2026年9月12日土曜日

日本共産党では党大会開催前に最高幹部が事実上、次期の幹部人事を決定するー党大会は機関ではない

日本共産党が、来年1月に第30回党大会を開催するそうです。

  第30回党大会 来年1月18日から | しんぶん赤旗|日本共産党

日本共産党の規約第十九条では、日本共産党の最高機関は党大会であると記されていますが、党大会という部署は常設されていませんから、最高機関などではありえません。

日本共産党大会を構成するのは、代議員です。4,5日間の党大会が終われば、代議員ではなくなりますから、代議員は最高機関の一員などではありえません。

日本共産党の理論、方針を強く批判する一般党員が代議員になる事は困難ー萩原遼さんが指摘

規約の第十九条に、党大会の代議員選出の方法と比率は、中央委員会が決定すると明記されています。

萩原遼さんの手記「朝鮮と私 旅のノート」(文春文庫。pp. 219-221)などによれば、党大会開催の前にこの地域では~さんが代議員になるという指示が各地の都道府県委員会で決定されます。

通常はその人が所属する支部の総会で選出され、次の段階の地区大会、都道府県大会で大会代議員に選出されます。

中央委員会の方針や大会決定に強く反対する一般党員が、所属する支部の総会で次の段階の代議員に選出されても、次の段階では落とされてしまうでしょう。

萩原遼さんは、大会議案を支持する代議員しか事実上党大会に出てこれない仕組みになっていると記しています(同書p. 220)。

日本共産党大会の代議員は、中央委員会が提案する議案の代案を出せない

仮に代議員に選出されたとしても、日本共産党大会が行う事は規約の第二十条に記されている以下だけです。

1・中央委員会の報告を受け、その当否を確認する。

2・中央委員会が提案する議案について審議・決定する。

3・党の綱領、規約をかえることができる。

4・中央委員会を選出する。委員会に准中央委員をおくことができる。

日本共産党の最高機関の一人であるはずの代議員は、現在の中央委員会が作成する議案の代案など提起できません。

現在の中央委員会が提案する議案以外の案が、日本共産党大会で審議されることはないのです。

勿論、代案を提起するような方が代議員になることなど滅多にありません。一般党員が、党大会前に開催される支部の総会で~をやろう、と提案することはできますが、その程度です。それを採用するか否かは、現在の中央委員会が決めます。

日本共産党最高幹部の人事決定手法は、規約に明記されていない

日本共産党の最高機関ということになっている党大会で、中央委員会を選出しますが、その後中央委員会がどうやって中央委員会議長や幹部会委員長、副委員長、書記局長を選出するかは規約に明記されていません。

慣習として、党大会前に「人事小委員会」が最高幹部により結成され、党大会前の常任幹部会に次期の最高幹部案を提案するようです(日本共産党第22回大会特集に掲載されている浜野忠夫さんの報告より)。

常任幹部会でこれが承認されたら、党大会中に開催される第一回中央委員会総会に提案されます。

最高幹部が第一回中央委員会総会で承認されたら、その方々が直ちに幹部会員を中央委員会総会に提案します。新しい幹部会は常任幹部会を選出します。

日本共産党規約には常任幹部会が最高幹部である、という規定はない

日本共産党規約の第21条では、党大会から次の党大会までの指導機関は中央委員会であると記されています。

日本共産党規約の第24条では、中央委員会幹部会は中央委員会総会からつぎの中央委員会総会までのあいだの中央委員会の職務を行うと記されています。

中央委員会の職務、とは何かの説明はありません。第24条では、幹部会は常任幹部会を選出する、常任幹部会は、幹部会の職務を日常的に遂行すると記されています。

これだけですから、常任幹部会が最高幹部であるという規約上の根拠は特にありません。慣習上、そうなっているだけです。

日本共産党では、人事小委員会が次期の幹部人事を事実上決定している

次の中央委員会、幹部会、常任幹部会を事実上決めるのは、人事小委員会と考えられます。

人事小委員会は現在の最高幹部により構成されますから、現在の最高幹部が次期の幹部人事を決定するのです。

議長、委員長、副委員長と書記局長以外に、もう少し人事小委員会に入る常任幹部会員がいるのでしょう。

誰がどんな権限で、人事小委員会の構成を決めるのかは規約にありません。恐らく中央委員会議長か幹部会委員長がをれを決めるのでしょう。

日本共産党は実体としては現在の最高幹部が次期の幹部人事と、党大会で何をどう決めるかを決定しているのですから、規約にそう明記するべきではないでしょうか。

志位さん、以下はいかがですか。

日本共産党の最高機関は、人事小委員会である。党大会は、機関ではない。

人事小委員会の選出は、中央委員会議長と幹部会委員長が協議の上決定する。

江沢民曰く、われわれは民主を発揚し、法治制度を整えている

不破さんの著書「日本共産党と中国共産党の新しい関係」(新日本出版社より平成10年刊行、pp. 122-123)掲載の江沢民発言より

江沢民は不破さんとの会談で、次のように語っています。

「われわれは民主を発揚し、法治制度を整えている。わが国では西側の議会制の民主はない。中国の憲法では、全人代が最高権力機関であり、これ一つだけである。

全人代では、西側のような多党制もやらない。中国共産党の指導の下、八つの民主党派との間で、共産党の指導のもとでの多党協力性をとっている。また政治協商制度をとっている。

私たちの政治協商制度は、議会ではなく、各界の人々によって組織されている。彼らの意見を十分に聞き、ともに国家の政治に参加するという意味です。」

私の知る限り、全人代(全国人民代表大会)の代議員に誰がなるかは、中国共産党が決定しています。中国共産党が全人代で何を決めるかを決定しています。

全人代の代表が、全人代の場で習近平に質問をすることなどできません。

全人代が最高権力機関である、という江沢民の説明は、日本共産党の最高機関は党大会である、という説明と似ていませんか。

不破さんは中国共産党の民主主義論に感銘したのでしょうね。







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