2019年8月14日水曜日

昔の日本共産党は日韓会談粉砕論を党大会で採択していた―日本共産党第九回大会(昭和39年11月24-30日)決定より―

「日韓会談を朝鮮人民とかたく連帯して粉砕する闘争はとくに重視しなければいけない」(第九回大会での宮本顕治書記長の中央委員会報告より。第九回大会決定特集、p40)。


昔の日本共産党は、大韓民国の存在を否定していました。

日韓会談の頃の韓国政府を朴正熙一味、などと日本共産党と左翼人は誹謗していたのです。

日本は朴正熙一味と会談など断じてしてはならない、金日成と朝鮮労働党によって朝鮮半島は統一されるべきだと昔の日本共産党は宣伝していました。

今の日本共産党は、日韓条約と日韓請求権協定が存在しても個人としての請求権が残っているから、日本政府は韓国の元徴用工と話し合って誠実に対応せよと主張しています。

従って今の日本共産党は日韓条約の存在を認めています。

第九回大会の翌年に日韓条約は締結されましたが、その翌年の日朝両党声明で日朝両党は日韓条約は不法、無効と主張しています。

日韓条約は不法で無効なら、条約や請求権協定に何がどう書いてあろうと日本と韓国双方は相手側に対し請求権を持っている事になります。

日韓条約など粉砕してしまえ!など、今の私たちからすれば極端な嫌韓論者の主張です。これは、韓国と断交せよ論と変わらない。

日本共産党は元祖嫌韓論者と言えます。

日韓条約粉砕論は昭和39年の党大会で決定されたのですから、七十代中頃の日本共産党員なら、懐かしく思い出すはずです。

元祖嫌韓論者だという認識が広まると、日本共産党の支持が減るのか増えるのか、私にはわかりません。

「わが党の当面の要求」-日韓会談を阻止し東北アジア軍事同盟を阻止する


第九回大会の「わが党の当面の要求」には次の記述があります(第九回大会決定特集、p116より抜粋)。

「アメリカ帝国主義の侵略政策への日本政府の協力に反対し、日韓会談を粉砕し、東北アジア軍事同盟の成立を阻止する」。

昔の日本共産党は、日韓条約により日本が韓国と軍事同盟を形成すると信じていたのです。

昔の日本共産党の宣伝「朴正熙一味」は今の韓国左翼が最も訴えたい事の一つです。

朴正熙一味が締結した条約など、今の韓国政府には守る義務はない、と韓国左翼は信じている。

日本は今の韓国政府と何をどう約束しても破棄されるとみるべきでしょう。韓国の朝鮮労働党化が徐々に進んでいます。

日本共産党員は日韓会談粉砕論を国民の中に普及すべきだ―大会決定だからー


上記のように日本共産党は日韓会談粉砕論を第九回大会で正式に採択しました。

第九回大会決定を否定する大会決定や中央委員会総会決定は存在しませんから、この見解は今日でも日本共産党の方針として残っています。

日本共産党の組織原則は民主主義的中央集権制度です。この原則に基づき、全党員は大会決定を国民の中に普及する義務があります。

五十数年前の大会決定でも、日本共産党員たるもの、国民の中に普及せねばなりません。

日本共産党員の皆さんには、在日本朝鮮人総連合会の皆さんと協力して、日韓会談を粉砕する運動を行って頂きたいですね。

日韓会談粉砕、なら在日本朝鮮人総連合会より、嫌韓言論活動を街頭で行っている方々と連帯・協力することになるのかもしれませんが。

日韓条約破棄も同様です。嫌韓言論活動を街頭で行っている方々と日本共産党の第九回大会決定には、重要な一致点があるのです。

ところで、日本や米国は今の韓国政府に軍事機密を少しでも渡せば、早晩朝鮮労働党に渡るとみるべきです。

朝鮮労働党から、何らかの条件で機密は中国共産党に流布していくでしょう。

日本や韓国が購入する米国製戦闘機の設計など、中国共産党は喉から手がでるくらいほしい。

東北アジア軍事同盟、は北朝鮮と韓国の反日軍事同盟として成立する可能性があることを指摘しておきたい。

そう考えると、今の韓国政府との会談など日本にとって何の利益もない。

日韓会談粉砕、とまで私は言いませんが。

韓国政府はこれからもますます、対日対決姿勢を強化していくでしょうね。

関貴星さんの「楽園の夢破れて』(亜紀書房より再刊)を、心ある日本の左翼人士には読んで頂きたいものです。




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