パリの犯罪組織による暴力と殺人の世界を描いた。Benoît Magimel演じる一匹狼の哀愁感漂う歩き方が良い。
この映画のパリの犯罪組織は、性産業や飲食業とそこでの用心棒代、麻薬取引、偽札、未登録の車の取引などで稼いでいます。用心棒代では日本の暴力団と共通しています。
この映画には、残虐なシーンが多すぎるように思えます。それがParis犯罪組織の現実なのでしょうか。
Charles Bronson主演の「バラキ」(The Valachi Papers, 1972)を思い出します。
「バラキ」にも、正視に耐えない残虐な殺人シーンがありました。
Benoît Magimelファンの女性でも、拷問シーンが恐ろしくて映画の筋についていけなくなってしまかもしれません。
Benoît Magimelは、悩めるインテリというような役を演じるとぴったりです。寝起きや、着替えるシーンでも一匹狼の殺し屋の孤独と哀愁が感じられます。
Benoît Magimel演じる殺し屋がボスの愛人を騙すシーンは、この映画の見せ所でしょう。
フランスの監獄ではボスの愛人が面会し、ボスを抱擁できるのか
駐車場での麻薬取引から生じた犯罪組織間の派手な銃撃戦がありますが、これは非現実的でしょう。
逮捕された犯罪組織のボスが服役中に子分と携帯電話で連絡をとり指示を出すシーンがあります。フランスの監獄ではこんなことが行われうるのでしょうか。
服役中のボスの愛人が同じ部屋に入って、ボスと抱擁しあうシーンがあります。
ボスの愛人は、子分たちの動向をボスに報告しています。こんなことが現実にありうるなら、ボスを逮捕しても殆ど意味がない。
フランスの犯罪組織は小規模で杜撰なのか
仏の犯罪組織は日本の暴力団のように大組織になっていないようです。
この映画では、ボス自らが裏切り者の拷問を行い、部下に殺人の指令を出します。
犯罪組織といっても、その構成員は十人もいないように描かれている。
現実にそうなら、有力な子分の裏切りにより犯罪組織は簡単に崩壊してしまう。
映画では、ボスには武装したボディガードがいない。
これでは、Benoît Magimel演じる一匹狼の殺し屋に簡単に消されてしまうのも当然でしょう。対立している犯罪組織の刺客に殺られてもおかしくない。
経験豊かなボスなら、子分がいつでも裏切りうることを予見しているはずです。だからこそ、ボスは一匹狼の殺し屋を信頼したのかもしれません。
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