左翼は「たたかう市民」「たちあがる市民」という表現を好みます。
故小田実さんもよくこの表現を用いていました。
もう37年くらい前になるかと思いますが、東京都知事選挙に毎日新聞OBの松岡英夫さんが立候補しました。
この時の選挙戦の最終日に、小田実さんが池袋駅前での街頭宣伝に弁士として登場しました。
演説の詳しい内容を覚えていないのですが、社共は既成左翼だから駄目だ、という話だったように思います。
小田実さんは、社会党、共産党などの既成左翼は憲法の原理にある反抑圧、という視点がないから駄目で、「たたかう市民」の大きなかたまりを作らねばならない、という訴えをいろいろな場でしていました。
若い頃ベトナム反戦運動に熱心に参加なさった小田実さんは、米国や大日本帝国とたたかったという毛沢東、金日成を高く評価していました。
小田実さんは毛沢東、金日成はそれぞれ中国、朝鮮半島の「たたかう市民」の指導者だと把握していたのではないでしょうか。
山本太郎さんは中国共産党、朝鮮労働党を平和勢力とみるのか
れいわ新選組の山本太郎さんの街頭での熱い演説は、往年の小田実さんを思い起こさせます。
山本太郎さんは小田実さんのように、中国共産党、朝鮮労働党を「たたかう市民」とみなすのでしょうか。
れいわ新選組の運動員の中には、そういう方がいるらしいですね。
左翼の平和理論で世界を把握するなら、米国と安倍内閣がアジアで最大の戦争勢力です。
米国と安倍内閣の軍拡を批判する中国共産党と朝鮮労働党は平和を愛する進歩勢力です。
山本太郎さんも同様の見解なのでしょうか。街頭演説会で伺ってみたいものです。
中国共産党、朝鮮労働党は「基地のない沖縄」を支持するから「平和勢力」
私見では、日本共産党と左翼知識人は中国共産党、朝鮮労働党を平和を愛する進歩勢力とみます。
日本共産党は香港での人権抑圧で中国共産党を強く批判していますが、中国共産党は戦争勢力だ、尖閣に侵攻しうるという主張はしない。
中国共産党、朝鮮労働党は安倍内閣による軍拡を徹底批判し、「基地のない沖縄」をつくることを支持しています。
従って日本共産党、左翼知識人にとって中国共産党、朝鮮労働党は平和を愛する進歩勢力です。
習近平、金正恩を中国と朝鮮半島の「たたかう市民」の指導者と左翼はみる。
尖閣から沖縄に侵攻するためには「基地のない沖縄」をつくらねばなりませんからね。
日本への核ミサイル攻撃を断行しうる金正恩にとって、最大の妨害者は米軍です。東京や大阪にミサイル攻撃をしたら、米軍人とその家族にも沢山犠牲者が出ます。
米国世論は沸騰し、金正恩は米の核ミサイルなどで報復されうる。
強力な日米軍事同盟が、日本の平和を守っている。左翼はこれを認められない。
「たたかう市民」の指導者が戦争勢力という話ですから。
左翼政治家、左翼知識人は中朝の核軍事力について、目を背けるしかない。
事実に目を背ける。これが左翼の生き方なのです。
0 件のコメント:
コメントを投稿