上記の件、私はtwitterや本ブログで繰り返し論じています。
志位さんの近著「新・綱領教室 上」(新日本出版社刊行、p168)に台湾有事に関する次の記述があります。
台湾をめぐって米中の軍事衝突が起こり、米国が軍事介入を始めたさいに日本が安保法制を発動して武力行使をはじめたらどうなるか。
東アジアと世界の平和を根底から危うくし、日本列島を戦火に巻き込むとてつもない大惨事を引き起こすそうです。
志位さんは台湾有事とは、米国が台湾海峡で中国海軍に戦争を仕掛ける事態と宣伝
この記述からも明らかなように、志位さんは台湾有事とは、中国共産党が台湾解放などと称して台湾を攻撃する事であることを認められない。
志位さんは台湾有事とは米中の軍事衝突、米国の軍事介入だというのですから。
台湾情勢をよく知らない日本共産党員と支援者がこれを読めば、台湾有事とは米国が台湾海峡で中国海軍と戦争を始める事態だと考えるでしょう。
志位さんの台湾有事論は、その時日本政府が安保法制を発動して中国共産党と戦争をするという話になっています。
侵略戦争を始めるのは米帝国主義とその目下の同盟者、日本であり、中国共産党は防衛のために核軍事力を保持しているという見方です。
志位さんは、レーニンの帝国主義論に依拠したこの見方を変えられません。これを変えたら、日本と台湾を守るためには日米軍事同盟強化が必要だという話になりますから。
志位さんは、中朝露が日本の支配、攻撃を策していることを認めれないのです。
台湾有事の際、中朝露は共謀して日本と台湾を攻撃する
私見では台湾有事の際、中国共産党は台湾と沖縄を攻撃します。
ロシアは北海道にミサイル攻撃。朝鮮労働党は在日の朝鮮労働党非公開組織に大都市での生物化学兵器散布などのテロ指令を出します。
金正恩は日本の大都市にミサイル攻撃を断行しうる。日米軍事同盟が弱体化したら、日本とと台湾の有事に米国が何もしない可能性はあります。
その時、中朝露が共謀して日本と台湾を攻撃すれば、中朝露は多少の傷を負っても勝利できる。勝てる戦争なら、中朝露は断行します。
志位さんは中国共産党に、台湾政府と話し合えとは言えない
中国共産党は、台湾住民が自由に表明した民意の結果である台湾政府の存在を認められません。
中国共産党の理屈では、台湾政府の存在を認める人は祖国分離主義者です。これは最大の非難の言葉です。
志位さんが平和的な話し合いで解決せよというとき、中国共産党は台湾政府と話し合うべきだとは言えない。「新綱領教室」は、話し合いが行われるべきだというだけです。
話し合いの主体についての記述はありません。
志位さんは、中国共産党と台湾政府の関係を、日本共産党と反党分子の関係のように把握していそうです。変な見方ですが、不破さんが以前そんな話をしていました。
日本共産党だけでなく日本の政党は皆、台湾政府の存在を公に認めることはできません。
台湾政府の存在を公に認めると、中国共産党との交流が一切できなくなってしまうからでしょう。
中国共産党との交流を重視する左翼知識人は台湾政府の存在を認めることはできません。
厄介な話になるからです。厄介な事には関わらないようにしよう、という政治家、知識人は実に多い。
日本国家の存亡について関心のない政治家、知識人が日本を蝕んでいます。
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