暴力団と密接な関係にある右翼は暴力団大幹部の指揮下にある
暴力団構成員が形成する小社会には、絶対的な上下関係があります。親分の盃を受けたその日から、構成員(組員)は命令に絶対的に服従せねばならないそうです。
組員は上納金を供出せねばなりませんが、代償として組織の代紋バッジをつけることが許されます。代紋バッジは暴力団の威力の象徴です。
それを付けた人と庶民が対決するのはかなり勇気が必要です(磯野正勝「裏社会の掟」文庫ぎんが堂p134)。
私は披拉致日本人救出運動に参加する中で、暴力団と密接な関係にある右翼がこの運動に相当浸透していることがわかりました。
教員の端くれですから、暴力団に関する文献をいろいろ読むようになり、暴力団が日本社会を蝕み、日本の治安を大きく脅かしていることを実感するようになりました。
島田洋一氏(福井県立大教授)は、安全保障問題の専門家でもあります。暴力団による蛮行が、日本の平和と安全、治安を大きく脅かすことを、よく御存知でしょう。
聖書は暴力団と密接な関係にある右翼との共闘を説いているのだろうか―西岡力氏に問う―
西岡力氏(東京基督教大教授)、島田洋一氏(福井県立大教授)は日々いろいろお忙しいかと存じますが、
披拉致日本人救出のために暴力団系右翼と共闘する件について、抜本的に検討していただきたいものです。
披拉致日本人救出のためには暴力団と密接な関係にある右翼とも連帯、共闘すべきだなどという考え方は、私の乏しい知識では聖書の教えに真っ向から反します。
公務員の倫理規定にも抵触するかもしれません。地方自治体が制定している暴力団排除条例との関係などにも、抵触するかもしれません。
西岡力氏は良く御存知かと思いますが、拉致家族の中にも基督教徒がいらっしゃいます。
その方は「救う会」の中に指定暴力団と密接な関わりのある右翼の方がいるのを御存知なのでしょうか。
右翼の方のお名前は御存知かもしれませんが、指定暴力団との関係までは御存知ないでしょう。事実を知ったら驚愕されるのではないでしょうか。
誤解を招かないよう、早急に「救う会」全国協議会でこの問題について真剣に議論されたらいかがでしょうか。
西岡力氏は披拉致日本人救出のためには暴力団と密接な関係にある右翼とも連帯、共闘すべきだという「救う会」の路線が、聖書の教えと一致しているとでもお考えなのでしょうか。
聖書の教えと「救う会」のこれまでの路線の関係について、御説明を頂きたいものです。遠藤周作の愛読者としても、この点には大きな疑問を持っていますから。
以下、暴力団問題と右翼の関係について検討するための資料として、国会議事録、佐藤勝巳氏の「財界にいがた」掲載論考(2005年新年特大号p190)、東京都暴力団排除条例を抜粋して紹介します。
佐藤勝巳「『救う会新潟問題』の全真相」(「財界にいがた」2005年新年特大号掲載論考、p190より抜粋)
最後に、「右翼問題」に触れておきたい。これは国民運動を進めていく上で、無視できない問題であるからである。
「救う会新潟」の幹事の一人に日本青年社のメンバーがいることは事実である。
全国協議会の副会長を辞任した黒坂真氏の主張を要約すると、「日本青年社は『右翼』といっているが、実は、暴力団住吉会の別名である。
暴力団員を拉致救出運動に関与させてはならない。
それを容認している全国協議会とは一緒に運動できない」というのが辞任理由である。
正確にいうと黒坂氏の主張は、「右翼」ではなく、暴力団員を救出運動に関与させてはならないというものだ。
誰もが自由に参加できる国民運動に誰某は「暴力団員」だと誰が判断するのだろう。
参議院地方行政委員会平成8年6月6日
有働正治君 警察の方にお尋ねします。日本青年社の最高顧問西口茂男なる人物は、住吉会とはどういうかかわりがありますか。
説明員(植松信一君) お尋ねの件につきましては、日本青年社最高顧問西口茂男と住吉会会長の西口茂男については同一人物と見ております。
衆議院法務委員会昭和57年8月19日
警察庁警備局公安第二課長西村勝君
まず、日本青年社の会長は、暴力団住吉連合会の幹部ではありますが、最近は主として日本青年社を名のって、北方領土の返還運動やそのときどきの時事問題などを訴えて、街頭において右翼活動を行っておる団体でございます。
この日青社につきましては、右翼活動を中心に行っておりますけれども、ただいま申し上げましたように、その構成員の中には暴力団もおりますので、
警察といたしましては、右翼活動取り締まりの面とあわせまして、暴力団取り締まりの観点からも取り締まりをしておるという実態でございます。
衆議院法務委員会平成9年4月18日
下村博文委員
さらに、蛇頭とあわせて、我が国においては暴力団がかなり絡んでいるのではないか。
この暴力団も、構成員の少ない暴力団にターゲットを絞って、それというのも収入源が少ない組であればコントロールしやすいということで、か
なり蛇頭が密航ビジネスに対してもねらい撃ちして、国内における暴力団とかかわりがあるということが言われているそうでありますが、
この暴力団との兼ね合いでは、今どの程度解明されているか、お聞きしたいと思います。
内田説明員
蛇頭と暴力団との関係でございますけれども、平成八年中におけます警察が検挙いたしました中国人の集団密航事件、十四件ございます。
この十四件のうち、暴力団が関与しているということで検挙しておりますのが三件でございます。
この暴力団には、山口組系の暴力団が二件、住吉会系の暴力団の事件が一件でございまして、こうした蛇頭と国内の暴力団が連携をして事案を敢行しているということが明らかになっているところでございます。
このように、暴力団と蛇頭との関係があるということを警察としては重要視しておりまして、警察の各部門間の連携を強化して、この問題に対して重大な関心を払っているところでございます。
東京都暴力団排除条例(平成23年3月18日 東京都条例第54号)より
四 暴力団関係者 暴力団員又は暴力団若しくは暴力団員と密接な関係を有する者をいう。
五 規制対象者 次のいずれかに該当する者をいう。
ト 一の暴力団の威力を示すことを常習とするものであって、当該暴力団員がその代表者であり
若しくはその運営を支配する法人その他の団体の役員若しくは使用人その他の従業者若しくは幹部その他の構成員又は当該暴力団の暴力団員の使用人その他の従業者。
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