2012年4月28日土曜日

朝鮮人民軍と国家安全保衛部を弱体化させるために

全ての合意を破る北朝鮮~外交文書は紙切れ



北朝鮮により拉致された日本人の救出、強制収容所で地獄のごとき囚人労働を強いられている人々の解放のために、我々日本人は何ができるのだろうか。「政治家や外交官が覚悟を決めて北朝鮮と交渉すれば、先方も動く」などと主張する人がいる。私見では、政治家や外交官の「覚悟」など北朝鮮には一切通じない。

北朝鮮相手に通用するのは、金と軍事力のみである。「覚悟」を決めて交渉すれば北朝鮮当局、金正恩が心を入れ替え、拉致した日本人を日本に返し、強制収容所の囚人を解放するなどということはありえない。

北朝鮮は日朝平壌宣言をはじめ、殆ど全ての外交的合意を破ってきたではないか。南北首脳会談実現のために韓国から北朝鮮に流れた何百億円もの資金は、核やミサイル開発、金正日の奢侈生活に使われてしまったとみるべきであろう。

北朝鮮当局にとって、外交上の合意など単なる紙切れでしかない。彼らが合意を守るのは、守れば金が入ってくるという見通しのある場合だけである。南北首脳会談での合意など全て、紙くずと化した。金正日は結局、ソウルへの答訪をしなかったではないか。
 

北朝鮮の体制変更のために



拉致日本人の救出、強制収容所の撤廃のためには、北朝鮮の現体制の変更しかあり得ない。北朝鮮の現体制は、国家安全保衛部という、人々を裁判なしで収容所に連行する権限をもつ弾圧機構と、核や弾道ミサイルを保有している朝鮮人民軍により支えられている。

労働党の中には、作戦部という各種のテロを断行しうる特殊部隊が存在している。

国家安全保衛部や朝鮮人民軍のエリート層、労働党作戦部の武装工作員らが北朝鮮の現体制に忠実であるのは、一つには彼らがこれまでの教育で南朝鮮革命(大韓民国という国家をなくし、朝鮮半島をすべて金一族の支配下におくことだ。

全社会の金日成主義化という表現もする)により全ての願望が実現できるといった妄想にとらわれているということもあろうが、それだけではない。
 
国家安全保衛部や朝鮮人民軍のエリート層、労働党作戦部の武装工作員らには、食糧や衣服などの物資が金正雲からの贈り物などといった形で優先的に配分されている。

彼らは、北朝鮮の普通の人々から見ればかけ離れた雲の上の存在なのである。金正恩からの贈り物がなくなれば、国家安全保衛部や朝鮮人民軍のエリート層、労働党作戦部の武装工作員らの金正恩に対する忠誠心は徐々に低下していくだろう。

それでは、金正恩による贈り物の財政的源泉はどこなのだろうか?
 

北朝鮮に流入する外貨が減れば忠誠心が減退する



北朝鮮にとって最大の貿易相手国は中国である。中国は北朝鮮から石炭や鉄鉱石、希少金属などを購入し、代金としてドルを支払っている。

近年では途切れているようだが、以前は韓国から巨額の資金が金正日に持ち込まれていた。また北朝鮮は世界各地に労働者を派遣し、建設作業などの過酷な労働に従事させ、代金を受け取っている。
 
日本の朝鮮総連関係者は、様々な名目で在日朝鮮・韓国人から集めた資金を合法的・非合法的に北朝鮮に運んでいる。様々な経路で持ち込まれた外貨は、労働党39号室に上納される。これが金正恩による贈り物の財政的源泉なのである。
 
流入する外貨が減れば、国家安全保衛部や朝鮮人民軍のエリート層、労働党作戦部の武装工作員らの金正恩に対する忠誠心は減退していく。

国家安全保衛部による住民の弾圧程度が弱まれば、住民が北朝鮮当局に対する不満や批判的言辞を漏らしても逮捕されにくくなるから、現体制は崩壊の方向に向かっていかざるをえない。
 

朝鮮学校に対する補助金を全額削減するべきだ



我々日本人は、朝鮮総連関係者が北朝鮮に献上する資金や物資を全力で止めねばならない。
朝鮮総連関係者による、北朝鮮在住の元在日韓国・朝鮮人(帰国者)を親戚に持つ人々に対する脅迫をやめさせねばならない。
 
朝鮮学校では極端な反日教育が実施されている。極端な金日成、金正日に対する極端な崇拝は、革命史だけではなく正課以外の諸活動でなされている。

朝鮮学校では小学校3年くらいから全員が少年団という組織に入る。高校生からは在日本朝鮮青年同盟にほぼ全員が入るという。

これらの組織で、極端な反日教育や金父子崇拝がなされている。正課でないと言っても、これらの組織での生活総和などは事実上、生徒全員の参加が義務付けられているのだから、正課と同じである。

朝鮮総連関係者の北朝鮮当局に対する忠誠心は、彼らの主張する民族教育により植え付けられたものである。朝鮮学校の実情については、金漢一「朝鮮高校の青春」(2005年光文社刊)が詳しい。

著者は70年代に朝鮮学校に通っていたのだが、線路の枕木と、植民地期に日本により殺された朝鮮人の数は同じだと教わっていたという(前掲著、P159)。

著者は枕木がいくつあるのか、疑問に思ったそうだ。また著者は、70年代には韓国がこの世の地獄であると本当に思っていたそうだ。

故朴正ヒ大統領を徹底的に悪党扱いをする教育が朝鮮学校ではなされていたのである。

現在北朝鮮は、韓国の李明博大統領を「ネズミ野郎」などと罵倒しているが、同様の教育が朝鮮学校でなされている可能性を指摘しておきたい。
 
金日成や金正日に対する崇拝や、我々日本人を殺人者の後裔であるかのように侮蔑するような反日教育こそが、民族教育であると朝鮮総連関係者は本気で主張している。地方自治体は朝鮮学校への補助金を全額削減するべきである。
 

左翼人士と朝鮮総連幹部には強制収容所の真実が見えない



朝鮮学校の教育の実態、北朝鮮による徹底的な人権抑圧の歴史を一切知らない日本人左翼が、在日朝鮮人に対する差別だ!などと叫んでいる。

左翼人士には、中国や北朝鮮の実態が一切見えないのである。朝鮮学校では北朝鮮強制収容所の実態など一切教えてない。
 
収容所には元朝鮮総連幹部らが強制連行され、地獄のごとき囚人労働を強制されているというのに。朝鮮学校の教職員とは、いったいどういう方々なのだろうか。

北朝鮮の現実など、自分達には全く関係がなく、単に金日成、金正日万歳だけ唱えておけば自分の身は安泰だからそれで良い、という発想を持っているのだろうか。

朝鮮学校の教職員は、三代目の金正恩も天才だ、などと本気で思っているのだろうか。
 

忠誠心減退のための北朝鮮体制批判放送と巡航ミサイルの保有



日本政府は、北朝鮮向けの短波ラジオ放送の出力を抜本的に増加させ、その中で北朝鮮の現体制を徹底批判する朝鮮語番組を作るべきである。

北朝鮮の住民の中には、これを聴いている人は少なくないはずだ。朝鮮語のラジオ放送をを始めれば、必ず北朝鮮は強烈に反発し、とんでもない脅迫的宣伝を行うであろう。脅迫に屈しないために、日本は巡航ミサイルを大量保有すればよい。

平和と民主主義を守るためには、日本国家を守るための強力な国防力が必要なのである。政府は、国防費を抜本的に増額するべきである。



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