「偉大なソヴェト軍隊の武力で、わが祖国が日本帝国主義の植民地支配から解放された..」(金日成選集第一巻、p287より)
在日本朝鮮人総連合会の皆さん。皆さんは朝鮮学校で「偉大なる首領金日成主席の指導するパルチザン、朝鮮人民軍が日本帝国主義を打倒し、祖国を解放した」旨学んだことでしょう。
これは大嘘です。そもそも、62年ほど前の「金日成選集」には、上記のように「朝鮮を解放」したのは「偉大なるソヴェト軍」であると明記されていました。
「金日成選集」は今日では入手困難ですが、在日本朝鮮人総連合会の老幹部なら持っているかもしれません。
在日本朝鮮人総連合会の皆さんは、まずは御自分たちの大先輩がどのような宣伝をしてきたのかを大先輩の残した文献に基づいて検討し、史実を素直な眼で見つめるべきです。
偉大なソヴェト軍とやらは日ソ中立条約を破って満州に侵攻し、日本人を虐殺、拉致しました。偉大なソヴェト軍は朝鮮半島でも同様の残虐行為をいくらでもやったでしょう。
「金日成将軍略伝」によれば、金日成はソ連軍の一部隊にいたにすぎない
「金日成将軍略伝」によれば、1945年8月9日、偉大なソヴェト軍隊とやらは対日戦に参加しました。
金日成将軍の襲撃班はすみやかに結集され、不敗のあたらしい一部隊に編成され、ソヴェト軍隊といっしょになって、日本帝国主義者どもを撃滅する戦闘にくわわったそうです(同書p287)。
在日本朝鮮人総連合会の皆さんの大先輩によれば、金日成はソ連軍の一部隊にいただけだったのです。現実にはこれすら嘘で、金日成一味は日本軍に討伐されてソ連領に逃亡していました。
金日成は昭和20年8月15日の終戦をハバロフスク近郊で迎えましたから、満州から朝鮮半島へ侵攻した極東ソ連軍には一切参加していません。
金日成が極東ソ連軍の秘密偵察部隊、88特別独立狙撃旅団(通称は88旅団)の大尉だったことは、88旅団にいた元北朝鮮人民軍作戦局長ユ・成哲氏により明らかにされました(「金日成 その衝撃の実像」東亜日報・韓国日報編、1992年講談社刊行)。
「金日成選集」第二巻に掲載されている「八・一五解放五周年に際しての、平壌市人民委員会の記念祝賀大会における報告」(1950・八・一五)で金日成は次のように正直に述懐しています。
「われわれがこうした大きな成果をたたかいとることができたのは、まず何よりも、偉大なソヴェト軍隊の武力によって、朝鮮人民が日本帝国主義の植民地支配から解放されたというだけでなく、
ソ同盟が朝鮮人民に私心のない、友好的な援助をあたえてくれたおかげなのである(拍手)。
だからこそ、全朝鮮人民は解放五周年をむかえるにあたって、
偉大なソヴェト人民と世界勤労大衆の指導者であり、朝鮮人民の解放の恩人であるスターリン大元帥に、全民族的な祝賀と感謝をおくるものである」(全員起立して、万雷のような拍手)。
(金日成選集第二巻、p52より)。
記念祝賀大会での金日成の報告の最後は次です。
「われわれの解放者である偉大なソヴェト人民と、その英明な指導者であり、朝鮮人民解放の恩人であり、もっとも親愛な友である偉大なスターリン大元帥万歳!」
(全員総起立で、場内われるような万雷の拍手がながくつづく)。(金日成選集第二巻、p68より)。
対北朝鮮ラジオ放送で金日成批判をやれば、国家安全保衛部の皆さんが必ず聴取する
日本政府は対北朝鮮ラジオ放送で、「金日成選集」のこれらの記述をそのまま紹介したらどうでしょうか。
国家安全保衛部にお勤めの皆さんは、仕事上対北朝鮮ラジオ放送を聴取せねばなりません。国家安全保衛部の皆さんは「金日成選集」など知らないでしょうから相当驚くことでしょう。
祖国を解放したのが「偉大なる首領金日成同志」ではなく、スターリンとソ連軍だと「偉大なる首領金日成同志」が語っていたというのですから、どうしようもない。
金日成が終戦をハバロフスク近郊で迎えたこと、金日成が日本軍に討伐されてソ連に逃げてしまったことなども、被拉致日本人を監禁している国家安全保衛部の皆さんにお知らせしましょう。
こんなことが朝鮮人民軍兵士や、北朝鮮の住民の中に知れ渡っていったら金日成や金正日への忠誠心などなくなってしまいます。
対北朝鮮ラジオ放送で金日成批判を続ければ、国家安全保衛部の最高幹部が責任を金正恩に問われる―被拉致日本人救出のためには国家安全保衛部を窮地に追い込まねばならない―
対北朝鮮ラジオ放送での金日成批判が続けられれば、国家安全保衛部の最高幹部が金正恩から責任を問われ、処刑ないしは政治犯収容所送りになってしまう可能性もあるのです。
元々、国家安全保衛部の最高幹部は相当な権力を手中にしてしまいますから、金正日により粛清(処刑ないしは収容所送り)されてしまった人すらいます。
現在の最高幹部金元弘はそれを熟知していますから、必死になって日本政府にラジオ放送をやめろと脅迫してくるでしょう。
そのとき日本政府は、「ラジオでの金日成批判をやめてほしいなら、直ちに被拉致日本人を返せ」と言えば良い。
国家安全保衛部が被拉致日本人を引き渡さなければ、対北朝鮮ラジオ放送で金正日の女性問題を暴露してしまえば良い。
テロ国家北朝鮮との被拉致日本人救出のための「対話」をし解放交渉をするためには、被拉致日本人を監禁、監視している国家安全保衛部を窮地に追い込まねばならない。
外務省間で信頼関係を構築し「行動対行動の原則」などを文書で確認しても、国家安全保衛部最高幹部は哄笑するだけです。
国家安全保衛部の担当者は、業務上対北朝鮮ラジオ放送を聴取せねばならないことを重ねて訴えたい。
金日成の「スターリン大元帥万歳!」は「NHKスペシャル・朝鮮戦争」で放映された―国家安全保衛部の皆さんの忠誠心喪失を目指して―
金日成がスターリン万歳と叫んでいたことを放送で聴いても、国家安全保衛部の皆さんはなかなか信用しないでしょう。
幼児期から金日成の教示こそすべてと頭に叩き込まれてきた人たちですから。
「民族の太陽」が日本軍に討伐されてソ連に逃げてしまったなら、軍事の天才ではありえない。国家安全保衛部の皆さんは嫌な気分になるでしょう。
しかし、業務上ラジオ放送を聴かねばならないのです。繰り返し聴けば、金日成、金正日に対して様々な疑問がわいてくるはずです。
国家安全保衛部の皆さんに、業務を真面目に遂行する気を失くしていただきましょう。
逃亡後金日成はソ連軍の一大尉になりましたから、スターリン万歳と叫ばざるをえなかったのです。若き金日成は内心では、みじめな気分だったかもしれません。
金日成が1949年2月にモスクワを訪問した際に演説し「スターリン大元帥万歳」と述べる音声が、「NHKスペシャル・朝鮮戦争」(91年)に放映されたそうです。
日本政府は対北朝鮮ラジオ放送で、これを北朝鮮の国家安全保衛部、朝鮮人民軍兵士の皆さんにお知らせするべきです。
中国東北部で視聴できる衛星放送で「NHKスペシャル・朝鮮戦争」をたびたび放映すれば、朝鮮族がそれをCDに録画して北朝鮮に運びます。
場合によっては、金正恩や妹金ヨジョンも見るかもしれません。「歴史の戦い」を日本側から仕掛けるべきなのです。
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