2015年4月3日金曜日

Audrey Tautou 主演2009年仏映画「Coco Avant Chanel」(英語題名はCoco Before Chanel, シャネルになる前のココ)を観ました。

「シャネルになる前のココ」-仏のファッション・デザイナーChanelの前半生を描いた映画。


マリリン・モンローの名文句「ベッドで寝るときは何を着ているかって?シャネルの5番よ」(Marilyn Monroe, What do I wear in bed? Why, Chanel No. 5, of course)。

私はブランド品に疎いので、シャネルといえばマリリン・モンローの有名な言葉くらいしか思い浮かびませんでした。

この映画は、ココ・シャネル(1883-1971)というシャネルを作ったファッション・デザイナーの前半生を描いています。

ココの母親は若くして亡くなりました。父親に捨てられたココは孤児として育ちました。

映画の時期はフランス革命後百年以上経っている。日本では明治の終わり頃。


ココが生まれた1883年は明治16年ですから、この映画の頃日本は明治の終わり頃です。当時のフランス社会の一面を、この映画で垣間見ることができます。

フランス革命後100年以上過ぎていますが、巨額の財産と居城を保有している貴族階級がある。

彼らは地道に働いて稼ぐことを嫌う。こういう階層は、日本にはなかった。華族の全てが巨額の世襲財産を持っていたわけではない。家族が特に勤労を嫌ったわけでもない。

欧州の貴族は城に住んでいました。日本の華族には居城はなかったはずです。

孤児院を出たココは、姉とともに酒場の歌手になりました。映画の初めのほうに、Audrey Tautou演じるココが歌いながら可愛らしく踊るシーンがあります。私はこのシーンが一番気にいりました。

ココ(Coco)というあだ名は彼女が歌っていた歌に由来しているそうです。

ココと姉は酒場で歌を聴いていた客にチップをもらい生計の糧を得ていました。山高帽を裏返しにして客の間を回る姿が映画に出てきます。

「家なき子」(Sans Famille)のヴィタリス一座はココより少し前のフランスの物語


このシーンを見て私はほぼ同時期のフランスの有名な物語「家なき子」(Sans Famille)を思い出しました。

「家なき子」にも、芸を披露した後に犬が帽子を持って回りチップをねだるシーンがありました。「家なき子」はが、若きココより少し前の時期を舞台にした物語です。

日本と同様に欧州には昔から、酒場や街頭で芸を見せて稼ぐ芸人が数知れずいたのでしょう。

ココのデザイナーとしての才能は、酒場の客の身なりを観察する中でも磨かれていったのでしょう。ココは、後にスポンサーとなってくれた貴族の男性Etienne Balsanと出逢います。

インターネットで調べると、出逢いのときココは20歳です。この時代に、才能はあっても財産など一切ない女性が起業するなら、富裕な男性に頼るしか途はなかったのかもしれません。

この映画では若きココが秘めていたであろう野望はあまり描かれていません。未来の大実業家が、青春期に野望をもたなかったとは考えられない。

ココが有名になる前の、男性たちと恋愛と心の交流を通して後のChanelをみる映画なのです。

ココ・シャネルはフランス経済の生産性向上、経済成長に貢献した-J. A. Schupeter「経済発展の理論」


この映画を観て、改めて経済成長と生産性の関係をふと考えました。

ココはその後現代フランスの代表的な実業家の一人となったのですから、明らかにフランス経済の生産性向上に貢献しました。新しいファッションを創りだすことは生産性の向上でもあります。

生産性向上のためには、地道な努力だけではなく、流行を機敏に把握する閃きが必要なのでしょう。そういう才能をもつ起業家を見出し資金を貸す銀行も必要です。

ココの場合には、恋人が銀行の役割を果たしたのです。地主が起業家に資金を提供してInnovationを支援したなら、地主は銀行家のような役割を果たしたといえる。

J. A. Schumpeterの「経済発展の理論」(Theory of Ecocomic Development)を思い出しました。Innovationを遂行する企業家はどのような社会的土壌のもとで生まれるのでしょうか。

ココは、数え切れない新製品を開発したのでしょう。しかし豊田佐吉(トヨタの創始者)のような地道な発明家ではなく、閃きの人だったのではないでしょうか。芸術家肌だったのかもしれません。

経済成長には生産性の向上が不可欠です。生産性とは実際には何なのでしょうか。費用を少なくする技術というだけではない。

消費者の動向を機敏に把握し製品化する才能も生産性なのです。ココのそのような才能は、酒場の歌手としての辛い経験により作られたのかもしれません。

Audrey TautouはAudrey Hepburnに似ている?


ところで、主演のAudrey Tautouは、故Audrey Hepburnにどこか似ているような気がしませんか?二人とも痩身でとても可愛らしい。情熱的な大きな眼と豊かな黒髪が魅力的です。

Audrey Tautouが演じるRoman Holidayを観たいものです。

米国の対談番組でのAudrey TautouをInternetでみました。Audrey Tautouは、言葉を選びつつ話します。穏やかで思慮深い人なのかもしれません。

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