張成澤は早くから偉大なる首領金日成同志と偉大なる領導者金正日同志からの高い政治的信任により、党と国家の責任ある地位に登用され、偉大なる大元帥の恩徳を誰よりも多く受けてきた。(「朝鮮中央通信」12月13日より抜粋)
在日本朝鮮人総連合会の皆さん。朝鮮学校教職員の皆さん。
張成澤が処刑されましたね。張成澤は朝鮮中央通信が説明しているように、金日成、金正日に信頼され、高位幹部に抜擢されてきました。
金正日の妹、金敬姫の夫です。韓国では処刑前には離婚したという報道がありますが、確かではありません。
皆さんは、張成澤の悲惨な末路を朝鮮学校でどう教えるのですか。
反党反革命の宗派分子として国家安全保衛部の特別軍事法廷で死刑判決を受けたのだから、直ちに処刑されて当然だと朝鮮中央通信の発表どおりに教えるのでしょうか。
本当にそんな「教育」をやったら、人殺しが当たり前だというような思考をする残忍な人間に、子供たちが育ってしまいます!
金正恩にとって張成澤はかけがえのない叔父さんだったはずです。叔父さんの処刑は「主体革命偉業」なのですか。
叔父さんの処刑を容認するような人間を「敬愛する最高司令官同志」などと礼賛する「教育」を皆さんはやるのですか。
叔父さんの処刑を容認するような人間を「敬愛する最高司令官同志」などと礼賛する「教育」を皆さんはやるのですか。
金正恩と張成澤が大変仲良さそうに何か語り合っている姿が、この数日間テレビ各局で放映されていました。叔父と甥の間柄なら当然でしょう。
張成澤が金正恩の叔父さんであることを朝鮮学校では教えないのかもしれません。しかしテレビではいくらでも報道していますから、殆どの子供は知っています。
可愛がってくれた叔父さんを殺すなんて、と衝撃を受けている子供は少なくないでしょう。
張成澤が金正恩の叔父さんであることを朝鮮学校では教えないのかもしれません。しかしテレビではいくらでも報道していますから、殆どの子供は知っています。
可愛がってくれた叔父さんを殺すなんて、と衝撃を受けている子供は少なくないでしょう。
国家安全保衛部とは何か-尹大日「北朝鮮・国家安全保衛部」(萩原遼訳 文藝春秋2003年)より-
張成澤を処刑した 国家安全保衛部とは何だろう?多少機転のきく子供ならすぐそう思うでしょう。
朝鮮学校の教員の皆さんはこの疑問にどう答えるのですか?
国家安全保衛部という部署の存在は、これまで北朝鮮の公式文献にはあまり出てこなかったように思います。
国家安全保衛部という部署の存在は、これまで北朝鮮の公式文献にはあまり出てこなかったように思います。
私は脱北者の方々からこの組織の存在を伺っています。住民の政治思想動向を日常的に監視し、反革命分子を摘発する治安維持組織です。
住民300人から400人を1人の国家安全保衛部員が担当しているという話を脱北者から伺ったことがあります。
北朝鮮の人口を2000万人とすると、国家安全保衛部員は5万人くらいいることになりますが、軍人は別の組織が担当しているようですから、もう少し少ないかもしれません。
尹大日「北朝鮮・国家安全保衛部」(萩原遼訳 文藝春秋2003年、p113)によれば、国家安全保衛部が住民を監視する基本手段は、秘密裏に採用した情報員です。
国家安全保衛部の要員は、1人あたり50名の情報員を秘密裏に採用しています。その秘密情報員は1人あたり20人の住民を監視しています。
従って1人の要員は1000人あまりの住民を情報員を通して監視、統制していることになります。
尹氏は国家安全保衛部にいた脱北者ですから、こちらの数字のほうが正確かもしれません。
国家安全保衛部が政治犯収容所を管理、運営している
軍人の動向を監視、統制するのは人民軍武力部保衛局です(同書、p119-120)。人民軍武力部保衛局は金正日の指示で、麻薬を専門に生産する工場を運営しています。
生産された麻薬は、人民軍武力部保衛局が運営する「水晶貿易合営会社」が海上や中国経由で中国、韓国、日本、ロシアなどに輸出しています(同書、p120)。
神崎純也氏は人民軍武力部保衛局が運営する「水晶貿易合営会社」から覚せい剤を仕入れたのかもしれません。
管理所、教化所という政治犯強制収容所を管理、運営しているのは国家安全保衛部です。
国家安全保衛部は拉致した日本人を管理する場合もあるようです。中国で食堂経営などにより外貨稼ぎをやっています。
いろいろな部署が外貨稼ぎをやっています。在日本朝鮮人総連合会の皆さんならよくご存知ですね。
韓国報道によれば、中国滞在の100人ばかりの北朝鮮関係者の行方がわからなくなっているそうですが、国家安全保衛部所属の外貨稼ぎ担当者かもしれません。
張成澤の人脈は国家安全保衛部にもかなり及んでいたはずです。
国家安全保衛部の業務について、朝鮮学校では子供たちに教えているのでしょうか。教職員の皆さんも国家安全保衛部についてよく知らないかもしれません。
このたび張成澤処刑を担当した組織ですから、よく調べて教育に役立ててもらいたいですね。
北朝鮮の刑法第三章第六〇条「反国家目的で幹部と人民を殺人、拉致したとか、彼らに傷害を加えるテロ行為を働いた者は、5年以上の労働教化刑に処する。
情状が特に重い場合は、無期労働教化刑または死刑及び財産没収刑に処する」
インターネットで調べてみると、北朝鮮の刑法を翻訳して掲載しているサイトがあります。
朝鮮中央通信によれば、張成澤は刑法第60条に従って処刑されました。サイトによれば第60条は上述のようになっています。
北朝鮮では政治犯とされた被告が特別軍事裁判の判決に不服だったとしても、上告することはできません。
政治犯には地方裁、高裁、最高裁という三審制度はありません。
北朝鮮では、政治犯を逮捕する部署と、逮捕後判決を下す部署が同じである場合が多いようです。どちらも国家安全保衛部が担当できます。
要は、北朝鮮では警察と検察、裁判所の機能を同じ組織が兼ねており、問答無用で政治犯に死刑判決を下せるのです。
インターネットのサイトに掲載されている北朝鮮の刑事訴訟法第5章第122条に、次の記述があります。
「反国家及び反民族犯罪事件の捜査は、安全保衛機関の捜査員がする」
安全保衛機関とは、国家安全保衛部も含む総称でしょう。保衛司令部という部署もあるようです。
安全保衛機関の行動を規定する法律があるはずでが、それは非公開なのでしょう。
安全保衛機関の行動を規定する法律があるはずでが、それは非公開なのでしょう。
朝鮮学校では、国家安全保衛部の業務と特別軍事裁判を子供たちに教えているのか
張成澤の場合、保衛司令部に逮捕されたという報道がありましたから、国家安全保衛部によって逮捕されたのではないかもしれません。
保衛司令部とは私の聞き違いかもしれません。人民武力部保衛局かもしれません。
特別軍事裁判には、弁護人などいないでしょう。
朝鮮学校の教職員の皆さんは、特別軍事裁判と国家安全保衛部の業務について、どのように子供たちに教えるのでしょうか。
尹氏の本は2002年に月刊朝鮮社より刊行されています。
朝鮮学校教職員の皆さんには、韓国語原著のほうがなじみやすいかもしれません。
朝鮮学校での教育に役立てていただきたいものです。下記です。
朝鮮学校での教育に役立てていただきたいものです。下記です。
윤대일, 「悪의축」집행부 국가안전보위부의 내막, 보위부 지도원 출신 취초 탈북자의 충격 증언
朝鮮学校の教職員の皆さんや子供たちは、共和国公民なのでしょう。
特別軍事裁判と国家安全保衛部の業務についてきちんと学んでおかないと、北朝鮮の刑法により処罰されてしまうかもしれません。
これは刑法の第一章第八条に明記されています。
これは刑法の第一章第八条に明記されています。
北朝鮮の刑法第一章第八条「共和国領域外において罪を犯した共和国公民にも、この法律を適用する」
刑法の第三章「反国家および反民族罪」の中の第一節は「反国家犯罪」です。第62条は「祖国反逆罪」で、次のようになっています。
「第62条(祖国反逆罪)
公民が祖国を裏切り、外国に逃亡し、又は投降、変節し、又は秘密を漏泄する祖国反逆行為をした場合は、5年以上の労働教化刑に処する。
情状が重い場合は、無期労働教化刑又は死刑及び財産没収刑に処する」
在日本朝鮮人総連合会の皆さんは、北朝鮮の独裁体制の実情を知りそれを強く批判する在日韓国・朝鮮人のことを「民族反逆者」と呼びます。
「宗派分子」よりこちらの語を私は何度も聞いています。朝銀信用組合の疑惑を暴いた韓光煕氏は「民族反逆者」だそうです。
朝鮮学校の教職員の皆さんや子供たちが祖国訪問をした場合、日本国内での何らかの言動を「祖国反逆罪」に問われかねません。
情状が重い場合は死刑と明記されていることに御留意下さい。朝鮮学校で北朝鮮の刑法について詳細に教えられるべきかと存じます。
私は日本人ですから共和国公民ではありませんが、北朝鮮の刑法は私にも適用されるようです。これも第一章第八条に明記されています。
北朝鮮の刑法第一章第八条「外国において共和国に反対し、又は共和国公民を侵害した外国人にも、この法律を適用する」
「外国において共和国に反対」とは、かなり幅広い概念です。
北朝鮮による日本人や韓国人の拉致事件を、十七年くらい前から政治家やマスコミに訴えてきた私など、間違いなく当てはまってしまいます。
こんな危険な国と国交を樹立したら、外交官特権を持った武装工作員が日本人を次から次へと拉致しかねません。
普通の日本人なら、「北朝鮮は拉致した日本人をすぐに返すべきだ」と主張するでしょうから、「共和国に反対」しています。
普通の韓国人は金日成や金正日を全く尊敬していませんから、「共和国に反対」しています。
普通の韓国人は金日成や金正日を全く尊敬していませんから、「共和国に反対」しています。
刑法のこの条項は、日本や韓国への核ミサイル攻撃を正当化しうるものとも読めます。
日本政府は、国防力を徹底強化するべきです。早急に、巡航ミサイルの大量配備、爆撃機の配備など、北朝鮮への攻撃力を整備するべきです。
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