推測ですが田村智子議員、宮本徹議員ならお若い頃、不破さんのこの本を熱心に読んだのではないでしょうか。
この本はソ連崩壊の四年ぐらい前に出ています。
今の日本共産党は、わが党はソ連覇権主義と生死をかけた戦いを数十年間行ってきた、と宣伝しています.
しかしソ連崩壊の四年ぐらい前になる昭和62年頃、不破さんはソ連では教育と医療が無料になっている、男女同権の普通選挙権があり、男女平等になっているなどと宣伝していました(同書p176)。
田村智子議員、宮本徹議員は民青同盟員だった頃、そんな宣伝をしたのではないでしょうか。
レーニンとボリシェヴィキが1918年1月(大正七年)に武力で憲法制定会議を解散して以降、ソ連では選挙は事実上なくなりました。
ソビエト(評議会)が全権力を持つべきとレーニンは主張し、実行したのです。
レーニンとボリシェヴィキはこれに反発する人々を反革命勢力と規定し、弾圧しました。そこで内戦になりました。
内戦で経済が破綻し、餓死者が続出している時期に憲法に男女平等とかいう記述があっても何もなりません。食糧を得られなければ皆、餓死していきます。
男女平等云々はソ連共産党の宣伝でしかない。
不破さんは社会主義国には侵略、軍拡を進める仕組みがないと宣伝
私は昔の日本共産党が、ソ連の核軍拡は世界平和を守る旨宣伝していたことを何度も論じてきました。
昭和62年刊行のこの本では、ソ連の核軍拡万歳とは言っていませんが、社会主義国には侵略や軍拡を進める仕組みがないと宣伝しています。
この本によれば、不破さんは昭和59年6月にイタリア、ルーマニア、フィンランドを訪問しました。
不破さんによれば、ルーマニアやユーゴスラヴィアでは自主独立を特質とする政府と党が国民の中にしっかりと根をおろしています(同書p225)。
この五年ぐらい後に、ルーマニア共産党政権は国民により打倒され、チャウシェスク大統領夫妻は処刑されました。
政府と党が国民の中にしっかりと根を下ろしているという評価は、何を根拠にしていたのでしょうか。
何でユーゴスラヴィアは内戦になってしまったのでしょうか。この件、いまだに私にはわかりません。セルビアではロシアによるウクライナ侵略を支持する方が多いようです。
日本共産党はソ連や中国、東欧や北朝鮮の宣伝を長年盲信していました。覇権主義の党、の宣伝を盲信したのです。
田村智子議員、宮本徹議員にはお若い頃、ご自身が熱心に読んだ日本共産党の文献をじっくり読んでいただきたいものですね。
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