2014年6月17日火曜日

日本共産党による北朝鮮礼賛史を知らない吉良よし子参議院議員らへ―日本共産党中央委員会の「朝鮮民主主義人民共和国創建二十周年にあたって祝電」(「赤旗」昭和43年9月9日掲載)より―

吉良よし子参議院議員ら若い日本共産党員は、昔の「赤旗」「前衛」を読もう


内心の全てを他人に話すことなど、私にはとてもできません。凶悪行為をやっていませんが、それでも他人に知られたくないことや失敗の思い出が多少、ありますから。

遠藤周作は他人にどうしても知られたくない心の秘密がある人こそ、人生を生きていると評しました(「ほんとうの私を求めて」集英社文庫、p14)。

そんな心の秘密を守るためなら、嘘も許容されるべきなのでしょう。

しかし、政治家が支持者に大嘘をつくことは適切ではないでしょう。日本共産党の最高幹部には、共産主義国宣伝のためなら大嘘宣伝が必要という体質があります。

これは日本共産党の文献により論証できます。朝鮮労働党、在日本朝鮮人総連合会も同様です。

どんな団体でも個人でも、その歴史を論じようとするならば、まずはそれぞれの当時の文献に依拠して議論すべきではないでしょうか。

私は日本共産党がソ連や中国、北朝鮮を礼賛してきたことを日本共産党の「赤旗」「前衛」により何度も指摘してきました。

以下の朝鮮労働党中央委員会への祝電も、日本共産党によるテロ国家北朝鮮の礼賛の史実をはっきりと示しています。

吉良よし子参議院議員のように若い共産党員の皆さんは、近年の不破哲三氏の文献などを読んで「わが党は北朝鮮の覇権主義と生死を賭けた闘争をしてきた」などと思い込んでいるのでしょう。

「わが党は北朝鮮覇権主義を、全力で礼賛してきた」と認識するべきでしょう。テロ国家北朝鮮が、発展した社会主義的な工業・農業国であると昔は宣伝していたのですから。

若い共産党員の皆さんは、歴史を知るためにはかつて先輩方が必死で普及してきた文献を読むという基本的な作業ができないのでしょうか。

北朝鮮が武装工作員を韓国に侵入させてテロを断行したことを宮本顕冶氏、不破哲三氏らは認識していた(「青瓦台事件」、昭和43年1月)


北朝鮮は昭和43年1月に韓国の朴大統領暗殺のために武装工作員をソウルに侵入させ、激しい銃撃戦を韓国側と行ってソウル市民を恐怖のどん底に陥れました。

宮本顕冶氏や不破哲三氏は当時からこれを北朝鮮の武装工作員による蛮行と認識し金日成との会談でその危険性を指摘しました(「北朝鮮 覇権主義への反撃」1992年新日本出版社刊行、p27-28)。

「北朝鮮 覇権主義への反撃」掲載の不破哲三氏による論考によれば、不破氏ら当時の日本共産党最高指導部は金日成の「十大政綱」が韓国に武装工作員を侵入させるテロ宣言であることを認識していました。

「十大政綱」とは、金日成が67年12月に出した「革命的大事変を主動的に迎えよう」というよびかけです。ソウルに侵入した武装工作員は、安明進氏の先輩筋にあたります。

殆どの武装工作員は韓国軍により射殺されました。

私は以前ソウルに行ったとき、年配のタクシー運転手さんからこの事件の凄まじい銃撃戦の様子をうかがったことがあります。武装工作員がまさに神出鬼没だったそうです。

生き残った武装工作員はその後悔い改めて牧師になりました。金新朝(김신조)という方です。
金新朝牧師はテレビなどで青瓦台事件の真実を語っています。

you tubeで金新朝牧師の証言を観ることができます。

宮本顕冶氏、不破哲三氏ら日本共産党最高幹部は真実を当時の「赤旗」読者や下部党員には隠蔽して、「赤旗」紙面では熱烈な北朝鮮礼賛を断行しました。

日本共産党中央委員会は67年12月の金日成の「革命的大事変を主動的に迎えよう」というよびかけ(「十大政綱」)への熱い支持を、68年9月の朝鮮労働党への祝電で明言しています。

日本共産党最高指導部には自分たちの本音と異なる下部党員や「赤旗」読者向けの「理論」「方針」があるのです。「表と裏の顔」があるということです。

吉良よし子参議院議員ら若い共産党員は「団塊の世代」の諸先輩に北朝鮮礼賛史を質問してみたらどうか


以下、日本共産党中央委員会による朝鮮労働党中央委員会への祝電を抜粋しておきます。

吉良よし子参議院議員のように若い共産党員の皆さんには日本共産党中央委員会よる朝鮮労働党中央委員会への熱いメッセージを、「北朝鮮 覇権主義への反撃」と合わせて熟読していただきたいものです。

「団塊の世代」の日本共産党員なら、昭和43年1月当時大学生くらいだったはずですから、自分たちが北朝鮮を礼賛したことを覚えているはずです。

吉良よし子参議院議員ら若い日本共産党員は「団塊の世代」の諸先輩に当時の「赤旗」紙面での北朝鮮礼賛について、真実かどうか率直に質問したらいかがでしょうか。

苦笑いしながら、若い頃の失敗談として日本共産党による北朝鮮礼賛史を語って下さる方もいるかもしれません。これは「心の秘密」というほどのことではないでしょう。

諸先輩は若いころ、「赤旗」記事を信じて北朝鮮では社会主義が千里馬の勢いで発展した旨信じ、周囲の人々に宣伝していたのです。

北朝鮮礼賛は「団塊の世代」の日本共産党員の青春のほろ苦い思い出のはずです。

「千里馬」の勢いで、国を発展した社会主義的な工業・農業国にかえることに成功しました。


「朝鮮民主主義人民共和国創建二十周年にさいして、日本共産党中央委員会は、わが党の全党員を代表して朝鮮労働党の全党員と朝鮮人民に、心からのお祝いと兄弟的な連帯のあいさつをおくります。

この二十年間に、朝鮮労働党と朝鮮人民は、金日成同志を先頭とする朝鮮労働党中央委員会のマルクス・レーニン主義的指導のもとに、社会主義革命と社会主義建設ですばらしい成功をおさめました。

アメリカ帝国主義は、朝鮮民主主義人民共和国を破壊するために、十八年前、創建まもない共和国に凶暴な侵略戦争をもっておそいかかりましたが、朝鮮人民は英雄的な奮闘によってこの侵略を撃破し、かがやかしい勝利を勝ち取りました。(中略)...

さらに朝鮮人民は、過去の植民地経済の遺産やアメリカ帝国主義の侵略戦争による破壊を短期間に克服し、「千里馬」の勢いで、国を発展した社会主義的な工業・農業国にかえることに成功しました。

とくに今日、一連の社会主義諸国がさまざまな困難に直面しているなかで、朝鮮人民が、工業、農業をはじめ社会主義建設のあらゆる分野で大きな高揚をかちとり、そのなかで共和国創建二十周年をむかえたことは、

社会主義制度の優越性をうちかちがたい事実をもってしめしたものであり、社会主義、共産主義の勝利をめざす国際的な共通の事業への貴重な貢献をなすものであります。

朝鮮民主主義人民共和国におけるこれらのかがやかしい達成は、朝鮮労働党と朝鮮人民が、金日成同志を先頭とする党中央委員会の指導のもとに、確固として、

マルクス・レーニン主義とプロレタリア国際主義、なかんずく、思想、政治、経済、国防の全般にわたって自主、自立、自衛の路線を歩んできた成果であります。(中略)...

日本共産党中央委員会は、今日の歴史的記念日にさいして、朝鮮人民が、金日成同志を先頭とする朝鮮労働党中央委員会のまわりにかたく団結し、

最高人民会議が決定した「十大政綱」の旗を高くかかげて、社会主義建設の事業においても、朝鮮統一の事業においても、さらに大きな成功をおさめることを、心から期待するものです。

朝鮮民主主義人民共和国創建二十周年万歳 

日朝両国の党と人民の戦闘的連帯と不滅の友情万歳 

1968年9月6日 日本共産党中央委員会 朝鮮労働党中央委員会御中

0 件のコメント:

コメントを投稿