2014年5月31日土曜日

北朝鮮の国家安全保衛部、対南工作機関幹部らによる外貨稼ぎと暴力団員の組への資金上納

北朝鮮の最高幹部たちが最も恐れているものは「張成澤の一味」というレッテル貼りだ―


被拉致日本人救出のためには、被拉致日本人を監禁している連中の実情を可能な限り正確に把握せねばなりません。私見ではこの連中は国家安全保衛部です。

話が逸れるようですが、暴力団員らで構成されている小社会について少し考えてみましょう。暴力団員は毎月いくらかの指定された金額を親分に上納せねばならないそうです。

その額を集められず、僅かな額しか上納できなかったら、その暴力団員はどうなるのでしょうか。組の慣習により違いはあるのでしょうが、暴力の制裁が課される場合もあるかもしれません。

組長や若頭からの制裁を免れるためには、組員は血眼になって金を集めるしかない。息のかかっている中小零細企業の経営者、特に性産業や遊興業経営者から資金集めをするのでしょう。

張成澤は優秀な「若頭」「若頭補佐」だった


私は、北朝鮮の最高幹部らはこのような状況にあるように思えてならない。国家安全保衛部だけではないでしょう。

もう少し暴力団に例えて表現するならば、「若頭」「若頭補佐」のごとき人物が組長を引退させることを画策し、それが組長にばれて消されてしまったとします。

そのとき、「若頭」「若頭補佐」の腹心の部下として組の内外に知られていた幹部はどう行動するのでしょうか。

保身のためには、必死に資金集めをして組長に献上し忠誠心を示すしかないはずです。消された「若頭」「若頭補佐」と自分は関係がないことを示すには金を出すしかないはずです。

張成澤は「若頭」「若頭補佐」に相当する人物でした。中国に石炭や鉄鉱石などを売って相当な外貨稼ぎをしていたはずです。

北朝鮮の国家安全保衛部、朝鮮労働党の宣伝扇動担当部署、朝鮮人民軍、対南工作担当機関、政務院などの最高幹部には張成澤と人脈を築き、それを周囲に公言していた人物は少なくないはずです。

彼らは皆、「張成澤一味」というレッテルを貼られて銃殺ないしは政治犯収容所送りにされることを恐れているに違いない。

韓国の情報では、張成澤の一族は殆ど皆、公開処刑にされました。北朝鮮の最高幹部なら張成澤一族の末路について詳細な情報を得ているはずです。

張成澤の一味というレッテルを貼られないようにするためには、あらゆる経路から外貨を獲得して金正恩に献上し、忠誠心を示すしかない。

北朝鮮外務省を裏で仕切っているのは国家安全保衛部だという説がありますが、その可能性は十分にあります。

北朝鮮外務省が「再調査」の約束をした背景には、国家安全保衛部最高幹部が張成澤一味という類のレッテル貼りを怖れ、必死に外貨稼ぎをしているという事情があったと考えます。

被拉致日本人を監禁、監視している国家安全保衛部を攻撃するべきだ


繰り返しますが被拉致日本人奪還のためには被拉致日本人を監禁、監視している連中、国家安全保衛部をあらゆる手段で攻撃し弱体化させねばならないはずです。

国家安全保衛部の結束力をそぎ、窮地に陥れるために日本政府は対北ラジオ放送で金日成、金正日を批判するべきです。

これにより北朝鮮の住民の中で金日成や金正日に対する侮蔑的な言辞が広まれば、国家安全保衛部の最高幹部が責任を問われます。

最高幹部が銃殺ないしは政治犯収容所送りになりうるのです。国家安全保衛部の最高幹部はそういう末路になった人間が多い。

小泉訪朝のときの北側の実務最高責任者は、国家安全保衛部の人間だったようです。その人は2年くらい前でしたか、銃殺されてしまいました。

今回の日朝交渉で外貨を得られなければ、担当している国家安全保衛部の人間は責任を問われて銃殺されてしまうかもしれない。

張部長(張成澤)と親密な関係にあったとレッテルを貼られる可能性大です。国家安全保衛部の大幹部はそうしたことを予想しているはずですから、相当な精神的ストレスを抱えているはずです。

対南工作機関が外貨を稼ぐためには、万景峰号で朝鮮商工人から巻き上げる


対南工作機関の連中も同じです。総連幹部や日本国内にいる非公然組織の工作員を脅して外貨を得られなければ、張成澤の一味とレッテルを貼られかねない。

外貨を得るためには何としても万景峰号を日本の港に入港させ、総連幹部や非公然組織工作員に激を飛ばして外貨を得ねばならない。

国家安全保衛部、対南工作組織そして朝鮮人民軍幹部の誰もが、張成澤一味とレッテルを貼られないようにするためにも外貨獲得と金正恩への献上による生き残りを策しているのです。

対南工作機関の連中に外貨稼ぎを許さないために、日本政府は北朝鮮を訪問した在日朝鮮人の日本への再入国を拒否すべきです。

暴力団員にとって、日ごろから自分の脅しに屈して資金を上納してくれている中小零細企業経営者との面会の機会は大変大事でしょう。その場でしかるべき脅しをせねばなりません。

対南工作機関と在日本朝鮮人総連合関係者の面会もこれと同様です。朝鮮商工人の中には、性産業や遊興業で相当な資産を持っている人間が少なくないことも留意するべきです。

外務省高官は北朝鮮の国家安全保衛部、対南工作機関、政治犯収容所について承知しているのか―国家公務員試験にそれらは出題されない―


外務省の皆さんは、国家安全保衛部について何か御存知なのでしょうか。

外務省の北朝鮮について紹介、説明するホームページには、国家安全保衛部、政治犯収容所、公開処刑などの記載はありません。

「党の唯一思想体系確立の十大原則」も記載されていません。対南工作の実態の記述もありません。これでは、北朝鮮は普通の発展途上国と国民が思ってしまいます。

外務省の皆さんもその程度の認識ではないでしょうか。外交官試験ではこの類のことの知識を問われることはありえません。

外務省の皆さんは、朝鮮商工人には性産業や遊興業で相当な資産を築いた方々が少なくないことを御存知なのでしょうか。

その中には暴力団員と密接な人脈を持っている方もいるのです。組の「企業舎弟」のような方もいるでしょう。

朝鮮商工人からも資金を巻き上げることを、対南工作機関や国家安全保衛部の幹部は策しています。資金獲得対象は日本政府だけではない。

外交官試験や国家公務員試験、あるいは有名大学の法学部、経済学部の講義やテキストにこれらが出てこなくても、御自分たちで北朝鮮に関するいろいろな文献を読んで頂きたいですね。

変な奴とみなされるでしょうが、変な奴が各分野でそれなりにいるから、多くの人が平和ボケになっていても日本社会がこれまで維持されてきたのかもしれません。

朝鮮労働党幹部の思考と行動は暴力団幹部のそれと似ています。中国共産党幹部の思考と行動様式も、大局的には同様です。

外務省高官には、暴力団や極左団体の思考と行動様式を研究していただきたいものです。

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