2023年12月31日日曜日

ベトナム政府は、故安倍総理に平和安全法制と積極的平和主義への支持と理解を表明(平成27年11月20日)ー志位さん、これは日本共産党に対する干渉ではないのですか

 少し前に志位さん、田村智子副委員長らがASEAN諸国を訪問しました。

志位さんはハノイで、グエン・フー・チョン共産党書記長と会談をしました。両党が協力して東アジアの平和構築を/ベトナム共産党チョン書記長と志位委員長が会談 (jcp.or.jp)

志位さんは、ASEAN訪問は大いなる成果をあげたと考えているでしょう。

ところで、ベトナムのズン首相は8年ほど前に、安倍総理に対し平和安全法制と積極的平和主義への支持と理解を表明しています。日・ベトナム首脳会談|外務省 (mofa.go.jp) 

 平和安全法制とは、日本共産党が強く反対している戦争法とやらです。73、安保・基地・自衛隊(2021総選挙/各分野政策)│各分野の政策(2021年)│日本共産党の政策│日本共産党中央委員会 (jcp.or.jp)

志位さんは、ベトナム共産党と本音の対話などできないことを熟知している

しんぶん赤旗記事を見る限り、志位さんはベトナム共産党に「社会主義国が戦争法を支持することは、わが党と日本の平和運動に対する干渉である」という話をしていません。

勿論志位さんは、ベトナム政府が故安倍総理に平和安全法制(日本共産党によれば戦争法)支持を表明したことを百も承知と考えられます。

志位さんは、ベトナム共産党に戦争法に反対してください、と要求しても無駄と判断しているのでしょうね。

志位さんは、ベトナム共産党と本音での対話など無理と判断しているのです。

ベトナム共産党としては、日本共産党との関係より与党や日本政府との関係の方が大事ですから。

中国共産党、人民解放軍の脅威に直面しているベトナム共産党が、日米軍事同盟強化を歓迎するのは当然です。

しかしこれを露骨に言うと、ロシアとの関係がおかしくなるので、ベトナム共産党、ベトナム政府は直接的な発言を控えていると考えられます。

私の記憶では、ベトナム共産党(当時は労働党?)はソ連によるアフガニスタン侵攻を支持しました。

43年ぐらい前の事ですから、断言できません。

わが党はベトナム共産党と本音の対話をしていると憤る方は、志位さんにベトナム共産党に戦争法に反対してくださいと要求するよう、進言したらいかがですか。

日本共産党の平和理論から考えれば、社会主義国が資本主義国の戦争政策に支持を表明する事は、第一次大戦時に社会民主主義の政党が祖国擁護を掲げた事よりも深刻な誤りです。

日本共産党と日本の平和運動に対する、大国主義的干渉のはずです。

志位さんは本音では、ベトナムは資本主義国になったから、社会主義国は本来~という議論をしても無駄だ、と判断しているのかもしれませんね。




志位さんは、昔の日本共産党が行った日韓会談粉砕・日韓条約反対運動を内緒にしたいー日本共産党は元祖嫌韓論者です。

 昔から共産党(労働党)の最高指導者は、自分が偉大な人物であると宣伝するために、自分にとって都合よく修正した歴史観の普及に心血を注ぎます。

スターリン、毛沢東、金日成、金正日は歴史を修正するために、自分と共産党(労働党)にとって都合の悪い史実を隠蔽してきました。

宮本顕治さん、不破哲三さんら日本共産党の指導者は、歴史の修正を熱心に行ってきました。殆どの若い日本共産党員は、宮本顕治さんによるソ連礼賛を知りません。

志位さんも、様々な点で日本共産党の歴史の修正を行っています。

本ブログでは、志位さんによる日本共産党の歴史修正について、何度も指摘してきました。黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 「日本共産党の百年」をざっと読みましたー志位さんは、日本共産党の歴史を修正したいー (blueribbonasiya.blogspot.com)

黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 「日本共産党の百年」より思うー不破さん、志位さんは昭和34年2月の朝鮮労働党との共同声明を内緒にしたい (blueribbonasiya.blogspot.com)

宮本顕治さんら昔の日本共産党が行った朝鮮労働党礼賛宣伝に加え、志位さんは日韓会談粉砕・日韓条約反対運動も内緒にしたいと考えられます。

「日本共産党の七十年」は日韓条約反対論の根拠を説明していた

以下、日韓条約(昭和40年6月締結)に関する日本共産党の歴史本の記述を抜き書きします、

「日本共産党の七十年」(上巻、p346。平成六年刊行)は次の二点を指摘しています。

(その1)日韓条約は米帝国主義の支配下にある大韓民国(南朝鮮)を朝鮮の唯一の合法政府として朝鮮の自主的・平和的統一を妨害する。

(その2)日韓条約は米日韓の事実上の軍事同盟をめざし、「経済協力」の名のもとに、日本独占資本の南朝鮮への経済侵略を合法化するものである。

「日本共産党の八十年」(p166、p167より。平成十五年刊行)は、自民党政府が昭和40年に、東北アジア軍事同盟の構想ともむすびついた「日韓条約」締結を強行した事、当時の日本共産党がベトナム侵略反対運動等と共に、日韓条約反対運動を実施した事を指摘しています。

「日本共産党の百年」(p153)は、日本共産党が日韓基本条約の際、条約そのものの問題点を追及する取り組みを行った事、国会審議と並行してアカハタ記事で特集を組み、この条約締結が植民地支配への反省を欠いている問題点を指摘した事を主張しています。

「日本共産党の百年」だけを読めば、昔の日本共産党は日韓条約の問題点を指摘しただけで、日韓条約締結には賛成したように思えてしまいます。

殆どの若い日本共産党員はそう思い込んでいそうです。

志位さんは昔の日本共産党が行った日韓会談粉砕・日韓条約反対運動を内緒にしたいのです。

昔の日本共産党は、朝鮮労働党による大韓民国滅亡策(南朝鮮革命路線)を支持した

昔の日本共産党は、朝鮮労働党が朝鮮半島を統一する事を朝鮮労働党との共同声明で支持していました。

昭和41年に宮本顕治さんは平壌を訪問し、金日成と朝鮮労働党を礼賛しました。

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朝鮮労働党による朝鮮半島の統一とは、大韓民国を滅亡させることです。昔の日本共産党は、朴正熙政権を米国の傀儡と宣伝していました。

昔の日本共産党は大韓民国滅亡を訴えていたのですから、日本共産党は元祖嫌韓論者です。

若い日本共産党員の皆さんは畑田重夫・川越敬三「朝鮮問題と日本」(昭和43年新日本新書)を御存知ですか

昔の日本共産党員と同党支援者が韓国と朝鮮労働党をどう宣伝していたかについては、畑田重夫・川越敬三著「朝鮮問題と日本」(昭和43年刊行。新日本新書)を読めばよくわかります。

この本の第六章「『日韓会談』と『日韓条約』」(pp. 180-181)によれば、南朝鮮は米帝国主義の植民地、侵略的な軍事基地です。

朝鮮労働党は、人民の民族的悲願である祖国統一を達成するためには、朝鮮民主主義人民共和国北半部に強固な革命基地をうちたてることおよび南朝鮮革命をなしとげることが必要だと強調しているそうです。

今日、南朝鮮人民にとっては、「日韓条約」を破棄し、米帝国主義に従属する日本独占資本と日本軍国主義勢力の南朝鮮侵略のたくらみとたたかうことが、南朝鮮を解放する革命の大きな課題となっているそうです。

「日韓条約」そのものが、米帝国主義のアジア侵略体制の一環であり、わたしたち日本人民が日米安保条約破棄のたたかいを一つ一つ具体的にすすめているのと同じ意味で、日朝両国人民は、「日韓条約」の具体化の一つ一つと着実にたたかわねばならないそうです。

韓国左翼の皆さんがこの本を読めば、大感激しそうです。上記の、朝鮮民主主義人民共和国北半部に強固な革命基地、という表現に注目しましょう。

これは金日成の革命理論に依拠しています。故畑田重夫先生はお若い頃、金日成と朝鮮労働党の文献を熟読したのでしょうね。

祖国の北半部に強固な革命基地をつくり、祖国を統一しましょう、という調子で在日本朝鮮人総連合会の職員の皆さんは、朝鮮商工人に巨額の寄付を訴えてきたと考えられます。

志位さんは勿論、この本や昔の日本共産党の日韓会談粉砕・日韓条約反対運動を御存知でしょう。

昔の日本共産党が大韓民国滅亡を支持した史実を、志位さんは隠蔽したいのです。これは歴史の修正そのものです。

日本共産党の日韓条約論について、本ブログは何度か指摘してきました。以下を御参考まで。

 黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 日本共産党と左翼知識人は昔、日「韓」会談粉砕、日韓条約破棄を叫んだ―畑田重夫・川越敬三著「朝鮮問題と日本」(新日本新書、昭和43年刊行)より (blueribbonasiya.blogspot.com)

  黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 昔の日本共産党は日韓会談粉砕論を党大会で採択していた―日本共産党第九回大会(昭和39年11月24-30日)決定より― (blueribbonasiya.blogspot.com)

 黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 吉良よし子議員ら若い日本共産党員は日韓条約粉砕闘争の歴史を直視するべきだ―安保破棄中央実行委員会(日本共産党など)と全国実行委員会(社会党、総評等)は昭和40年秋、日韓条約粉砕闘争で共闘して大運動 (blueribbonasiya.blogspot.com)

 



2023年12月30日土曜日

志位さんは、自分の日米安保活用論を内緒にしたいー「日本共産党の百年」(新日本出版社刊行、p300)より思う。

 「日本共産党の百年」を読んでいくと、志位さんが日本共産党の歴史をどのように修正しているのかがわかります。

志位さんが訴えてきたことの中でこれは内緒にしたいと考えている事もわかってきます。

日米安保活用論はその一つです。

日本共産党は、政権に参加できたら、急迫不正の主権侵害時に日米安保第五条に基づき、米軍に出動要請をします。

今は違憲と宣伝している自衛隊が合憲であると認め、自衛隊の防衛出動を認めます。志位さんはこの見解を、平成27年10月30日の記者会見で表明しました。

「国民連合政府」について/志位委員長の記者会見 (jcp.or.jp) 

志位さんの日米安保活用論なら、周辺事態法で自衛隊が米軍の後方支援をすることも認めうる

志位さんはこの見解を、著書「新・綱領教室」でも表明しています。志位和夫著『新・綱領教室 2020年改定綱領を踏まえて』(上・下巻)/一つひとつ、理を尽くして語りかける/長久理嗣 (jcp.or.jp)

長久理嗣さんが上記で説明しているように、志位さんはこの著書で連合政権(日本共産党が参加する政権)では日米安保条約を維持・継続するとした平成27年の方針を説明しています。

日本共産党第28回大会の第一決議は、日本共産党が参加する政権では、集団的自衛権の行使を可能にする安保法制を廃止するが、安全保障に関してはそれ以外の法や条約上の取り決め、憲法解釈を廃止しないことを明記しています。

そこで日本共産党が参加する政権では、安保法制強行以前の憲法解釈・法制度・条約上の取り決めで対応するそうです。

それなら、日本共産党は政権に参加できたら台湾有事の際に周辺事態法に基づき、自衛隊が米軍の後方支援をする事も認めそうです。

周辺事態法で自衛隊が米軍の後方支援をすることを認めるなら、志位さんは昔の社会党より右です。右転落どころではありません。

この辺り、「日本共産党の百年」には殆ど記載されていません。

p300で「党は、日本共産党が参加する民主的な連合政権ができた場合の自衛隊の憲法判断についての方針を明確にしました」と述べていますが、日米安保についての言及はありません。

松竹伸幸さんは京都南地区委員会での調査の際、志位さんの日米安保活用論のおかしさを指摘した

私見では、志位さんは自らの日米安保活用論が松竹伸幸さんの安全保障論や、昔の社会党と大差ないことを認識し、内緒にするように何らかの経路で本部職員に指令を出した可能性が高い。

志位さんは右転落した、という評判が一般党員や支援者に広がったら厄介ですから。

政権に参加できたら日本の平和を守るために日米安保を活用するというなら、野党の今でも志位さんは、急迫不正の主権侵害時に政府と与党が日米安保を活用することに賛成すべきです。

松竹伸幸さんは「調査」の際、これを指摘しました。以下の「除名問題資料庫」の中に、2月2日に京都南地区委員会で行われた調査の音声記録があります。

松竹伸幸|公式ページ (matutake-nobuyuki.com)

調査開始後32分頃で、松竹伸幸さんと京都南地区委員会の方々の議論を聴取できます。

松竹伸幸さんと、日本共産党京都南地区委員会の討論よりー日本共産党職員は赤旗掲載論文の内容を繰り返す

松竹伸幸さんは、以下の点を調査を担当した京都南地区委員会の方々に提起しました。

(その1)私の著書の日米安保活用論が綱領に違反しているというなら、なぜ志位さんの日米安保活用論は綱領に違反していないのか。

これに対し京都南地区委員会の池田さんが、自衛隊が違憲であるという綱領の前提は変わらないこと、我々は安保を廃棄する。松竹さんとこの点が違う旨述べました。

安保法制を廃棄するために日本共産党が政権に参加したときを、日本共産党は第一段階と呼んでいます。

池田さんによれば、第一段階で政府がそのことをどう考えるかという事と、日本共産党が一致点を見出して、どう考えているかは別の問題です。

(その2)共産党が政権に入っていなかったら、侵略されたとき、例えば中国が尖閣にやってきたとき、共産党は自衛隊が出動する事に反対なのか。

京都南地区委員会の河合さんは、「今日はその点については踏み込まない。その議論を党内ですべきだった」と指摘しました。

(その3)侵略されても、政権に入っていなかったら、自衛隊の出動や日米安保第5条の発動に反対するのが日本共産党の立場なのか。

京都南地区委員会の池田さんは、その議論、その問題について今日は踏み込みまない事、安保容認、自衛隊合憲という松竹伸幸さんの立場は日本共産党の綱領とは相いれない旨指摘しました。

京都南地区委員会の河合さん、池田さんは、以下の藤田論文に依拠し、同じ主張を繰りかえしただけです。

規約と綱領からの逸脱は明らか/――松竹伸幸氏の一連の言動について/赤旗編集局次長 藤田健 (jcp.or.jp)

藤田論文には、志位さんの日米安保活用論と松竹伸幸さんのそれとどう異なるかについての説明はありません。

大同小異ですから。

ここが異なっている、と京都南地区委員会の方々が独自の解釈をして松竹伸幸さんと議論をしたら、京都南地区委員会の方々が規約に違反したという話になりかねない。

日本共産党職員としての地位を保持したいなら、自分なりの解釈を一切しないで、赤旗掲載論文と同じ主張を繰り返すしかないのです。

日本共産党京都の皆さん。同じ主張をしても松竹伸幸さんは除名だが、志位さんは綱領路線を発展させたという変な話になっていませんか。





2023年12月29日金曜日

志位さん、革命などありえませんよー市場経済では各企業は競争していますから、利潤第一主義経営をしないと競争で敗北ー

 インターネットに、日本共産党の常任幹部会メモ、なるものが幾つか出ています。常任幹部会とは、日本共産党では役員会議に相当する組織です。

常任幹部会メモは日本共産党の内部文書で、主に日本共産党職員、議員に事務所で配布されるようです。

これがどういう経路なのか不明ですか、流出してインターネットに出ています。

このうちの一つによれば、松竹伸幸さんの言論活動に影響を受けて一部の日本共産党員が、革命抜きの組織論を唱えているそうです。

常任幹部会メモによれば、日本共産党はそもそも多数者革命の実現を目指す組織です。

多数者革命の実現のためには、支配勢力と戦わねばならないので、民主集中制の組織原則がどうしても必要だそうです。

それでは、革命とは一体何なのでしょう。

志位さん、市場経済で生産手段の社会化が実現できますか

日本共産党はソ連型の計画経済を目指さないそうですから、日本共産党が目指す社会主義は市場経済らしい。

この辺り、日本共産党の文献を読んでも歯切れが悪く、わが党は社会主義の青写真をつくらないなどと述べています。

日本共産党が目指す生産手段の社会化とは何かについてのデッサン(下絵)がなければ、利潤第一主義から脱却できるという根拠は何もありません。

青写真が無理でも、生産手段の社会化についての下絵(デッサン)ぐらい提示できなければ、資本主義的搾取制度の廃止は夢物語でしかありません。

市場経済では各企業は競争しています。競争に負ければ企業経営が悪化し、倒産しかねない。

倒産したら経営者と労働者は解雇、株式会社なら株式は無価値となります。

それが嫌なら、利潤第一主義に徹し、競争に勝つように努めねばなりません。

政府が市場に全面的に介入し、企業間競争を禁止するなら倒産しないかもしれませんが、それなら旧ソ連と大差ない。

日本共産党員は生産手段の社会化、資本主義的搾取制度の廃止について思考と議論をしない

市場経済で生産手段の社会化とやらが可能なのか、そもそも生産手段の社会化とやらが実現した経済制度では企業がどのように経営されるのか。

志位さんら日本共産党の皆さんはこれらについて、真面目に考えたことがあるのでしょうか。

最近、志位さんはベトナム訪問をしましたが、ベトナムの国有企業は社会全体のための生産を行っていたのでしょうか。

これらを日本共産党の会議以外で議論すると、規約に反して処分されてしまうのかもしれませんね。

日本共産党の会議でこの問題を提起すると、わが党は社会主義の青写真はつくらない、と一言ではねつけられそうです。

日本共産党員には政治、社会と経済の問題について、思考と議論を嫌がる方が多いと考えられます。宣伝・扇動を何より重視する政党ですから。

本ブログでは、株式会社制度が存在するなら生産手段の社会化・資本主義的搾取制度の廃止などありえないことを繰り返し主張してきました。

科学的社会主義の経済学を熱心に学ぶと、生産手段の社会化・資本主義的搾取制度の廃止について思考と議論をするべきでないという結論になるのでしょうか。

以下を御参考まで。

 黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 日本共産党、左翼知識人の富裕層課税強化論より思う―大門みきし参議院議員は、株式会社、金融資産市場の存在意義を理解できないのか― (blueribbonasiya.blogspot.com)

黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 山添拓議員が目指す未来社会では、株式会社は存在しないのですかー株式会社制度では、経営者は利潤を最大化すべく行動するので利潤第一主義になりますー (blueribbonasiya.blogspot.com)

 黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 大門みきしさん、富裕層や大企業が株や社債を保有すると、資金が滞留しますかー株主は企業経営の危険を負担して社会に貢献しているー (blueribbonasiya.blogspot.com)




2023年12月26日火曜日

松竹伸幸さん、鈴木元さんはなぜすぐに除名されたのかー志位さんは両氏を伊里一智さんと同様の反党分子と把握したー

 日本共産党の規約では、除名は党の最高の処分であるから慎重に行わなくてはならないと明記されています(第54条)。日本共産党規約 (jcp.or.jp)

何らかの理由で重大な規律違反をしたとみなされた党員は、除名決定に先立ち、規律違反についての取り調べのような面談時間を指導部と持つことになっています。

日本共産党規約の第54条は、党員の除名を決定し、または承認する場合には、関係資料を公平に調査し、本人の訴えを聞き取らなくてはならないと明記していますから。

昔はこの取り調べ時間を「査問」、最近は「調査」と呼んでいます。日本共産党としては、「調査」を本人の訴えを聞き取る機会と考えているのでしょう。

松竹伸幸さん、鈴木元さんは手軽に除名された

少し前に、「査問」「調査」のこれまでの例について、いろいろな文献に依拠して要約しました。黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 3月 2023 (blueribbonasiya.blogspot.com) 

「調査」の時間は松竹伸幸さんは1時間少し、鈴木元さんは30分程度だったそうですから、極めて短い。両氏は手軽に除名されたと言えそうです。

御二人の除名を決定したのは京都府の日本共産党ですが、中央本部の担当部署から何らかの指導が京都の共産党になされていたと考えられます。

担当部署を指導するのは志位さんです。

志位さんが松竹伸幸さん、鈴木元さんの除名処分を早く進めるようにと担当部署に出したと見るのが自然です。

それでは、志位さんはなぜ御二人の除名処分を早く進めねばならないと判断したのでしょうか。

志位さんは藤田論文を出して松竹伸幸さんに警告を出した、と言いたいのでしょうが、それでも除名の手続きは迅速に行われています。

志位さんは、松竹伸幸さん、鈴木元さんの主張が日本共産党内に広がる事を恐れた

私見では志位さんは、両氏を伊里一智さんと同様に日本共産党規約を蹂躙した「反党分子」と認識しました。

最近の日本共産党はこの語を用いていませんが、昔の「赤旗」では除名処分となった元党員をそのように表現していました。

共産主義運動では、何らかの論点で共産党を批判する人を極悪人であると人々が把握するべく、独特の表現を用いて宣伝します。

共産党を批判する人々は、旧ソ連では「人民の敵」、中国では「右派」「走資派」「祖国分離主義者」「反中乱港分子」、北朝鮮、在日本朝鮮人総連合会では「反革命分子」「宗派分子」などと表現されてきました。

反中乱港分子、とは最近の用語で、中国に反対し香港を混乱させる人という意味です。香港の民主化運動に参加し、今は外国に住んでいる活動家に対する用語です。

志位さんの脳裏では、両氏は「反党分子」という極悪人なのですから、一刻も早く一般党員と支援者から隔離せねばなりません。

旧ソ連や中国、北朝鮮では「人民の敵」云々と把握された人々は処刑か政治犯収容所送りにされました。

しんぶん赤旗が両氏を「反党分子」という語で表現すると、やはり日本共産党は旧ソ連、中国共産党、朝鮮労働党と同じだなという印象が広がってしまいます。

そこで志位さんは、松竹伸幸さんを「反党分子」という語ではなく、新しい語で表現するように指示を出したと考えられます。党攻撃とかく乱の宣言/――松竹伸幸氏の言動について/書記局次長 土井洋彦 (jcp.or.jp)

それではなぜ、志位さんと日本共産党は松竹伸幸さんだけを「破壊・かくらん者」と規定し、鈴木元さんには、除名決定の文書以外で一切反論、批判をしなかったのでしょうか。

鈴木元氏の除名処分について | JCP京都: 日本共産党 京都府委員会 (jcp-kyoto.jp)

志位さんは日本共産党の路線に近い主張をする松竹伸幸さんは極めて危険と判断した

志位さんは、鈴木元さんより松竹伸幸さんの方が日本共産党にとって危険と判断したと考えられます。

松竹伸幸さんは、自らの主張は日本共産党の綱領・規約に沿っていると強く主張し、党首選挙が行われたら御自身が立候補すると表明していました(「シン・日本共産党宣言」第二章「私には立候補する資格がある」、文春新書)。

松竹伸幸さんは、ブログでは随分前に、日本共産党の党首公選制導入と、自分が立候補する事を明言していました。党員投票の党首選挙と共産党規約・上  | 松竹伸幸オフィシャルブログ「超左翼おじさんの挑戦」Powered by Ameba (ameblo.jp)

鈴木元さんの著書は、日本共産党を批判しつつも提言をする、という論調です。仲間を募って何か行動をしようという趣旨ではありません。

鈴木元さんの著書より、松竹伸幸さんの著書とブログの方が志位さんと日本共産党の路線に近いのです。

宮本顕治さんによる春日庄次郎さん批判と同じ発想で志位さんは、日本共産党に近い主張をする人が最も危険であると判断したと考えられます。

春日庄次郎さん、山田六左衛門さんら「構造改革派」は昭和36年7月の日本共産党第八回大会の頃に除名されました。

「構造改革派」の主張の中心は、議会を通じた漸次的な改革の積み重ねにより社会主義に到達できるというものですから、今の日本共産党の革命理論と殆ど同じです。

日本共産党の革命理論、反党分子観とスターリンの「レーニン主義の基礎」

第八回当時の宮本顕治さんの脳裏には、スターリンが「レーニン主義の基礎」で訴えた革命理論があったと考えられます。

昔々の日本共産党員は、スターリンのこの著書を熟読したと考えられます。今の在日本朝鮮人総連合会の皆さんが、金日成や金正日の著作を熟読することと同様です。

スターリンによれば、ソ連共産党の結束をつくりあげることができたのは、時期を逃さずに日和見主義の汚物を掃除できたからです。

ソ連共産党が解党主義者とメンシェヴィキを党外に追放できたからです。

プロレタリア党を発展させ、かためる道は、日和見主義者と改良主義者、社会帝国主義者と社会排外主義者、社会愛国主義者と社会平和主義者からの、党の清掃をとおっているそうです。

第七回大会、第八回大会でつくられた規約と綱領は今日の日本共産党の規約と綱領の基礎になっています。

多くの日本共産党員は両氏を分派だ、という調子で憎んでいると考えられます。分派、破壊・かくらん者という表現と、日和見主義の汚物という表現は大同小異です。

日本共産党は松竹伸幸さん=破壊・かく乱者宣伝を今後も続けるー「レーニン主義の基礎」の見地

鈴木元さんの著書について、しんぶん赤旗が一切言及しなければ日本共産党員で読む人はあまり出ないだろうと志位さんは判断したのでしょう。

今後も志位さんは、鈴木元さんについては一切言及しないでしょう。

日本共産党は今後も、松竹伸幸さんに対し「党内で異論を提起しなかった」「日米安保、自衛隊堅持論は日本共産党の綱領路線と両立しない」の二点で、破壊・かく乱者であるという宣伝し続けると考えます。

1月の日本共産党大会で、そのような報告がなされるのでしょう。その後、松竹伸幸さんは裁判所に訴えををするそうですが、日本共産党の態度は変わらないと考えます。

日本共産党はレーニン、スターリンの革命路線の継承者ですから。

「レーニン主義の基礎」によれば、プロレタリアートの独裁の獲得と維持は、その結束と鉄の規律によって強力な党がなくては不可能です。

共産党の鉄の規律は、全党員の完全な、無条件な、行動の統一なしには考えられません。

このような見地で、日本共産党第七回大会、第八回大会で規約と綱領が作成されたと考えます。志位さんなら、「レーニン主義の基礎」をよくご存じでしょう。


追記

松竹伸幸さんが、日本共産党の党首公選制導入を最初に訴えたのはこの時のようです。除名より1年2か月くらい前です。

こちらで、松竹伸幸さんは党首選挙が行われるなら立候補すると明言しています。

総選挙結果に関する覚書・了 | 松竹伸幸オフィシャルブログ「超左翼おじさんの挑戦」Powered by Ameba (ameblo.jp)










2023年12月22日金曜日

死刑囚大森勝久さんの発言機会を確保するために、御支援をお願いします。

 死刑囚大森勝久さんが、御自身のHPで下記のように訴えています。私は大森さんの主張に全て賛成しているわけではないのですが、真犯人は別人と考えています。

私の発言機会確保のために新ブログを開設し、管理人になっていただけないでしょうか | 新・大森勝久評論集 (ameblo.jp)

どなたか、管理人になっていただけないでしょうか。可能でしたら、下記に掲載されている連絡先までお願いします。

続編・私の発言機会を確保するため、新ブログを開設し管理人になっていただけませんか | 新・大森勝久評論集 (ameblo.jp)

2023年12月17日日曜日

日本共産党は除名と決まった党員と議論、対話をしないー松竹伸幸さんへの「調査」と「常任幹部会メモ」より思う

 松竹伸幸さんが、来年一月に開催予定の日本共産党大会で、除名の再審査を求めています。

私見では、ここで松竹伸幸さんの除名が間違いだったと志位さんが認める可能性は殆どありません。皆無に近い。

松竹伸幸さん御自身もそうお考えではないでしょうか。

松竹伸幸さんは、「調査というが、セレモニーではないか」と憤った

松竹伸幸さんが日本共産党京都から「調査」をされたのは今年の2月2日です。

この時の音声が、松竹伸幸さんのHPの中野「除名問題資料庫」に掲載されています。

松竹伸幸|公式ページ (matutake-nobuyuki.com) 

これを聴くと、終わりの方で松竹伸幸さんが「何を言っても藤田論文通りだ、というだけなら、この調査はセレモニーではないか」と憤っています。

藤田論文とは、1月21日の「赤旗」に掲載された論文です。規約と綱領からの逸脱は明らか/――松竹伸幸氏の一連の言動について/赤旗編集局次長 藤田健 (jcp.or.jp) 

京都南地区委員会の河合さんと、池田さんという方(京都府委員会の方と推測)は藤田論文に尽きている、と繰り返し松竹さんに主張しています。

日本共産党の職員、議員が、調査の場や公の文献で日本共産党本部と異なる主張をしたら、除名、除籍等の処分をされてしまいます。

私が言うのも奇妙ですが、河合さんらが藤田論文どおりの話しかしないのは、日本共産党職員として当然の事です。

松竹伸幸さんが「調査」の場で、「確かに藤田論文のとおりです。私が全て間違っていました」と述べたら、再検討された可能性があったでしょう。

そうしなければ、京都府委員会では松竹伸幸さんを除名するという決定がなされていたと考えます。

私見では日本共産党は、除名と決まった党員や、「破壊者・かく乱者」とやらに同調する党員と議論をしません。

日本共産党による松竹伸幸さんは破壊者・かく乱者論については、以下が参考になります。松竹氏 党かく乱者であることを告白 (jcp.or.jp)

少し前にインターネットで流布されていた同党の「常任幹部会メモ」も貴重な文献です。


松竹伸幸さんに同調する方は、日本共産党員の資格を失っているそうです。日本共産党は、松竹伸幸さんに同調する方とも議論、対話をしないのです。

「人民の敵」「反党分子」との議論、対話は有害だ、という発想なのでしょうね。在日本朝鮮人総連合会の皆さんも、「民族反逆者」と規定された方と議論、対話などしません。

党の唯一思想体系の確立、とやらに有害だという発想でしょう。

藤田健さんの論考や、日本共産党による松竹さん批判について本ブログは何度も論じてきました。以下は、御参考のために。







2023年12月10日日曜日

志位さん。松竹伸幸さんに「氏」をつけるなら、伊里一智さん、野坂参三さん、徳田球一さんにも「氏」をつけましょう。

よく知られているように、志位さんは昭和61年頃、東京大学の院生だった伊里一智さん(仮名)を徹底批判する論考を出して、宮本顕治さんに高く評価されました。

志位さんは当時、日本共産党本部の勤務員として日本共産党の学生や院生の指導を担当していたのです。

「投降主義者の観念論史観」(昭和61年日本共産党中央委員会出版局刊行)には、若き志位さんが執筆した論考が掲載されています。

多分、この本の初めに出ている論考「反動攻勢へのみじめな屈服」「ふざけた計画、ふざけた弁明」の執筆者は志位さんなのでしょう。

伊里一智さんと松竹伸幸さんの主張は随分異なっていますが、志位さんら日本共産党指導部の皆さんにとっては大同小異です。

日本共産党は伊里一智さんを「反党分派分子」、松竹伸幸さんを「攻撃・かくらん者」と規定しています。

2月8日に出た土井洋彦さんの論考では、松竹伸幸さんは日本共産党に対する攻撃・かく乱者と規定しています。

党攻撃とかく乱の宣言/――松竹伸幸氏の言動について/書記局次長 土井洋彦 (jcp.or.jp)

「反党分派分子」と「攻撃・かく乱者」はどう違うのか、志位さんにお尋ねしたいものです。

私見では、「反党分派分子」という語を用いるとあまりにも異様で、朝鮮労働党と同じだなと言われてしまう事を志位さんが恐れ、この語を使わないようにしているだけです。

志位さんら日本共産党指導部の皆さんの心中では、伊里一智さんと松竹伸幸さんは同様の人物として把握されていると考えます。

しかしインターネットで多くの方が指摘していますが、日本共産党の伊里一智さんと松竹伸幸さんに対する態度では、以下の点が異なっています。

日本共産党は、伊里一智さんは勿論、野坂参三さん、徳田球一さん、志賀義雄さん、袴田里見さんにも「氏」「さん」をつけるべきだ

 少し前の「赤旗」に松竹伸幸さんを批判する論考が掲載されました。

筆者は土方明果日本共産党組織局長です。この論考はどういうわけか、日本共産党のHPに掲載されていません。

松竹伸幸さんがこの論考の全文を御自身のブログに掲載しています。下記です。本日付「赤旗」論文の全文をご紹介 | 松竹伸幸オフィシャルブログ「超左翼おじさんの挑戦」Powered by Ameba (ameblo.jp) 

土方明果さんの論考は、松竹伸幸さんに「氏」という呼称をつけています。

土井洋彦さんの論考も、松竹伸幸さんに「氏」をつけています。

「攻撃・かく乱者」に「氏」をつけるなら、志位さんは今後「反党分派分子」にも「氏」をつけるべきではないですか。

志位さんが今後、日本共産党の歴史を語る際、昭和25年頃に徳田球一さんと野坂参三さんらが日本共産党内に派閥をつくった、という表現に改めるべきです。

これは志位さんにはできなさそうですね。志位さんは、チュチェ思想を進歩的思想と把握しているのでしょうから。









2023年11月4日土曜日

日本共産党は、イスラエルはハマスに一切反撃すべきでないと訴えているー小池晃書記局長の報告よりー

 私は中東問題については素人なので、あまり発言すべきでないと考えています。

それでも、この問題に関する小池晃書記局長の発言には驚きました。以下に出ています。オンライン全国都道府県委員長会議への問題提起/書記局長・「大運動」推進本部長 小池晃 (jcp.or.jp) 

日本共産党はハマスによる無差別攻撃を非難しつつ、イスラエルによる空爆、封鎖、地上侵攻を国際法違反と厳しく批判し、暴力の連鎖をはかることをやめ、停戦をはかることを強く求めるそうです。

イスラエルがガザ地域に空爆、封鎖、地上侵攻をすることは国際法違反だからやるな、という主張は、イスラエルはハマスに一切反撃するなという話です。

この三つをやらなければ、ハマスは軍事力を温存できますから、再び大規模テロを断行する可能性が高い。

志位さんら日本共産党の皆さんは、イスラエルはハマスによる大規模テロを受忍すべきと考えているのでしょう。

志位さんなら、帝国主義勢力に対する途上国民衆の武装闘争を帝国主義国の国民、労働者は受忍すべきと考えていてもおかしくありません。

本ブログやtwitterで私は繰り返し論じていますが、志位さんは金正恩による核ミサイル攻撃受忍論者と考えられます。

日本共産党の平和理論では、イスラエルは戦争国家、ハマスは進歩・平和勢力である

日本共産党の平和理論では、米国と同盟関係にあるイスラエルは帝国主義側で、戦争国家です。

イスラエルと対立するハマスは、大局的には進歩勢力、平和勢力です。米帝国主義と対決する側なのですから、そういう結論になります。

従って日本共産党員の心中では、日本の外交官がハマス幹部と接触し、憲法九条の存在を粘り強く訴えれば、ハマスはテロを止める事になっているのでしょう。

外交官がハマス幹部に停戦と憲法九条の存在を強く訴えたら、ハマス幹部が感動してガザ現地のハマス軍人と連絡を取り、停戦に合意させるでしょうか。

私見では、ハマスはイスラエルの存在そのものを否定しています。欧米諸国や日本の世論など、ハマスには全く通用しないと考えます。





2023年10月15日日曜日

志位さんは中朝露に安心を与えたい(志位さんの講演より)ー志位さんは中朝露を平和勢力と見る

 本ブログでは繰り返し論じてきましたが、志位さんは中朝露を平和勢力と見ています。

日本共産党の平和理論では、米国が世界最大の戦争勢力です。帝国主義、軍事同盟がが戦争を起こすのですから。

日米軍事同盟により、米軍と自衛隊が東アジアの平和を何よりも脅かしています。

中朝露は日米軍事同盟を徹底批判していますから、様々な問題を抱えつつも大局的には平和勢力と志位さんは把握します。

非同盟諸国である中朝露は、日米軍事同盟により平和を脅かされていると志位さんは見ているのです。

この見地から志位さんは、アジア「新しい100年へー日本共産党が目指すもの」と題した講演で軍拡により相手国に恐怖を与えるのではなく、憲法九条を生かした外交で安心感を与えることが大事だと強調しました。

(278) 『新しい100年へーー日本共産党がめざすもの』2023.10.11 - YouTube 開始後35分くらいで志位さんはそう主張しています。

今の日本共産党員は不破さん、志位さんを盲信している

昔の日本共産党はソ連信者の団体でした。今日の日本共産党員は、不破さん、志位さんを信奉しています。

在日本朝鮮人総連合会の皆さんは金日成、金正日と金正恩を絶世の偉人と信奉しています。

志位さんの話を信奉する日本共産党員は可能な限り自衛隊を弱体化させ、憲法九条完全実施に近い状態にすれば、中朝露は安心して保有している核兵器を廃棄し、大幅軍縮を実行すると大真面目に考えています。

鈴木元さん、松竹伸幸さんは中朝露が平和勢力ではないと主張したから、反動勢力に屈服したとみなされた

この結論は、レーニンの帝国主義論を適用して得られただけで、中朝露による核軍拡、対外侵略やテロの歴史を分析して得られたものではありません。

今でも志位さんと日本共産党員は、レーニンの帝国主義論、戦争論を盲信しているのです。

習近平、金正恩とプーチンが平和勢力だなど異様ですが、私見では中朝露の核軍拡と蛮行の歴史を調べて議論すること自体が、反動勢力への屈服だと信じている日本共産党員が多い。

鈴木元さん、松竹伸幸さんは、表現の違いこそあれ、中朝露が平和勢力であるという見方を批判しています。

平和勢力である中朝露を戦争国家のごとく主張する人物は、反動勢力に屈服し変質した、と志位さんは判断し、両氏を除名処分にしたと私は考えます。

内田裕日本共産党福岡県委員長、いかがですか。志位さんをお若い頃から御存知の内田裕さんなら、私と同様に見るのではないですか。




2023年9月11日月曜日

志位さんは台湾政府を共産主義運動における反党分子のようにみるー台湾は中国の領土だから、中国共産党による台湾政府解体を社会進歩と見る

 松竹伸幸さんが、日本共産党から除名されたのは不当であると訴えています。

来年1月に開催されるだろう日本共産党の大会で、再審査を求めるそうです。除名処分の再審査請求書第Ⅰ部二⑤ | 松竹伸幸オフィシャルブログ「超左翼おじさんの挑戦」Powered by Ameba (ameblo.jp) 

上記で松竹伸幸さんが訴えているように、志位さんの安全保障政策と松竹伸幸さんのそれは大同小異です。


同じような事を訴えているのに、志位さんが言うと日本共産党の安全保障政策となり、松竹伸幸さんが言うと除名、では酷いではないかという松竹さんの訴えは最もと思います。

松竹伸幸さんが指摘しているように日本有事の際、日米安保第五条により米軍に出動要請をすべきと考える点ではお二人は同じです。

しかし、台湾有事がどのように起こるか、という点で志位さんと松竹伸幸さんは異なっていると考えられます。

志位さんは台湾有事が米国の武力行使により開始されるとみる

志位さんの安全保障政策と松竹伸幸さんのそれの違いをあえて指摘するなら、以下でしょう。

(1)志位さんは日本有事の際に米軍の核抑止力行使を除外していないが、松竹さんはこれを除外している。

(2)志位さんは台湾有事が米国の武力行使により開始されると考えているが、松竹さんは中国による台湾侵攻をきっかけに起きる事態とみている(「シン・日本共産党宣言」文春新書、p160より)。

(3)台湾有事の際、日本がどう軍事的支援をすべきかという点について、志位さんは見解を表明していないが松竹さんは平成11年の周辺事態法に基づく後方支援を限度とすべきと主張(「シン・日本共産党宣言」文春新書、p165より)。

(4)志位さんは自衛隊が長距離射程のミサイルを保有する事に反対だが、松竹さんはミサイル基地を沖縄から本土に移して、日本防衛のための配備であることを明確にして保有すべきとみる(「シン・日本共産党宣言」文春新書、p131より)。

僭越ながら私は以前、志位さん、鈴木元さん、松竹伸幸さんの安全保障政策を簡単な表にしています。黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 志位さん(日本共産党)、鈴木元さん、松竹伸幸さんの安全保障政策を表にしましたー三人とも、政権に参加できたら日米安保と自衛隊を活用するー (blueribbonasiya.blogspot.com)

日本共産党は、中国共産党が台湾を攻撃し、台湾政府が反撃してもそれは戦争ではないとみるー中国の内政問題ー

志位さんが、台湾有事は米国の武力行使により開始されると見るという件について少し説明します。志位さんは台湾政府の存在を認めていません。

日本共産党は、台湾は中国の領土であることを認めています。


従って中国共産党が台湾に先制攻撃を実行し、台湾政府、台湾軍が反撃してもそれは中国の内政問題であり、国家間の戦争ではないと日本共産党は見るのです。

人民解放軍が台北を空爆し、台湾軍が人民解放軍に反撃しても戦争ではない、とは真に変な理屈ですが、志位さんは台湾政府の存在を認めないのですから、台湾政府が何をどうやってもそれだけでは戦争にはなりません。

戦争とは、国家間で行われる行為ですから。日本共産党は台湾政府を国家と認めていませんから、そういう結論になります。

台湾有事が戦争になるのは、人民解放軍による台湾攻撃に対し、台湾政府の要請を受けて日米が人民解放軍に反撃したときである、と志位さんは見るのです。

朝鮮戦争で、米軍は大韓民国を守るために国連軍として参戦しました。日本共産党はこれを米国による干渉と宣伝してきました。

日本共産党は中国共産党による台湾政府解体、朝鮮労働党による大韓民国解体を歴史の法則的発展、社会進歩とみなしてきたのです。志位さんも同様です。

志位さんは台湾政府を、共産主義運動における反党分子のように把握している

志位さんは不破さんと同様に台湾政府をあたかも共産主義運動における反党分子、人民の敵、民族反逆者、祖国分離主義者のように把握していると考えられます。

台湾政府という「反党分子」が、中国共産党という中国社会における社会進歩の担い手に対し、武器を手にして反撃する事は不当だ、と志位さんは把握すると考えられます。

志位さんと日本共産党員は台湾人が総統や国会議員を選挙で選出していること、中国共産党がまともな選挙をやったことがない事を直視できません。

日本共産党は習近平と中国共産党により、台湾政府が解体され、台湾に国家安全維持法が施行されることを大局的には社会進歩、歴史の法則的発展とみています。

志位さんは人民解放軍による武力行使には反対だ、というでしょう。

しかし台湾政府がこれに反撃するため、米国や日本政府に反撃し要請したとき、日米軍事同盟が人民解放軍に反撃したら、日米が中国の内政に干渉して侵略戦争を始めた、戦争反対!と主張すると考えられます。

結局、中国共産党が台湾に何をやっても国際社会は黙認するべきだという結論になります。

中国共産党の理屈では、琉球王国は明朝に朝貢していたので、沖縄は元来、中国領です。ベトナムやモンゴルも同様です。

日本共産党は、日米軍事同盟を強く批判する中朝露を大局的には平和勢力とみなしています。

日本共産党第22回大会での、志位さんの報告はそんな内容です。御参考まで。












 



2023年9月6日水曜日

報道機関の皆さん。北公次さんの著書「光GENJIへ 再び」(平成元年データハウス刊行)を読んで報道して下さい。

 元フォーリーブスの故北公次さんの著書「光GENJIへ」(昭和63年データハウス刊行)「光GENJIへ 再び」と(平成元年データハウス刊行)は、出版当時かなり売れていたと記憶しています。

私は当時、神戸大学の院生でした。六甲駅付近の本屋でこの本を買った気がします。

私見では、故北公次さんはフォーリーブスの中で一番人気があった方です。超有名人と言ってよい。

そんな方がとんでもないことを訴えていたのに、殆どのテレビ局、新聞社は北さんの訴えを無視しました。まさに黙殺です。

この件はあまりにも不可解と考えたので、十年ほど前に本ブログでも取り上げています。黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 故北公次著「光GENJIへ」を読んで (blueribbonasiya.blogspot.com) 

黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 2月 2013 (blueribbonasiya.blogspot.com)

最近、多くの報道機関がこの件を取り上げています。上記の二冊は、今では入手困難かもしれませんが、「光GENJIへ 再び」を何とか入手し読んで頂きたい。

以前のブログにも記しましたが、この本によると北さんの件はテレビ取材、報道は一切してはならないという協定があるそうです。北さんの名前さえ触れてはならないそうです

北さんに、知り合いのテレビレポーターがこれを教えてくれた、と記されています(同書p36)。

この本には、佐川弘信さんというジャニーズの合宿所に少しだけいた方からの告発も出ています(同書pp. 44-45)。佐川さんは当時14歳だそうです。

佐川弘信さんによれば、北さんはジャニーさんにやられたそうだけど、御自身は事務所所属の著名歌手にホモみたいなことをされたそうです。

私にはこの件が真実であるか否か、わかりようもありません。同書にはこの方の実名が記されています。

報道機関の皆さんは、この方が記者会見などをする際、佐川弘信さんの訴えについて質問するべきではないでしょうか。

報道機関の皆さんには。昭和63年当時のテレビ局関係者に北さんの訴えを取材、報道はしないという協定があったのか否か、取材して報道して頂きたいものです。








2023年9月3日日曜日

ソ連は昔々の日本共産党(国際共産党日本支部)を物心両面で支援したー「資料集 コミンテルンと日本共産党」(岩波書店)より

 志位さんが来る9月15日に日本共産党の百一周年を記念して講演をするそうです。日本共産党創立101周年/志位委員長の記念講演 演題決まる/歴史に深く学び、つよく大きな党を―『日本共産党の百年』を語る (jcp.or.jp) 

歴史に深く学び、つよく大きな党を、という話ですが、志位さんは昔々の日本共産党がソ連から物心両面で支援を受けていた事、昔の日本共産党がソ連信者の集団だったことを引き続き内緒にするでしょうね。

「日本共産党の百年」には、昔々の日本共産党とコミンテルン(国際共産党)との関係が殆ど記載されていません。

草創期の日本共産党は、ソ連から大金(三千円)を受け取ったー今の貨幣価値なら1500万円か

この時期の日本共産党については、和田春樹・G. M. アジベーコフ監修「資料集 コミンテルンと日本共産党」(平成26年岩波書店刊行)が詳しい。

志位さんはこの文献を知らないかもしれませんね。

以下は、この本の冒頭にある「解題 コミンテルンと日本共産党」(和田春樹 カ・シリニャー 富田武)に依拠しています。

大正十一年(1922年)1月21日より2月2日まで、モスクワで「第一回極東革命組織大会」が開催され、徳田球一、高瀬清他少なくとも15人の日本人が参加しました。

徳田球一と高瀬清はコミンテルンより日本共産党の正式結成を求める指令を受け、三千円の資金を上海で受け取って帰国しました。

大正十一年の三千円は、今の貨幣価値で一体いくらぐらいになるのでしょうか。

もう少し後の昭和恐慌の頃の諸物価については、内橋克人「ドキュメント恐慌」が詳しい。

大雑把に言って、三千円×5000=1500万円くらいと考えます。

黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 内橋克人「ドキュメント恐慌」(現代教養文庫、平成4年刊行)より思う―昭和恐慌(昭和4~6年頃)と性産業、「身代金」・「玉代」 (blueribbonasiya.blogspot.com)

黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 松崎いたるさんの大著「日本共産党 暗黒の百年史」(飛鳥新社刊行)より思うー渡辺政之輔ら昔の日本共産党中央幹部は待合で豪遊ー (blueribbonasiya.blogspot.com)

大正十一年頃のソ連は、戦時共産主義から新経済政策に路線転換していましたが、それでも経済破たんは継続していました。年間百万を超える餓死者が出ていたという説もあります。

ソ連共産党は貴重な外貨を、国際共産党日本支部結成に配分したのです。

ソ連共産党は」ソ連は労働者の祖国だ、という見解を世界中に普及し、世界をソ連化する事を策していました。

ブハーリンが草創期の日本共産党綱領を作成した

この年の7月15日、東京渋谷の高瀬の部屋で、高瀬・堺利彦・山川均・近藤栄蔵・橋浦時雄・吉川守國・浦田武雄・渡辺満三ら八名が集まって、日本共産党の創立会議を開きました。

コミンテルンの規約を受け入れて結党し、人事を定めました。

コミンテルンの側では、執行委員会の中に設けられた綱領委員会に日本小委員会がつくられ、ブハーリンが綱領委員会と日本小委員会を指導しました。

大正十一年(1922年)11月5日から12月5日まで開かれたコミンテルン第四回大会までにブハーリンは日本共産党綱領草案を起草していました。

これがこの大会に参加した高瀬清と川内唯彦により持ち帰られ、翌年1月には堺利彦に渡されました。

この綱領に、「君主制の廃止」という記述がありました。この点をめぐって、日本共産党内部で対立が生じましたが、荒畑寒村らはこれをコミンテルンに報告しませんでした。

「日本共産党の百年」の第一章(1)「党創立と初期の活動 1922~27年」には、1923年2月の大会(千葉・市川)で執行部を改選し、3月に東京の石神井でひらいた臨時大会で「綱領草案」を検討した、と記載されています。

この草案はコミンテルンの委員会で日本代表も参加して起草された、と「日本共産党の百年」に出ていますが、実際はブハーリンが起草していたと考えられます。

ブハーリンはこの後の、1927年テーゼも作ったのですが、どういうわけか日本共産党の文献では以前から内緒にされています。

志位さんは日本共産党の歴史を修正したい

荒畑寒村は大正十二年九月のうちに、山本懸藏と上海に行き、そこでコミンテルンから7439円を受取り、11月上旬には日本に戻りました。

先ほどの大雑把な計算では、7439円は3700万円を越える額となります。

多少のバランス感覚のある人なら、こんな大金を外国政府から受け取って、外国の指令に従って行動する団体などおかしい、と考えるのではないでしょうか。

昔々の日本共産党幹部が、受け取った大金を実際にどう使っていたのかなどわかりません。拳銃を最初に受け取った幹部は誰なのかわかりませんが、渡辺政之輔は持っていました。

「日本共産党の百年」には渡辺政之輔は台湾の基隆で警官隊におそわれ、自ら命をたちました、と記載されています。

実際には拳銃で自殺したと考えられるのですが、志位さんは渡辺政之輔が拳銃を所持していた事を内緒にしたいのでしょう。

志位さんの講演では、ブハーリンが草創期の日本共産党綱領や27年テーゼを作成した事や、新経済政策の時期のソ連が莫大な資金援助をした事など、一切触れられないでしょうね。

志位さんは歴史の修正を御自身の使命と認識しているのでしょう。




2023年8月18日金曜日

日本共産党は最高指導者の誤りを認めないー「日本共産党の百年」は社会主義生成期論(昭和52年10月の第十四回大会)の問題点を認めた

中年になったら誰しも、若い頃の自分を振り返り、なぜ自分はこんなことをいったのか、あんなことをやったのかな、と思い起こす事があるのではないでしょうか。

周囲の方々に迷惑をかけてしまったな、という気持ちを持っているが、今さらどうしようもないな、という調子で日々の生活を送っている方が少なくないかと思います。

殆どの場合、それは個人的な事ですから公の場でその思いを表明する必要はないでしょう。

しかし、政治家や企業経営者が重大な判断ミスをして、所属政党の党員と支持者や、所属企業の従業員、株主あるいは消費者に迷惑をかけたなら、公の場や著作等でなぜ自分が間違ったのかを表明するべきではないでしょうか。

企業の場合、経営を示す指標が株主総会で報告されますから、経営危機になったら株主から徹底批判されることになります。

それでも、発行済株の相当な割合を保有していれば、経営者交代とはなりにくい。

インターネットで様々な企業が商品を売る場を提供するビジネスを早くから初めて高成長した某大企業の現状は、そんな調子です。

日本共産党議員・職員には指導者批判は困難

共産党という組織には、株主総会に相当する会議がありません。

日本共産党の場合、2,3年くらいの間隔で開催される党大会の開催前に、執行部が提案した大会議案に関する議論がなされます。

各地域の日本共産党組織が、誰が党大会に参加する代議員になるかを事実上決めます。

一般党員の場合、日本共産党の大会に参加しても大した利点はありません。自分が代議員になりたい、という方は稀と考えられます。

一般党員なら、日本共産党の指導者をインターネットなどで批判する事は難しくありません。

しかし日本共産党職員、議員は、指導者批判を極めてやりにくい。外部では勿論、日本共産党の内部でこれを行っても、何らかの形で不利益となる可能性が高いからです。

共産党の指導者は、自分の主張や理論、政策の誤りを認めない

共産党の指導者は自分の主張や理論、政策の誤りを認められません。

レーニン、スターリン、毛沢東、金日成、金正日のうち、自分の主張や理論、政策が根本的に間違っていたという告白をした人物はいません。

フルシチョフのように自分より前の指導者が間違っていた、と主張した指導者はいます。

日本共産党の歴代指導者も同様です。

指導者が誤りを認めたら、無謬神話が崩れてしまいます。共産党指導者の権威が低下してしまい、様々な波乱がありえます。

昭和31年2月のフルシチョフによるスターリン批判の後、10月にハンガリー動乱が起きました。中ソ論争が始まったのはこの頃です。

今の日本共産党は、第十六回大会で不破さんが批判した「社会主義完全変質論」を採用

「日本共産党の百年」(p34の四段落目。第三章の最後)は、昭和52年10月に開催された日本共産党第十四回大会決定で定式化された、社会主義生成期論の問題点を指摘しています。

「日本共産党の百年」によれば、社会主義生成期論はソ連などの現状を「生成期」という、社会主義に向かうレールの上に位置付けている点で、認識の制約と理論的限界を免れませんでした。

社会主義生成期論が間違っていたなら、宮本顕治さんが「前衛」に出した論文は大失敗論文です。この論文は、宮本顕治著作集には掲載されていません。


宮本顕治著作集編集委員会は、以下の方々です(敬称略)。

岡宏輔・志位和夫・浜野忠夫・不破哲三・山口富男

編集委員会の皆さんが、なぜこの論文を著作集に掲載しなかったのかは不明です。

昭和34年頃の日本共産党が、ソ連や中国、東欧、北朝鮮をどう把握していたかを示す論文と考えます。

今の日本共産党は、第十六回大会で不破さんが徹底批判した「社会主義完全変質論」を採用していると考えられます。

不破さんは日本共産党第十六回大会で、社会主義国が大国主義の誤りをおかしているから、その社会主義国は世界史の中で何の積極的役割も果たさなくなったという主張を社会主義完全変質論と規定しました。

今の日本共産党は、スターリン以降のソ連を覇権主義、人間抑圧社会と規定しています。これは社会主義完全変質論そのものです。

ソ連が覇権主義で人間抑圧社会だったのなら、大韓民国を滅亡させるべく朝鮮戦争に参戦した人民中国とやらも同様ではないですか。

大会決定が間違っていても、指導部に責任はないのか

不破さんは、第十四回大会当時は書記局長でした。

第十四回大会決定が間違っていたのなら、なぜ間違いを決定として普及したのかを、最高幹部だった方の一人として説明するべきではないでしょうか。

昭和5年生まれの不破さんは、93歳の今でも、常任幹部会という日本共産党の経営陣の一人です。

今の日本共産党員には、昔の大会決定や重要論文を改めて読んで、その含意を考えるような方が殆どいないようですね。

大会決定が間違っていても、指導部の責任を追及する方が全くいないなら、日本共産党は理論的力量衰退を加速化させると考えます。




2023年8月15日火曜日

「日本共産党の百年」より思うー不破さん、志位さんは昭和34年2月の朝鮮労働党との共同声明を内緒にしたい

 山添拓議員、吉良よし子議員ら若い日本共産党員は御存知ないでしょうが、日本共産党は朝鮮労働党と二回、共同声明を発表しています。

第一回目は昭和34年2月、第ニ回は昭和41年3月です。日本共産党の代表は宮本顕治さん、朝鮮労働党は金日成です。

なぜか「日本共産党の百年」では、第一回目の会談と共同声明については記されていません。

二回目については、「日本共産党の百年」p28の初めの段落で紹介されていますが、内容については説明がありません。

当時、朝鮮労働党は日本共産党に対するソ連の覇権主義的干渉に反対する立場を表明した数少ない党でした、という記述がありますが、それだけです。

「日本共産党の八十年」(平成15年刊行)も昭和34年2月の朝鮮労働党との共同声明を内緒にしている

日本共産党の八十年」(p142)では、ソ連共産党第21回臨時大会に出席した帰路、日本共産党代表団が北朝鮮と中国を訪れて、朝鮮労働党、中国共産党と会談をしたことが記されています。

中国共産党との共同声明については記されていますが、朝鮮労働党との共同声明については記されていません。

朝鮮労働党との二回目の会談での共同声明について「日本共産党の八十年」(p189)は、ベトナム人民支援の国際統一戦線結成と拡大を重要任務とした、と記しています。

「日本共産党の七十年」には昭和34年2月の共同声明の記述があるが、内容の説明はない

「日本共産党の七十年 上」(pp. 273-274)は、宮本顕治さんら日本共産党代表団がソ連共産党第21回臨時大会に出席した帰路、北朝鮮と中国を訪れ、朝鮮労働党、中国共産党と共同声明を発表した事を記しています。

朝鮮労働党との会談及び共同声明の内容についての説明はありません。

「日本共産党の七十年 上」(p354)は、ベトナム労働党、朝鮮労働党それぞれと反帝国際統一戦線の結成と拡大を重要な緊急任務として強調した共同声明を発表したと記しています。

不破さん、志位さんはなぜか、昭和34年2月の朝鮮労働党との会談と共同声明を内緒にしたいのでしょうね。

昔の日本共産党は金日成と朝鮮労働党を礼賛しました。この共同声明は在日朝鮮人の帰国に際し、子女の教育の保障があるなどと明言しています。

昭和30年まで、在日の共産主義者は日本共産党員でした。この時期の日本共産党による朝鮮労働党礼賛は、在日朝鮮人の中で相当な影響力があったのです。

察するに不破さん、志位さんはこの辺りを内緒にしたいのでしょうね。


昭和41年3月の共同声明についても、不破さん、志位さんはあまり知られたくないのでしょう。


昭和41年3月の朝鮮労働党の共同声明で日本共産党は、朝鮮労働党による朝鮮半島の統一、すなわち大韓民国滅亡を策を支持しました。

この件について、本ブログは何度か指摘しています。下記です。志位さん、歴史の修正は難しいのですよ。

2023年8月13日日曜日

「日本共産党の百年」より思うー第七回、第八回大会の頃の日本共産党は自主独立の立場からソ連を礼賛した

私は本ブログやtwitterで繰り返し強調していますが、昔の日本共産党はソ連信者の団体でした。

これがばれると厄介ですから、志位さんは日本共産党をソ連と一貫して対決してきた集団のように描き、歴史を修正したいと考えられます。

しかし、歴史の修正は困難です。大きな図書館などで日本共産党の昔の文献を入手し、読めばすぐに歴史の真実がわかってしまいます

「日本共産党の百年」(p19、下から二段目)によれば日本共産党は、党の組織的統一を全面的に回復した第七回大会(1958年)で、自主独立という確固とした路線を決定しました。

同書(p23、一番下の段)によれば、日本共産党は第七回大会から第八回大会へ、二つの大会をつうじて、党綱領を定め、自主独立の立場を確立しました。

自主独立、とは綱領を自分たちの力で作成した、という意味なのでしょう。

第七回、第八回大会の頃の日本共産党もソ連礼賛を続けていた

しかし、宮本顕治さんをはじめとしてこの時期の日本共産党員はソ連信者でしたから、ソ連礼賛は続けていました。

この時期の日本共産党は自主独立の立場で、ソ連から強制されずに、ソ連礼賛を続けたのです。

「日本共産党の百年」には、宮本顕治さん(当時は書記長)が雑誌「前衛」に掲載した論考について何も述べていません。以下です。


宮本顕治さんによれば、社会主義はソ連邦で完全な最後の勝利をおさめました。

ソ連は共産主義建設の偉大な不滅の砦です。宮本顕治さんは「砦」という語がお好きだったようで、第八回大会ではソ連を世界平和の強力な砦と礼賛する報告を行っています。

ソ連は共産主義建設の偉大な不滅の砦、世界平和の強力な砦である。これは、ソ連信者でなければできない表現です。

若き不破哲三さんは宮本顕治さんが「前衛」に掲載した論文を一生懸命読み、感銘したのではないでしょうか。

この時期の日本共産党は、自主独立の見地からソ連を礼賛したのです。

第八回大会(昭和36年7月)からおよそ三十年後、宮本顕治さんはソ連共産党解体を歓迎しました。

日本共産党員には、元の上司が落ち目になったら手のひらを返す、というような生き方を選択する人が多いのでしょうか。


「日本共産党の百年」をざっと読みましたー志位さんは、日本共産党の歴史を修正したいー

 「日本共産党の百年」をざっと読みました。

古今東西、共産主義者は都合の良いように歴史を修正します。

スターリン、毛沢東、金日成は勿論、宮本顕治さん、不破哲三さん、志位さんも「日本共産党の百年」で歴史を様々な点で修正しています。

最大の歴史修正点は、昔の日本共産党がソ連信者の団体であり、日本のソ連化を目指していたことを内緒にしていることです。

昔の日本共産党は国際共産党(コミンテルン)の日本支部として、ソ連から資金と拳銃を受け取り、内乱を起こそうと策していました。

レーニンは第一次体制のとき、革命的祖国敗北主義の見地から帝国主義戦争を内乱に転化せよ、全ての権力をソビエトへと主張しました。

ボリシェヴィキが採用したこの革命戦略は国際共産党日本支部に継承されています。

これは「プロレタリア赤衛軍創設」「議会の解散」「労働者農民兵士ソビエトの権力樹立」を明記した32年テーゼを読めば明らかです。

しかし、歴史の修正は簡単ではありません。志位さんがどんなに日本共産党の歴史を修正しようと努力しても無駄です。

昔の日本共産党の文献や、宮本顕治さんら昔の日本共産党幹部の論考を読めば、ソ連信者でしか書けない記述がいくらでもありますから、真実がばれてしまいます。

「日本共産党の百年」の冒頭に、日本共産党が世界と日本の人民の解放闘争の高まりのなかで創立された、という記述があります。

これだと、日本共産党の創立がロシア革命やソ連とは何の関係もなかったように思えてしまいます。

「日本共産党の百年」を読んだ若い日本共産党員は、ロシア革命が日本の社会運動、左翼知識人に及ぼした影響などあまりなかった、という印象を抱いてしまいかねません。

昔の共産主義者は、自らをボリシェヴィキの一員と考えていた。

昔の共産主義者は、世界で共産党は一つと考えていました。自分はレーニン、スターリンの党であるボリシェヴィキの一員だ誇っていたのです。

そこで日本人が英国やドイツ、あるいはソ連で共産党に入って、日本に戻れば日本支部に所属するようになっていました。

野坂参三さんは英国で共産党に入っています。

昭和30年まで、在日の共産主義者は日本共産党員でした。

「日本共産党の百年」には、「このころには、在住地の党に参加するというコミンテルンの方針で、朝鮮人共産主義者も入党し、さまざまな分野で活動をすすめました」という記述があります(5の三段目。昭和6年頃の話)。

(15)には、党に参加していた在日朝鮮人の活動家たちは、55年中ごろまでには党籍を離れました、という記述があります。

これだと、在日中国人の共産主義者が日本共産党員だった事は完全に内緒です。

在日中国人、在日朝鮮人共産主義者に対する中国共産党、朝鮮労働党からの指示などなく、自分の判断で日本共産党を辞めたような記述になっています。

志位さんは、中朝両党と昔の日本共産党の関係も内緒にしたいのです。共産主義者は、自己を正当化するために歴史を修正します。


ところで、昔のプロレタリア文学運動の指導者だった蔵原惟人さんについて、「日本共産党の百年」には記載されていないようですね。

蔵原さんはソ連の文芸評論理論を日本のプロレタリア文学運動に適用したことで有名ですが、この辺りも志位さんは内緒にしたいのでしょう。

追記:

p16からp17にかけて、次の記述がありました。

党中央の解体と分裂という事態にたいし、排除された宮本、蔵原ら七人の中央委員は、1950年9月1日、公然機関として全国統一委員会をつくりました。

袴田里見さんについては、p17で党中央の解体・分裂という事態を説明するために海外に派遣されていたが、スターリンと徳田、野坂らの最後の会議に出席し、「自己批判書」を発表して徳田・野坂分派側にうつりました、と記されています。

宮本顕治さんが、暴力革命論の51年綱領をかがやかしい新綱領と高く評価していたことも記載されていません。この辺り、志位さんは内緒にしたいのでしょう。

再追記

「日本共産党の百年」のp6、下から三段目に、プロレタリア文学と文学理論の代表的存在として小林多喜二、宮本百合子、宮本顕治と並んで蔵原惟人さんの名前が記されていました。

これだけでは、蔵原さんがプロレタリア文学運動の指導者だったことは、他の文献を調べなければわかりません。



2023年7月23日日曜日

志位さんは、昔の日本共産党がソ連信者の集団だったことを内緒にしたいー昔の日本共産党員は、自分たちはボリシェヴィキだと誇っていた

 若い日本共産党員の皆さんは、日本共産党が結成以来一貫してソ連覇権主義と戦ってきた、と信じているのでしょうね。

志位さんの「入党のよびかけ」には、昔の日本共産党が世界共産党の日本支部としてソ連から革命理論の指導を受け、資金と拳銃を受け取っていた事が記載されていません。入党のよびかけ|党紹介│日本共産党中央委員会 (jcp.or.jp) 

昔の日本共産党員は、自分たちはボリシェヴィキの一員だ、という調子でソ連の指導を受けている事を誇っていたのです。

これは、宮本顕治さんの昔の論考や、宮本百合子のソ連評論を読めばすぐにわかります。

そもそも志位さんは、ロシア革命とその世界的影響をどう考えているのでしょうか。

志位さんはロシア革命と無関係に日本共産党が設立されたという印象を広めたいのでしょう。最近の志位さんはロシア革命の話をできなくなっています。

志位さんは日本共産党の歴史を修正したい

私見では志位さんは、ソ連と昔の日本共産党の関係を完全に隠蔽したい。日本共産党がソ連崩壊まで、ソ連は社会主義国であると評価していた事も隠蔽したい。

志位さんは、日本共産党の革命理論がレーニンの理論を基礎にしている事も隠蔽したい。

志位さんは近年、レーニンを殆ど引用していません。

このためには、宮本顕治さんが主導していた時期の大会決定や重要論文を、若い日本共産党員が入手しにくいようにせねばなりません。

歴史の修正は簡単ではありません。

不破さんは昭和57年夏の第十六回大会で、ソ連の覇権主義がどんなに深刻でも、それを理由にしてソ連が社会主義国ではなくなったという社会主義完全変質論は誤りだ、と報告しました。

今の日本共産党員が、自分たちはソ連崩壊万歳を叫んだ、と自慢するなら、社会主義完全変質論が適切だった、不破さんの報告は間違っていたと認めるべきです。

近く出る「日本共産党の百年史」で、ソ連と昔の日本共産党の関係がどう記されているのか、注目しましょう。

2023年6月25日日曜日

志位さん批判は日本共産党への攻撃であるー志位さんは宮本顕治さんの「科学的社会主義の不滅の党として」(平成三年新日本出版社刊行)に依拠

 第八回中央委員会に対する、志位さんの幹部会報告は以下です。第8回中央委員会総会/志位委員長の幹部会報告 (jcp.or.jp) 

これはyoutubeでも発信されています。(60) 第8回中央委員会総会 - YouTube 

志位さんによれば、志位さんが長く日本共産党幹部会委員長を務めている事を批判する事は日本共産党そのものに対する攻撃です。

この類の話は、東欧社会主義が崩壊した三十三年ぐらい前にもありました。

宮本顕治さんが長すぎるから辞めろ、という意見が各方面から出たのです。井上ひさしさんもそんな意見を出しました。

この要求に対する宮本顕治さんの反論の演説や、日本共産党第十九回大会(平成二年八月九日)での宮本さんの冒頭発言は上記の本に掲載されています。

日本共産党は社会発展の促進体-日本共産党を批判する人は社会発展を妨害

宮本顕治さんによれば、日本共産党は社会発展の促進体です(平成二年五月二十三日。日本共産党第九回中央委員会総会での閉会挨拶)。

社会には発展の法則があり、日本共産党はその法則に従って社会発展を促進してきたそうです。

この見地から敷衍すれば、社会発展の促進体の指導者である宮本顕治さんや志位さんの党首在任期間が長いと批判するなど、最悪の行為です。

日本共産党を批判する方は社会発展を妨害していることになります。日本共産党を除名された方は社会発展の妨害者になったと解釈されますから、反党分子と呼ばれます。

除名された松竹伸幸さんは以下のように、日本共産党の攻撃・かく乱者とみなされています。党攻撃とかく乱の宣言/――松竹伸幸氏の言動について/書記局次長 土井洋彦 (jcp.or.jp)

志位さんは松竹さんが攻撃・かく乱者であるという見方を日本共産党員と支援者間に普及し、松竹伸幸さんのあらゆる主張を否定する風潮をつくりたいのでしょうね。

五十代後半より年長の日本共産党員には、志位さんの報告から宮本顕治さんの演説や冒頭発言を思いだした方は少なくないでしょう。

志位さんへの批判は日本共産党への攻撃だ、という話は、宮本顕治さんが唱えた日本共産党=社会発展の促進体論に依拠していると考えられます。

朝鮮労働党は全国民に首領への絶対的な忠誠を強制しているー日本のチュチェ思想化を策す

同様に、朝鮮労働党、在日本朝鮮人総連合会の皆さんも首領への批判を最悪の行為とみなします。

北朝鮮では、首領の写真が掲載されている労働新聞の紙面を破ったら首領冒涜罪とみなされ、政治犯収容所に連行されうるのです。

在日本朝鮮人総連合会では、朝鮮労働党を批判する方を民族反逆者と呼びます。朝鮮労働党は、首領を絶世の偉人と把握しています。

朝鮮労働党は首領に対する絶対性、無条件性の忠誠心を抱き、首領と朝鮮労働党の指令を全て実行する人をチュチェ型の革命家とみなします。

朝鮮労働党は、日本のチュチェ思想化を策しています。

朝鮮労働党の在日非公開組織に入っている方々は、日本人と日本国家が金正恩と朝鮮労働党の指令に従うようにするべく、あらゆる工作活動を連日行っています。

日本共産党の社会発展促進体論と、朝鮮労働党のチュチェ型革命家論は大同小異と思えてなりません。

五十代後半以上の日本共産党員は、厄介事を避けて保身を重視している

志位さんは、若い日本共産党員には宮本顕治さんの上記の著作を読んでもらいたくないでしょうね。今の日本共産党には、都合の悪い記述が多々ありますから。

自分が依拠している本を若い日本共産党員には読んでもらいたくない、とは随分変な話ですが、宮本顕治さんの昔の論文や当時の大会決定には都合の悪い記述がいくらでもあります。

この件、五十代後半以上の日本共産党員なら気づきそうなものです。皆さん、厄介だから黙っているのでしょうか。





2023年6月11日日曜日

若い日本共産党員は故上田耕一郎さんの論文を読みましょうー「続 核問題と日本共産党の立場」(昭和48年8月刊行)掲載論考ー

 私見では山添拓議員、吉良よし子議員、たつみコータローさんら若い日本共産党員は、宮本顕治さんが党首だった時期の日本共産党の論考を殆ど読んでいません。

日本共産党中央委員会出版局は昭和48年8月頃の「赤旗」に掲載されたいくつかの論考を上記の冊子にしています。

志位さんが依拠している日本共産党の「平和理論」は、この時期のそれと大差ありませんが、表現が多少異なります。

不破さん、志位さんは山添拓議員ら若い日本共産党員の皆さんに、昔の日本共産党の理論と政策を知られると厄介と考えているのでしょうね。

日本共産党は、米ソ両国と核軍拡の同列の責任者と見る事に反対

上田耕一郎さんの「核実験問題と日本共産党の態度」と題した講演の論考がこの冊子に掲載されています。

上田さんは米帝国主義が社会主義陣営を直接の攻撃目標とした核戦争準備、核脅迫政策を取っているので、社会主義国(ソ連と中国)は防衛上の措置として核兵器を保有、開発していると断言しています。

上田さんによれば、日本共産党は米ソ両国を核軍拡の同列の責任者と見る事に反対です。

日本共産党は核軍拡の機動力であり、核兵器禁止に反対する米帝国主義と、よぎなく防衛上の核開発をおこないつつ核兵器禁止を主張しているソ連と中国を区別してきました。

この見地は、上田さんの著作「マルクス主義と平和運動」(昭和40年大月書店刊行)と同じです。

この論考で上田耕一郎さんは、ソ連と中国の核政策を全て無条件に、防衛上よぎなくされたものとみる事は困難と弁解しています。

それでも上田耕一郎さんは、米帝国主義の侵略をうけ、核兵器による脅迫に直面している国が、よぎなく核兵器を持つ権利を主張する場合が理論的にはありうると主張しています。


志位さんは上田耕一郎さんの見地を継承しているー日本共産党員を思考停止状態にするために

私見では志位さんも、上田耕一郎さんのこの見地のように米国、日本と中朝露の関係を把握しています。

志位さんの心中では、中朝露は米帝国主義の侵略をうけ、核兵器により脅迫されているのですから、よぎなく核兵器を持つ権利を主張しているだけです。

志位さんの心中では、核軍拡の機動力は米帝国主義と日本政府です。そこで中朝露を核軍拡の責任者と見る事に志位さんは断固反対していると考えられます。

中朝露の核軍事力、日本を攻撃、支配する意思と能力があるか否かという件について、日本共産党員の中で思考と議論が広がれば、日本共産党の平和理論に対する疑問が広がってしまいます。

日本は核兵器など保有していないのですから、日本政府が核軍拡に責任があるという主張は変なのですが、日本共産党員にはそんな思考と議論はできません。

核兵器禁止条約だ、と繰り返し呟けばそれで万事良し、という調子で思考が止まっている方が多いと考えます。

中朝露は日本共産党員、左翼運動家の思考停止状態を維持するため、様々な浸透工作を実施していると考えます。

中国共産党とロシア、朝鮮労働党には、日本の言論界と社会運動への工作を担当する部署があると考えられます。

中国共産党なら、対外連絡部という部署の皆さんがそれを担当していそうです。朝鮮労働党にも、対外連絡部という工作担当部署があります。

同じ名称というのは奇妙ですが、元はソ連共産党の工作担当部署の名称が中国語に翻訳されたのでしょうね。

日本共産党員、左翼運動家は保身を重視する

私見では日本共産党員と左翼運動家は、中朝露の核軍事力及び中朝露が日本を攻撃、支配する意思と能力があるか否かについて、思考と議論を嫌います。

この件について思考と議論をすれば、厄介な事になり自分にとって不利になるという政治判断があると考えられます。

日本共産党員と左翼運動家は、保身を重視する生き方を選択していると考えられます。




2023年6月7日水曜日

若い日本共産党員、民青同盟の皆さんは宮本顕治さんの論文や日本共産党第八回大会決定を読みましょうー日本共産党の昔の文献を読まないで、日本共産党の歴史を語れますか。

 上念さんのyoutubeで、対談をさせていただきました。下記です。

またか!日本共産党が南あわじ市議を除籍。「共産党の黒ペン先生」こと、大阪経済大学の黒坂真先生に詳しい話を聞いてきた!|上念司チャンネル ニュースの虎側 - YouTube 

生意気ですが、何事も地道に努力する事が大事と考えます。

若い日本共産党員、民青同盟の皆さんの中で、宮本顕治さんの論考を読んでいる方は稀でしょう。

山添拓議員、吉良よし子議員、たつみコータローさんも、宮本顕治さんの「日本革命の展望」を読んでいない可能性があります。

宮本顕治さんの日本革命理論を無視して、日本共産党の歴史を語れますか。

志位さんは第八回大会での宮本顕治さんの報告を内緒にしたいでしょうから。志位さんは、ソ連が世界平和の砦だ、と日本共産党が宣伝してきた史実を隠蔽したいと考えます。

志位さん、いかがですか。


2023年6月2日金曜日

続・松竹伸幸さんのブログ「共産党綱領と朝鮮戦争」より思うー昔の日本共産党は朝鮮労働党の南朝鮮革命路線を強く支持していたー

 松竹伸幸さんが「共産党綱領と朝鮮戦争」と題したブログの7で、日本共産党が長年、朝鮮戦争は内戦だったが米国が介入することにより本格的な戦争になったと把握し、金日成と朝鮮労働党を支持する側にいたことを批判しています。

以下です。

共産党綱領と朝鮮戦争・7 | 松竹伸幸オフィシャルブログ「超左翼おじさんの挑戦」Powered by Ameba (ameblo.jp) 

松竹伸幸さんは百も承知かと思いますが「日本共産党の七十年」には、そういう記述があります。

黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 昔の日本共産党は大韓民国滅亡論者だったー田村智子副委員長は「日本共産党の七十年」、朝鮮労働党との共同声明を読みましたか (blueribbonasiya.blogspot.com) 

日本共産党は日朝両党声明で、金日成と朝鮮労働党による大韓民国滅亡論を支持した

松竹伸幸さんがなぜ、日本共産党と朝鮮労働党の共同声明について言及しないのかはわかりません。

日本共産党が朝鮮戦争を上記のように把握してきた世界観的背景の一つは、朝鮮半島は金日成と朝鮮労働党により統一されるべきであり、大韓民国政府、朴正熙政権は米国の傀儡政権であるという認識です。

簡単に言えば、日本共産党は大韓民国滅亡論者だったのです。

日朝両党声明の見地では李承晩政権、朴正熙政権と大韓民国は金日成と朝鮮労働党により粉砕されてしかるべき存在です。

この見方から日本共産党は、米国が大韓民国を守るべく朝鮮戦争に参戦したことを干渉と見てきたと考えます。

宮本顕治さんは、昭和43年8月の両党会談で朴正熙大統領へのテロを批判していない

昭和43年8月の日朝両党会談で宮本顕治さんは金日成に、南侵は支持できないと指摘したでしょうが、武装工作員を派遣して朴正熙大統領を殺害するべきでない、という話はしていません。

私見では宮本顕治さんら当時の日本共産党員は、昭和36年7月の第八回大会で宮本顕治さんが定式化した「敵の出方論」の見地から、朝鮮労働党と韓国左翼による武装闘争、テロを進歩的行為と把握していました。

朝鮮労働党は昔から、テロや「反革命分子」の殺害を革命運動の重要な手段としてきました。

朝鮮戦争休戦の少し後に、南朝鮮労働党の大幹部だった朴憲ニョンは処刑されたようです。処刑の正確な日時は不明です。

北朝鮮社会では政治犯への裁判などないようなものです。金日成、金正日、金正恩が処刑指令を出せば実行されるだけですから。

金日成と朝鮮労働党から見れば、朴正熙大統領は朝鮮労働党に対抗する強力な反革命分子ですから、朴憲ニョンと同様に処分されるべき存在です。

「敵の出方論」の見地なら、朴正熙大統領と大韓民国政府への武装闘争が正当化できる

宮本顕治さんは「敵の出方論」の見地で、革命の平和的移行唯一論に固執した春日庄次郎さんは社会民主主義に転落したと断言しました(第八回大会報告)。

反動勢力との闘いの状況によっては、武装闘争をせねばならない場合もあると宮本顕治さんは確信していたのです。

私見では、朝鮮の同志は武装闘争により反動勢力を駆逐する戦いを行っている、という調子で昔の日本共産党最高幹部は青瓦台事件(昭和43年1月)を把握していました。

昭和43年8月の両党会談以降も、日本共産党は朝鮮労働党を「朝鮮の党」「同志」とみなしていました。

日本共産党は朝鮮労働党の革命路線を長年支持し、朴正熙大統領へのテロも「赤旗」紙面では支持していたのですから、「日本共産党は朝鮮労働党に早くから厳しい見方をしてきた」などとは言えないと考えます。

松竹伸幸さんは日朝両党の大韓民国滅亡論をどうお考えですか

松竹伸幸さん。朝鮮労働党を語るのなら、朝鮮労働党の革命理論を語る事が大事ではないですか。

松竹伸幸さんの北朝鮮論には、金日成と朝鮮労働党の革命理論に対する分析が殆どありません。

簡単に言えば、日朝両党が信じてきた大韓民国滅亡論への評価がないのです。

日本共産党の綱領路線、日本革命理論を無視して、個別の政策で日本共産党を語っても全体像を把握できないことと同じです。

いかがでしょうか。






2023年5月28日日曜日

松竹伸幸さんのブログ「共産党綱領と朝鮮戦争」より思うー日本共産党幹部の生き方について

 松竹伸幸さんがこのブログで、沢山の興味深い問題提起をしています。

日本共産党員と支援者の皆さんに、真剣に検討して頂きたいものですね。

志位さんの周囲にいる日本共産党幹部は保身を第一の目的としている

連載の最後で、松竹伸幸さんは志位さんの周囲にいる日本共産党幹部が、どんな生き方を選択しているかについて説明しています。共産党綱領と朝鮮戦争・9 | 松竹伸幸オフィシャルブログ「超左翼おじさんの挑戦」Powered by Ameba (ameblo.jp) 

松竹伸幸さんによれば、志位さんの周囲にいる幹部の方々は安保廃棄と自衛隊違憲解消しか考えていません(自衛隊解散、の間違いではないでしょうか)。

幹部の皆さんは、志位さんが提起した自衛隊活用論に内心では反対だが、それを内緒にしています。

役員としての地位と給与を手放したくないからです。志位さんの周囲にはこんな方ばかりだそうです。

松竹伸幸さんの指摘どおりなのか、私には断定できませんが、ありえる話ですね。

一般に、経営者が最大株主で大きな権限を持っており、労組が弱い会社では、社員は勿論、役員でも経営者を批判しにくいと考えられます。

経営者が初心を忘れてしまい、慢心するとそうなりがちです。役員や社員が経営者を批判する時は役員解任または退職を覚悟せねばなりませんから。

日本共産党には職員労組がありませんから、職員が大きな路線問題で志位さんを批判する事は困難と考えられます。

日本共産党は中国共産党が台湾を攻撃しても、台湾軍が反撃することを正当防衛と認めない

こんなようでは中国共産党が台湾に武力行使をし、それに米国が対応したとき「アメリカの侵略だ」「中国の内戦に米国が介入している」などと言い出しかねないと松竹さんは危惧しています。

日本共産党は朝鮮戦争での米軍の参戦を、内戦への介入などと批判してきたのですから、同じことを言いだす可能性があるという松竹伸幸さんの指摘は説得力があります。

中国共産党が台湾を攻撃しても、米軍は座視すべきだと志位さんが考えている可能性は高いと考えます。

志位さんは台湾政府の存在を認めませんから、人民解放軍に台湾軍が反撃する事を正当防衛と認めないと考えられます。

志位さんなら人民解放軍が台湾を攻撃しても、台湾人は反撃などせずに人民解放軍と話し合え、と要求するのではないですか。

台湾政府が米国に救援を求めたら、内戦への介入を求めたと志位さんは台湾政府を徹底批判するのではないですか。




2023年5月27日土曜日

志位さんは中朝露を安心させたいー日本共産党が政権に参加し、基地のない沖縄が実現したら中朝露は安心して日本にミサイル攻撃

 日本共産党の平和理論では、日米安保とNATOを徹底批判する中朝露は平和勢力です。

日本共産党の平和理論では、中朝露が日本に先制攻撃をしたらどうする、という議論をする日本人は戦争勢力です。

インターネットで中朝露の危険性を発信している方々は、戦争勢力です。

志位さんはこの見地から、以下を発信しました。(1) 志位和夫さんはTwitterを使っています: 「(対話集会で)「抑止」とは相手に「恐怖」を与えること。「脅威対脅威」「軍事対軍事」の悪循環に陥る。「抑止力が平和を守る」は幻想だ。  相手に「恐怖」を与えるのでなく、「安心」を提供する外交こそ平和をつくる道だ。 9条という地域と世界に「安心」を提供する素晴らしい宝を生かした外交を。」 / Twitter 

志位さんは、自衛隊大幅縮小と日米同盟の抜本的弱体化そして基地のない沖縄、を一刻も早く実現し、習近平、金正恩とプーチンを安心させたいのです。

私見では日本共産党が政権に参加し基地のない沖縄、が実現したら在日米軍はグアムに撤退し、日米安保は空洞化します。

そうなれば習近平、金正恩とプーチンは迷うことなく日本や台湾を攻撃できます。

金正恩は日本に核ミサイル攻撃を断行し、民族の英雄になれます。

日本共産党が参加する政権では、自衛隊は敵基地攻撃能力など保有していないでしょうから、中朝露がどれだけミサイル攻撃を断行しても一切反撃されません。

中朝露は安心して日本にミサイル攻撃を断行できます。人民解放軍は安心して台湾も攻撃できます。

米軍はグアムに撤退しているでしょうから、人民解放軍が沖縄を攻撃して占領する事は難しくありません。

日本共産党と左翼運動家の皆さん。海上保安庁、沖縄県警は人民解放軍に勝てますか。

基地のない沖縄、が実現したら海上保安庁と沖縄県警が沖縄防衛を担当することになります。

自衛隊基地にも、日本共産党の皆さんはミサイルや戦闘機の廃部には断固反対でしょう。自衛隊員や沖縄県警はライフル銃で人民解放軍の戦闘機に勝てますか。

沖縄に人民解放軍の基地をつくることができれば、台北空爆は容易です。

志位さんは、中朝露が安心して日本を攻撃できるようにしたいのでしょうか。



2023年5月13日土曜日

志位さん、基地のない沖縄、が実現したら中国共産党は沖縄と台湾を攻撃しますよー志位さんは中国共産党の軍事戦略について思考と議論をできない

 今日の「しんぶん赤旗」に、志位さんのインタビュー記事が掲載されています。日中関係の前向きの打開を/――日本共産党の「提言」について/志位委員長に聞く (jcp.or.jp) 

日本共産党は中国共産党を平和勢力と認識していますから、志位さんは中国共産党の軍事戦略について思考と議論をしません。

ロシアと朝鮮労働党についても同様です。

志位さんは中朝露の核軍事力の実態について思考と議論をできない

志位さんが中朝露の核軍事力の現状と軍事戦略について調べ、インタビューで私見を述べたら第22回大会決定に違反してしまいます(平成12年11月)。

志位さんは日本共産党第22回大会で、安保維持論者が言い立てる「脅威」などは根拠がなく、「急迫不正の主権侵害」など現実には殆どありえないと報告しています。

この視点から志位さんは、東アジアに非同盟、非核、紛争の平和的解決など、平和と進歩の巨大な流れが広がっていると報告しました。

第22回大会決定を否定するような、中国共産党脅威論を志位さんと日本共産党の皆さんは「反中国の排外主義を煽り立てている」と宣伝します。

志位さんは、中国共産党は合意に基づいて話し合えば、台湾・沖縄攻撃などしないとみる

志位さんにとって中国共産党は、過去の合意に基づいてじっくりと話し合っていけば、沖縄や台湾攻撃などしません。

上記のインタビューで志位さんは、日本と中国が参加する東アジアのの枠組みとして「ASEANインド太平洋構想」を発展させれば中国共産党が台湾の領有を断念するかのような宣伝をしています。

志位さんら日本共産党の皆さんは、第22回大会決定に依拠して中国共産党、朝鮮労働党とロシアは平和勢力である、という信念を抱いていますから、こんな話になるのです。

中国当局が日本人をスパイ容疑で拘束・監禁し長期収監してきたことが日本共産党員と支援者に広まると、中国は脅威だという認識が広がり、日米安保強化を支持する人が増えてしまいます。

そこで志位さんは、中国当局による日本人拘束・監禁について言及できません。

中国当局による在中日本人拘束、監禁は、中国共産党が日本人と対話などしないことを示しています。次は御参考のため。

(16) 【独自】「太陽は1日だけ…」トイレもシャワーも監視され苛酷な取り調べも…6年前に中国で“スパイ行為”をしたとして拘束された日本人男性がカメラの前で初証言|TBS NEWS DIG - YouTube

習近平は勝てる戦争なら必ず断行する

私見では日本共産党が目指す「基地のない沖縄」、が実現すれば中国共産党は、米国と日本が中国共産党による台湾、沖縄攻撃を容認したと解釈しうる。

基地のない沖縄、が実現したら在日米軍はグアムに撤退し、日米安保が空洞化します。

習近平は勝てる戦争を必ず断行します。金正恩は日本への核ミサイル攻撃を断行し、民族の英雄になりたい。

プーチンは北海道を領有したい。

日本共産党が政権に参加したら、中朝露にとって日本攻撃の絶好の機会到来です。以下もご参照下さい。

黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 志位さんの主張、一番悪いのは軍事ブロックだ、排他的でなく包摂的な平和の枠組みをつくろう、に中朝露は大賛成しますよー米軍はアジアと欧州から出ていけ論に大賛成ー (blueribbonasiya.blogspot.com)

黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 日本共産党は日本人が日本国家を守る事に断固反対する―志位さんの呟きよりー (blueribbonasiya.blogspot.com)







2023年5月4日木曜日

志位さん、台湾問題は両岸双方間の話し合いで解決されるべきというなら、両岸とは何ですかー「赤旗」平成13年9月23日記事より

 日本共産党は、台湾問題は話し合いで解決されるべきだと主張しています。

前にも指摘しましたが、志位さんは台湾問題での話し合いの主体について言及できません。黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 日本共産党は台湾政府の存在を認められないー台湾政府を、中国共産党の「反党分子」のように見ているから (blueribbonasiya.blogspot.com)

この赤旗記事も御参照下さい。台湾の将来と「一つの中国」の関係は? (jcp.or.jp) 

不思議な論考ですね。

日本共産党は、台湾問題は両岸双方間の話し合いで解決されるべきと述べていますが、両岸とは一体何なのでしょうか。

台湾人と福建省の住民が頻繁に交流して話し合うべきだ、という話なのでしょうか。

台湾政府の存在を認められない日本共産党は、中国共産党と台湾政府が話し合うべきだと主張できないのです。

志位さんは話し合いをせよと誰に要求しているのでしょうか。両岸、という名前の人がいますか。

不破さんは中国共産党要人にどうやって台湾の住民の意思を確認せよというのか

不破さんは中国共産党要人に、台湾の住民の意思を尊重し、理解を得ることが大事だと言ったそうです。

不破さんは中国共産党要人がどうやって台湾の住民の意思を確認せよというのでしょうか。

中国共産党が台湾の住民にアンケート調査をやるなら、台湾政府の了解を得ねばなりません。

これは中国共産党が台湾政府の存在を認める事になります。

台湾の住民で中国共産党に支配されたいという方は稀です。

中国共産党が台湾を支配したら、国民党の政治家でも投獄されかねません。

中国共産党は香港だけでなく日本と台湾にも国家安全維持法を適用させたい

志位さんが台湾問題を話し合いで解決せよというなら、習近平に台湾政府の存在を認めて、台湾政府と話し合えと要求するべきです。

志位さんが習近平にそう要求したら、中国共産党は日本共産党に何らかの報復をする可能性があります。

少し前の共同通信報道によれば、中国共産党は日本政府に、中国の領土や主権を侵害する言動を停止するよう要求しています。

中国、日本に主権侵害の停止要求 (msn.com)

中国共産党は台湾政府の存在を認めよ、という言動は、中国共産党なら中国の主権を侵害する言動そのものだと判断するでしょう。

中国共産党は香港、台湾だけでなく日本にも、国家安全維持法を適用させたいのです。

中国共産党が日本に、言論抑圧要求をしていることを志位さんは御存知ないのでしょうか。

この件、厄介ですから「赤旗」には報道されていないかもしれませんね。



2023年5月3日水曜日

昔の日本共産党は大韓民国滅亡論者だったー田村智子副委員長は「日本共産党の七十年」、朝鮮労働党との共同声明を読みましたか

 若い日本共産党員には、韓国の音楽や映画が大好きな方は少なくないでしょう。

若い日本共産党員は、昔の日本共産党が大韓民国滅亡論者だった事を知りません。

私見では、若い日本共産党員は昔の日本共産党の文献を全くと言って良いほど読みません。

昔の日本共産党が、朝鮮労働党との共同声明で朝鮮労働党による朝鮮半島統一すなわち大韓民国滅亡を支持していた事を、若い日本共産党員は知らない。

日本共産党は昭和34年と昭和41年に朝鮮労働党と共同声明を出しています。

田村智子副委員長は朝鮮労働党との共同声明を読みましたか

朝鮮労働党との共同声明は、昔の「前衛」や「赤旗」を図書館などで探し出さないと入手困難です。

小島優編「日中両党会談始末記 共同コミュニケはどうして破棄されたか」(新日本文庫)に昭和41年の朝鮮労働党との共同声明が掲載されていますが、この文献も入手困難です。



不破さん、志位さんは若い日本共産党員が昔の日本共産党の文献をあまり読まないよう、指導していると考えられます。

宮本顕治さんの「日本革命の展望」をはじめ、宮本顕治さんが主導した時期の大会決定や重要論文は入手困難です。

若い日本共産党員が日本共産党の文献に基づいて、日本共産党の歴史を学ぶことができにくくなっています。

不破さん、志位さんは、若い日本共産党員に昔の日本共産党の理論や政策を知られたくないのです。

田村智子副委員長は「日本共産党の七十年」を読みましたか

いくら何でも田村智子副委員長なら、「日本共産党の七十年」ぐらいは読んでいるでしょう。

この本の上巻に、朝鮮戦争に関する記述があります。

「七十年」によれば、朝鮮戦争に米国が介入した事により、朝鮮半島の分断が固定化されてしまいました。

「七十年」は、「国連決議」を看板として他国の内戦に介入し、戦争が終結したのちにも、今日にいたるまでいすわって、南朝鮮を事実上の占領下においているアメリカ帝国主義の軍事介入は不法と主張しています。

「七十年」は、米軍が韓国との条約に基づいて韓国に駐留しているにもかかわらず、「いすわっている」「不法」と主張しています。

田村智子副委員長は、この記述に違和感がないのでしょうか。

これは、日本共産党が大韓民国政府を長く「傀儡政権」などと主張し、その存在を否定してきたことの名残です。

日本共産党は朝鮮労働党を強く支持し、大韓民国は滅亡させられてしかるべき存在と宣伝してきました。

歴史にもしも、ですが米国が朝鮮戦争に参戦しなければ、金日成と朝鮮労働党がとっくの昔に朝鮮半島を統一していたでしょう。

大韓民国は滅亡し、韓流音楽や映画など存在できなかった。金日成と朝鮮労働党が表現の自由など認めるはずがありません。

今の北朝鮮では、韓国のテレビ番組や音楽を視聴していることが国家保衛省にばれたら政治犯収容所に連行されてしまいます。

朝鮮半島全体が金日成主義化され、全国民が首領への礼賛を毎日唱えさせられていたでしょう。

「日本共産党の七十年」を書いた日本共産党幹部の方は、米国の朝鮮戦争参戦により朝鮮半島全体を金日成主義化できなかったことがよほど悔しかったのでしょうね。

全社会の金日成主義化、とはチュチェ思想化と同義ですが、以前の朝鮮労働党はこの表現をよく用いていました。

田村智子副委員長も、金日成と朝鮮労働党により朝鮮半島が統一されなかったことを悔しいとお考えなのでしょうか。

「日本共産党の七十年」から敷衍すれば、昔の日本共産党員は米軍が参戦しなければ、大韓民国など存在しなかった、そうなっていればどんなに良かっただろうと考えていたのです。

2023年5月2日火曜日

日本共産党は台湾政府の存在を認められないー台湾政府を、中国共産党の「反党分子」のように見ているから

 志位さんは、台湾に対する中国共産党の軍事的脅迫を批判し、台湾問題の解決は平和的な話し合いで解決されるべきだと主張しています。

台湾に対する中国の軍事的威嚇強化に抗議する/志位委員長が談話 (jcp.or.jp) 

「平和的な話し合い」とは、誰と誰の話し合いなのでしょうか。これについて、志位さんら日本共産党の皆さんは答えられません。

志位さんが中国共産党は台湾政府と話し合うべきだ、と話し合いの主体を明言したら、日本共産党として台湾政府の存在を認めることになります。

日本共産党は台湾政府を解散、解体させられるべき存在と見ている

日本共産党は台湾政府を存在してはならない政府、中国共産党により解散、解体させられてしかるべき存在と見ています。

不破さんは中国共産党と台湾政府の関係は、日本共産党と日本労働党のような関係であると主張しました。

台湾政府は、中国共産党の「反党分子」のような存在であるという認識です。


従って日本共産党の外交政策論では、日本共産党が台湾政府の存在を認めたら、中国共産党に対する内政干渉を行った事になります。

台湾政府は中国共産党員ではありえないので、反党分子ではありえません。

不破さん、志位さんにはどういうわけか、台湾政府が中国共産党を除名された方のように見えているのです。随分変な話です。

30年ぐらい前までは、台湾政府とは中国国民党そのものでした。蒋経国の死後、台湾は何度も総統選挙を行っています。

国民党は中国共産党から除名された人々の集団ではありません。

不破さん、志位さんは国共合作について思考と議論をしない

昭和12年からの第二次国共合作時、中国共産党は国民党(国民革命軍)の第八番目の軍隊として編入されたので、八路軍と呼ばれるようになりました。

この程度の事は、親族で中国に出征した方がいるある程度の年齢の人なら、子供の時の親族の集まりのときの昔話、思い出話として聞いているはずです。

不破さん、志位さんがこれを知らないはずがないのですが、変な話です。

不破さん、志位さんの脳内では、台湾政府=中国共産党の反党分子、という図式が固定化していそうです。

日本共産党員には思考方式が強く固定化し、発想の転換ができなくなっている方が多いと感じます。

自分の思考方式に対する批判を、反射的に「反共攻撃」と把握してしまうのでしょうね。

中国共産党が起こす台湾有事について、本ブログでは何度も言及しています。御参考になれば幸いです。

一昨年12月26日

黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 日本共産党は日米が台湾有事を起こすとみなすー中国共産党は覇権主義だが、大局的には平和勢力だからー (blueribbonasiya.blogspot.com)

昨年6月5日

黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 小池晃書記局長、絶対に戦争を起こさない血のにじむような外交努力を訴えるなら、台湾政府を東アジアの対話と協力の安全保障の仕組みに入れようとなぜ言えないのですかー (blueribbonasiya.blogspot.com)

昨年8月7日

黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 志位さんは不破さんの路線「台湾も一国二制度で中国に復帰させるべきだ」を内緒にしたいー不破さんの本「世紀の転換点に立って」(新日本出版社刊行)と志位さんの近著「新・綱領教室」より (blueribbonasiya.blogspot.com)

昨年8月21日

黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 志位さんの、日米による台湾問題への軍事的関与反対論より思うー日本共産党は中国共産党と朝鮮労働党の応援団ー (blueribbonasiya.blogspot.com)


2023年4月23日日曜日

志位さん、朝鮮労働党は日本人、日本政府と対話などしません。大西洋三角交易の時代、欧州商人はアフリカの人々と対話などしなかった。

 本ブログやtwitterで繰り返し主張してきましたが、朝鮮労働党は日本人、日本政府と対話などしません。

金品や食糧を得るために、日本政府と対話をする芝居はしますが、それだけです。朝鮮労働党は金品や食糧を得るための対外宣伝を重視します。

朝鮮労働党は日本人を、攻撃・収奪・奴隷狩りの対象とみている

欧州諸国の商人はかつて、アフリカの現地首長と奴隷貿易を実施しました。大西洋三角交易と呼ばれています。

欧州商人は奴隷貿易の「商品」としていたアフリカの人々と対話などしませんでした。

アフリカ現地で、人々を捕獲する仕事を請け負っていた現地の首長とは、欧州商人は「対話」をしたかもしれません。

次回はいつ頃来るから、何人捕獲しておいてくれという程度の口約束をしていたかもしれません。

しかしこんな口約束を「対話」と把握するのは適切ではないでしょう。

悔しいですが、朝鮮労働党が日本人を「奴隷狩り」の対象と見て久しい。

志位さんら日本共産党員は、金正恩と朝鮮労働党を平和勢力と見る

志位さんら日本共産党の皆さんは、今でも金正恩と朝鮮労働党を平和勢力と把握していますから、日本政府が決意をすれば金正恩と朝鮮労働党は日本政府と話し合うと信じています。

北朝鮮の暴挙に強く抗議する――外交ルートの確立こそ急務│声明・談話・発言│日本共産党の政策│日本共産党中央委員会 (jcp.or.jp) 

志位さんら日本共産党の皆さんは、朝鮮労働党が多数の日本人を「奴隷狩り」のように拉致していき、今でも抑留している事、金正恩が指令すれば朝鮮労働党はこれからも日本人や韓国人を拉致する事が実感できないのです。

日本共産党の平和理論では、日本がアジアで最大の戦争国家です。中朝露は日米安保があるから核軍拡をしてしまった、本来は平和勢力だと日本共産党は見ています。

これはレーニンの帝国主義論に依拠しています。

「奴隷狩り」のためには現地首長の協力が不可欠だった

ジャン・メイエール著「奴隷と奴隷商人」(知の再発見双書23 創元社、p32)によれば、大西洋三角交易の時代に欧州の奴隷商人は、アフリカ現地の部族の首長を介して、欧州の産物(羊毛、綿、ラム酒、ブランデー、鉄の棒、火薬の樽、鉄砲等)を奴隷と交換しました。

欧州商人が直接、アフリカで「奴隷狩り」を行った例はさほどないと考えられます。

大規模な「奴隷狩り」のためにはアフリカの地形や、人々の動向などの現地事情を把握せねばならないはずです。

欧州商人には、言葉が全くわからないアフリカの「土地勘」などなかったでしょう。突然来襲して現地の人々を次から次へと捕獲するなど、かなり困難です。

網などで捕獲しようとしても、逃げてしまいます。罠を仕掛ければ多少捕獲できるかもしれませんが、どこにどう罠を仕掛ければ良いのかは「土地勘」がなければ困難です。

同様に、現代日本でも潜水艦や武装漁船などで侵入してくる武装工作員は、日本国内に潜む朝鮮労働党の在日非公開組織と協力して日本人拉致を実行してきたと考えられます。

朝鮮労働党が日本人、日本政府と対話などしない件については以下を参照下されば幸いです。

昨年7月2日 

黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 山添拓議員の北朝鮮と対話せよ論より思うー朝鮮労働党は対話をしてほしいなら大金をよこせと言いますよ。金正恩に大金を献上できなければ処刑されうるー (blueribbonasiya.blogspot.com)

昨年7月3日

黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 田村智子議員のもめ事のある国と絶交するのではなく、話し合う外交努力が必要論より思うー志位さんに朝鮮労働党との交流再開を提案したらいかがですかー (blueribbonasiya.blogspot.com)

昨年9月18日 

黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 日本共産党は朝鮮労働党を平和勢力と見ているー不破さんは朝鮮労働党を、きちんとした話し合いのできる相手と高く評価した(平成12年8月24日の赤旗紙面) (blueribbonasiya.blogspot.com)

昨年12月22日 

黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 志位さんは中国共産党、朝鮮労働党とロシアが進歩と平和の巨大な流れを作っていると確信ー志位さんの日本共産党第22回大会報告より (blueribbonasiya.blogspot.com)


2023年4月22日土曜日

志位さん、日本学術会議を完全に民営化すれば、政府は会員選出に一切介入できませんよ。

 日本共産党、左翼知識人と左翼運動家の皆さんは、日本学術会議の改正案に断固反対です。

(1) 志位和夫さんはTwitterを使っています: 「《学術会議、「介入」再考求める/政府の会員選考方針/「独立性侵害」と総会声明》 学問の自由の侵害が侵略戦争への道を開いた歴史の教訓を忘れてはならない。政府は、学術会議の提起を真剣に受け止めるべきだ。 https://t.co/nRCLM3VWrc」 / Twitter

 日本学術会議会員は特別職国家公務員ですから、政府が任命します。

何らかの基準で、この方は特別職国家公務員にふさわしくないと政府が認定した場合、その方が特別職国家公務員になれないのは変な事ではありません。

その基準については、公表する必要などありません。

日本共産党と左翼の皆さんは、日本学術会議の次期会員に誰がなるかについて、日本学術会議の現会員が何らかの基準で判断して決定する仕組みが最適と考えているようです。

それなら、日本学術会議を完全民営化すればよいではないですか。民間団体の会員に誰がなるかについて、政府が介入できるはずがありません。

民営化されたら、日本学術会議の運営に必要な費用は会員の方々が負担すれば良い。

日本学術会議会員が特別職国家公務員でなければいけない理由はない

私見では、左翼知識人のどなたも、日本学術会議会員が特別職国家公務員でなければいけない理由を説明していません。

民間人でも政府に提言を出すのは簡単です。インターネットがありますから。提言に関連する政府の部署に、提言をファイルにして送れば良いのです。

団体ではなく、一個人でも政府に提言を提出できます。政府の担当部署が送られてきたファイルを黙殺する可能性が高いのですが、それは仕方ありません。

志位さんら日本共産党員の皆さんにも、日本学術会議を完全に民営化案に反対する理由はないはずです。民間団体がどんな提言を政府にしようと自由です。

志位さんの日本学術会議の独立性を守ろう論は、民営化論と十分両立可能と考えます。

この件について、日本共産党の研究者の皆さんの御意見をお聞かせくだされば幸いです。

日本学術会議の勧告/政府は真摯に受け止めよ/志位委員長が会見 (jcp.or.jp)

2023年4月2日日曜日

志位さんは、ロシアによるウクライナ侵攻の原因は、NATOとロシアが行った軍事対軍事の悪循環にあると見ている。

志位さんはロシア、中国を帝国主義と規定できない 

日本共産党の平和理論では、戦争は帝国主義により生じます。

従って米帝国主義が他国と締結している軍事同盟が戦争を起こします。

欧州ではNATO、アジアでは日米同盟と米韓同盟が戦争を起こす基本的原因です。

ロシアによるウクライナ侵攻は、日本共産党の平和理論では説明できません。

ロシアも帝国主義だ、という規定にすれば説明できますが、それなら中国も帝国主義ではないかという話になってしまいます。

中露が帝国主義として核軍拡を行ってきたのだから、日本の平和と安全が脅かされているという結論が出てしまいます。

そこで志位さんは、NATOとロシアの双方が合意に反して行った、軍事対軍事の悪循環がロシアによるウクライナ侵攻の原因だと宣伝しています。(1) 志位和夫さんはTwitterを使っています: 「首相、「ウクライナは明日の東アジア」と大軍拡を煽り立てる。 戦争の責任は侵略を行ったロシアにあるが、背景には全欧州諸国が参加した全欧州安保機構(OSCE)の合意に反して、NATO、ロシアの双方が軍事対軍事の悪循環に陥った問題があった。その教訓こそ生かすべき。 https://t.co/EWj6lFtdbw」 / Twitter 

これは結局、ロシアによるウクライナ侵攻にはNATOも半分くらいは責任があるという話です。

NATOとロシアの双方が行った軍事対軍事の悪循環がロシアによるウクライナ侵攻の原因と訴えているのですから。

NATO諸国が軍拡をせず、プーチンと合意を基礎にしてじっくり話し合えばプーチンは軍拡をしなかった、ウクライナ侵攻など実行しなかったと志位さんは本気で考えている。

私は1月に本ブログで、ウクライナ問題に関する志位さんの論理を指摘していました。黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 志位さんはロシアによるウクライナ侵攻の原因はNATOの東方拡大、欧州諸国による外交の失敗と見ているー志位さんはプーチンの世界観、戦略を分析できない (blueribbonasiya.blogspot.com)

 こちらでも志位さんのウクライナ戦争論について論じています。黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 日本共産党はロシアとウクライナの戦争の現状について分析できないー志位さんは、日本共産党内で軍事についての思考と議論が広がることを恐れているー (blueribbonasiya.blogspot.com)

要は、志位さんは戦争の原因や現状分析を、資料を収集し、状況証拠を積み重ねて検討していくことができません。

習近平、金正恩とプーチンは、日本政府が本気で対話を呼びかけ、じっくり話し合えばわかってくれる政治家だという見方です。中朝露は平和勢力論です。

プーチンの理屈ではロシアは国際法を遵守して、非ナチス化のための特別軍事作戦を実行しています。

習近平の理屈では、香港では一国二制度の原則が今でも徹底されています。刑務所に収監されている人たちは皆、暴力分子です。

金正恩と朝鮮労働党の理屈では、拉致問題など存在しません。共和国は税金がなく、地上の楽園です。

外交官や政治家が朝鮮労働党の高位幹部に会おうとそれば、巨額の面会料を請求されてしまいます。十億円出せば平壌で会ってやる、という話になりえます。

中朝露は日本政府を対話の相手とみなしていないのです。志位さんら日本共産党員にはこれがどうしてもわからない。

日本共産党第22回大会で志位さんは、東アジアに非同盟、非核兵器、紛争の平和的解決など、平和と進歩の巨大な流れが広がっていると報告しました。

志位さんら日本共産党員は戦争の準備をすれば戦争に、平和の準備をすれば平和になると本気で信じています。

第22回大会で志位さんは、安保維持論者が言い立てる「脅威」など根拠がないと断言しています。中朝露の核は平和の核だ、と志位さんは信じているのかもしれません。

志位さんと日本共産党京都の渡辺和俊さんは、中朝露の危険性に関する議論をしたくない―論破されるから

日本共産党員の中には、志位さんの東アジア情勢論、日本を攻撃、侵攻を策す国などない論に反対の方もいるのでしょう。

松竹伸幸さん、鈴木元さんはそんな方かと思えます。

察するに、志位さんは中朝露は日本の平和を脅かしていますよ、という声を聴くのが本当に嫌なのです。

御二人の著作には、中朝露の危険性を指摘している部分が少なからずあります。

この件で、日本共産党京都の担当職員が松竹伸幸さん、鈴木元さんと長時間議論をしたら論破されてしまい、担当職員が意気消沈する可能性が高い。

推測ですが、日本共産党京都の渡辺和俊委員長もそんなことを予想し、「調査」の時間を大幅に短縮するよう、担当者に指導したのではないですか。

日本共産党京都の皆さん、いかがですか。


2023年4月1日土曜日

元赤旗記者・下里正樹同志の規律違反の公表について(「赤旗」平成6年10月14日記事より抜粋)より思う

 「文藝春秋」1994年12月号の論考「私が見た『赤旗』の暗黒」に出ている筆者略歴によれば、下里正樹さんは1936年生まれで、大阪市出身です。

昭和46年より「赤旗」記者となり、「日本の黒幕 小佐野賢治の巻」(共著)でJCJ賞を受賞しました。

昭和56年には、森村誠一さんの「悪魔の飽食」三部作の共同作業者となりました。「赤旗」のエース級の記者だったと言って良いでしょう。

そんな下里さんですが、平成6年11月末頃には日本共産党を除名されました。

赤旗編集委員会による「元赤旗記者・下里正樹同志の規律違反内容の公表について」という文書の一部を、以下に紹介します。

下里さんはこの前から、長時間の査問を受けていました。

日本共産党の除名や査問について、関心をお持ちの方には貴重な資料になるかと考えます。

この文書は終わりの方で下里さんの奥様が、下里さんの罷免に関して他人にした話について言及しています。

奥様が他人にした話を、赤旗に出して読者と日本共産党員に周知徹底する必要があるのでしょうか。この辺り、私には理解不能です。

配偶者が解雇されたら、解雇した会社への不平不満を知人に言う方は多いと考えられます。

これを報道するなら、奥様に取材して記事にすべきだったと考えます。

本人に取材をしないで記事にする「赤旗」の編集手法は、通常の新聞とは大きく異なっていますね。

文書の抜粋は以下です。

十月十四日 赤旗編集委員会

統制委員会は九三年十一月いらい、下里同志の規律違反行為について調査・審議したが、彼は誤りを自己批判するのではなく、

自分の行為を合理化することにつとめ、最後には、自分の行為が規律違反であることを認めようとさえしなくなった。

下里同志のこの行為は、党規約第二条に定めた党員の義務にそむく重大な規律違反行為である。

こうした重大な規律違反で処分をうけた下里同志は、党中央の勤務員としてふさわしくないとして、五月三十一日付で日本共産党中央委員会勤務員(赤旗記者)を罷免された。

同時に、下里同志は、党籍がある以上、党の指導をうける立場にある。

このため、権利停止の期間中は、赤旗編集委員会の指導下におかれることになったが、処分の決定以降、下里同志は、自己の誤りについて何らの反省もせず、党の指導にもしたがわない。

そればかりか、「規律違反による罷免」であることを明記した離職票に本人が署名しておきながら、職業安定所に提出した文書に、

離職理由の書かれていない「空白の離職票に署名した」などと事実に反する事柄を記述し、「冷酷な懲罰的解雇である」などと不当な申し立てを行っている。

また、下里同士の妻は、下里同志から罷免にかんして事実に反する話を聞き、それを他人に話している。

下里同志の記者時代からの知りあいである文化人が、下里同志から事実に反する話を聞き、「赤旗」の購読を中止するという事態もおきている。

下里同志のこうした言動は、日本共産党員のありかたにてらして、批判、警告しておく必要があるので、編集委員会は手だてをつくして、下里同志に編集局に来るよう再三求めた。

しかし、下里同志は、編集局に来る意思を明らかにせず、党にたいして、自分の所在も、連絡方法も明かさない態度をとりつづけている。

こうしたことは、日本共産党員のあり方にてらしてはもとより、社会的にもあってはならないことである。

その一方で、下里同志は、権利停止中にもかかわらず、党にはなんの相談もなしに、テレビ、週刊誌への登場や講演をはじめ公的活動を拡大している。

こうした事態は、下里同志の規律違反にもとづく処分、本部勤務員罷免を知らされていない、多くの人びとに誤解をあたえ、各方面に迷惑をまねきかねない。

そこで、下里同志の規律違反の内容を公表することとした。

詳細は「赤旗」評論特集版十月二十四日号に掲載する。

赤旗記者、日本共産党本部勤務員は日本共産党に雇用されている―日本共産党は労働法を遵守しましょう

この文書を読んで気づいたのですが、下里正樹記者は日本共産党本部を罷免されたのですから、赤旗記者、本部勤務員は日本共産党に雇用されていませんか。

日本共産党は本部勤務員を雇用しているなら、労働法を遵守するべきです。本部勤務員に残業・休日出勤手当を支給し、本部勤務員の労組結成を認めるべきです。

日本共産党職員が日本共産党には雇用されておらず、日本共産党と有償委任契約の関係にあるのなら、日本共産党は本部勤務員を罷免できないはずです。

有償委任契約の解消は勿論、可能です。

このあたり、労働法に詳しい山添拓議員に説明をお願いしたいですね。