鈴木元さんは、この本の第五章「社会主義の理論問題で決着をつけておくべきこと」で不破さんを徹底的に批判しています。
宮本顕治さんが引退した88歳を上回っても、不破さん自ら「引退する」と言わないのは間違いであると鈴木元さんは断じています。老害だそうです。
以下、この章での鈴木元さんによる不破さん批判を列挙します。
鈴木元さんによる不破さん批判
・不破さんが説く「新しい社会主義に向かって社会主義的計画経済と市場経済の創造的結合をしている中国」などは全く事実に即していない(同書p136)。
・不破さんは自分たちの社会主義の新しい創造的発展という政治的主張のためには、平気で事実を無視して理論をこね回す人だ(同書p136)。
・不破さん、志位さんは国民に向かってかつて言っていたことが間違っていたことを認めない。これでは国民に信用されない(同書p136)。
・不破さんは、マルクス解釈について不破流でないことを述べる人を「真のマルクス主義者ではない」と切り捨てている。これではカトリック教団の聖書解釈問答だ(同書p138)。
・不破さんのマルクス研究と、彼の恣意的なマルクス理論の学習奨励は日本共産党にとって不幸なことである(同書p139)。
・不破さん一人がマルクス主義の解釈権を持っているというような閉ざされた独占的なやり方では、マルクス主義のたこ壺的解釈論から出られない(同書p143-144)。
志位さんは、内心では鈴木元さんによる不破さん批判に同調しているのか
志位さんは、松竹伸幸さんの言動は規約に反していると考えているようですが、鈴木元さんの著書については何も発言していません。
「赤旗」にも鈴木元さんへの批判は出ていません。
公の文献で不破さんが日本共産党に老害をもたらしていると言われれも、今の日本共産党は反論すらできないのです。
こんなことは宮本顕治さんが元気だった頃なら、考えられません。今の日本共産党は、驚くほど論争に弱くなっている。
日本共産党議員、職員の中には、少数ですが鈴木元さんに対する志位さんの言動を注視している方がいると考えられます。
志位さんが鈴木元さんの著書を一切批判できないなら、志位さんも鈴木元さんに同調しているのだろうという観測が日本共産党議員、職員の間で広がっていくでしょう。
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