2014年1月7日火曜日

指定暴力団と密接な関係にある右翼団体の幹部とは引き続き連帯・共闘する-暴力団の威力に屈服するのかー

小規模の右翼団体の幹部には、被拉致日本人救出運動から手をひいてもらう


長いものには巻かれろ、ということなのでしょうか。

戦国時代の日本では、生きのびていくこと自体が困難でしたから、小さい大名はそうした処世術を体得していたはずです。黒田官兵衛はそういう人物だったのかもしれません。

しかし、今の平和な日本でそんな生き方を選択する必要があるのでしょうか。

私の理解では、故佐藤勝己氏(「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会前会長)は、私が役員を辞めたあと上記の路線を採るようになっていきました。
奇妙な路線のように私には思えます。これを正当化する理屈など、何もないでしょう。
口の悪い人には、「救う会」は暴力団の威力に屈服しているのではないかと言われてしまいそうです。
現在も、西岡力氏(現会長)、島田洋一氏(現副会長)はこの路線を継承しているように思えてなりません。

本ブログで何度か説明しましたが、私は9年ほど前「被拉致日本人救出のためには暴力団勢力と連帯・共闘すべきではない」と主張しました。
これが故佐藤勝己会長、西岡力氏、平田隆太郎氏に受け入れられなかったので役員を辞めました。
それではその後、「救う会」は「暴力団勢力」との連帯・共闘を全面的に強化したのかというと、そうでもないようです。紆余曲折があったようです。
以下、「暴力団勢力」「暴力団と共生する者」との関係から、被拉致日本人救出運動に参加してきた方々の生き方と、その方々が行った紆余曲折の末の路線転換について、論じます。

故佐藤勝己氏による路線転換-「暴力団系右翼」は「救う会会員」としては望ましくない-



その後故佐藤勝己前会長は、「やはり黒坂君の主張が正しかった」とでも考えたのか、多少の路線転換を行ったようです。

「サンデー毎日」2006年9月17日号記事「安倍晋三を悩ます?拉致被害者『救う会』内紛騒動」によれば、「救う会」全国協議会は「救う会いばらき」の方を、暴力団系右翼を「救う会会員」という形で集会に入れたという理由で「救う会」の幹事職務停止処分にしました。

「暴力団系右翼」は「救う会会員」としては望ましくないというのは、私の主張でした。

これが「救う会」全国協議会に参加しているすべての組織に徹底させられれば、私の主張が全面的に受け入れられたことになります。しかし、現状はそうなっていません。

「指定暴力団と密接な関係にある右翼団体の幹部」の方は、引き続き「救う会」に参加し、被拉致日本人救出運動に尽力されているようです。

どなたが、「指定暴力団と密接な関係にある右翼団体の幹部」と考えられるのかは、皆様の御判断に委ねたいと思います。

どなたが、「暴力団勢力」「暴力団と共生する者」に該当すると考えられるかも、皆様の御判断に委ねたく存じます。

「救う会」が現在も保持していると考えられる前述の方針は、「被拉致日本人救出のためには、『暴力団と共生する者』とも連帯・協力する」と同様であるという解釈も可能ではないでしょうか。


暴力団が運動家の個人情報や運動の内部情報を北朝鮮に渡さないと断言できるか



私たちが「暴力団勢力」「暴力団と共生する者」と共に社会運動を行えば、その方々が運動に参加する中で入手した個人情報が、暴力団に提供されてしまうことを想定するべきです。

暴力団は社会運動の参加者の個人情報をどのように使うのでしょうか。
ある人にとって他人に知られては困るような秘密を暴力団が入手した場合、暴力団は...ということを真剣に考えていただきたい。

暴力団が入手した運動家の個人情報や運動の内部情報を、北朝鮮に渡すことなどありえないでしょうか?


公務員は「暴力団勢力」「暴力団と共生する者」と連帯・共闘して良いのか-倫理規定-



「暴力団と共生する者」と共に、公務員が社会運動に参加したら、公務員の倫理規定に抵触しないのでしょうか。国家公務員の倫理行動基準の五は、次です。

職員は、勤務時間外においても、自らの行動が公務の信用に影響を与えることを常に認識して行動しなければならないこと。

「救う会」の中心的な運動家には、地方公務員の方々が少なくないように思います。

地方公務員なら、勤務時間外で「暴力団と共生する者」と連帯・共闘しても構わないといえるでしょうか。地方自治体の公務の信用に多大な悪影響を及ぼしませんか?

政治学徒で地方公務員の方がいたように思いますが、どうでしょうか。

保守派言論人(政治学徒)がなぜ「暴力団と共生する者」との連帯・協力を主張するのか-処世術-


保守派言論人として被拉致日本人救出運動に長年参加されている方々なら、この程度の想像は簡単にできるはずです。そういう方々は、暴力団の蛮行の歴史を直視できないのです。

直視すれば、自分の誤りを認め、態度を変更せねばなりませんから。そういう保守派言論人や政治家は救出運動の参加者が暴力団の蛮行の歴史について関心を持ち、議論することを嫌がります。

この問題が広がれば、自分が理屈にあわないことを長年やってきたことが明るみにでてしまうからです。

「朝鮮総連の圧力にマスコミは屈服するな」などと主張しつつも、自分は暴力団の威力に完全に屈服している保守派言論人(政治学徒もいる)は、処世術に長けた方なのでしょう。

政治の世界では、政治家が処世術を駆使し政界を泳いでいくのは当たり前だから、自分もそうしようということなのでしょう。

基督教徒がなぜ「暴力団と共生する者」との連帯・協力を主張するのか-何らかの実利を得る-


基督教徒で「被拉致日本人救出のためには『暴力団と共生する者』とも連帯・共闘するべきだ」という方針に賛同、追随している方は、聖書のどんな記述に依拠して心中で自分の言動を正当化しているのでしょうか。

「主は主、自分は自分」というお気持なのかもしれません。そういう基督教徒の方は救出運動で何らかの実利を得ているのでしょう。

戦国時代の西国大名には、生きのびるために基督教に入信した人が少なくありません。

高山右近のように敬虔な基督教徒もいましたが、実利目的の大名もいました。

基督教徒で、被拉致日本人救出運動に長年参加しつつも、「暴力団と共生する者」とも連帯・共闘するべきだと主張している方は、何らかの実利を目的として入信しているのかもしれません。
弱肉強食そのものの戦国時代では、生きのびるためには手段を選ばず、が当然でした。黒田官兵衛は基督教徒でした。実利目的の入信だったとしても現代人が批判するのは適切でないでしょう。

現代の基督教徒に実利目的はふさわしくないと思うのは私だけでしょうか。遠藤周作の愛読者の一人として、そう願います。



資料1・佐藤勝己「『救う会新潟問題』の全真相」(「財界にいがた」2005年新年特大号p190より)



最後に、「右翼問題に触れておきたい。これは国民運動を進めていく上で、無視できない問題であるからである。
「救う会新潟」の幹事の一人に日本青年社のメンバーがいることは事実である。全国協議会の副会長を辞任した黒坂真氏の主張を要約すると、


「『日本青年社』は『右翼』といっているが、実は、暴力団住吉会の別名である。暴力団員を拉致救出運動に関与させてはならない。それを容認している全国協議会とは一緒に運動できない」


というのが辞任理由である。



資料2・衆議院法務委員会 昭和57年8月19日



西村説明員
まず、日本青年社の会長は、暴力団住吉連合会の幹部ではありますが、最近は主に日本青年社を名のって、北方領土の返還運動やそのときどきの時事問題などを訴えて、街頭において右翼活動を行っておる団体でございます。
この日青社につきましては、右翼活動を中心に行っておりますけれども、ただいま申し上げましたように、その構成員の中には暴力団もおりますので、警察といたしましては、右翼活動取り締まりの面とあわせまして、暴力団取り締まりの観点からも取り締まりをしておるという実態でございます。




資料3・参議院地方行政委員会 平成080606





有働正治君 警察の方にお尋ねします。

日本青年社の最高顧問西口茂男なる人物は、住吉会とはどういうかかわりがありますか。

 

説明員(植松信一君) お尋ねの件につきましては、日本青年社最高顧問西口茂男と住吉会会長の西口茂男については同一人物と見ております。

 

資料4・覚せい剤300キロ「北朝鮮から運んだ」海上投棄容疑者(朝日新聞2008年10月25日記事より抜粋)



覚せい剤約300キロ(末端価格約180億円相当)が高知県沖で98年に投棄された事件で、時効3週間前に逮捕された元住吉会系暴力団幹部青山幸男容疑者(60)が、「北朝鮮に渡って運び出したものだ」と供述していることが警視庁の調べでわかった。



























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