2014年3月28日金曜日

日本政府は北朝鮮の無人機による生物化学兵器攻撃に備えるべきだ!

韓国のパジュ市(Paju)の木に無人機がかかっていた―北朝鮮から飛んできたのでは?


朝鮮人民軍を侮るべきではありません。一般の兵士は慢性的な栄養失調状態ですが、それは予算を核とミサイルだけでなく、生物化学兵器の大量生産にも配分しているからです。

人民軍は中国企業と合同で様々な商売を手掛け、外貨稼ぎをしています。稼いだ外貨を核とミサイル、生物化学兵器の大量生産に優先的に配分しているのです。

「TV朝鮮」内の「黄金パンチ」で座談会


「朝鮮日報」のホームページ内で、「TV朝鮮」というテレビ番組を見ることができます。脱北者や北朝鮮問題の専門家がよく出てくるので、私は興味深く視聴しています。

この中に、「黄金パンチ」という番組があり、最近放映の第34回で恐ろしい内容がありました。韓国語がわかる皆さん、是非ご覧下さい。

「黄金パンチ」第34回によると、最近パジュ市(38度線沿いの町)まで無人の怪飛行機が飛んできて、木にかかって発見されたそうです。

青瓦台でこの無人機を撮影をし、どこから来たものか確認中だそうです。 北朝鮮の無人飛行機ではないですか?そのうち発表されるだろうと「黄金パンチ」で女性記者が話していました。

北朝鮮人民軍は生物化学兵器を大量生産、保有している


 北朝鮮人民軍は生物化学兵器を開発、大量保有しているそうです。すでに5000トン保持していると康明道教授(경민댸)がこの番組で話していました。

生物化学兵器の重さをどうやって量るのか、私にはわかりません。

北朝鮮はそのうち、無人飛行機を自爆させ、生物化学兵器を散布する可能性があるのではないか、という話が「黄金パンチ」の座談会で出ていました。

北朝鮮はサリンなどの毒ガスを開発しているそうです。 北朝鮮の無人機が日本や韓国に飛んできて、生物化学兵器を散布する可能性があるということです。

木製ないしはプラスチック製の小型無人機が飛来して生物化学兵器を散布したらどうなるのか


木製ないしはプラスチック製の小型無人機が低空飛行してきて自爆すれば、すぐにはどこの国から来たのかわからないのかもしれません。

自爆すれば、生物化学兵器の生物のほうは爆風の衝撃と高熱で死ぬのかもしれませんが、化学兵器はどうなるのでしょうか。

サリンを無人機が時限爆弾のようにして散布したらどうなるのでしょうか。

「時限サリン散布」には、日本も韓国も一切反撃できないことになりませんか

反撃を議論し決定するはずの政府首脳部、担当者が生物化学兵器攻撃、サリンなどで全員亡くなってしまったらどうなるのでしょうか?

 生物化学兵器について、北朝鮮はまずは豚で効果を試しているそうです。豚は人間に比して、かなり生物化学兵器でも持ちこたえるそうです。

北朝鮮は政治犯で生体実験をやっている


そのあとは、政治犯で生物化学兵器の効き目を試していると康明道教授(경민대)が番組で話していました。北朝鮮人民軍は生体実験を政治犯でやっているのでしょう。

化学兵器については、脱北者の李忠国氏が著書や雑誌AERAのインタビューで語っていました。私は随分前に李さんにお会いしました。誠実な方です。

 政治家の皆さんにお願いします。外務省や警察、自衛隊の皆さんにもお願いします。

「黄金パンチ」の第34回を韓国語のわかるしかるべき担当者に視聴してもらい、北朝鮮の無人機による生物化学兵器攻撃にどのように対応するのか、速やかに検討していただきたい。

巡航ミサイルの大量保有が緊急手段として、有効な抑止力になることを重ねて訴えます。

2014年3月25日火曜日

テロと虚構国家北朝鮮と「対話」するために、金日成が日本軍に討伐されてソ連に逃げたことを対北朝鮮ラジオ放送で暴くべきだ!

「南朝鮮は米帝国主義の植民地でごろつきどもの巣窟、腐って病んだ資本主義社会である。人間が金の奴隷になっている」(「北韓軍の不便な真実」、財団法人韓国軍事問題研究院、p10のシン・ヨンシク前朝鮮人民軍少尉の手記より抜粋)。



北朝鮮当局は自国民に、韓国の現状をこのように教えてきました。テロ国家北朝鮮は国民に虚構を浸透させることにより継続している虚構国家でもあります。


そんな北朝鮮を日本政府、外務省はを一体どのように認識しているのでしょうか。


下記に外務省のホームページの北朝鮮に関する記述の一部を抜粋しました。これを見る限り、日本政府、外務省には北朝鮮の凄惨な現実を直視する気概がないとしか思えません。


北朝鮮の憲法の一部を引用する程度で日本国民がテロ国家北朝鮮の現実を把握できるでしょうか。こんな出鱈目な情報を国民に流布している国家は、虚構国家でしかありません。


ホームページは日本国民への広報のためなのでしょう。


外務省が把握している北朝鮮情報を全て掲載する必要はないでしょうが、下記では日本国民が北朝鮮を普通の国家と把握してしまいます。


外務省が日本国民に「北朝鮮は普通の国だ」と宣伝するべきではありません。


「主体革命偉業」「全社会の金日成、金正日主義化」とは大韓民国の滅亡策である



北朝鮮が「主体革命偉業」「全社会の金日成、金正日主義化」という革命路線、大韓民国滅亡を国是としていることは、この国を日本国民が「理解」するための基本です。


「主体革命偉業」「全社会の金日成、金正日主義化」とは、朝鮮半島に住む人間全部が金日成、金正日そして金正恩の指示を金科玉条と受け止め指令通りに動くようにするということです。


そうなれば韓国の大統領、行政機関が何の権限も持たなくなりますから、大韓民国が滅亡します。
韓国のドラマや歌の中で常に、金日成や金正日礼賛をせねばならないということです。


北朝鮮では小学生に韓国の現状を次のように教えています。


「南朝鮮では、子供たちはみすぼらしい服に空き缶をぶら下げており、学校に通いたくてもお金がなくて通えない。子供たちは米軍兵士の靴を磨いて毎日生き延びている」(前掲書p11)。


従って一刻も早く米軍を南朝鮮から追い出し、傀儡政権を打倒して人民を解放せねばならないということになります。


社会主義共和国こそ心の故郷、生き方の灯台であると南朝鮮人民は信じている(人民軍兵士向け講演)



南朝鮮(韓国)から北朝鮮に越北してきた軍事教官が朝鮮人民軍兵士に次のような講演をしているそうです。


「南朝鮮人民は北の地の社会主義共和国を心の故郷、生き方の灯台と思い、寝ても覚めても共和国の胸に抱かれることを願っている」(前掲書p92)。


「共和国に銃を向けていた自分を寛大な愛の胸に抱いて下さり共和国の英雄として下さった偉大なる金正日将軍こそ、自分の真の父親であり命の恩人です」(前掲書p92)。


北朝鮮当局は人民軍兵士にこの類の宣伝教育をやっているのです。これらは北朝鮮に関する基本的な事実です。


政治家や外務省の皆さんは、北朝鮮が全国民に実施している宣伝教育を知っているのでしょうか。こんな体制が韓国や台湾の「開発独裁」政権であろうはずがない。


中朝国境より韓国ドラマや映画のCDが流入している―洗脳教育から脱する人々



北朝鮮の全ての人々がいつまでも洗脳状態から脱却できない、などということはありえません。


最近は中朝国境から韓国のドラマや映画を録画したCDが相当北朝鮮国内に流入しています。


「朝鮮日報」のHPで見られる「TV朝鮮」には、脱北者の方々が出演して最近の北朝鮮事情を語る番組があります。


ごく最近脱北した方は出てきませんが、その方々から得た故郷の最新情報を視聴者に提供してくれるので、貴重な番組です。


「TV朝鮮」によれば、会寧という中朝国境の都市には、前日の韓国の番組を見ている住民がいるそうです。中国朝鮮族が衛星放送を録画し、CDに保存して運んでいるのでしょう。


韓国の番組を見ていることが国家安全保衛部にばれれば収容所ないしは山奥追放になるのが通常でしょうが、あまりにも多くの人が見ているので取り締まりがしにくくなっているようなのです。


推測ですが、韓国のドラマをCDにより見ている人を何人も逮捕すると、連座制により朝鮮労働党の幹部まで逮捕せざるを得なくなってしまいます。


場合によっては国家安全保衛部の勤務者も逮捕対象になってしまいます。


電力事情の悪い国ですから、CDを見ることができる人はある程度の幹部ないしは中国朝鮮族との商売で金持ちになり電気がよく通じる家に住んでいる人です。


金持ちは賄賂により朝鮮労働党幹部と人脈を築いています。


中朝国境からCDを運ぶ中国朝鮮族の中には中国国家安全部の協力者がいる



保衛司令部出身の脱北者によれば、韓国のドラマを国家安全保衛部ら幹部たちが押収した物資から見はじめ、それを周囲の人々に話して徐々に普及していったそうです。


韓国のドラマには最下層の方々が出てくることもありますが、そんな方々でさえ北朝鮮の幹部が持っているような時計をつけ良い服装をしています。


北朝鮮の人々が韓国ドラマを見れば、韓国の実情が徐々に知られていくのは間違いありません。北朝鮮当局の宣伝が虚偽に満ちていることを知る人は徐々に増えています。


北朝鮮に韓国ドラマや映画のCDを運ぶ中国朝鮮族の中には、韓国の諜報機関関係者もいるでしょうが、中国国家安全部関係者も相当いるはずです。


中朝国境の国家安全保衛部はそれを把握し、平壌に報告しているでしょう。平壌の国家安全保衛部にも、中国国家安全部の協力者がかなりいるのでしょう。


国家安全保衛部でも、収賄行為が蔓延しているはずです。


対北朝鮮ラジオ放送で金正日の複雑な女性関係を暴くべきだ―開始時の音楽に「少女時代」「東方神起」を採用しよう-



今こそ日本政府は、対北朝鮮ラジオ放送で金正日の複雑な女性関係や、金日成が日本軍に討伐されてソ連に逃げてしまったことなどを暴くべきです。


「民族の太陽」金日成が満州でやったのは山賊行為でしかなかったのです。日本軍は住民の生命と安全を守るために金日成一味を討伐しました。


金正日はハバロフスク近郊で生まれましたから白頭山とは無関係です。


金正日に一体何人の女性がいたのか、正確なことはわかりません。金英淑、ソン・ヘリム、高英姫、金玉などが知られていますが、もっといるでしょう。


対北朝鮮ラジオ放送の開始時の音楽として、少女時代や東方神起、KARAなどの曲を採用するべきです。何も知らない朝鮮人民軍兵士がこれらを聴けば、仰天するでしょう。


少し古いかもしれませんが、「愛の迷路」も良いかもしれません。どういうわけか、この歌が北朝鮮国内で流行していた時期があるようです。


日本政府が「首領冒涜罪」とやらを実行してしまえばよいのです。真実を暴露することは罪ではありません。


「首領冒涜罪、みんなでやれば怖くない」―テロ国家北朝鮮と「対話」するために



韓国歌謡を冒頭に流して金日成、金正日の真実を暴けば北朝鮮の人々に様々な影響が出てくるでしょう。


金正日はハバロフスク近郊出身ですから、「白頭血統」ではありません。


「首領冒涜罪、みんなでやれば怖くない」という状況になれば、国家安全保衛部の機能が麻痺してしまいます。


披拉致日本人を管理しているのは、国家安全保衛部なのです。北朝鮮外務省ではありません。国家安全保衛部を弱体化してしまえば、北朝鮮の体制が危機に瀕します。


国家安全保衛部は対北朝鮮ラジオ放送を辞めさせるべく、日本政府に必死の工作や脅迫をしかけてくるでしょう。


そのときにこそ、テロと虚構国家北朝鮮との「対話」が始まるのです。


放送を辞めてほしいなら、横田めぐみさん、有本恵子さん、増元るみ子さんらを返せと国家安全保衛部に言えば良い。


資料・外務省ホームページより抜粋



北朝鮮の政治は,主体思想(チュチェ思想:北朝鮮憲法では「人間中心の世界観であり人民大衆の自主性を実現するための革命思想」(第3条)と規定)及び先軍思想を基礎とし,朝鮮労働党の指導の下にすべての活動を行う(第11条)とされている。

2014年3月19日水曜日

テロ国家北朝鮮に思想攻撃をして「対話」しよう―日本政府は対北朝鮮ラジオ放送で金正日の女性関係を暴くべきだ―

金日成は中国共産党員として満州で山賊行為をやっただけで、「朝鮮革命」「朝鮮の解放」には一切貢献していない。日本軍は住民の生命を守るために金日成を討伐した。


日本政府がテロ国家、暴力団国家北朝鮮と「対話」するなら、どんな内容にするべきなのでしょうか。テロリストとの「対話」とは、思想攻撃と位置付けるべきです。

北朝鮮に思想攻撃をするためには、「日朝平壌宣言を基礎にして北朝鮮と粘り強く交渉する」というこれまでの政策を抜本的に転換せねばなりません。

対北朝鮮政策を「圧力と対話」ではなく、「圧力と思想攻撃」に転換せねばならないのです。

日朝平壌宣言など、北朝鮮の核実験と弾道ミサイル実験によりとうの昔に北朝鮮により破棄されています。歴史を見れば北朝鮮が約束を誠実に守ったことの方が珍しい。

韓国との首脳会談でも、金正日は結局ソウル訪問をしませんでした。初めから訪問する気などなかったのです。

外務省の皆さんは、「日朝平壌宣言の無効を日本から宣言したら、これまでの交渉が全て水泡と化す。今後も外交交渉ができなくなってしまい、拉致された日本人を救出できない」

「核開発をやめさせるために六か国協議を何とか再開催せねばならない」等と大真面目に考えているのでしょう。

外務省の北朝鮮認識は

「北朝鮮には問題はあるが、途上国の開発独裁政権の一つであり、国交樹立により資金を得て経済成長を望んでいる国だ。粘り強く交渉すれば、これまでのかたくなな姿勢を変えられる」

という程度のものではないでしょうか。北朝鮮を韓国の朴正ヒ政権や台湾の蒋経国政権と同様に把握しているのでしょう。韓国や台湾に「党の唯一思想体系確立の十大原則」はありません。

暴力団組長と自治体の首長が「共同声明」「共同宣言」を出せば暴力団は普通の企業になるのか


外務省高官の皆さん。

住民が暴力団○○組と粘り強く対話して交渉し、資金を与えれば○○組はこれまでの悪事を悔い改め普通の企業となるでしょうか?

○○組に住民が金を出したら悪行を重ねるだけです。あらゆる手段で暴力団への資金流入を断たねばなりません。

あらゆる手法で○○組の組長への忠誠心を弱体化させるべきです。

自治体の首長が○○組の組長と「共同声明」「共同宣言」を出せば○○組は普通の企業になりますか?中小零細企業からみかじめ代とやらを徴収しなくなるでしょうか?

各種の恐喝をやめますか?覚醒剤と麻薬を扱わなくなりますか?

指定暴力団と密接な関わりのある右翼は「共同宣言」により普通の市民団体になりますか?

北朝鮮はテロを国の政策として実施しているテロ国家だ


北朝鮮は何百人もの日本人や韓国人拉致、民間航空機の爆破や韓国要人の暗殺などのテロを国策として行う国家なのです。

警察が暴力団と対決するような姿勢と手法で外務省は北朝鮮と「対話」「交渉」せねばならないのです。普通の国に行う外交交渉は北朝鮮との関係では無意味どころか、有害です。

北朝鮮の体制を揺るがすような「対話」、首領への忠誠心を弱体化させる言論活動を対北朝鮮ラジオ放送で日本政府はやるべきなのです。

粘り強く思想攻撃をやるべきです。テロリストとの「対話」とは思想攻撃です。

北朝鮮は猛烈に反発し、何とかして辞めさせようと様々な仕掛けや脅迫をしてくるでしょう。

北朝鮮が軍事的脅迫をしてきたら、陸上自衛隊が北朝鮮に突入し披拉致日本人を救出することを想定した日米合同軍事演習を実施すればよい。

巡航ミサイルを直ちに大量保有するべきです。

金正日の女性関係を暴いてほしくないのなら披拉致日本人を返せ!


北朝鮮は様々な経路で「敬愛する将軍様への誹謗を辞めろ」と言ってくるでしょう。そのときこそ、テロ国家との「対話」が成立するのです。

対北朝鮮ラジオ放送で金正日の女性関係を暴くのをやめてほしいなら、横田めぐみさん、有本恵子さん、増元るみ子さんらをただちに返せと言えば良い。

テロ国家北朝鮮が「交渉」に応じざるを得ない状況に追い込むことです。

日本政府が対北朝鮮ラジオ放送で金正日の女性関係暴きを辞めなければ、国家安全保衛部、北の外務省あるいは工作機関の最高幹部が収容所行きになりうる。

北の最高幹部はそれを読み込んでいますから、日本とあらゆる経路で必死に「交渉」してくることでしょう。

「白頭血統」を日本政府は批判すべきだ!朝鮮民族は何より血統を重視する


北朝鮮では「偉大なる首領」「民族の太陽」金日成が日本帝国主義を破って朝鮮を解放したことになっています。

金正日は中朝国境にある白頭山の密林で生まれたから、母の金正淑とともに「白頭山三代将軍」である旨北朝鮮では住民を幼少期から洗脳しています。

金日成自身、「解放直後」はスターリンとソ連軍が朝鮮を解放したと述べ、偉大なスターリン元帥万歳と叫んでいました。

これは初期の金日成著作集に明記されていますから、在日本朝鮮人総連合会の老幹部は御存知です。

金日成は日本軍に追われてソ連領に逃げ、ソ連軍に編入されました。金正日はハバロフスク近郊で生まれたのですから、白頭山とは無関係です。

朝鮮民族が金日成民族であるなら、朝鮮民族は勇気と根気のない人たちということになります。

さらに北朝鮮では金日成が野蛮な米帝国主義の侵略戦争から祖国を守ったことになっています。

実際には、金日成がスターリンと毛沢東の許可を得て韓国に侵攻したことにより朝鮮戦争が始まりました。
金日成による南進は、北朝鮮だけでなく現在の中国でも国民には伏せられています。

金正日と愛人ソン・ヘリムの関係、金正日の奢侈生活について北朝鮮の人々に知らせよう


金正淑は生前あまり恵まれなかった女性で、「将軍」などではありえません。金正日は幼児期をハバロフスク近郊で過ごしました。幼児期にはユーラとロシア風に呼ばれていました。

金正日にはたくさんの愛人がいました。どこから情報を得たのか、金正日には子供が27人いると主張する脱北者もいます。27人の真偽については私には何とも言えませんが。

北朝鮮各地に金正日専用の別荘が40箇所くらいあり、そこには金正日のみに従事する女性たちがいたそうです。

この女性たち、今はどうされているのでしょうか。気になりますね。別荘は敷地30万坪という情報もあります。

これらについて北朝鮮の人々が多少でも口にすれば、政治犯収容所送りないしは銃殺となります(「北韓軍の不便な真実」、2013年財団法人韓国軍事問題研究院刊行、p13)。

金日成や金正日の女性関係や子供の数は、北朝鮮の最高機密です。ある脱北者は、金正日の愛人ソン・ヘリムと同窓生でした。

この方が金正日と彼女の関係を知りそれを周囲の人に漏らしたところ、一家全員ヨドック収容所送りにされてしまいました。

人妻だったソン・ヘリムと金正日の関係は最高機密なのです。

国家安全保衛部による「宗派分子」「民族反逆者」収容所連行業務を沈滞させよう


日本政府が金正日の女性関係を対北ラジオ放送で住民に知らせてしまえば、国家安全保衛部の人々が業務を真面目に遂行する気をなくしていくでしょう。

最高機密を普通の人々が手軽にラジオ聴取で入手できるようになれば、国家安全保衛部は何のために仕事をしているのかわからない。

金正日の豊富な女性関係が国民の常識となったら、金正恩への人々の忠誠心などなくなってしまいます。

国家安全保衛部による住民への統制を最大限弱くさせ、披拉致日本人が何者かの手びきにより脱出できるような状況を作るべきです。

国家安全保衛部の皆さんに、「仕事をさぼろう。白頭山と無関係な金正恩のために働いても何も得るものはない。闇商売で外貨を得よう」とラジオ放送で直接呼びかけても良いですね。

2014年3月12日水曜日

「この国では体制に批判的なことをいうと『山』に連れて行かれるんです。そしてもどってこないんです」と1989年に平壌開催の世界青年学生祭典で民青同盟員に訴えた北朝鮮帰国者(元在日朝鮮人)がいた(「青年運動」1989年9月号p21より)

「座談会―第十三回世界学生青年学生祭典に参加して 広範な共感よんだ日本代表団の積極的、原則的奮闘」(「青年運動」1989年9月号、p20-31)より思う


もう25年くらい前になります。韓国の左翼女子学生林秀卿氏が平壌で開催された世界青年学生祭典に参加して、韓国と北朝鮮で大きく報道され話題になりました。

世界青年学生祭典とは、各国の共産党、、労働党の青年団体である共産主義青年同盟(日本では民青同盟)などが開催していた式典です。

林秀卿氏の平壌での発言とふるまいを、今ではyou tubeで見ることができます。

私たちからすれば普通の左翼女子学生の言動ですが、北朝鮮の人々には自由闊達なことこの上ないものでした。衝撃を受けたと語る脱北者は少なくありません。

林秀卿氏は普段から自分なりに考えていたことをそのまま発言しただけで、誰かから強制されていたわけではありません。

北朝鮮の人々の常識から考えれば、韓国政府を公然と批判し米軍撤退を叫んだ林秀卿氏とその家族は韓国政府により処刑ないしは収容所送りにされて当然です。

死を覚悟してよくここまで来てくれた、と本気で思った北朝鮮の人々は少なくなかったことでしょう。現実には林秀卿氏は国家保安法違反で服役しただけです、家族が罰されるはずもありません。

北朝鮮の人々はこれにも驚愕したことでしょう。林秀卿氏はこの前の選挙で当選し国会議員になっています。

1989年の世界青年学生祭典に民青同盟も参加した。平壌で署名を取っていたら話しかけてきた女性がいた―「この国では体制を批判すると『山』に連れて行かれる」


1989年の世界青年学生祭典に、日本から民青同盟(日本共産党の指導下にある青年団体)も参加しました。

上記の座談会記事によると、寺田忠生民青同盟中央常任委員(当時)が街頭で署名活動をしていたとき60歳ぐらいの女性が話しかけてきて、次のように述べました。

「この国では体制に批判的なことをいったり、したりすることがわかると、『山』に連れていかれるんです。そしてもどってこないんです」


寺田忠生民青同盟中央常任委員が別の方から聞いた話によると、北朝鮮では政府や労働党を批判することはもちろん、「仕事がきつい」「生活が苦しい」などの不満をもらすことも許されません。

それらが権力機関に知らされると警察によびだされ、罰則として生活が困難な「田舎」への強制移住が行われます。

決死の思いで民青同盟に北朝鮮の人権抑圧を訴えたのは北朝鮮帰国者(元在日朝鮮人)だ


寺田忠生民青同盟中央常任委員に話しかけてきた60歳ぐらいの女性は平壌在住の北朝鮮帰国者(元在日朝鮮人)でしょう。

1989年ですから、帰国してから30年くらい経っていたのでしょうか。日本人を久しぶりに見て、本当に懐かしかったのでしょう。

平壌在住ですから、帰国時にかなりの寄付をしその後も日本の親族からの仕送りがある方なのでしょう。

それでも日本にいた時とは比較のしようもない抑圧生活に自分たちが陥ってしまったことを日本人に何とか訴えるべく、決死の思いで民青同盟員に話しかけてきたはずです。

在日本朝鮮人総連合会の人たちもこの祭典には参加していたはずですが、在日本朝鮮人総連合会の公刊物には北朝鮮帰国者のこんな発言が掲載されるはずもありません。

在日本朝鮮人総連合会幹部に北朝鮮帰国者が惨状を訴えたら、場合によっては国家安全保衛部に密告されてしまいます。

国家安全保衛部(北朝鮮の治安機関)にこの類の会話が知られれば、間違いなく「山送り」です。在日本朝鮮人総連合会の皆さんは「山に行く」という隠語をよく御存知です。

国家安全保衛部により政治犯収容所送りないしは山間僻地への強制移住を意味する語です。

山間僻地と平壌では、食料の配給など待遇が大違いです。電気を使えない山間僻地に追放される場合もあります。ガスは勿論、水道などない地域はいくらでもあります。


北朝鮮帰国者(元在日朝鮮人)の決死の訴えを、不破哲三氏ら日本共産党最高幹部は無視した


寺田忠生氏に話しかけてきた60歳くらいの女性は、民青同盟の皆さんに日本帰国後、自分たちの惨状を自由な日本社会で訴え、金日成、金正日の忠実な僕である在日本朝鮮人総連合会を強く批判してほしかったのではないでしょうか。

残念ながら、寺田忠生氏の発言が日本共産党の「赤旗」「前衛」などに掲載され日本共産党が北朝鮮の人権抑圧や在日本朝鮮人総連合会を批判するには至りませんでした。

真の共産主義者は共産主義国の人権抑圧や核軍拡、戦争政策について「見ざる、言わざる、聞かざる」を貫かねばならないのです。

共産主義者の組織にも政策上多少の揺れはあります。共産主義者として未熟な民青同盟の雑誌にこういう発言が掲載されてしまう場合もあるのです。


1989年頃の民青同盟は中国を「軍事独裁体制」と批判していた


寺田忠生氏はこの座談会で「いまの中国は鄧小平による軍事独裁体制になっている」と断言し、中国の人権問題も告発しています。

「鉄砲から政権が生まれる」という見解は毛沢東思想と中国共産党の基本路線であり、今日の指導部もこれを継承していますから、本質的に軍事独裁体制です。

今の中国にも選挙といえる制度はありません。「国会」らしきものはあっても、国会議員に国政調査権はないのです。

寺田忠生氏の中国把握は、近年の不破哲三氏の「中国は市場を通じて社会主義へ向かうというレーニンの路線を歩んでいる」という見解と大きく異なっています(不破哲三「北京の五日間」新日本出版社、p175-176)。

寺田忠生氏が民青同盟卒業後どんな職業選択をされたのか存じませんが、「中国は軍事独裁体制である」という見解をその後も公にし続けていたら、難癖をつけられて日本共産党から排除されてしまったことでしょう。

共産主義者は最高指導者と異なる見解を保持し公にする仲間を蔑む


北朝鮮の人権問題を必死に訴えてきた元赤旗記者の萩原遼氏は難癖をつけられて日本共産党から叩き出されてしまいました。

日本人拉致問題を必死に調査して国会に出すようにした兵本達吉氏も日本共産党から叩き出されました。

日本共産党には「山送り」はありませんが、「反党分子」という蔑称で最高指導者と異なる見解を発表する下部党員をたたき出し蔑む思考習慣が内部に根付いています。

在日本朝鮮人総連合会の皆さんは金日成や金正日を批判するようになった仲間を「宗派分子」「民族反逆者」とよび蔑みます。日本共産党とこの点はよく似ています。

旧ソ連では「人民の敵」「富農(クラーク)」などとと言われました。

共産主義者の主導する社会運動が衰退していった要因の一つは、異なる見解を持つようになった仲間を蔑む言葉で把握し、自分たちの形成する小社会から叩き出す思考習慣です。

共産主義者の運動団体が旧ソ連や中国、北朝鮮など共産主義国の人権抑圧や核軍拡、戦争政策に「見ざる、言わざる、聞かざる」を貫いてきた背景には、この類の思考習慣があるのです。

2014年3月8日土曜日

朝鮮人の税金問題について、税務当局は商工人と話し合って解決してはならない!-在日本朝鮮人総連合会は出鱈目な言論を振りまいてきたことについて日本人に謝罪するべきだ―

外国人の税金問題は外国人の本国と居住国との間で協議すべき問題ではなく、日本政府の専権事項である―



在日本朝鮮人総連合会の皆さん。皆さんは納税額で日本政府に特権要求をしてきました。


殷宗基「在日朝鮮商工人の経済活動に対する不当な攻撃」(「月刊朝鮮資料、1989年12月号p11-17掲載)を読めばこれは明確です。


この論考によれば、外国人の税金問題は外国人の本国と居住国との間で協議すべき問題だそうです。


これは住民への課税権という日本の国家主権を否定する暴論であり、露骨な日本への内政干渉です。


殷宗基氏によれば外国人の納税義務は本国にたいするものだけで、居住国において租税条約にもとづいて税金を支払うとしても、それは本国が結んだ条約を守る立場から払うそうです。


外国人の納税額と租税条約の有無は無関係―在日朝鮮人は住民として税法を順守する義務を果たすべきだ―



外国人が居住国に住んでいるからと言って、居住国への義務から税金を支払うわけでは決してないと殷宗基氏は断言しています。


こんな主張は、在日朝鮮人は税法など破って当然という無法者の「論理」としか私には思えません。納税という住民の義務を破棄する「論理」です。


在日朝鮮人は居住国への義務から納税するべきなのです。


在日本朝鮮人総連合会の皆さんは事実上、自分たちの治外法権を日本政府及び日本人に要求してきたのです。


実に失礼な話です。日本人を馬鹿にするにもほどがあります。


在日朝鮮人の「歴史的事情」とやらと納税額は無関係だ



殷宗基氏によれば、税金問題の公正な解決とは、在日朝鮮人の歴史的事情と同胞商工人のおかれている現実を無視して日本の税法を機械的に適用するのではなく、彼らの特殊な実情を十分に考慮したうえでの解決にならなければならないそうです。


殷宗基氏によれば、在日本朝鮮人商工会の粘り強い努力が実り、1976年11月、在日本朝鮮人商工人と日本税務当局との間に


「朝鮮人の税金問題はすべて、商工人と税務当局との話し合いによって解決する」


という内容をふくむ五項目の合意がなされたそうです。


国会議員の皆さん。


国会で朝鮮人の税金問題について税務当局は商工人と話し合って解決してはならないということを税務当局に確認し、全国の税務署に通達として徹底するよう要求していただけませんか。


近年、一部の人々により在日韓国・朝鮮人に対する嫌悪言論活動がなされているのは大きな問題です。


しかしその背景の一つは在日本朝鮮人総連合会関係者による露骨な特権要求、治外法権要求なのです。日本人はこれを許容してはならない。


在日本朝鮮人総連合会は出鱈目な言論について日本人に謝罪するべきだ



「月刊朝鮮資料」1989年12月号には、南圭一氏による「共和国の主権侵害、朝鮮人民にたいする冒とく」という論考も掲載されています。


南圭一氏はこの論考で、出鱈目そのものの主張をしています。


この論考によれば、日本政府が国会で1987年11月の大韓航空機爆破事件が北朝鮮破壊工作員の犯行であること、


昭和53年に鹿児島などでおきたアベック行方不明事件を「北朝鮮による拉致の疑いが濃厚で、そうした角度で捜査している」と答弁したことなどは「常軌を逸した民族排外主義の扇動」だそうです。


南圭一氏はこれらを「反共和国、反総連策動」であるとも主張しています。


日本人拉致はその後、金正日が認めたではありませんか。


大韓航空機爆破事件の犯人金賢姫が韓国人であるなら、彼女は韓国のどこかで育ち、幼稚園から小中高と通っているはずですね。


そうであるなら金賢姫を知っている韓国人がいくらでもいるはずですが、いまだに韓国のどなたも「金賢姫を知っている」と言わないのはなぜでしょう。


金賢姫が韓国人なら、彼女の写真が小中高の卒業アルバムに載っているはずです。同窓会の皆さんはどうしているのでしょうか。


韓国でも、インターネットにより同窓間の連絡が容易になっているそうです。


反日言論を振りまいてきた在日本朝鮮人総連合会の皆さんはまず、日本人に謝罪をするべきです。


朝鮮商工人の中には暴力団の共生者がいる―国税庁と警察の協力体制を法律で整備するべきだ―



朝鮮商工人の中には、暴力団の共生者、暴力団関係者がいるのは周知のことです。暴力団関係者に納税をさせるためには、税務当局と警察当局の協力が必要でしょう。


国税庁が業務上知りえた情報を、警察当局に直ちに提供できるようにするべきです。現行法ではこれが困難だと考えられます。


国税庁に勤務している方々に身の危険が及ぶようなことがあってはならない。国税庁が税務上の調査を行う際、警察当局が警備面で協力できるようにするべきです。


朝鮮商工人と暴力団関係者に納税義務を果たさせるためのしかるべき法整備を、国会議員の皆さんにお願いします。

2014年3月5日水曜日

北朝鮮の体制の不安定性についての覚書―北朝鮮と旧ソ連、中国、ナチス・ドイツとの違いは外貨依存症と「贈り物政治」の有無―


北朝鮮の体制維持には「外貨稼ぎ」と幹部への「贈り物」が必須である。張成澤一派(反党反革命宗派分子)除去により、深刻な外貨不足



独裁体制とはどのように成立し、継続しているのでしょうか。

私は独裁者に対する人々の忠誠心と恐怖心及び、忠誠心を継続させる幹部に対する物資供与が要と考えています。

独裁者が人々を長年支配するためには、人々にとって支配されることが利益(便益)になっていなければならない。

独裁者は人々の利益を考慮して、人々に指令を出さねばならない。これを私は経済理論のモデルで表現しています(拙著「独裁体制の経済理論」、八千代出版2008年刊行)。

独裁体制については、大枠で言えば全体主義(Totalitarianism)と修正主義(Revisionalism)という見方があります。

全体主義とは、独裁者の命令通りに人民が行動しているという見方ですから、独裁体制を記述するためには独裁者の言葉をもっぱら分析、解釈すればよいということになります。

旧ソ連について全体主義の立場から見てきたのは、Richard PipesやDmitri Volkogonovがあげられるでしょう。ユン・チアンの「毛沢東」も全体主義的な著作と言えそうです。

修正主義とは、独裁体制の下でも一般国民には普通の生活や闇市場があり、幹部の間には多元的な利害調整の仕組みがあることに着目する見方です。

旧ソ連についていえば、Shelia Fitzpatrickが有名です。拙著は独裁体制下でも人民や幹部にそれなりの行動選択の余地があるという見方ですから、修正主義の流れに属することになるでしょう。


北朝鮮を全体主義の視点から把握するべきだろうか―全てが金正恩の意思通りに動いているのか―



北朝鮮をどう見るかという点についても、全体主義的な立場から見ている研究者がいます。

北朝鮮では金正恩の意思通りにすべてのことが進行しているといいう見方ですが、これは現実的でしょうか?

私見では、建前はどうあれ、金正恩を心から尊敬している人間は北朝鮮の高位幹部の中にはいない。労働新聞に頻出する「敬愛する最高司令官同志」という表現は、枕詞のようなものです。

今の金正恩には、心から頼れる腹心の部下のような人間が、労働党、朝鮮人民軍、政府の高位幹部の中にいない。腹心の部下と言えば妹の金ヨジュンだけではないでしょうか。

叔父の張成澤は、金正恩を幼少の頃から可愛がってくれたのですから、最も信頼できる人のはずでした。
しかし昨年12月13日の朝鮮中央通信報道によれば、張成澤は金正恩の除去を策していました。朝鮮中央通信には珍しく、真実の報道をしたのです。

自分を除去することを叔父の張成澤が策していたのですから、金正恩は衝撃を受けたことでしょう。この一点を見ても、北朝鮮は金正恩の思い通りに動いていない。

旧ソ連分析でも言われたことですが、全体主義的な見方だと一枚岩イメージを連想させやすく、不満、批判、抵抗などは全て萌芽のうちに排除されてしまい、内側からの改革はありえないということになります(塩川伸明「現存した社会主義」勁草書房1999年刊行、p152-153)。


金敬姫は「白頭血統」だから高位幹部は忠誠心を持っている。しかし金正恩には...


張成澤処刑の背景の一つは朝鮮人民軍や労働党組織指導部との利権争いでしょうが、それだけではない。

実際に張成澤は韓国にいる脱北者と連絡を取り、金正恩の排除を策していたようです。康明道氏(北朝鮮の首相カン成山の娘婿)は韓国のテレビ番組で年末、その旨語っていました。

張成澤を今のうちに除去しておかないと、彼の権力が大きくなりすぎ、実際に金正恩が排除ないしは「かかし」のように祀り上げるだけの存在になってしまうと、金正日の妹金敬姫が判断したから、張成澤は排除されたと康明道氏は語っていました。

金正恩にとって叔母の金敬姫は頼りになる人物ですが、体がかなり悪いことは間違いなさそうです。金正日の誕生日である2月15日の記念式典にも参列できないのですから。

金敬姫はまさに「白頭血統」そのものであり、北朝鮮の最高幹部は皆敬意を払っていると康明道氏は語ります。

呉克烈、朴奉柱、金永南ら高齢の幹部は皆、金敬姫には忠誠心を持っているようです。金敬姫は金日成の愛娘であり金正日の最愛の妹です。

金日成、金正日の生前の姿をよく覚えている大幹部たちは金敬姫に忠誠心を持つのでしょう。しかし金正恩の母親は元在日朝鮮人(帰国者)ですから、「白頭血統」とは距離があり忠誠の対象になりにくいのです。

金正恩はこれを熟知している。叔父を殺害した「最高司令官同志」には、腹心の部下ともいえる側近が高位幹部にいないのですから、日々の生活での精神的ストレスは相当なものがあることでしょう。

金正恩には周囲の人間が皆怪しく思えてくるときすらあるに違いない。


中国が金正恩の思い通りに動くはずがない



張成澤は中国との交易でかなりの外貨稼ぎをしていました。張成澤一派を全て除去すると、優れた外貨稼ぎ手がいなくなってしまいます。

ごく最近の北朝鮮は外貨収入がかなり減っているはずです。

中国が輸入代金の支払いを拒否してしまえば、外貨が全くと言っていいほど金正恩に入らなくなる。

「月刊朝鮮」2014年1月号掲載の金正友記者執筆記事によれば、中国は金正恩の口座を凍結しました。これが事実なら、中朝関係は相当悪化しているはずです。

昨年12月13日の朝鮮中央通信は、張成澤が中国に対し地下資源を安値で売ってしまったから反党反革命宗派分子である旨主張しました。

そうであるなら今後、北朝鮮の外貨稼ぎ担当者は中国に石炭や鉄鉱石を張成澤より高い価格で売らなければなりませんが、中国がそんな条件変更を受け入れるわけがない。

むしろ中国は北朝鮮の足元を見て、もっと安い価格や条件で資源を売れと要求してくるでしょう。中国から見れば、北朝鮮でなくモンゴル等から石炭や鉄鉱石を買っても良いのですから。

中朝関係からみても、北朝鮮社会は金正恩の思い通りに動いていないし、動かせない。北朝鮮は旧ソ連や中国、ドイツのような大国ではないのです。

北朝鮮には石油がないことも留意せねばなりません。

北朝鮮と旧ソ連、毛沢東期の中国やナチス・ドイツとの違い―「外貨稼ぎ」と「贈り物政治」が体制維持のために必須



北朝鮮の体制を維持するためには外貨稼ぎと「贈り物政治」が必須であるという点は、旧ソ連や毛沢東時代の中国、あるいはナチス・ドイツと大きく異なっています。

政治犯収容所の存在という点で共通していても、この点が決定的に異なっている。

外貨が入らなくなれば、金正恩の権力を支えている国家安全保衛部や朝鮮人民軍の特殊部隊、朝鮮労働党幹部に対し、金正恩が「贈り物」をできなくなる。

金正恩の権力は、国家安全保衛部や人民軍保衛司令部による住民、軍人に対する監視と抑圧に大きく依拠しています。

監視機関の忠誠心は金正恩からの外国高級物資の「贈り物」に支えられています。北朝鮮では外貨が入らなくなると、核心階層の生活も悪化していき、忠誠心が弱まります。


崔龍海監禁か?それなら幹部は皆、「反党反革命宗派分子」になりうる



最近、「自由北韓放送」が張成澤処刑後、権限を次第に握るようになっていた崔龍海が監禁されていると報じています。

朝鮮中央通信によれば、2月16日を最後にして以後崔龍海は金正恩に随行していません。

張成澤に多少なりとも関係を持っていた人物といえば、朝鮮労働党の幹部はほとんど全員でしょうし、朝鮮人民軍内にもかなりいたはずです。

彼らはいつ、「反党反革命宗派分子」というレッテルを貼られてもおかしくない。

さらに崔龍海まで「反党反革命宗派分子」ということになると、幹部は皆「反党反革命宗派分子」のようにみなされることがありえます。国家安全保衛部や人民軍保衛司令部も例外ではありえない。

過度の粛清は逆効果になりうる。金正恩に対する反感は、幹部の中でも相当高まっているのではないでしょうか。金敬姫が元気なら、金正恩を支えられたかもしれませんが、無理そうです。

3月9日に最高人民会議の代議員選挙があります。これに金敬姫と崔龍海が姿を見せなければ、金敬姫は深刻な病状で崔龍海は失脚と理解すべきでしょう。

崔龍海に近かったからいずれ国家安全保衛部や保衛司令部に逮捕されてしまうなら、博打をしようと考える人物が朝鮮人民軍内にいてもそうおかしくない。


中国国家安全部と内通している人間、「人民の敵」「民族反逆者」が高位幹部内に相当数いる



金正恩には厳重な警備態勢があるでしょうが、周囲の人物や家族にはさほどの警備はないかもしれません。国家安全保衛部や保衛司令部関係者、朝鮮人民軍幹部はそれを知っています。

金正男の動向も気になります。中国の国家安全部は、朝鮮族を通じて平壌の幹部内にかなりの情報網、協力者を作っているはずです。

高位幹部に中国の諜報機関と内通している人間が相当いてもおかしくないのです。北朝鮮の敵は韓国と米国だけではない。ロシアにも、朝鮮族は数十万人います。

北朝鮮の体制は、相当不安定であるとしか考えられません。

金正恩による一元的な支配体制、全体主義が完成しているなどとは到底考えられない。「人民の敵」「民族反逆者」が幹部にいくらでもいるのですから。


日本政府は「白頭血統」の虚偽をを対北朝鮮ラジオ放送で暴くべきだ―北朝鮮と「対話」するために―



日本政府は今こそ、「白頭血統」の虚偽を暴く対北朝鮮ラジオ放送を実施し、金正恩への忠誠心を弱体化させ、住民統制を弱めさせるべきです。

披拉致日本人救出のため、対北朝鮮政策の「対話」を金正恩への忠誠心を弱める内容にするべきなのです。

そんなことを放送したら北朝鮮が猛反発して対話が成立しないと思う方は、北朝鮮の体制、朝鮮民族にとって血統の重要性が理解できていない。

朝鮮民族は金日成民族だと宣伝する人たちなのです。

北朝鮮当局は猛反発し、あらゆる経路で放送を辞めろと脅迫してくるでしょう。その時、日本政府は「放送を辞めてほしいなら披拉致日本人を返せ」と言えば良い。これこそ「対話」なのです。

北朝鮮との「対話」とは暴力団関係者との「対話」とみるべきなのです。


資料・昨年12月13日朝鮮中央通信報道より抜粋


장성택은 석탄을 비롯한 귀중한 지하자원을 망탕 팔아먹도록 하여 심복들이 거간군들에게 속아 많은 빚을 지게 만들고 지난 5 빚을 갚는다고 하면서 라선경제무역지대의 토지를 50 기한으로 외국에 팔아먹는 매국행위도 서슴지 않았다.

張成澤は石炭をはじめとする貴重な地下資源を、部下に命じてブローカーに出鱈目に売り払わせた。その結果彼の腹心の部下はブローカーに騙されて巨額の借金をつくった。

去る5月、この借金を返すという口実で、羅津先峰経済貿易地帯の土地を50年の期間で外国に売り払うという売国行為をしでかした。

これに張成澤は何の良心の咎めも感じなかった。

He instructed his stooges to sell coal and other precious underground resources at random. Consequently, his confidants were saddled with huge debts, deceived by brokers.

Jang made no scruple of committing such act of treachery in May last as selling off the land of the Rason economic and trade zone to a foreign country for a period of five decades under the pretext of paying those debts.