2019年12月22日日曜日

日本共産党、左翼に安全保障政策はない

日本共産党、左翼人士は安倍内閣がアジア最大の戦争勢力とみなす


私は繰り返し主張していますが、レーニンの「帝国主義論」の見地では帝国主義、金融資本が戦争を引き起こします。

そこで日本共産党、左翼にとって世界では米国、アジアでは米国の目下の同盟者たる安倍内閣が最大の戦争勢力です。

安倍内閣の軍拡を批判する中国共産党、朝鮮労働党と韓国政府、韓国左翼はいろいろ問題はあっても大局的には平和勢力です。

最近の日本共産党は中国共産党が覇権主義であると批判しますが、戦争国家だという批判は決してしません。

中国共産党は尖閣を自国領と規定し、繰り返し船舶を尖閣周辺に侵入させていますが日本共産党、左翼人は中国人民解放軍が尖閣に侵攻したらどうするか、という議論は決してしない。

習近平が台湾併合のために台湾を攻撃したらどうするかという議論も、左翼は決してしない。

安倍内閣の軍拡を徹底批判している同志が戦争を始めるなどという事を言い出す日本人こそ戦争勢力だ、と日本共産党、左翼人士はみるのです。

従って日本共産党に安全保障政策など存在するはずもない。憲法九条こそ最大の安全保障だ、という話です。


日本共産党、左翼人が訴える憲法九条を基礎にした外交とは―自衛隊解散が前提


日本共産党の文献を見ると、同党はまず日米安保廃棄を実現する。

その後、国民の合意が得られたら自衛隊を解散する。日米安保廃棄と自衛隊解散により、憲法九条が完全実施できる。

日本が軍事力を一切なくし、憲法九条を完全実施してこそ、周辺諸国への軍縮を呼び掛ける資格ができるという発想です。

日本が一切の軍事力を持たないようになれば、アジアで最大の戦争国家がなくなりますからアジアには平和が訪れる。

中国共産党、朝鮮労働党、ロシア、韓国と日本は真の友好関係を結ぶことができる。

自衛隊解散が今すぐに実現できないなら、自衛隊の保有武器が少しでも減るよう全力を注ぐのが、日本共産党と左翼人の使命です。

こんな視点で、日本共産党と左翼人は桜の見物方式で大騒ぎをしているのです。

日米安保廃棄、自衛隊解散は日本共産党と左翼人士の宿願ですが、日本侵攻を策す中朝露の願いでもあります。


習近平、金正恩は日本共産党、左翼の視点では平和のために戦う指導者-安倍内閣の軍拡を批判しているから―


習近平、金正恩は日本共産党の視点では、平和のために戦っている優れた指導者です。

この類の発想は、若い頃ベトナム反戦運動に参加した「団塊の世代」やそれより上の方々には受け入れられやすい。

「戦争を知らない子供たち」という歌が昔流行しました。

今聞いてみると、この歌は「団塊の世代」のテーマソングのように思えます

「戦争が終わって、僕らは生まれた。戦争を知らずに、僕らは育った~」という歌詞です。

小学校の頃、私はよくこの歌を聴きました。良い歌と思いますが。

ベトナム戦争反対、の運動に若い頃身を投じた方々は、ベトナムを支援した中朝は平和勢力そのものです。

久しぶりに、小田実「歴史の転換のなかで」(昭和55年、岩波新書)を少しめくってみました。

小田実さんによれば、金日成と北朝鮮は「非同盟政治」「非同盟経済」「非同盟軍事」を追求しています。

主体思想は「非同盟文化」の思想だそうです(同書p93)。

この本が出た頃、北朝鮮の凄惨な人権抑圧はまだあまり知られていませんでした。残念ながら、小田さんはこの後もずっと、北朝鮮の実状を把握しなかった。

ベトナム戦争反対運動に若い頃身を投じた方は、ベトナムを支援した中朝が戦争国家という事実を認めることは極めて困難なのでしょう。

左翼は中国、北朝鮮による核軍拡の実態について、思考と議論ができない。

山本太郎さんとれいわ新選組の皆さんも、習近平、金正恩は米国、安倍内閣の軍拡を批判しているから平和勢力、進歩勢力とみるのでしょうか。

金正恩の核ミサイルの標的は日本なのですけれどね。

核兵器の小型化、軽量化のためにミサイル実験を繰り返す金正恩が平和勢力なら、言葉の遊びとしか思えません。







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