなのだが、これは彼らが共産主義理論、特に階級闘争理論を信奉していることから来る帰結でもあるのだ

 

共産党の職員はなぜ最高指導者による路線転換に追随するのか

 



下部党員や共産党の職員の中には、最高指導者が突然断行する態度豹変に憤る人もいるようだが、よほどのことがない限り沈黙する。

そもそも多くの下部党員は「赤旗」記事など読んでいないし、不破氏ら指導部の「理論」「政策」「方針」について一切思考、議論せずに宣伝するだけという習慣が定着しているから、不破氏が突然「路線転換」を断行しても気づかない。


「十年一昔」というが、十年前と180度異なる「理論」「政策」「方針」を「科学的社会主義の実践により裏付けられた真理」などと必死で宣伝しているのが、日本共産党の下部党員なのである。


それでは、毎日「赤旗」の販売活動に従事しつつ必死で「赤旗」を読んでいる共産党職員や、地方議員、国会議員は不破氏ら最高指導部による突然の「路線転換」に気づかないのだろうか。


勿論、全く気づかないでただ「赤旗」を販売しているだけの人もいるだろうが、多少なりとも筋道をたてて思考することが出来る人なら、不破氏ら最高指導部による数々の「路線転換」を認識できるであろう。


橋本敦氏や木島日出夫氏が、不破氏による日本人拉致問題での「路線転換」を認識できないわけがない。共産党職員や議員はなぜ不破氏らを一切批判せず、盲目的に追随するのだろうか。

同様のことが、朝鮮総聯の職員についても言える。


朝鮮総聯の職員は、北朝鮮を何度でも訪問できるから、いくら北朝鮮当局が実態を隠蔽すべく努力しても、様々な形で北朝鮮経済の惨状を認識できる。


最近の「労働新聞」は、北朝鮮が90年代後半に「苦難の行軍」という厳しい経済困難に直面していたことを認めているから、「地上の楽園」ではありえないことが朝鮮総聯の職員といえども、わかるはずなのだ。


この問題は単純な「マインドコントロール」だけではない。最高指導者を礼賛することが仕事だからという程度のことではない。共産党職員による最高指導者礼賛の背景には、以下のような、最高指導部による職員に対する徹底的な抑圧と搾取の仕組みがあるのだ。

 

共産党の職員が最高指導者を批判すると「査問」される

 


仮に共産党の職員が公の場で、不破氏ら最高幹部を批判したと仮定しよう。


日本共産党は一昨年の大会で規約を改正し、第三章第十七条で党員が国際的・全国的な性質の問題について、意見を自由に発表することを完全に禁止したから、このような行為は完全な「規約違反」であり、その職員は直ちに「査問」される。


共産党の職員に対する「査問」とは真に過酷なもので、ある日突然代々木の本部などに呼び出され、家族や友人との一切の連絡を絶たれて、密室で何日間も質問攻め、専ら「自白しろ」と強制される。


密室での監禁の結果、「疑わしきは罰する」という原則により処分される。「査問」については、民主青年同盟の幹部として「査問」を体験した油井喜夫氏の手記「汚名」(毎日新聞社刊)が詳しい。


共産党の 職員や議員は過酷な「査問」の実態、様々な名目で降格された仲間の悲惨さを熟知しているから、よほどのことがない限り最高指導者を批判しない。


共産党の職員や議員の場合、共産党という政党から「除名」「除籍」などの形で叩き出されると、新たな職業に就く事は極めて困難である。


共産党員は共産党の影響力が強い企業を「民主経営」と呼ぶが、「民主経営」といえども共産党から除名、除籍された人を再雇用する可能性は極めて低い。


下手をすると、「民主経営」の経営者が除名された元職員との関係を問われ、「派閥を結成していた」などといった調子で「除名」「除籍」されてしまうかもしれないからだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿