志位さんは、日本共産党とソ連共産党の友好と協力の関係を何とかして内緒にしたいのですね。
志位さんの近著「新・綱領教室」には、昔の日本共産党、国際共産党日本支部が理論と運動の双方でソ連から指導を受けていたことを一切言及していません。
この本だけを読んだ若い日本共産党員は、日本共産党がソ連や中国から大国主義的干渉を受けたとか言われても、干渉という語の意味がよくわからないでしょう。
赤の他人が突然、貴方はこうしなさい、ああしなさいと言ってきたら普通は無視します。
若い日本共産党員は、ソ連や中国からの大国主義的干渉をそんな調子で受け取っていると考えられます。
宮本顕治さんはソ連共産党に心酔していた
昭和33年頃に至るまで長年ソ連共産党、中国共産党から指導と物質的支援を受けてきた古参の日本共産党員は、ソ連共産党と中国共産党に深い崇敬感を抱いていました。
北京機関に所属していた方々は、毛沢東に心酔していたと考えられます。宮本顕治さんは、ソ連共産党に心酔していました。
第七回大会(昭和33年7月)、第八回大会(昭和36年7月)の頃の日本共産党員は、ソ連は社会主義から共産主義建設の段階に入っており、成功していると大真面目に信じていました。
これは、宮本顕治さんがこの時期に雑誌「前衛」に掲載した論文や、、第七回大会決定、第八回大会決定を虚心坦懐に読めば明らかです。
志位さんは勿論、第七回大会決定、第八回大会決定や宮本顕治さんの「前衛」掲載論考を御存知です。
それでも志位さんは、「新・綱領教室 上」(新日本出版社刊行、p29)で第七回党大会で日本共産党は自主独立路線を確立したと述べています。
従って志位さんの言う自主独立路線とは、ソ連を理想郷とする路線です。
ソ連共産党の指図は受けないが、ソ連共産党の経験に学び、日本をソ連のような社会にしていくことが日本共産党の使命であるという自主独立路線です。日本のソ連化、ですよ。
宮本顕治さんの上記論文や第八回大会での宮本顕治さんによる中央委員会報告から、ソ連共産党への深い崇敬感が節々に感じられます。
不破さんは、ソ連共産党は駄目だったが中国共産党はレーニンの道を歩むようになったと見た
不破さんは、ソ連共産党は駄目だったが中国共産党はいろいろあっても、レーニンが示した道に復帰し、市場に強い社会主義を目指していると判断したのでしょう。
昔の日本共産党員は、ソ連共産党と中国共産党、朝鮮労働党を尊敬していたのです。これは、宮本顕治さん、不破哲三さんの文献を普通に読んでいけば明らかです。
中野顕さん(日本共産党新宿)、中村正男さん(日本共産党大阪)は、昔の大会決定や宮本顕治さんの論考、岡本博之さんの著作「科学的社会主義」を御存知でしょう。
日本共産党の昔の文献や、不破さんの著書「北京の五日間」を、若い日本共産党員や民青同盟員にも読んでもらいたいですね。
志位さんの「新・綱領教室」には、不破さんが二十年間にわたり行ってきた中国共産党との科学的社会主義の理論交流の意義の説明がありません。
志位さんは中国共産党との科学的社会主義の理論交流も、内緒にしたいのでしょうね。
0 件のコメント:
コメントを投稿