2021年9月8日水曜日

松竹伸幸さんの日本共産党の党首公選論より、伊里一智さんの訴えを思い起こして

 日本共産党中央の政策委員会という部署に長くお勤めだった松竹伸幸さんがブログで、日本共産党の党首を党員の公開直接選挙で選ぶべきと訴えています。 

松竹伸幸オフィシャルブログ「超左翼おじさんの挑戦」Powered by Ameba (ameblo.jp)

松竹伸幸さんによれば、党首になりたい日本共産党員が地域の会議から代議員となり、次から次へと代議員に選出され、さらに全体の大会で中央委員、党首と選出されたら党首になれます。

しかし現在の規約では、他の党員に党中央の政策と異なる政策を表明、普及できません。

伊里一智さんの訴え「気分はコミュニスト」(日中出版)

35年ぐらい前ですが、東京大学の院生で日本共産党大会の代議員になって当時の党首、宮本顕治さんの退陣を訴えようとした方がいました。

この方が伊里一智というペンネームで「気分はコミュニスト」(日中出版昭和61年刊行)という本を出しています。

伊里一智さんはビラを配布するなどして日本共産党を批判したので、除名されました。

分派の結成を策した、というような話で、院生の中で同じ行動をしていた方も除籍になったようです。

伊里一智さんの本には、Yという名前の方が同調者として出ています。

この方が、その後ロシア語通訳として大成された方(故人)なのかどうか、私にはわかりません。

行方克也さんによる原則的で非妥協的な対応

伊里一智さんの件について、行方克也さんの日本共産党大会での発言が第十七回大会特集に掲載されています。

行方克也さんは、日本共産党東京の職員の方と考えられます。

行方克也さんによれば、伊里一智さんらは民主集中制の緩和と称して、理論派閥の容認、横の交流の拡大、党外出版物での批判の容認などを求めました。

行方さんは、これは分派容認であり、分派主義、解答主義の主張であるから、今後も原則的で非妥協的な対応をすると述べています。

松竹さんは理論派閥容認や横の交流拡大、党外出版物での批判の容認など主張していませんが、党首を党員の直接選挙で決めるなら、同じことになりそうです。

30数年前なら松竹伸幸さんも原則的で非妥協的な対応、とやらを日本共産党職員にされたのかもしれません。

その後一般党員がインターネットで日本共産党を批判してもそれはおかしいよ、と言われる程度になったようです。twiitterなどにそんな話が時折出ています。

伊里一智さんはその後、東京の大学教員になったようです。以前、インターネットに出ていました。

推測ですが、日本共産党から除名されて本当に良かった、という御気持ちではないでしょうか。Yさんも多分、同じだったでしょう。

理論派閥、とやらも容認できない政党では、党員は思考力が麻痺してしまいます。朝鮮労働党、在日本朝鮮人総連合会と同様です。

伊里一智さんの提案の一つ、社会党の一方的応援はその後、立憲民主党を政策協定なしで応援するという形で実現しました。

志位さんが、伊里一智さんの昔の提案を思い出したのかもしれませんね。

日本共産党と昔の社会党の共通点ー非武装中立論の採用

松竹伸幸さんは日本共産党が自衛隊活用論を言いながら実際は自衛隊解散、日米安保廃棄を目指しているので非武装中立論になっているとブログで主張しています。

この点、私もそう思います。非武装中立論ですから、日本共産党の防衛政策は昔の社会党と同じです。

憲法九条完全実施なら、自衛隊解散、日米安保廃棄で日本国家の国防力を皆無にすることになります。

日本共産党は繰り返し、憲法九条完全実施を訴えています。さいとう和子さんは憲法には一ミリも触れさせない、と訴えています。

日本共産党の安全保障論は自衛隊の違憲・合法論になっているともいえる。違憲の自衛隊が、自衛隊法により防衛出動せよという話ですから。

これでは駄目だ、という発想で松竹さんは党首公選論を訴えているのでしょうが、志位さんがこれを受け入れる可能性はゼロに近い。

志位さんが党首を党員の選挙で選ぼう、選挙戦では公開で論戦をしよう、と決断すればできそうですが。

党首公選実施のためには規約改正が必要

日本共産党規約第十三条は、全ての指導機関は党大会、それぞれの党会議、支部総会で選挙によって選出されると明記されています。

指導機関は、次期委員会を構成する候補者を推薦します。この条項により、大会で誰が次期の中央委員になるかを、現在の指導機関が推薦できます。

現在の指導機関により選ばれた中央委員が、党首の意思と異なる方を指導機関に推薦するはずもない。

規約第十七条は、国際的・全国的な問題については党員は党の全国方針に反する意見を勝手に発表しない、とあります。

党首選挙で候補者が論戦をするなら、第十三条と第十七条を改正せねばならないでしょう。

候補者は国際的・全国的な問題について全国方針に反する意見を勝手に発表するでしょうから。

規約に何がどう記載されていようと、志位さんが良い、と言えば日本共産党では良いのかもしれませんが。朝鮮労働党と日本共産党は似ています。

日本共産党の党首公選が実現しても、自衛隊解散・日米安保廃棄なら金正恩が日本に核攻撃

ところで、自衛隊解散、日米安保廃棄で日本国家の国防力を皆無にするという日本共産党の宿願が実現したら、金正恩は日本に核攻撃を断行して民族の英雄になるでしょう。

自衛隊解散、日米安保を廃棄した頃に日本共産党の党首が党員の選挙で選ばれても、金正恩により水葬されてしまう可能性があります。

水葬、とは物騒な表現ですが、平成26年11月23日の朝鮮中央通信に掲載されている国防委員会声明は日本を水葬する、と述べています。

松竹伸幸さんのブログには、金正恩と朝鮮労働党による核ミサイル攻撃に日本がどう反撃すべきか、という話が出ていません。

日本共産党員は朝鮮労働党の核軍事力についての思考と議論を嫌がります。厄介だからでしょうね。







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