2014年6月1日日曜日

北朝鮮はなぜ日本に船の入港を認めろというのか―朝鮮総連関係者は金正恩に金と奢侈物資を船で運ぶ―

万景号で対南工作機関や国家安全保衛部朝鮮総連関係者に資金と物資獲得指令を出す


北朝鮮についてよく御存知ない方は、なぜ北朝鮮が船の入港を認めろというのか、よくわからないかもしれません。

万景峰号という北朝鮮の船は、北朝鮮にとって宝船です。この船で、朝鮮総連関係者は金正恩に金と物資を運ぶからです。

金と物資は、対南工作機関の朝鮮総連担当者に献上される場合もあれば国家安全保衛部に献上される場合もあります。

国家安全保衛部は、北朝鮮に帰国した在日韓国・朝鮮人の親族(帰国者と言います)を人質にして、在日韓国・朝鮮人を脅迫します。

「こいつは韓国のテレビ番組をCDで見るような死に値する罪を犯した。救いたければ3000万円よこせ」

表現は多少異なるでしょうが、結論はこういうものです。

対南工作機関担当者は、朝鮮商工人に「主体革命偉業」「民族の悲願としての統一への貢献」などを訴えて、朝鮮商工人の名誉欲をそそり資金を献上させます。

朝鮮商工人に勲章を授与し、北朝鮮訪問時に厚遇するのです。

現時点ではこの類の宣伝は朝鮮商工人にもあまり効果がなくなっているかもしれません。対南工作機関も、帰国者を使って朝鮮商工人を脅すかもしれません。

朝鮮商工人をあの手この手で脅かせば外貨を獲得できる


朝鮮商工人を様々な手法で脅せば、数千万円くらいは稼げると対南工作機関や国家安全保衛部は見込んでいるはずです。おだてて駄目なら、脅かすのが朝鮮労働党です。

彼らの手元には、裕福な朝鮮商工人とその親族の一覧表があるはずです。北朝鮮の幹部は、朝鮮総連のしかるべき幹部に裕福な朝鮮商工人の名前と現状を提出するよう、求めているでしょう。

こんなことを言うといかにも私が凶悪な人物のように思われてしまいますが、私は在日朝鮮人(元総連幹部)からこの類の話を何度も伺っています。

張明秀氏の「裏切られた楽土」(講談社)などはこの分野の代表的な文献です。

朝鮮総連側の人物は、朝鮮総連内ではさほど高い地位にいない場合もあります。在日本非公然組織の大幹部はそういうことが多いのです。

外貨をどうやって調達するかという具体的な打ち合わせを、朝鮮労働党幹部と在日本非公然組織の大幹部が万景峰号でやるのです。

北朝鮮に行ってやる場合もあるでしょうが、万景峰号でこれを恒常的にできれば、より多くの外貨を獲得できます。金正恩とその取り巻きに献上する奢侈品も獲得できます。

北朝鮮にとって万景峰号は宝船なのです。

以前の日本側との交渉担当責任者は柳敬(国家安全保衛部の大幹部)


小泉訪朝のとき、北朝鮮側の実務最高責任者だった国家安全保衛部幹部は柳敬(リュウ・ギョン)という名前であると韓国の新聞に出ていました。

この人物が処刑されたという記事が2年くらい前に出ました。処刑はもっと前でしょうから、金正日の生前だったかもしれません。家族は恐らく、政治犯収容所送りになったでしょう。

柳敬は、日朝平壌宣言で日本に大金を支払うと確約させたにもかかわらず、結局資金獲得に失敗したのです。

北朝鮮の論理からいえば、偉大なる将軍様の権威を傷つけたのですから処刑されて当然です。北朝鮮では政治犯に裁判はありません。

現在の国家安全保衛部担当者は、柳敬とその家族の末路を熟知しています。外貨獲得に失敗すれば・・・という脅迫に日夜悩まされているはずです。

北朝鮮は必ず、先に金と物資を持ってこいと要求するでしょう。安倍総理が飛行機で金と食糧を持ってこいというかもしれません。

人質の解放交渉の際は、いつでもこういう話になったはずです。こんなとき具体的にどうすれば良いのかという点ですが、警察幹部ならいろいろ知恵を出してくれるはずです。

外務省と警察の協力がどうしても必要です。くだらない要求をしてきたら、在日朝鮮人の再入国拒否だけでなく対北朝鮮ラジオ放送で金日成、金正日批判を徹底的にやるべきです。

そうなったら、国家安全保衛部の担当者が責任を取らされることに留意していただきたい。

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