2024年1月28日日曜日

田村智子新委員長はなぜ、大山奈々子県議を日本共産党第二十九大会で徹底批判したのかー日本共産党は、松竹伸幸さんの除名を批判する人が社会発展を妨害しているとみる

 日本共産党の田村智子新委員長が、同党第二十九回大会の結語で大山奈々子県議を強く批判しました。

インターネットではこの発言はパワーハラスメントではないか、という声が、少なくない日本共産党員と同党支援者の中から出ています。

田村智子新委員長による大山奈々子県議批判は、以下で開始後34分30秒頃にあります。日本共産党第29回大会(2024.1.15~1.18)│党紹介│日本共産党中央委員会 (jcp.or.jp) 

批判どころか、激しい叱責のように感じる方が多いかもしれません。

どこかの会社の経営者が従業員を、youtubeにより公開される場で長々と叱責したらパワーハラスメントと言えそうです。

この件、民主的法律家と言われる方々はどうお考えなのでしょうか。自分は日本共産党員だから、この件については沈黙するしかないとお考えなのでしょうか。

日本共産党の理論では、松竹伸幸さんは日本共産党の妨害者・かく乱者・破壊者である

日本共産党は、松竹伸幸さんは日本共産党の妨害者・かく乱者・破壊者と規定しています。

土井洋彦さんは松竹伸幸さんを攻撃・かく乱者と規定しています。党攻撃とかく乱の宣言/――松竹伸幸氏の言動について/書記局次長 土井洋彦 (jcp.or.jp) 

赤旗記者のHさんは、松竹伸幸さんを破壊者・かく乱者と規定しています。松竹氏 党かく乱者であることを告白 (jcp.or.jp) 

山下芳生副委員長は松竹伸幸さんを日本共産党の変革の事業の妨害者と規定しています。松竹伸幸氏の除名処分再審査についての報告/副委員長 山下芳生 (jcp.or.jp)

志位さん、妨害者・かく乱者・破壊者と反党分子、分裂主義者は同じですか

日本共産党の妨害者・かく乱者・破壊者という存在が、反党分子という存在とどう異なるのか、なぜ反党分子、分派分子という語を用いないのかを日本共産党は説明していませんが、同じと考えてよいでしょう。

日本共産党第十七回大会は、伊里一智さんを分裂主義者と規定しています(不破さんの中央委員会報告より。第17回大会特集p57)。

それほどまでに悪い松竹伸幸さんの除名について、大山奈々子県議は「問題は出版した事より、除名処分だ」「除名は対話の拒否だ」と発言したのですから、日本共産党の見地からは大山奈々子県議が日本共産党の妨害者・かく乱者・破壊者に変質する一歩手前ということになります。

神奈川県の日本共産党員の中には、大山奈々子県議と目を合わせないようにする方々がいるそうですが、その方々は大山奈々子県議をこのように見ていると考えられます。

田村智子新委員長は大山奈々子県議には日本共産党員としての主体性と誠実さが欠けていると指摘しました。

これは人格攻撃ではないか、と憤っている方が少なくありませんが、日本共産党の理論ではそんな結論が導かれてしまうのです。

日本共産党は、自分達を社会発展の促進体と位置づけています(宮本顕治「科学的社会主義の党として」pp. 168-172所収。平成3年新日本出版社刊行)。

松竹伸幸さんは社会発展の促進者を批判したのですから、社会発展の妨害者・かく乱者・破壊者という結論になります。

宮本顕治さんは、分派活動をやった人を立派な市民として扱わない事が社会発展に有益と断言した

これでは、松竹伸幸さんの除名を批判する人は社会発展を妨害しているという話になってしまいます。

宮本顕治さんは、党の規律をやぶって、党から除名された連中を敬称で呼ぶ習慣はない、それが日本共産党の民主的マナーなのだと断言しました。

宮本顕治さんによれば、分派活動をやった人間を立派な市民として扱わない事が日本社会の発展にとって有益です(「戦後史における日本共産党 歴史の真実と伊藤律問題」p28より抜粋。昭和56年日本共産党中央委員会出版局発行)。

田村智子新委員長、大山奈々子県議は宮本顕治さんのこの本を御存知ないかもしれません。42年ぐらい前の文献ですから。

志位さん。宮本顕治さんの論考や、昔の大会決定を本部のHPに掲載すべきではないでしょうか。

これをやると、昔の日本共産党によるソ連礼賛が明らかになるから、厄介でしょうか。歴史の修正は難しいですね。



2024年1月21日日曜日

中祖寅一さん。政権に参加した日本共産党が日本有事の際に日米安保を活用するなら、野党の今でも日米軍事同盟の強化に賛成するべきです。

 中祖寅一さんは、日本共産党の「赤旗」編集局の方です。

1月18日の「赤旗」に、「松竹氏の主張は支配層への屈服 意見の対立で排除はしない」と題した中祖寅一さんの討論が掲載されています。

中祖寅一さんによれば、日米安保堅持の立場に立てという松竹伸幸さんの主張は支配層の求める安保容認、自衛隊合憲への「現実路線」への変更を迫るものです。

松竹伸幸さんの主張は支配層への屈服であり、これは松竹伸幸さんが支配層の日本共産党攻撃にのみこまれた結果だそうです。

私見では、日本共産党が政権に参加できた時、日本有事の際に日米安保第五条により米軍に出動要請をする事、違憲の自衛隊を合憲と認めて防衛出動を容認する事については、志位さんと松竹伸幸さんは一致しています。

松竹伸幸さんは、志位さんのこの政策を支持していると考えられます。

与党としての日本共産党の安全保障政策が日米安保廃棄・自衛隊大幅縮小なら、連合政権は崩壊する

それなら安全保障政策で志位さんの主張と松竹伸幸さんのそれがどう違うのか、という点でが問題になります。

中祖寅一さんは松竹伸幸さんが上記だけでなく、政党として日本共産党が日米安保堅持、自衛隊容認を唱える事を主張していると考えています。

中祖寅一さんは、上記の志位さんの主張は連合政権の政策について述べているだけで、与党としての日本共産党の政策ではないというお考えでしょう。

連合政権に日本共産党の見解を持ち込まないのなら、日本共産党は与党として日本有事の際に、日米安保第五条により米軍に出動要請をし、自衛隊が防衛出動をすることを認めると明言するべきです。

与党としての日本共産党が日米安保を活用するなら、日米軍事同盟が日本の平和を守ることを政党として容認したことになりませんか。

与党としての日本共産党が政権の安全保障政策に断固反対し、日米安保廃棄、自衛隊の大幅縮小の論陣を「赤旗」などで主張するなら、そんな連合政権はすぐに崩壊してしまいます。

閣内不一致ですから。

国民連合政権とやらが成立したとき、野党になっているであろう自民党や公明党、維新、国民民主党がこの件を徹底的に追及するでしょう。

日本共産党が与党になったら日本有事の際に日米安保を活用し、日米軍事同盟により日本の平和を守るというなら、野党の今でも岸田内閣が進めている日米軍事同盟強化策に賛成するべきです。

中祖寅一さん、いかがですか。

与党としての日本共産党が日米安保を活用して日本の平和を守るというなら、野党の今でも岸田内閣による日米軍事同盟強化に賛成するべきです。




2024年1月20日土曜日

日本共産党第二十九回大会より思うー内田裕さん、日本共産党は政権に参加できたら日本有事の際に日米安保を活用しますよー

 大山奈々子神奈川県議の勇気ある行動に敬服しました

日本共産党は、除名した人を反党分子と把握し、そのように宣伝してきました。

最近の日本共産党は反党分子、という語を用いていませんが、田村智子副委員長の結語によれば松竹伸幸さんと、松竹伸幸さんの支援者は日本共産党の妨害者・かく乱者だそうです。

福岡県の内田裕さんは、松竹伸幸さんと支援者の方々を「こんな連中」と言い放ちました。内田裕さんは、頭に血が上りやすい方なのでしょうか。

大山奈々子神奈川県議は、松竹伸幸さんの除名処分は対話の拒否である事、排除の論理ではなく包摂の論理を政党運営にも必要と訴えました(「赤旗」1月18日記事より抜粋)。

私は何度も、大山奈々子県議の朝鮮学校擁護論をこのブログやtwitterで批判してきましたが、この件では大山奈々子県議は筋の通った発言をなさったと考えます。

大山奈々子県議のこの発言に対し、京都の河合秀和代議員(松竹さんの調査を担当した方)、中野顕さん(新宿地区委員会)、中祖寅一さんが反論しました(「赤旗」1月18日記事)。

田村智子副委員長は、大山奈々子県議が日本共産党員としての主体性と誠実さを欠いていると批判

田村智子副委員長は、第二十九回大会の結語で、大山奈々子県議を上記のように批判しました。日本共産党第29回大会/田村副委員長の結語 (jcp.or.jp)

X(旧twitter)では、田村智子新委員長の上記の発言をパワーハラスメントではないか、という声が、相当数の日本共産党支援者と思しき方々より提起されています。

パワーハラスメント、という語をどのように定義するべきかは、大きな問題と思います。私はこの分野について殆ど知らないので、あまり立ち入りません。

どこかの企業や法人の経営者が、誰でも視聴できるyoutubeで、社員や職員をその人には主体性と誠実さがないと批判したら、異様な感覚を持つ方を経営者にしている変な団体という評判が広まるでしょう。

しかし、日本共産党の規約やこれまでの大会決定、若き志位さんの論文などから考えれば、松竹伸幸さんと支援者の方々は反党分子ないしは妨害・かく乱者です。

除名された方は、その理由がどうあれ、反党分子ないしは妨害・かく乱者ですから。

レッテル貼りではないか、と怒る方が沢山いそうですが、日本共産党の規約やこれまでの大会決定、若き志位さんの論文などから考えればそんな結論になります。

松竹伸幸さんを擁護する日本共産党員は社会進歩の事業を妨害する側に変質

反党分子、妨害・かく乱者を擁護する日本共産党員は、社会進歩の事業を妨害する側に変質しつつある事になります。

変質しつつある、とは変な理屈ですが、日本共産党は社会進歩の促進体だそうですから、損な結論が導かれてしまうのです。

内田裕さん、河合秀和さん、中野顕さん、中祖寅一さんは本気で、松竹伸幸さんを反党分子、妨害・かく乱者と把握していると考えられます。

それほどまで悪辣な松竹伸幸さんを擁護する大山奈々子議員は、社会進歩の事業を妨害する側に変質しつつある、と把握している日本共産党員が沢山いそうです。

政権に参加できたら、日本有事の際に日米安保を活用する点で日本共産党と松竹伸幸さんは完全に一致している

ところで、内田裕さん、河合秀和さん、中野顕さん、中祖寅一さんは百も承知と思いますが、日本共産党は政権に参加できたら日本有事の際に日米安保第五条により米軍に出動要請をします。

違憲の自衛隊を合憲とみなし、防衛出動を認めます。志位さんがこれを八年以上前に明言しています。志位さんの著書にも同様の記述があります。


内田裕さん、河合秀和さん、中野顕さん、中祖寅一さんは志位さんのこの見解を支持しているのでしょう。

私見ではこの点で、松竹伸幸さんと志位さんは完全に一致しています。要は、日本共産党は政権に参加できたら日米軍事同盟により日本の平和を守るのです。

今は野党だから、今の政府と与党が日本有事の際、日米軍事同盟により日本の平和を守る事に断固反対というなら、日本共産党は中朝露の支援者です。

内田裕さん、河合秀和さん、中野顕さん、中祖寅一さん、いかがですか。上記の件、松竹伸幸さんが調査の際、河合秀和さんに訴えていた事の一つです。






2024年1月14日日曜日

志位さんは生産手段の社会化について一切説明できないー志位さん、革命などありえない事を認めましょう

先日、日本共産党の一般党員の方々が記者会見で日本共産党を批判しました。7人のうち、お一人は既に除籍されているそうです。

地方議員や、日本共産党職員を経験した方がこの中にいるようです。

この中である方は、松竹伸幸さんの除名をめぐる日本共産党の手法をスターリンのようだと訴えたそうです。

日本共産党第29回大会を前に有志で会見をひらきました | 日本共産党の全国大会へ 全党員と市民の注目を党員・有志から求める会 (fc2.com)

日本共産党は規約で、党員の言論の自由を制限し、分派の結成を禁じています。 

分派とは何か、という定義はありませんから、指導部の解釈次第で何とでも言えます。日本共産党の解釈では、松竹伸幸さんと鈴木元さんは分派活動をしました。

松竹伸幸さんの除名については、以下です。松竹伸幸氏の除名処分について/2月6日 日本共産党京都南地区委員会常任委員会 京都府委員会常任委員会 (jcp.or.jp) 

鈴木元さんの除名については、以下です。鈴木元氏の除名処分について | JCP京都: 日本共産党 京都府委員会 (jcp-kyoto.jp) 

これらから考えれば、先日の記者会見を行った方々は分派そのものですから、どなたかが明らかになったら除名は必至です。

革命のためには、支配勢力を打倒せねばならないー打倒のためには、強力な組織が必要という理屈

なぜ日本共産党は規約で党員の言論の自由を大幅に制限するのでしょうか。日本共産党によれば、革命政党だからだそうです。

科学的社会主義の経済学によれば、資本主義社会で労働者は資本家に搾取されています。

志位さんによれば革命を実行して、搾取制度の廃止すなわち生産手段の社会化を実施すれば、労働者は少ない労働時間で十分な所得を得られます。

労働時間が激減するのですから、労働者は自らの能力を全面的に発達させることができるそうです。

生産手段の社会化により生産手段が社会全体のものになるので、社会全体を良くすることが生産の目的・動機になるそうです。社会は変わるし、変えられる――志位さんと語る学生オンラインゼミ(1)/人間の自由・解放が社会主義の特徴 (jcp.or.jp)

生産手段が社会全体のものになるなら、志位さんは全企業の国有化を目指していそうです。これなら、志位さんが目指すのは日本のソ連化そのものです。

そうではない、と日本共産党の皆さんは怒るでしょう。それなら、生産手段が社会全体のものになるとは一体どんな企業経営方式を想定しているのか、御説明頂きたい。

株式会社制度が存在するなら、資本主義的搾取制度の廃止などありえないと考えます。この件について、本ブログでは何度も論じてきました。

黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 不破哲三「党綱領の未来社会論を読む」(平成30年日本共産党中央委員会出版局)より思う。 (blueribbonasiya.blogspot.com)

黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 市場経済では生産手段の社会化(資本主義的搾取の廃止)はできない―不破哲三「マルクス主義と現代修正主義」(昭和40年、大月書店刊行)より思う (blueribbonasiya.blogspot.com)

 黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 日本共産党が政権を掌握したら、金融資産市場を「御用済みとしてお引き取り願う」ー不破哲三「党綱領の力点」(平成26年刊行。pp. 153-154 )より。 (blueribbonasiya.blogspot.com)

 黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 生産手段の社会化(搾取制度の廃止)と株式会社制度は両立しないー日本共産党と同党を支援するマルクス主義学徒に問う (blueribbonasiya.blogspot.com)

  黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 山添拓議員が目指す未来社会では、株式会社は存在しないのですかー株式会社制度では、経営者は利潤を最大化すべく行動するので利潤第一主義になりますー (blueribbonasiya.blogspot.com)

宮本顕治さんら昔の日本共産党は、ソ連崩壊までソ連は社会主義国と宣伝していた

宮本顕治さんら昔の日本共産党は、志位さんが行っているような宣伝を長年行ってきました。

私見では、宮本顕治さんら日本共産党最高指導部は、ソ連が崩壊するまでソ連では生産手段が社会化されたら、資本主義的搾取制度が廃止されていると信じていました。

志位さんなら、宮本顕治さんがソ連は社会主義国だと信じていたことをよく御存知のはずです。日本共産党第十八回大会を思い出してください。

生産手段の社会化とは何かについて、マルクスやエンゲルスを引用するだけで他に何も説明できないなら、志位さんの革命理論は変な宗教ですよ。

志位さんは変な宗教を広めるために、日本共産党員の言論の自由制限を正当化していると考えます。

日本共産党員の皆さん、いかがですか。




2024年1月8日月曜日

昔の日本共産党は朝鮮労働党の武装工作員による韓国大統領暗殺未遂事件(青瓦台事件)を礼賛したー昭和43年1月31日赤旗記事よりー

 共産党(労働党)は歴史を修正します。

日本共産党員の皆さんは怒るでしょうが、不破さん、志位さんも御自身に都合のよいように歴史を修正しています。

「日本共産党の百年」や近年の赤旗記事を読んだだけでは、日本共産党の真の歴史とは程遠い歴史観を抱いてしまいます。

本ブログではこれを繰り返し論じてきました。

赤旗は青瓦台事件を南朝鮮人民の愛国的闘争と報じた

昭和43年1月に起きた、青瓦台事件(朝鮮労働党武装工作員による韓国の朴大統領暗殺未遂事件)について、1月31日の赤旗は次のように報道しています。

  「つぎに『南朝鮮武装ゲリラ侵入』のデマ宣伝の問題です。

いま南朝鮮の各地で南朝鮮人民がたちあがり、アメリカ占領軍とかいらい政権をふるえがらせていることは事実です。

しかしこの南朝鮮人民の愛国的闘争を『北朝鮮武装ゲリラの侵入』だといっているのは、アメリカ帝国主義と反動勢力がねじまげたデマ宣伝です。(中略)

南朝鮮人民の闘争は労働者、農民、学生の多様なたたかいの発展の基盤のうえに武装闘争に発展してきたものです。(中略)

アメリカ帝国主義と朴政権は、この南朝鮮人民のやむにやまれぬ愛国的闘争を『北朝鮮武装ゲリラ侵入』とさわぎたて、国内の目を『北』にそらしながら、

国内のファッショ体制をいっそう強化するとともに、これを朝鮮民主主義人民共和国にたいする軍事挑発と戦争準備の口実にしようとしているのです」

青瓦台事件での赤旗報道については、本ブログの他に「お笑い日本共産党」さんがHPで詳しく論じています。

青瓦台事件と日本共産党機関紙赤旗の報道 (niji.or.jp)

黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 青瓦台事件(昭和43年1月、1968年)と日本共産党―「赤旗」昭和43年1月31日記事より思う― (blueribbonasiya.blogspot.com)

黒坂真のブログ 被拉致日本人救出のために Rescue Abducted Japanese by North Korea: 日本共産党は朝鮮労働党の南進論を批判してきたのか―宮原たけし氏(日本共産党元大阪府議)の呟きより思う (blueribbonasiya.blogspot.com)

日本共産党指導部は、本音を一般党員や赤旗読者に内緒にするー建前、宣伝と本音が異なりうる

青瓦台事件や、昔の日本共産党と朝鮮労働党の関係について、20年ほど前に不破さんは以下で説明しています(平成16年1月5日「赤旗」)。

どう考える 北朝鮮問題/不破議長に聞く(2)/日本共産党の態度(その1)/60年代のある時期までは…… (jcp.or.jp)

不破さんによれば、青瓦台事件は南の民衆のなかから生まれた部隊ではなく、北から送り込まれたものだったことは、ただ一人生き残った隊員の証言で間もなく明らかになりました。

そこで、宮本顕治さんら当時の日本共産党中央は、北朝鮮の「南進」政策には反対であることを伝えるため朝鮮労働党に代表団を送ることを決定したそうです。

宮本顕治さんや不破さんは、昭和43年2月頃には青瓦台事件が朝鮮労働党の武装工作員が起こした朴正熙大統領暗殺未遂事件であることを熟知していました。

しかし赤旗は、上記のようなデマ宣伝についての謝罪記事など出しませんでした。

当時の日本共産党の一般党員や赤旗読者の方々は、赤旗のデマ宣伝を信じたでしょう。

日本共産党中央の指導部は、本音を一般党員や赤旗読者には内緒にすることがあるのです。

日本共産党中央による宣伝(建前)と本音が異なる場合は珍しくありません。

不破さんは南の民衆の中から生まれた部隊とやらが実施するなら、朴正熙大統領へのテロを支持する

上記の不破さんの文章に注目しましょう。

不破さんは、南の民衆の中から生まれた部隊とやらが朴正熙大統領へのテロを実行したのなら、支持したと考えられます。

赤旗記事はそういう論調です。

昭和43年当時の日本共産党は、朴正熙政権が米国のかいらい政権であり、韓国は米国の植民地であると規定していました。

宮本顕治さん、不破さんらは、朝鮮労働党が武装工作員をソウルに侵入させて朴正熙大統領へのテロは、かいらい政権を打倒するための解放運動と見ていたと考えられます。

朝鮮労働党は一貫して米軍は朝鮮半島から出ていけ、と主張しています。日本共産党の平和理論では、金日成と朝鮮労働党は平和勢力です。

朝鮮半島の社会進歩を担う朝鮮労働党が、南の民衆をかいらい政権から解放するため、武装工作員をソウルに侵入させて朴正熙大統領へのテロを実施する事は、日本共産党から見れば社会進歩の事業です。

ソウルで武装工作員が機関銃を乱射する事が社会進歩の事業とは物騒な話ですが、当時の日本共産党員はそう考えていたのです。

私見では、昭和43年8月の朝鮮労働党との会談で、宮本顕治さんらは金日成に以下のような主張をしたと考えます。

朝鮮人民軍を再び南進させてかいらい政権打倒を目指したら、米国が参戦し大戦争になってしまうので、それは日本共産党としては支持できない。

しかし、武装工作員による朴正熙大統領に対するテロなら、これまでどおり支持できる。

宮本顕治さんらは金日成にそんな話をしたと思えてなりません。

不破さん、いかがですか。この時の朝鮮労働党との会談で、一般党員と支援者に内緒にしている事は他にありませんか。

歴史の修正は難しいのですよ。