2021年8月14日土曜日

松竹伸幸さんは日本共産党のアメリカ帝国主義論に反対なのかー日本共産党のステレオタイプ思考の根源は、レーニンの帝国主義論ー

松竹伸幸さんは左翼活動家のステレオタイプ思考を批判

日本共産党の政策委員会という部署に長くいた松竹伸幸さんが、ブログで米国に対する見方を変え、平和運動の路線転換が必要である旨力説しています。

戦後の軍事同盟はアメリカに責任があるのか・上 | 松竹伸幸オフィシャルブログ「超左翼おじさんの挑戦」Powered by Ameba (ameblo.jp) 

松竹さんは、どんな問題でも一番悪いのはアメリカとそれに追随する日本だという左翼活動家が陥っているステレオタイプの思考を克服すべきと説いています。

松竹さんは台湾をめぐって戦争が起きるとしたら、その主要な責任は武力統一方針を捨てない中国にあること、中国に武力統一をやめさせる運動が必要と述べています。

察するに松竹さんは、日本共産党綱領にある、アメリカ帝国主義は世界の平和と安全、諸国民の主権と独立にとって最大の脅威であるという記述に反対なのでしょう。

私見ではどんな問題でも一番悪いのはアメリカとそれに追随する日本だ、という日本共産党のステレオタイプ思考は、綱領のこの記述に依拠しています。

ステレオタイプ思考の理論的根拠は、レーニンの帝国主義論です。レーニンは金融資本が戦争を起こすと主張しました。

これを現代に生かせば、多国籍企業が利潤を得るために戦争を起こす、多国籍企業がたくさんある米国が世界の帝国主義、戦争国家だという話になります。

日本は米国に従属し協力しているので、日本がアジア最大の戦争国家だという話になります。

岡本博之さんの「科学的社会主義」や、林直道教授の「経済学 下」(新日本新書)はそんな話ばかりです。

松竹さんが日本共産党のアメリカ帝国主義論はおかしいとお考えなら、レーニンの帝国主義論とそれに依拠したマルクス主義経済学もおかしいと思うはずですが。

マルクス主義経済学者は、中国のアフリカ進出を知らないのでしょうか。

中国共産党は建国以来、覇権主義・人権抑圧集団である

松竹さんが中国共産党は台湾を統一すると称して武力攻撃しうる勢力と認識しているなら、中国共産党は建国以来、覇権主義と人権抑圧集団である史実を直視し、中国共産党は戦争国家だと主張すべきです。

朝鮮戦争への参戦は大韓民国への侵略です。

ほぼ同時期、中国共産党はチベット解放と称してチベットにも侵攻し僧侶の虐殺を断行しています。

中国共産党は1960年代から核実験を繰り返し、相当数の弾道ミサイルを保有しています。

中国共産党は国民に言論の自由、表現の自由、結社の自由など認めたことはありません。

日本共産党は中国が社会帝国主義だ、と批判した事もありますが、不破さんによる路線転換以来これを主張しなくなりました。

不破さんは中朝と連帯し、「反ファシズム国際統一戦線」結成を目指した

勿論、不破さんは中国共産党が覇権主義、人権抑圧集団であることを熟知しています。

昭和54年2月、中国共産党はベトナムに侵略しました。

3月に、人民解放軍はその現場を取材していた高野赤旗記者を射殺しました。

不破さんは高野赤旗記者射殺について、中国共産党に謝罪と補償を求めませんでした。

私見では不破さんは中国共産党、朝鮮労働党は覇権主義、人権抑圧集団でも米国と日本を批判しているから、大局的には平和勢力であると見たのです。

不破さんは日本がアジア最大の戦争国家であるという視点から、中朝と連帯する「反ファシズム国際統一戦線」結成を構想したと考えられます。

反ファシズム国際統一戦線という大義の前には、赤旗記者の生命と人権など軽いものだ、という判断だったのでしょう。

習近平、金正恩は日本共産党のアメリカ帝国主義論に大賛成

中国共産党、朝鮮労働党は日本共産党綱領にある、アメリカ帝国主義は世界の平和と安全、諸国民の主権と独立にとって最大の脅威であるという記述に大賛成でしょう。

日本共産党綱領の見地からは、中国共産党と朝鮮労働党は大局的には平和勢力です。

覇権主義、人権抑圧集団でもアメリカ帝国主義と戦争国家日本を批判するから平和勢力、という話です。

日本共産党と同党を支援するマルクス主義経済学者、左翼知識人日本共産党綱領のアメリカ帝国主義論、その背景にあるレーニンの帝国主義論を信奉しています。

中朝の現実はどうあれ、日本共産党のアメリカ帝国主義論、レーニンの帝国主義論を信じているから、反ファシズム国際統一戦線という結論が出てくるのです。

日本共産党は自衛隊解散、日米安保廃棄で日本国家の国防力を皆無にする事を宿願としています。

この宿願も、アメリカ帝国主義論とレーニンの帝国主義論に依拠しています。

中国共産党、朝鮮労働党はこの宿願に大賛成です。私見では韓国も、この宿願に大賛成です。

今の韓国は、日本が主敵と見ています。金正恩と朝鮮労働党を平和勢力そのものと見ています。

松竹伸幸さんが日本共産党、左翼活動家のステレオタイプ思考を批判するなら、その根源である日本共産党のアメリカ帝国主義論、レーニンの帝国主義論を批判すべきではないでしょうか。









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