2013年12月5日木曜日

被拉致日本人救出のためには「暴力団勢力」と連帯・共闘すべきなのか-故佐藤勝己氏による黒坂真批判から思う(佐藤勝己」『救う会新潟問題』の全真相」、「財界にいがた」2005年新年特大号p184-190より)-

正確にいうと黒坂氏の主張は、「右翼」ではなく、暴力団員を救出運動に参加させてはならないというものだ(佐藤勝己前掲論考p190より抜粋)。




佐藤勝己氏が亡くなられました。

私は9年少し前まで、「北朝鮮に拉致された日本人を救出する全国協議会」(救う会)の役員を務めていましたので、佐藤勝己氏からいろいろ薫陶を受けました。

それだけに、本ブログの別のところで論じた篤志家からの1000万円問題、最近の「統一日報」掲載の「拉致問題との関わり」の件は残念です。

私が「救う会」の役員を辞めることになった経緯については、佐藤勝己氏が「財界にいがた」2005年新春特大号p184-190に掲載した論考「『救う会新潟問題』の全真相」で、概ね正確に私の主張を取り上げて下さっています。

より正確には私の主張は「北朝鮮に拉致されている日本人を救出するためには、『暴力団勢力』と連帯・共闘すべきではない」というものでした。

「暴力団勢力」の定義は、下記の平成9年警察白書第3章第3節1(1)ウの注によります。

この問題は、現在の「救う会」にも切実な問題となっているような気がしてなりません。故佐藤勝己氏の「統一日報」掲載「拉致問題との関わり」19を読んで、改めて感じました。

西岡力氏(東京基督教大教授)、島田洋一氏(福井県立大教授)がこの件で苦悩していらっしゃるのではないでしょうか。

以下、平成9年警察白書の該当部分と、佐藤勝己氏前掲論考の私に関する部分を抜粋し、被拉致日本人救出運動に参加されている運動家、政治家、言論人の皆さんに御検討頂きたく存じます。



暴力団勢力とは何か-平成9年警察白書第3章第3節1(1)ウの注より-




「暴力団勢力とは、暴力団の構成員及び準構成員、(構成員ではないが、暴力団と関係をもちながら、
 
その組織の威力を背景として暴力的不法行為等を行う者、又は暴力団に資金や武器を供給するなどして、その組織の維持、運営に協力し若しくは関与する者)をいう。」
 
 
 
 

最後に、「右翼問題」に触れておきたい。これは国民運動を進めていく上で、無視できない問題であるからである。(佐藤勝己前掲論考p190より)

 
 
 
 
「救う会新潟」の幹事の一人に日本青年社のメンバーがいることは事実である。全国協議会の副会長を辞任した黒坂真氏の主張を要約すると、

 
 
「日本青年社は『右翼』といっているが、実は、暴力団住吉会の別名である。
 
暴力団員を拉致救出運動に関与させてはならない。それを容認している全国協議会とは一緒に運動できない」

 
 
というのが辞任理由である。
 
正確にいうと黒坂氏の主張は、「右翼」ではなく、暴力団員を救出運動に関与させてはならないというものだ。
 
誰もが自由に参加できる国民運動に、誰某は「暴力団員」だと誰が判断するのだろう。
 
今回のように、黒坂氏個人が判断したものを運動体にも同じように認めよ、と言われてこんなことを認めたら、国民運動は成り立たなくなる。(佐藤勝己氏前掲論考p190より)
 
 
 
 

参考資料・「救う会全国協議会ニュース」より抜粋

 
 

★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2012.02.09
 
本日2月9日、救う会新潟は、馬場吉衛前会長の逝去に伴い、新会長となった高橋正氏(元県議・県観光協会会長)らが、
 
松原仁・拉致問題担当大臣等に「超党派で一丸となって取組むこと、制裁の継続強化」などの要請活動を行った。
 
松原大臣の他の要請先は、安倍晋三元総理、中山恭子・元拉致問題担当首相補佐官、平沼赳夫・拉致議連会長で、記者会見も行った。
 
参加者は、高橋会長の他、目黒正文副会長(元県議)、水野孝吉理事、平田隆太郎救う会事務局長で、全行程を塚田一郎参議院議員が支援・同伴した。
 
なお、救う会新潟では、組織強化を実施中で、顧問に知事、商工会議所会頭、新潟県商工会連合会会長などが就任した。



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