志位さんが12月17日のtwitterで大略次のように主張しました。
自分は選挙で日本共産党委員長になっている。日本共産党大会の代議員により中央委員会が選出され、最初の中央委員会で委員長が選出されている。
誰でも委員長に立候補できるし、他の人を推薦できる。
この呟きの後段の文章は、最初の中央委員会に選出された中央委員なら委員長に立候補できるという意味でしょうね。
松竹伸幸さんは日本共産党委員長選挙が行われるなら立候補したいとのことですが、中央委員ではないので立候補できません。
それでは、志位さんは選挙で日本共産党中央委員会の委員長になっているのでしょうか。昔は中央委員会議長、幹部会委員長、という職位がありました。
今は中央委員会委員長なのかもしれません。
中央委員会委員長に選挙が存在するなら、選挙人の母体は中央委員会です。
中央委員が日本共産党大会代議員により選出されるなら、代議員はどうやって選出されているのでしょうか。
日本共産党大会の代議員はどのように選ばれるのかー萩原遼さんの説明
志位さんは全国の党組織から代議員が選ばれると呟いています。党組織、とは何でしょうか。
二十年前の著作で萩原遼さんが、次のように説明しています。
日本共産党では、大会議案を支持する代議員しか事実上党大会には出られない。
党大会の代議員は末端組織の党支部を振り出しに、その上の地区党大会、さらにその上の都道府県大会へと積み上げていって、そこから代議員が選ばれる。
一般党員が大会議案に反対だと言って代議員に立候補しても、支部会議の段階ではねられてその上の地区党会議の代議員にすらなれない。
仮に地区党会議の代議員に選出されても、その上の都道府県会議の代議員にはまずなれない。
都道府県会議で大会議案に全面的に反対の立場から討論したいので、党大会の代議員に選んでくださいと言っても選ばれることはない。
党大会の代議員になりたいと思う一般党員は稀
萩原遼さんが説明する日本共産党大会代議員選出方法は、志位さんの呟きにある代議員は党組織から選ばれる、と矛盾していません。
日本共産党の活動に多少熱心に参加している一般党員なら、地区党会議や都道府県党会議の代議員にはなれそうです。
これらなら、自分の居住地域からさほど遠くない場所で開催されるのでしょうから、日々の仕事にさほど支障を出さないで参加できます。
党大会となると、数日間続きますから面倒です。仕事を休まねばなりません。
現実には日本共産党の大会代議員に選ばれて党大会で発言したい、と考える一般党員は稀でしょう。
三十五年ぐらい前、東京大学院生の伊里一智さんが日本共産党大会の代議員になろうとしてビラ配布などをした事件がありました。
伊里一智さんは規約に違反したとの理由で除名されました。これは稀な場合です。
少なくない一般党員が日本共産党の政策、方針に何かの疑問を持っている
各党員は日本共産党の綱領や政策に賛成したから、日本共産党に入ったのでしょうが、日本革命が実現できると本気で思っている方は稀有なのが実情ではないでしょうか。
大会議案に賛成か、と聞かれれば賛成だが、何かの点で志位さんの話、日本共産党の政策、方針に疑問を持っているから、殆ど何もやらない方が多いと考えられます。
そんな一般党員が多数ですから、萩原遼さんが説明するように地区委員会や都道府県委員会職員が党大会代議員を事実上選出していても、日本共産党内では大した問題になっていないと考えられます。
結局、日本共産党大会には大会議案に賛成の方しか出てきません。現指導部、志位さんや小池さんが選んだ中央委員がすんなりと党大会で承認され、新しい中央委員になる。
中央委員は志位さんや小池さんの見解、方針に賛成の方ばかりだから、志位さんや小池さんが選んだ方が次期の幹部として中央委員会で承認される。
志位さんは幹部の中で、最高幹部に選ばれ、その中で委員長を継続することが認められて委員長になっている。
志位さんが選挙で委員長になっているなら、習近平も同様
私見では、志位さんはこんな手法で日本共産党中央委員会委員長になっています。一般党員の直接投票による選挙で委員長になっているのではありません。
現指導部の見解、方針を支持する方が投票権を持つようになっている制度下で、志位さんや小池さんは選ばれているのです。
代議員により選ばれている、というより代議員により承認されていると言うべきでしょうね。
対立候補が出るはずがない制度で委員長になっている方が、選挙で選ばれているとは言えないでしょう。
中国にも全人代(全国人民代表大会)という国会はありますが、中国共産党が容認した場合しか対立候補は出ません。
中国共産党のどこかの部署から住民に、この人に投票してくださいという指令が出るそうです。私は某中国人からそのように伺っています。
志位さんが選挙で委員長になっているというなら、習近平ら中国共産党幹部も同様です。
松竹伸幸さんは一般党員の直接投票で委員長を選ぶべき旨主張していますが、志位さんが現行のやり方を変えるなど考えにくい。
今後の国政選挙で、国会議員が多少増えることは考えられますが、日本共産党は長期的に衰退していくと考えられます。
憲法九条教徒に未来はありません。
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