2019年12月31日火曜日

日本共産党、左翼知識人の富裕層課税強化論より思う―大門みきし参議院議員は、株式会社、金融資産市場の存在意義を理解できないのか―

「自宅や農地などには特例措置を講じたうえで純資産で5億円を超える部分に低率で課税します」(日本共産党の参議院選挙時の政策より抜粋)。


日本共産党、左翼知識人、マルクス主義経済学者は安倍内閣により大企業と富裕層が優遇され、不当に資産を蓄積しているとみなします。

大企業には研究開発減税などが適用されるから、中小企業より法人税の税率が低くなっていると宣伝しています。

富裕層は日銀の金融緩和による株価上昇による株式の売買、株の配当で大儲けしている、と宣伝しています。

日本共産党中央にお勤めの吉岡正史さんら日本共産党職員、議員はこんな発想でよく呟いています。

大企業への減税云々については、今回はふれません。富裕層への課税強化論について考えてみましょう。

日本共産党と左翼知識人に問いたい。

株式の保有、売買により所得を得るのは悪行なのか―リスク(危険)を引き受ける事への収入は正当


富裕層が株式の売買で儲けている、との主張ですが、株価が低い時に株式を購入した方々が上昇したときに売却し、多少の利益を得るのは悪行でしょうか。

株価がいつ下落するか、予想は困難です。

株式売却後、さらにその株価が上昇している場合もある。

株式を保有し続け配当を得るのは悪行でしょうか。

庶民とかけ離れた所得と資産を保有する富裕層が存在するのは明らかですが、その方々が得た所得と資産が暴力行為などの犯罪で獲得されたものでないなら、規制すべきではない。

富裕層が日本企業の株式を大量購入すれば、日本企業はその資金を原資に設備投資を増やしうる。

株式購入はリスク(危険)のある資産購入ですから、安全な金融資産(定期預金等)購入の場合より高い収益が得られるのは当然です。

ある株式を保有しても得られる配当が定期預金の利子率より低ければ、その株式を保有する意味はほとんどない。

赤字を継続している企業の経営者が、配当をゼロにする場合がありますが、企業存続のためにはどうしようもない。

日本経済の持続的成長のために、内外の富裕層が日本企業の株式、財とサービスを大量購入する政策を


株式保有による配当所得に課税を強化すれば、株式に対する需要が減少し、株価を下げる圧力となる。

日本経済の持続的成長のためには、富裕層がその所得を、日本国内で生産される財とサービスに消費するような政策、日本企業の株式購入に向ける政策を実施すべきです。

富裕層が高級ホテルに宿泊し、贅沢な食事をすればホテルや高級料理店の売り上げになるのです。消費税の税収にもなる。

年収数億円、数十億円の高額所得者なら、一晩で数百万円の奢侈生活が可能でしょう。

外国の富裕層が日本企業の株式を大量購入し、保有しつづけるなら、その方は日本企業の持続に貢献している。

日本企業が外国企業との競争に敗北し、十分な利益を計上できなくなったら株価が下落し、配当も減少する。

企業経営者から見れば、銀行からの借り入れより、株式発行による資金調達の方が有利な場合は多い。

株式を購入してもらえば返済の義務はないのですから。企業が存続すれば労働者は雇用を維持される。

大門みきし参議院議員に問う


日本共産党、左翼知識人、マルクス主義経済学者には株式会社、金融資産市場が資源の効率的配分に貢献することがわからない。

大門みきし参議院議員は、日本共産党で経済政策部門を担当されているようですが、株式会社、金融資産市場が資源の効率的配分に寄与するという見解に対しどう考えているのでしょうか。

日本共産党は市場経済で社会主義を目指すそうですが、それなら株式会社と金融資産市場は存続することになります。

富裕層が国内の企業の株式大量購入あるいは国内の財とサービスを大量購入する政策は、どんな政党が政権をとっても必要となるはずです。

上記は概ね、新自由主義者の視点ということになるでしょうが、富裕層への課税強化については新ケインズ派でも否定的な方はいます。

私見では米国の新ケインズ派の一人、Greg Mankiwが最近Blogに発表した論考How to Increase Taxes on the Rich (If You Must)はその一つです。




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