2020年1月19日日曜日

日本共産党第28回大会第一決議(政治任務)、第二章より思う―日本共産党が参加する政権では、日米安保の全面発動と周辺事態法による自衛隊の米軍協力を認める―

「政権としては安保法制強行以前の憲法解釈・法制度・条約上の取り決めで対応することになる。」(日本共産党第28回大会第一決議より抜粋)。


日本共産党の第28回大会が終わりました。

松竹伸幸さんのブログ「超左翼おじさんの挑戦」(https://ameblo.jp/matutake-nobuyuki)で気づいたのですが、大会決議に上記があります。

これは日本共産党が参加する政権での日本共産党のとるべき態度についての記述です。

この政権では、集団的自衛権の行使を保障する閣議決定と法を廃止するが、それ以外は一致点になっていない。

そこで上記のように、日本共産党は安保法制以前の憲法解釈や法と条約の取り決めを尊重するという内容です。

周辺事態法と日本共産党の政権構想の関係について、私は随分前からtwitterで指摘してきました。

安保法制廃止でそれ以外は認めるというような話を志位委員長はしていました。それなら周辺事態法による自衛隊の米軍協力を志位さんは認めますか、という話です。

今大会決議によれば、20年ほど前に成立した周辺事態法による自衛隊の米軍協力を日本共産党は認めることになります。

また、急迫不正の主権侵害時に日本共産党は自衛隊の防衛出動だけでなく、政府が日米安保の全面発動を米国政府に要請する事も認める事になる。

日本共産党中央で政策作成を長年担当していた松竹伸幸さんも、ブログでそんな話をしています。

松竹伸幸さんのブログによれば、御自身は北朝鮮人権法に日本共産党が反対した事に関連して、日本共産党職員を辞めたそうです。

政権に参加したら周辺事態法是認の日本共産党は、自衛隊の米軍協力を広範囲に認める


40年ほど前、社会党は政権に入るに日米安保と自衛隊を容認する協定を公明党と締結しました。

当時の日本共産党は、社会党を右転落したと強く批判しました。

政権に入るために日米安保の全面発動及び周辺事態法による自衛隊の米軍への協力を認めるなら、日頃から米軍に自衛隊が協力し日米軍事演習を行うことも認めるべきです。

40年前の社会党より、今の日本共産党のほうがはるかに、自衛隊の米軍協力を政権参加後は認める事になる。

周辺事態法では、台湾や台湾周辺で日本の平和と安全を脅かす事態が生じたとき、自衛隊は米軍に物資補給などで協力します。


これを20年前の日本共産党は、戦争に巻き込まれると強く批判しました。

今は、米軍の戦争に巻き込まれても仕方ない、という判断なのでしょうか。

志位和夫委員長の内心はわかりません。

日本共産党は、辺野古の埋め立ても認めるのが筋です。

急迫不正の主権侵害時に、自衛隊だけでなく米軍にも、日本共産党は外敵と「命のやり取り」をして頂くよう要請するのですから。


日本共産党は旧社会党の道を歩んでいる―江田三郎氏は構造改革論を提唱した


ともあれ、昔の日本共産党の表現を借りれば、今回の党大会で日本共産党は「ルビコンを越えた」ことになる。

社会党が右転落したという意味でこの表現を良く用いていました。

小池晃書記局長なら、日本共産党による社会党批判の諸論文を覚えているでしょう

日本共産党が昔の社会党と同じ道を歩いているようにおもえてなりません。

春日庄次郎氏らと同時期に「構造改革論」を唱えたのは、江田三郎氏でした。

若き不破哲三氏は、江田三郎氏の「構造改革論」を強く批判する論文を出しています。

今の日本共産党の日本革命路線は、「構造改革論」に似ている。

日本共産党を支援するマルクス主義経済学者は、「構造改革論」者の論考を一切読まないのでしょうか。

神奈川県知事を長く務めた長洲一二氏の日本経済論に関する著作など、面白いものもあります。

もはや崩壊した感のある正統派マルクス主義経済学とは、一体何だったのでしょうね。

日本共産党を支援するマルクス主義経済学者や法律家は、日本共産党が政権に参加したら周辺事態法により自衛隊が米軍に協力する事を認めるのでしょうか。

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