2021年11月8日月曜日

毛沢東と中国共産党は平和勢力だったのかー松竹伸幸さんのブログより、左翼人士の生き方について思うー

 松竹伸幸さんはブログで、日本共産党と平和勢力は中国共産党が台湾武力統一を策していることを強く批判すべきと繰り返し主張しています。松竹伸幸オフィシャルブログ「超左翼おじさんの挑戦」Powered by Ameba (ameblo.jp) 

11月3日のこのブログによれば、日本共産党と同党の支援者の皆さんは、米帝国主義が悪であることを公理のように考えています。

中国が尖閣、南シナ海でも武力による現状変更を目指しているのに、日本共産党と同党支援者は中国を米国のように批判しない。

松竹さんはこの理由は以下の二点から説明しています。

第一は、中国は日本の侵略の犠牲者だから、侵略した側が中国を批判することは控えねばならないという感情論です。

第二には、中国は社会主義国だから帝国主義である米国と同列においてはならないという考え方です。

松竹伸幸さんは日本共産党の綱領、大会決定について言及できない

本ブログでは何度も、松竹さんが指摘している第二の点の理論的背景、日本共産党の「平和理論」とその基礎になっているレーニンの帝国主義論について説明してきました。

松竹さんが日本共産党の綱領や大会決定について殆ど言及できないのは、これらを間違っていたとブログなどで断言すると厄介なことになるからでしょうか。

昭和36年7月の第八回大会で採択された綱領には、社会主義国は平和地域であると明記されていました。

宮本顕治さんはこの大会で、ソ連は世界平和の砦であると報告し採択されています。

第八回大会決定の視点なら、ソ連や中国の核兵器は世界平和を守ります。

毛沢東と中国共産党も平和勢力ですから、中国共産党の核兵器は世界平和を守ることになります。

松竹さんが日本共産党第八回大会決定、第九回大会決定について言及しないのは真に変です。

松竹さんはブログで、中国共産党は四年前の党大会以後、社会主義の反対物に転化したことを証明したと記しています。

これは党大会前の中国共産党は社会主義を目指しており、平和勢力だったという見解なのでしょうか。不破さんは中国共産党をそのように見ていました。

松竹さんは不破さんとは違うと思えるのですが。

侵略とは何かー日清、日露戦争は当時の国際法では合法

松竹さんが指摘した第一の点、日本人は中国を侵略したから中国を批判してはならない論の視点なら、日本人は中国の政治経済、社会の分析はできません。

日本人は中国共産党の宣伝を信じて普及せよ、という話になるだけです。そもそも、侵略云々をいうなら、昭和25年に起きた朝鮮戦争への人民解放軍参戦は大韓民国への侵略です。

日清、日露戦争の頃は、強国がある地域の支配権を争ったとき、戦勝国がその地域を支配することは国際法上、合法でした。この点は二次大戦後とは大きく異なります。

まさかと思いますが、松竹伸幸さんは社会主義国は平和地域だ、ソ連は世界平和の砦だという第八回大会決定は正しかったと考えているのでしょうか。

松竹さんは朝鮮戦争への人民解放軍参戦は、朝鮮半島の平和を守ったと考えているのでしょうか。

左翼は毛沢東と中国共産党を平和勢力とみなす

毛沢東と中国共産党には覇権主義という問題点はあったが、日本帝国主義と戦い、その後も日米安保や日本の軍国主義化を批判したから平和勢力だったとみている左翼人士は多い。

歴史にもしも、ですが1960年代や70年代前半に日米安保が廃棄されていたら、毛沢東は人民解放軍に日本攻撃指令を出したでしょう。

核攻撃指令を出したかもしれません。日中両党会談で毛沢東は、一億死んでも大したことはない、などと語っています。

民主連合政府ができていたら、日米安保廃棄で自衛隊は解散ですから。人民解放軍や紅衛兵の侵攻を妨げる力は民主連合政府にはない。

松竹伸幸さんのブログを読んでいると、毛沢東と中国共産党は平和勢力だったとお考えなのかな、と思えてしまいます。

中国共産党、朝鮮労働党は建国以来、覇権主義で戦争勢力だったという認識になると、米軍と日米安保により日本の平和と安全が守られたことになります。

中朝露は一貫して、日本侵攻を策してきました。

私見では左翼人士はこの結論が嫌だから、中国共産党、朝鮮労働党の戦争政策について思考と議論をしないように心がけています。

左翼人士は、処世術に長けた方々なのです。

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