松竹伸幸さんは、日本共産党本部に長く勤務された方です。松竹伸幸さんは日本共産党と安全保障政策について、御自身のブログなどでいろいろと発言されてきました。
本ブログでも松竹伸幸さんの訴えについて、何度か論じてきました。
松竹伸幸さんは以前から、日本共産党の党首を一般党員による選挙で選ぶ事を主張していました。上記の本で、改めて日本共産党の党首公選制導入を訴えています。
松竹伸幸さんの一連の言動は規約と綱領から逸脱しているー赤旗掲載論考より
松竹伸幸さんの主張に対し、「赤旗」に批判論考が掲載されました。規約と綱領からの逸脱は明らか/――松竹伸幸氏の一連の言動について/赤旗編集局次長 藤田健 (jcp.or.jp)
赤旗記事は藤田健さん(赤旗編集局次長)の個人的見解という形式になっていますが、日本共産党本部のどこかの部署で討議、決定されて出されたと考えられます。
藤田健さんは、松竹伸幸さんの一連の言動は規約と綱領から逸脱していると断言しています。
松竹伸幸さんが相応の自己批判をしない限り、厳しい処分になりそうです。
萩原遼さんは日本共産党三役の公選制を訴えたがそれでは処分されなかった
萩原遼さんは日本共産党の委員長、副委員長と書記局長を一般党員の選挙で選ぶべきと著作「朝鮮と私 旅のノート」で主張しましたが、それだけでは処分されませんでした。
そこで私は、松竹さんが同趣旨の本を出しても日本共産党本部は無視するだろうと考えていましたが、甘かったようですね。
日本共産党が松竹伸幸さんの主張を「赤旗」に掲載することはないでしょう。松竹伸幸さんの言動が規約に違反しているというのですから。
日本共産党では、綱領や規約の解釈権を本部が掌握している
日本共産党では綱領や規約の解釈をめぐって、日本共産党本部と一般党員の間で違いが生じたら、本部の解釈が正しいとみなされます。
田口富久治教授はこの点がおかしいと著書などで主張していたと記憶しています。
「先進国革命と多元的社会主義」(昭和53年大月書店刊行)という本があります。加藤哲郎教授がこれを主張していたかもしれません。
日本共産党中央委員で松竹伸幸さんの綱領、規約に同意し、藤田健さんが自己批判すべきだと主張する方はいないと考えられます。
上記の本で松竹伸幸さんは「核抑止力抜きの専守防衛」(日米安保堅持・通常兵器による抑止。同書p118より)を日本共産党の基本政策にすることを訴えています。
藤田健さんによれば、松竹伸幸さんのこの主張は日本共産党に対し、日米安保容認・自衛隊合憲の党への変質を迫るものです。
松竹伸幸さんは台湾有事の際、周辺事態法により米軍を後方支援することを主張しています(同書p165)。
これは、日本共産党の平和理論から見れば米軍の行う戦争への協力推奨だ、という話になりそうですね。
藤田健さんは朝鮮労働党の「党の唯一思想体系確立の十大原則」を御存知ですか
松竹伸幸さんには、山ほど反論があるのでしょうけれど、日本共産党本部が松竹伸幸さんに関するこの見解を変更することはないでしょう。
私見では日本共産党や在日本朝鮮人総連合会の内部では、本部と一般党員、運動家の間で何かの件について解釈の相違が生じたとき、必ず本部の解釈が正しいことになります。
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