2015年6月21日日曜日

綾瀬はるか・長澤まさみ・夏帆・広瀬すずの映画「海街diary」を観ました。

15年前、三姉妹を捨てて愛人のもとに去った父が亡くなった。父の愛人も既に亡くなっていた。亡父と愛人の間に生まれた妹を、鎌倉に住む三姉妹が引き取る。


この映画の原作は漫画です。私は原作を読んでいないので、勘違いがあるかもしれません。鎌倉を舞台にした映画と聞いたので少し前に、ぶらりとこの映画を観てきました。

四十数年前になりますが、鎌倉の長谷駅近辺に三年くらい住みました。今でも、地引網をやっているのでしょうか。この映画の舞台は極楽寺駅周辺ですから、長谷駅のとなりです。

子供の頃遊んだ御霊神社らしき神社が少し出ていました。長谷から極楽寺に行く途中の切通しの道もあったようです。

三姉妹の母親はなぜ家を出たのか-荒んだ暮らしをしているらしい


映画の話に戻ります。

十五年前に愛人のもとに父親が去ったとき、長女(綾瀬はるか)高校生、次女(長澤まさみ)は中学生くらいでしょうか。次女と三女(夏帆)の間が少し離れていそうです。

三女はお父さんの記憶がほとんどないと言っていましたから、幼稚園くらいだったのかな。愛人の子供の四女(広瀬すず)は映画のはじめでは中学生くらいです。

三姉妹のお母さん(大竹しのぶ)が家を出ているのですが、理由がよくわかりませんでした。成人した三姉妹はそれぞれ仕事を持っています。

長女は看護婦、次女は信用金庫、三女はスポーツ用品店の販売員です。亡父の葬儀で、中学生ながらしっかりした対応をしている四女に、初対面の姉たちは心を動かされます。

父を奪った愛人は憎いでしょうけれど、子供には何の罪もない。四女のお母さんも既に世を去っていますから、妹はこのままでは天涯孤独です。

葬儀を終えて鎌倉に戻るとき、長女が四女に「鎌倉に来ない?」と声をかけます。そんな決意が簡単にできるだろうかと思いますけれど。

長女には、自分が不倫をしていることが心の隅にひっかかっているのかもしれません。

四姉妹が人生の困難にぶつかって悩む姿がよく描かれている


この映画は、四姉妹それぞれが直面している人生の困難と、お互いの心のふれあい、葛藤を凝縮して描いています。

真面目な長女ですが、実は勤務先の医師と不倫関係になっています。次女は男性関係が派手らしい。

三女はよくわからなかったのですが、とぼけるような喋り方とそれにあった衣装が面白かった。

三姉妹の母親もなぜか家を出てしまったようです。祖母がその後三姉妹を育てたらしい。気丈な方だったのでしょうね。

お母さん役の大竹しのぶが少し老け込んでいたように感じましたが、荒んだ生活をしているという設定なのでしょう。そういう化粧をしているのでしょう。女優は化粧と衣装で随分変わりますね。

祖母の妹なのか、樹木希林が姉妹に叱りつけるように話すシーンがあります。樹木希林の存在感はすごい。

長女が不倫関係にあった医師と別れるとき、修羅場があるのでは


海辺の街、鎌倉の四季の移り変わりもよく出ています。庭の梅の木でなった梅から梅酒を造るシーンから、海外の方は日本を感じるのではないでしょうか。

欲を言えば、長女が医師と別れるとき修羅場があっても良いような気がしましたがどうでしょうか。

長女にはお父さんと同じような人生を歩んではいけない、という気持ちがあったはずです。次女は都銀をやめて信用金庫にきた男性と仲良くなりつつありますが、今後どうなるのでしょうか。

次女の方が勤務先の誰かと不倫をしてしまいそうです。主題歌があればと思いますが、どうでしょうか。この地域ならサザンを思い出しますが、若手の登用も良い。

原作の漫画はまだ終わっていないのかもしれません。映画も次回作を期待します。5年後、15年後の四姉妹はどんな生き方をするのでしょうか。

2015年6月18日木曜日

若き不破哲三氏によるスターリンとソ連礼賛を吉良よし子議員は直視するべきだ(上田耕一郎・不破哲三著「マルクス主義と現代イデオロギー 上」(大月書店1963年刊掲載論考より)

不破哲三「世界革命の不均等な発展が主要な先進資本主義国をまだ資本主義体制のもとにとどめているあいだに、ソ連は社会主義社会の建設を完了し、社会主義は資本主義的包囲を打ち破って世界体制となり、帝国主義者のいかなる攻撃をも撃退しうる力をもちながら共産主義社会への移行をめざして巨大な前進を開始しているのである」(前掲書p214より抜粋)。


若き不破哲三氏の、ソ連への熱い思いがひしひしと伝わってきます。ソ連は共産主義社会への移行をめざして巨大な前進を開始しているそうです。

この本は、不破氏と故上田耕一郎氏の共著で、書き下ろし論文と「前衛」「思想」などに掲載された論文を集めたものです。

不破氏の論文「現代トロツキズム批判」は、「前衛」1959年6月号に掲載されました。不破氏は1930年生まれですから、論文執筆当時は29歳くらいでした。相当な「理論家」です。

若き不破氏は兄の上田耕一郎氏とともに科学的社会主義の真髄を習得し、ソ連を礼賛しました。今の日本共産党員から見れば、ソ連覇権主義に屈服していたことになります。

宮本顕冶氏は、マルクス主義の術語を巧みに弄しソ連を礼賛する若き秀才兄弟に注目したことでしょう。

若き不破哲三氏はスターリンの「ソ連=世界革命の展開の基地」論を信奉していた


不破氏はこの論文の中で、スターリンの「世界革命理論」を次のように高く評価しています。

引用が長くなりますが、若き不破氏のソ連とスターリンへの熱烈な思いが良く出ている部分ですので我慢してください。要は、スターリン万歳、というだけの話ですけれど。

「政治経済の不均等発展の法則がとくにするどく作用する帝国主義の時代には、社会主義は世界的な規模で同時に勝利することができず、はじめに一か国ないし数か国で勝利し、

こうして形成される二つの体制の闘争のなかで、さらに一連の新しい国々が帝国主義から離脱するという過程をとおって、世界的な規模での社会主義の勝利に到達する。

これが帝国主義の時代における世界革命が必然的にとる姿であり、十月革命以後の四〇年の革命運動の歴史は世界革命がこうした形態で展開してきた歴史であるといってよい。

そしてそのなかでは、はじめに勝利した社会主義国家の存立をまもりぬき、社会主義を建設し、そのあらゆる力量を強化することは、

『世界革命の展開の基地』(スターリン)をまもることであり、それ自身世界革命を推進するためのもっとも重大な課題である」(同書pp216-217)。

ソ連が「世界革命の展開の基地」であるというスターリンの規定を、若き不破氏は信奉していたのです。各国の共産党員は陰謀家スターリンの手先だったのです。

この論文はフルシチョフによるスターリン批判の後に出ていますから、スターリンによる大量虐殺は明らかでした。それでも若き不破氏はスターリンを礼賛しました。

「反革命分子には政治犯収容所で囚人労働をさせ、思想を改造させるべきだ」とでも若き不破氏は考えていたのでしょうか。

ソ連、中国、北朝鮮では政治犯に過酷な囚人労働をさせてきました。

科学的社会主義の真髄を極めると、共産党の最高指導者を信奉するようになります。かつて宮本顕治氏は「マルクス・レーニン・スターリン主義」という「理論」を信じていました。

最高指導者を批判する「反革命分子」「反党分子」は人類史上最悪の人物と思い込むようになります。上田耕一郎、不破哲三両氏は上記本で「構造改革派」の学者や評論家を糾弾しています。

金日成の「北朝鮮=南朝鮮革命の民主基地」規定はスターリンの真似


金日成もスターリンのこの規定に学び、北朝鮮を「南朝鮮革命のための民主基地」と規定しました。

(「すべての力を祖国の統一独立と共和国北半部における社会主義建設のために―わが革命の性格と課題にかんするテーゼ―」 1955年4月。「金日成選集」第一巻掲載。日本共産党中央委員会金日成選集翻訳委員会訳。1966年日本共産党中央委員会出版部発行)。

在日本朝鮮人総連合会の運動に熱心に参加されている方々なら、この論文をよく御存知です。金日成のこの論文がスターリンの世界革命理論の影響下にあることは御存知ない方もいるでしょう。

「共産主義社会への移行をめざして巨大な前進を開始している」はずの「世界革命展開の基地」、ソ連はこの本の出版後30年も経たないで崩壊しました。

崩壊してしまえば百害あって一利なしですから、ソ連崩壊万歳と手のひらを返す。これも日本共産党員らしい生き方です。

若き不破哲三氏はフルシチョフの宣伝「一国における社会主義の建設と、その完全かつ最終的な勝利」を支持した


今の不破氏には、核軍拡を達成し強大な軍事力を持つ中国がかつてのソ連のように頼もしく見えているのでしょう。

科学的社会主義の真髄を極めた共産主義者は、いくつになっても共産主義国を礼賛し宣伝するのです。

不破氏による拉致問題棚上げ論の背景には、北朝鮮は「南朝鮮革命のための民主基地」である、という金日成の規定への心情的支持があるとみるべきです。

「南朝鮮革命」を否定することは、若き日々の自分の在り方の全否定です。そんなことが不破氏にできるはずもない。不破氏にできることは都合の悪い史実を徹底的に隠蔽することだけです。

日本共産党が普及していた金日成の著作や宮本顕冶氏の北朝鮮礼賛を信じて北朝鮮に渡った元在日朝鮮人たちを、強制収容所や公開処刑、餓死や発狂の運命が待っていました。

吉良よし子議員、池内さおり議員は不破哲三氏の昔の論文や著作を読むべきです。ソ連崩壊万歳を叫ぶ共産党員など、若き不破氏から見れば反動勢力への転身そのものです。

若き不破哲三氏は次のように力説しました。

「ソ連共産党第21回大会でフルシチョフがのべているように、『一国における社会主義の建設と、その完全かつ最終的な勝利にかんする問題は社会発展の世界史行程によって解決された』のである。」

不破哲三氏の日本人拉致問題棚上げ論と元在日朝鮮人、日本人妻の悲劇について思う。(不破哲三「世紀の転換点に立って」新日本出版社2001年刊、pp148-149より抜粋)

不破哲三「いわゆる拉致問題の宣伝だけ聞いていると、100%証明ずみの明白な事実があるのに、相手側はそれを認めようとしない、日本政府も弱腰で主張しきれない、そこが問題だ、といった議論になりやすいのですが、実態はそうじゃないんですね」


最近の日本共産党の宣伝物を見ると、日本共産党が北朝鮮に拉致された日本人救出のために全力で北朝鮮と対決してきたような話になっています。とんでもない虚偽宣伝です。

不破哲三氏は、「赤旗」日曜版2000年12月31日、2001年1月7日合併号に掲載された緒方靖夫氏との対談で上記のように発言しました。

緒方靖夫氏は不破氏のこの発言を受けて、次のように述べました。

「そうなんです。外務当局に聞いても警察当局に聞いても、全体として疑惑の段階であって、「七件十人」のうち物証のあるものは一つもない、と言っています。」

不破氏はさらに次のように述べ、北朝鮮に対し拉致した日本人を返せと日本政府が要求することに反対しました。

「日本の捜査の到達点自体がそういう段階なのに、これを証明ずみの事実のように扱い、そういうものとして外交交渉のテーマにしたら、やがてゆきづまって日本側が身動きできなくなることは、目に見えています。

ですから、私は日本の捜査で到達した段階にふさわしい外交交渉をしなさい、と提案したのです」

兵本達吉氏による詳細な調査報告により、不破哲三氏は相当数の日本人が北朝鮮に拉致されていることを熟知していた


この時点で不破哲三氏は勿論、横田めぐみさん、有本恵子さん、田口八重子さん、市川修一さん、増元るみ子さんら相当数の日本人が北朝鮮に拉致されていることを熟知しています。

潜水艦や武装工作船で潜入してきた北朝鮮工作員が物証を残さなかっただけの話です。悔しいことですが「完全犯罪」に近かったのです。

警察は様々な状況証拠から、北朝鮮の犯行であることはつかんでいましたが、犯人名まで完全に突き止めるのは難しい。

犯人は武装工作船や潜水艦で日本人を拉致したらすぐに北朝鮮へ去ってしまうのですから。「完全犯罪」だから黙っていよう、などと政治家に言い出されてしまったようなものです。

「完全犯罪だから黙っていよう」などと日本の国会で言われていることがわかったら、拉致された日本人はどんなに悔しいでしょう。

拉致された日本人は日本に連絡できませんから、日本の国会で何をどう言われても黙っているしかない。日本のことは何もわからない。不破哲三氏はここに着目したのでしょう。

不破哲三氏こそまさに、百戦錬磨の真の共産主義者です。

大阪の原ただ晃さんに成り変わった辛光スと彼を助けた金吉旭、神戸の田中実さんを拉致した人物くらいしか、犯人名は当時わかっていませんでした。

警察は「~の疑い」で犯人を証拠に基づき逮捕し、起訴する。


そもそも、日本の警察は様々な事件の犯人を逮捕しても、「~の疑い」で逮捕するのです。「疑い」「疑惑」が疑惑でなく事実と警察が断言できるのは裁判で判決が確定してからです。

これは当たり前です。不破哲三氏がこれを理解していなかったのなら、行政機構と司法機構それぞれの役割を理解していなかったことになります。無知蒙昧のそしりを免れません。

不破氏の矛先は橋本敦氏、和田正名氏、「赤旗」編集局と兵本達吉氏に向けられていた


不破氏の主張「100%証明ずみの明白な事実があるのに、相手側はそれを認めようとしない、日本政府も弱腰で主張しきれない、そこが問題だ」は、誰に向けられていたのでしょうか。

日本共産党の橋本敦参議院議員(元)は、これに近い主張を国会でしました。

昭和63年3月の橋本敦議員による国会質問や、和田正名氏(赤旗編集局編の「北朝鮮覇権主義への反撃」掲載論考、p118)は北朝鮮が日本の主権を侵害していると断言しています。

不破哲三氏は兵本達吉氏が全国各地の拉致日本人家族を訪問し、様々な証拠を積み重ねた結果北朝鮮が日本人を相当数拉致したという結論に達したことも報告を受けていたはずです。

不破氏の上述の発言は被拉致日本人救出運動の参加者だけでなく、橋本敦氏、兵本達吉氏、和田正名氏と「赤旗」編集局にも向けられたものと理解すべきでしょう。

北朝鮮による拉致問題をこれ以上深く追求するな、という意味が込められていたのです。

日本人拉致を実行、幇助したのは北朝鮮工作員の在日本組織-「南朝鮮革命」を実行する工作員が日本人に成り変わるために日本人を拉致した


相当数の日本人を日本国内から暴力的に拉致するためには、北朝鮮から潜水艦や武装工作船で潜入してくる工作員だけでなく、日本国内の協力者の組織が沢山なければできない。

「南朝鮮革命」とやらを断行するための北朝鮮工作員の在日本組織です。調査、研究の結果これに気づいた兵本達吉氏は、元工作員と接触し情報を入手していたはずです。

入手した情報を、日本国民の生命と人権、日本国家の主権を守るために警察に提供するのは、日本国民ならば当たり前です。

しかし日本共産党からみれば、「南朝鮮革命」すなわち大韓民国滅亡のために日夜尽力している工作員諸兄は革命運動の同志です。日本共産党員は外国の同志の戦いを妨害してはならない。

日本共産党は朝鮮労働党との共同声明で繰り返し、北朝鮮による南朝鮮革命への熱い支持を表明しています。

大韓民国は北朝鮮により滅亡させられてしかるべきだと宮本顕治氏は大真面目に信じていました。「南朝鮮革命」とは大韓民国の滅亡です。宮本顕冶氏は武装闘争の「理論家」でした。

同志を警察に売るような兵本達吉氏は、日本共産党員の立場からみればまさに「反党分子」「転落者」です。兵本達吉氏は警察に情報を提供した疑いで、共産党から除名されました。

「赤旗」には日本人拉致を断行した北朝鮮工作員の在日本組織についての記事は掲載されたことがありません。

在日本朝鮮人総連合会の活動を熱心にやってこられた方々なら、その類の組織がいくらでもあることをよくご存知です。

元在日朝鮮人(帰国者)の中には政治犯収容所に連行された方もいる-「赤旗」は無視


在日本朝鮮人総連合会関係者が北朝鮮工作員に協力するのは、協力を拒めば帰国事業で北朝鮮へ渡った親族の生命が危ないからです。

日本共産党と在日本朝鮮人総連合会の宣伝を信じて北朝鮮へ渡った約93000人(そのうち日本国籍所有者は約6000人)の中には、政治犯収容所に連行されてしまった方もいます。

北朝鮮へ渡った元在日朝鮮人の中には、日本共産党員だった方々もいます。昭和30年まで在日朝鮮人の共産主義者は日本共産党員だったのです。吉良よし子議員は御存知ないでしょう。

帰国事業が盛んに行われた時期、日本共産党と在日朝鮮人は極めて親しい関係でした。「金日成選集」を日本共産党中央委員会出版部が発行していました。

金日成は朝鮮戦争で米国を破った偉大な将軍だ、などと大真面目に信じていたからです。偉大な共産主義者の論文を日本社会に普及するのは共産党員として当然です。

宮本顕治氏は何度も朝鮮労働党と共同声明を作成、発表しています。当時の「赤旗」「前衛」には北朝鮮を礼賛する記事や論文はいくらでもありました。

吉良よし子議員は聴濤弘氏に、在日朝鮮人と日本共産党の関係を質問するべきだ


日活映画「キューポラのある街」には、北朝鮮に社会主義の夢を抱いて帰国していく日本人妻と息子が描かれていました。

「千里馬のいきおいで社会主義を建設する北朝鮮」という、日本共産党と在日本朝鮮人総連合会の宣伝を信じて北朝鮮に渡った在日朝鮮人は、その後どうなったのでしょうか。

その方々の中で、行方不明になった人もいます。思想、信条の自由、表現の自由が全くない社会ですから、心の病になってしまった方もいます。餓死した方もいます。

少数ですが、処刑された方もいます。「政治犯」なのか、罪名は日本の親族にもよくわからない。日本の親族が在日本朝鮮人総連合会にいくら問い合せても梨の礫です。

不破哲三氏としてはこの悲惨な史実をどうしても隠しておきたいのでしょう。吉良よしこ議員、池内さおり議員は、在日朝鮮人が日本共産党員だった史実など一切ご存知ないでしょう。

嘘だと思うなら、聴濤弘氏にお尋ね下さい。聴濤弘氏なら、元在日朝鮮人と日本共産党の関係を熟知しています。聴濤弘氏は、論考から判断する限り共産主義者としての水準は高くない。

不破哲三氏の「道理ある交渉」は政治犯収容所の凄惨な人権抑圧について沈黙を貫く「交渉」


「赤旗」に北朝鮮の政治犯収容所についての記事が掲載されたことはありません。

今日の日本共産党は、「金日成民族」の在日本朝鮮人総連合会と友好関係を維持しています。

不破哲三氏は、在日本朝鮮人総連合会が日本人拉致を隠蔽してきた件や、北朝鮮の人権問題を否定している件について、完全に沈黙しています。「道理ある交渉」のつもりなのでしょう。

世紀の転換点に立つと、「全社会の金日成・金正日主義化」に尽力なさっている方々と連帯し、北朝鮮に社会主義の夢を求めて渡った元在日朝鮮人の悲劇から目を背けるようになるのです。

「科学的社会主義」に裏付けられた「科学の目」を、吉良よし子議員、池内さおり議員もいずれは体得し、史実を隠蔽する真の共産主義者になっていくのでしょうか。

2015年6月13日土曜日

筆坂秀世「日本共産党と中韓 左から右へ大転換してわかったこと」(ワニブックスPLUS新書)を読みました。

日本共産党が言っていることは、ひとことで言えば、『日本はとんでもなく悪い国だった。今もそれを反省しない悪い国だ』ということに尽きる」「戦前の日本共産党の最大目標は、中国革命成功とソ連擁護」(同書p26, 30より抜粋)。―


筆坂秀世氏がこの本に込めた思いは、このあたりに集約できそうです。筆坂氏は、兵本達吉氏のように日本共産党の歴史的役割をソ連や中国の世界戦略との関係で把握しています。

以下、この本を読んで思ったことを書き留めておきます。

日本共産党は、ソ連や中国、北朝鮮が日本を支配するための宣伝を必死でやってきた政党です。

今の日本共産党は在日本朝鮮人総連合会ほど露骨に、金日成や金正日への忠誠心を表明していませんが、かつてはソ連や中国、北朝鮮を礼賛していました。

宮本顕治氏は大真面目に、論文でマルクス・レーニン・スターリン主義という語を用い、武装闘争の必要性を力説しました。

「共産党・労働者党情報局の『論評』の積極的意義」(「前衛」1950年5月号掲載)という論文です。

筆坂氏は「前衛」掲載のこの論文をご存知ないのかもしれませんが、「50年問題資料集」に転載されています。昔の日本共産党員は、スターリンとソ連に忠誠を誓っていました。

最近、不破哲三氏が1950年代の日本共産党の歴史について「前衛」に論文を掲載していますが、宮本顕治氏のこの論文については完全に沈黙しています。

吉良よし子議員、池内さおり議員ら若い党員には、この論文を読んでほしくないのでしょう。宮本顕治氏は日本共産党八回大会の報告でも、ソ連や中国、北朝鮮を礼賛しています。

不破哲三氏は筆坂秀世氏を「落ちた」と評した


筆坂秀世氏は、日本共産党の政策委員長だった方です。

十数年前に筆坂氏は、時折テレビの討論番組に日本共産党の代表として出演していました。

セクハラ問題をきっかけにして、不破哲三氏らと意見を異にするようになった筆坂氏は日本共産党を十年ほど前に辞めました。

辞めた後、筆坂氏は日本共産党を批判する本をいくつか出版しました。不破哲三氏は筆坂氏に対し「ここまで落ちることができるのか」と批判しました(「赤旗」2006年4月19日)。

「落ちる」という語に、不破哲三氏ら日本共産党員特有の人間観がよく出ています。

自分たちは「科学の目」を持ち、「歴史の発展法則」を熟知した先進的な人間、「前衛」でまさに偉人の集合体と見ているのです。「史的唯物論」とやらから社会を把握するとそんな話になります。

偉人の集合体を批判する筆坂氏のような人間こそまさに「落ちた」「反党分子」「反動勢力に屈服した」と日本共産党員は把握します。御自分は「科学の目」を持つ「偉人」なのですから。

日本共産党、在日本朝鮮人総連合会を批判する人は人類史上希に見る悪人―「反党分子」「反動勢力」「宗派分子」「民族反逆者」


在日本朝鮮人総連合会のみなさんも、同様の人間観を持っています。

金日成、金正日は「民族の太陽」「絶世の偉人」であり、彼らに忠誠を誓っている自分たちは栄えある金日成民族の一員である、という人間観です。

この人間観から、在日本朝鮮人総連合会は金日成、金正日を批判する人、あるいは潜在的に批判しうる人物をは「宗派分子」「民族反逆者」と把握し、糾弾の対象とします。

在日本朝鮮人総連合会の中央幹部だった韓光ヒ氏は、この類のレッテルを貼られていました。

「宗派分子」「民族反逆者」「反党分子」など、共産党や在日本朝鮮人総連合会と無関係の方には何を言っているのかさっぱりわからないでしょう。要は、大悪人という意味です。

人類史上希に見る悪人、というような意味なのです。「宗派」という語は朝鮮語の翻訳で、日本語にはありません。韓国語にこんな言葉があるのか、疑問です。

故金丸信氏の路線「日本人拉致問題を棚上げして北朝鮮と国交を樹立すべきだ」と不破哲三氏の「捜査の到達点にふさわしい緻密な外交を」は同趣旨


本書の立場は、平均的な自民党の国会議員と比較しても「右」です。慰安婦への謝罪と償い論や、「南京大虐殺」に疑問を表明していますから。

私からすれば、筆坂氏は当たり前の主張をしているに過ぎない。

自民党の国会議員には、名誉欲の権化のようになってしまい、中国、北朝鮮の侵略から日本を守るという気持ちなど全くない方もいます。

自民党には故金丸信氏の路線「日朝間に風穴をあけよう」「近くて遠い国を、近くて近い国にしよう」に同調してきた方がいくらでもいました。

「李恩恵」こと田口八重子さんが北朝鮮に拉致されていることや、欧州で行方不明になった有本恵子さんらが北朝鮮に抑留されていることは、金丸氏の訪朝時にも明らかになっていました。

金丸氏ら自民党、社会党の訪朝団は田口八重子さん、有本恵子さんらの人権を無視し、「日朝間に風穴をあけよう」「近くて遠い国を、近くて近い国にしよう」、すなわち国交を樹立しようとしました。

拉致棚上げそのものです。金丸訪朝は橋本敦参議院議員の国会質問より後ですから、自民党議員の中にも北朝鮮が日本人を拉致していることを知っている方はいくらでもいたはずです。

不破哲三氏も後に緒方靖夫氏との対談で、金丸氏と同様の見解を表明しました。これについて私は、本ブログなどで何度も指摘してきました。

筆坂氏は他の本や論考で、不破哲三氏の拉致棚上げ論を批判しています。

「赤旗」に出た不破哲三氏と緒方靖夫氏の対談は、不破氏の著作「世紀の転換点に立って」にも掲載されていましたが、最近の日本共産党のHPには出ていないようです。

宮本顕治氏の昔の論文と同様に、この対談も不破氏は内緒にしておきたいのでしょうね。

筆坂氏への問題提起―なぜ聴濤弘氏、小池晃氏、垣内亮氏(日本共産党政策委員会)らは不破哲三氏に追随するのかー


筆坂氏に、真剣に検討していただきたい点がありますので、列挙しておきます。

聴濤弘氏のように長年日本共産党内で「理論家」とみなされ、「実証分析」等を担当してきた方が、不破哲三氏による数々の路線転換にも関わらずなぜ不破氏に追随するのでしょうか。

筆坂氏は、日本共産党中央の「政策委員会」の委員長でした。

現在は小池晃氏、垣内亮氏が政策委員会を担当しているようです。「政策委員会」の方々は、文章を読み込む能力を多少は持っているはずです。

「政策委員会」の方々なら、本書(p96-98)で明記されている不審船問題で中国に媚びた態度のおかしさを多少は感じていても良さそうです。

北朝鮮の「不審船」は、ロケット砲などで重武装しています。

そんな船に、海上保安庁の方が巡視船で「ここは日本の領海です。皆さんを逮捕するので、止まりなさい」と呼びかけ近づいていけば、問答無用で銃撃されてしまいます。

海上保安庁の職員が射殺されてしまいかねない。海上保安庁の職員の生命と人権より、日本政府はテロ国家北朝鮮との「対話」「交渉のルートの確立」を重視せねばならないのでしょうか?

この程度の単純な疑問を不破哲三氏や志位和夫氏に会議などで提起したらどうなるのでしょうか。

政策委員会から外されるだけでなく「党の路線に対する確信を失った」とみなされ、失職してしまいかねない。筆坂秀世氏、兵本達吉氏のような目にあってしまうかもしれない、と予測できる。

従って「政策委員会」の皆さんは不破哲三氏による数々の路線転換を熟知しつつも、沈黙しているのでしょうか?

不破氏に隷属しながら生きていく道から得られる満足度(効用)と、不破氏を批判し共産党から叩きだされる道から得られる満足度(効用)を比較し、前者が後者より大きいと計算しているのではないでしょうか。

聴濤弘氏ら、日本共産党の中で「理論家」とみなされている方々が、宮本顕治氏の昔の論文や、不破哲三氏の路線転換を無視する理由はこのあたりと私は解釈しています。

「科学の目」を持つ日本共産党職員と、「全社会の金日成・金正日主義化」を目指す金日成民族、在日本朝鮮人総連合会の働き手(イルクン)が選択した生き方


政策委員会の皆さんは史実と事実より、自分の保身を重視する生き方を選択した「理論家」なのです。ご本人たちはこの件を、あまり思考しないようにしているのかもしれませんが。

ランソンで中国人民解放軍に銃撃され、命を落とした故高野「赤旗」特派員に、中国は謝罪と償いをすべきだという「政策提案」が「政策委員会」「国際部」から出されることなど、ありえないのでしょうね。

「科学の目」を持つと、共産党の最高指導者に隷属する生き方を主体的に選択するようになってしまうということでしょうか。

在日本朝鮮人総連合会の「働き手」(イルクン)皆さんと、日本共産党の専任職員は同じような生き方を選択しています。「日本革命」「朝鮮革命」を志していらっしゃるのですから。

日本国家、大韓民国をそれぞれなくしてしまうことが、両党の目標です。

筆坂氏はどのようにお考えでしょうか?





2015年6月7日日曜日

Romain Duris, Audrey Tautou主演2013年仏映画「ニューヨークの巴里夫」(原題Casse tête chinois, The Chinese Puzzle, Cédric Klapisch監督作)を観ました。

愛する妻Wendyに逃げられた駄目男Xavier, 子供達と一緒に40代を走り抜け!「複雑な人生」を 子供達と生き抜こう。


この映画は、前作「ロシアン・ドールズ」(Les Poupées Russes)より10年後、40歳になったXavier(Romain Duris)を描いています。

映画の冒頭で、Xavierが子供達とNew Yorkのバス停留所付近を走ります。何かの用件で、急いでいるのでしょう。

Xavierは映画の最後のあたりで、全力疾走します。Xavierが走るシーンに、Cédric Klapisch監督のメッセージと思いが込められているのではないでしょうか。

リズム感あふれる冒頭の音楽も良い。

愛する妻に逃げられても、愛の結晶の子供たちとの関係は何ら変わらないはずです。Cédric Klapisch監督は、離婚後の子育てのあり方に強い関心を持っているのでしょう。

前作のMartine(Audrey Tautou)の人物像もそれを思わせます。

映画の冒頭で40歳になったXavierらの姿が、15年前の「スパニッシュ・アパートメント」(L'Auberge Espagnole)や「ロシアン・ドールズ」のときの映像とともに出てきます。皆、年を取りました。

前々作、前作を観た観客も年を取っているのです。登場人物と一体感を持てます。

Xavierはレズビアンの親友Isabelleに精子を提供した―レズビアン(Lesbian)も子供を持ちたい


映画のあらすじを簡単に説明します。母親Wendy(Kelly Reilly)とともにNew Yorkへ去った二人の子供たちを追って、Xavierは故郷Parisを離れます。

英国女性Wendyとの夫婦仲が悪化した一つの要因は、バルセロナ以来の親友でレズビアンのIsabelleに精子を提供する「父親」となったことでした。

Isabelleから「従来にない父親像を求めているの」と懇願されたXavierは断れなかったのです。Wendyに米国人の恋人ができてしまい、Xavierは離婚します。

New Yorkには親友Isabelleが恋人の中国女性と暮らしています。IsabelleがXavierに吐く台詞は、人生の一面を言い当てています。Xavierは離婚後、恋人がいません。

New Yorkに定住するため、まずは住居と職を得ねばならないから恋人など簡単に持てないよ、とXavierはIsabelleに言います。

Isabelleには同居している恋人がいますが、子守に雇った若い女子学生と「深い仲」になってしまいます。Isabelleは彼女の若い体が良いとXavierに打ち明けます。

いさめるXavierに「何を言っているの!」「お前も早く誰かとやれよ」と言う調子でIsabelleは開き直ります。

性関係は日々の暮らしに潤いをもたらす営みだとIsabelleは言いたいのです。

Isabelleは「不倫」をしているのですから、今後の人生には問題を引き起こすかもしれませんが。この映画は、レズビアンの人生、彼らにも子供をという問題も提起しているのです。

Xavierは青春時代の恋人Martineとやり直す決意をするが―Martineは継母になれるか?


Xavierは青春時代の恋人Martine(Audrey Tautou)と、New Yorkで人生をやり直す決意をします。Martineも子供を二人抱えている。

上の男の子は前作に出ていましたが、下の女の子はいませんでしたから、父親が異なっているのでしょう。Martineの人生も複雑になっています。

映画では、MartineはXavierの二人の子供ととても仲良くしていますが、実際に一緒に暮らすとなるといろいろ問題が生じるのではないでしょうか。

子供たちにとっては、お母さんはWendy以外ありえないのではないでしょうか?Martineは継母になれるのでしょうか?

前作でグローバリゼーションに反対する運動家だったMartineは、環境問題に関連して、安全な食品を提供する会社に勤めているようです。

Audrey Tautouも前作「ロシアン・ドールズ」に比べれば年を取っていますが、彫りの深い顔で悩む表情がとても可愛らしい。

ただ、この映画ではIsabelleの役柄が強烈ですから、Cécile de Franceの方が映画を観た人の印象に残るでしょう。

いろいろあっても、Xavierはかなりの人気作家のようですから、相当な収入がありそうです。New Yorkでもやっていけるという見通しがあるのでしょう。駄目男ではない。

MartineとNew Yorkで暮らすのなら、Martineの子供たちの生活費と学費もXavierが負担するのでしょうね。人気作家としての地位を維持できれば大丈夫そうです。

次回作ができるなら、このあたりが焦点になるのかもしれません。

追記
冒頭でXavierが子供達と走っているのは、偽装結婚のための写真を撮影する場所に行くためです。Xavierの子供達と週末に会うだけなら、Martineは継母にはならないその必要もない。

しかしXavierは継父になるのでしょう。その決意がXavierにできていたのかな。

唯川恵「100万回の言い訳」(平成18年新潮文庫)を読みました。

38歳の津久見結子は「子供をつくろう」と思った。夫婦仲はよい方だと思っているが、区切りのようなものが欲しくなっていた。結子はデザイン事務所に勤めている。


若い頃は、自分には無限の可能性があるように思えているものです。人生は長い。いろいろやってみよう。新しいことに挑戦しよう。そんな気構えを持つべきです。

人生での時間制約を考える必要のない若者には、何より挑戦精神が必要です。しかしいつまでも若くいられるはずがない。40歳近くなると、自分にできること、できないことがあることに気付く。

そのとき、何をどこまでやるか、それは可能なのか?いろいろ迷うものです。迷いつつも、日々の暮らしを何とか続けていかねばならない。

汗みどろの暮らしをいろいろ迷いながら続けて、気がついたら50代になっている。それで良いのかもしれません。

40歳にさしかかったDINKsが、自分たちのあり方をふりかえるとき


子供なしで共稼ぎをしている夫婦をDINKs(Double Incom No Kids)と呼びます。DINKsは経済的には恵まれているでしょうから、周囲の人々の羨望の的になっているかもしれない。

しかし、40歳を迎えるようになったDINKsは、それまでの自分の生き方を変えようといろいろもがくのかもしれません。

この小説の魅力は、表面では恵まれた暮らしをしているが夫婦ともに不倫をしているDINKsの心の動きを、性愛との関係で描き出していることでしょう。

不倫の真っ只中にいる主人公たちの様々な言い訳や心中のつぶやきが良く描かれている。

火災をきっかけに別居した二人はそれぞれ不倫関係に


小説の主人公は、DINKsの津久見結子と夫の津久見士郎です。二人は子供をつくろうとしていたのですが、ちょうどその日に住んでいるマンションの上の部屋での火災が起きてしまいます。

これをきっかけに、二人は別居します。この時点で、二人の間には大きな隙間ができていたのでしょう。結婚して七年経てば、倦怠期が当たり前でしょう。

士郎は結子に対して性的欲望を感じられなくなっていましたが、愛情がなくなったわけではありません。別居後、二人は愛人を持つようになります。

結子の愛人は9歳下の後輩社員でデザイナーの島原陸人。士郎の愛人はマンションの隣に住む30代前半の人妻、梶井許子です。

士郎の行きつけの店で働いている21歳のシングル・マザー加西志木子は、結子や許子と対照的です。お世辞にも美人とはいえない志木子は、4歳の男の子を女手一つで育てている。

お互い不倫をしていた夫婦は、あうんの呼吸でそれから目をそらすことができるのか


結子と士郎の不倫関係はそれぞれさっぱりと、終わっていきます。志木子は、着実に生きる道を見出す。以下、登場人物の言動への疑問を書き留めておきます。

結子と士郎はお互いの言動に不審なものを感じ取っているのですが、不倫関係がそれぞれ同時進行していたなら、あうんの呼吸でそれから目をそらすことができるでしょうか?

結子の愛人、陸人がなぜ結子に惹かれたのかが私にはなかなかわかりませんでしたが、p494で陸人が自ら語っていました。結子の女性としての魅力だけではなかったのです。

陸人には、学生時代から頭が上がらなかった友人を見返してやりたいという気持ちがあったのです。その友人も結子を狙っていました。

その友人を思い切り殴ったことで、陸人は気持ちの区切りがついたのです。しかし、結子は同時に気持ちの整理ができるでしょうか?陸人への想いを簡単に絶てるのでしょうか?

士郎は、自分の人生で何をやろうとしているのでしょうか?許子との関係はただの遊びだったようです。志木子の生き方から、自分を見つめ直しても良さそうなものです。

士郎と結子の間に、子供は生まれるでしょうか?結子は子供をもちたいと一度は思ったのでしょうが、放棄してしまった感があります。

この夫婦は上手くやっていけるでしょうか?どちらも難しそうに私には思えます。結子なら、また出逢いがありそうです。






2015年6月5日金曜日

宮本顕冶「共産主義社会の全面的建設を成功のうちに遂行しつつ、世界平和のもっとも強力なとりでとなっている偉大なソ連邦」(1961年7月25,26日、日本共産党第八回大会中央委員会の綱領についての報告より抜粋)

偉大なソ連邦を始め、その革命の勝利によって、アジアにおける帝国主義の地位に手痛い打撃をあたえた中華人民共和国の躍進および強大な社会主義陣営を形成しているすべての社会主義諸国―われわれは、この社会主義世界体制が、人類社会発展の決定的要因に転化しつつある時代に生きているという確信と展望につらぬかれている(「前衛」日本共産党第八回大会特集,p132-133より抜粋)-



宮本顕冶氏(当時は日本共産党中央委員会書記長)が日本共産党の大会でこの報告をした昭和36年7月頃、日本共産党員は大真面目にソ連や中国、北朝鮮をこのように礼賛し大宣伝していたのです。

聴濤弘氏(元参議院議員)なら、この時期の自分の宣伝内容をよく覚えているはずです。

およそ三十年後、宮本顕冶氏らはソ連邦崩壊万歳を叫ぶのですが、当時の日本共産党員からすればソ連邦崩壊万歳など狂気の沙汰、反動勢力の妄言そのものです。

世渡りのためには、思想などどうでも良いということなのでしょう。宮本顕冶氏は確固たる思想家だったなどと考えている人がいるかもしれませんが、勘違いも甚だしい。

典型的な機会主義者、御都合主義者ではないですか。野坂参三氏も同様です。

志位和夫氏に問う―ソ連や中国、北朝鮮は「平和のとりで」「人類社会発展の決定的要因」なのか


宮本顕冶氏による「ソ連、中国、北朝鮮=平和とりで、人類社会発展の決定的要因」論の愚かさは、物事を多少真面目に考える方ならすぐにわかります。

しかし、志位和夫氏ら現代の日本共産党員は、宮本顕冶氏による愚かな宣伝の誤りを認められない。

誤りを認めれば、下部党員に「それなら、ソ連や中国、北朝鮮こそ反動勢力、戦争勢力ではないか」「ソ連や中国、北朝鮮の見方では自民党が正しかった」という認識が広まってしまうからです。

日本共産党員により構成されている小社会には、北朝鮮社会ほど極端な閉鎖性はありません。

吉良よし子議員、池内さおり議員ら若い日本共産党員は在日本朝鮮人総連合会よりは多少、開かれた世界に生きている。

「赤旗」を周囲の友人に勧めれば、中国や北朝鮮の危険性について話をする人がいるはずです。


中国の朝鮮戦争への参戦は、大韓民国への侵略だった



ソ連や中国、北朝鮮は徹底的な戦争国家ですから、共謀して朝鮮戦争を始めたのです。朝鮮戦争への中国の参戦は、大韓民国への侵略です。朝鮮戦争を始めたのは北朝鮮だったのですから。

近年、不破哲三氏が朝鮮戦争について「前衛」で論考を掲載していますが、中国の参戦が大韓民国への侵略だったという記述はない。

中国が侵略戦争を断行したことを認めれば、今後も尖閣諸島領有のために人民軍が侵攻することがありうるという話になってしまいます。

それを未然に阻止するため、集団的自衛権を行使できるようにして日米軍事同盟を抜本的に強化すべきだという安倍政権の政策が適切と認めざるを得ない。

「平和運動」とやらの虚構性が下部党員にも明らかになってしまいます。


「社会主義の専門家」聴濤弘氏に質問しよう!中国の農民は搾取されていないのか



不破哲三氏、志位和夫氏らは自らの保身のためにも、かつての宮本顕冶氏らによるソ連礼賛を隠蔽し、中国と北朝鮮による核軍拡や凄惨な人権抑圧の実態に目をそむけざるを得ないのです。
不破哲三氏は中国を「市場経済を通じて社会主義へ」というレーニンが提起した道を歩む国と礼賛しています(「北京の五日間」p176、新日本出版社2002年)。

中国は農民を二束三文の賃金で酷使し、実現した利潤を投資したので高成長を成し遂げました。許認可権をもつ中国共産党幹部は、権限を利用し、賄賂を得て大金持ちになりました。

不破哲三氏には、現在の中国が50数年前のソ連のように見えているのでしょう。羽振りが良い中国にすり寄っておけ、ということでしょう。

「寄らば大樹の陰」という発想は、かつての宮本顕冶氏と同じです。

吉良よし子議員ら若い共産党員は「社会主義の専門家」で大先輩の聴濤弘氏に、
「中国の農民には年金も社会保障もないそうですが搾取されていないのですか」と聞いてみたらいかがでしょうか。

中国人民軍の凶弾に倒れた「赤旗」記者高野功氏は、命がけで中国のベトナム侵略を告発した―「寄らば大樹の陰」の「革命家」不破哲三氏と好対照



「赤旗」記者には、中国人民軍の凶弾で貴重な命を奪われてしまった方もいます(「三月七日、ランソンにて 『赤旗』ハノイ特派員高野功記者の記録」、1979年新日本出版社刊)。

今日の日本共産党は、高野特派員射殺について中国共産党に謝罪も補償も求めていません。

「市場経済を通じて社会主義へ」進むためには、中国人民軍によるベトナム侵略の真実を報じた「赤旗」記者が犠牲になるのはやむを得ない、と吉良よし子議員は本気で考えているのでしょうか?

故高野功特派員の遺志を継いで、中国の侵略性を告発する「赤旗」記者はいないようです。記事にしようとすれば、不破哲三氏を批判せねばならない。

「寄らば大樹の陰」の「革命家」とは、真に奇妙ですが、真の共産主義者とはそういう生き方を選択した方々なのでしょう。